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「グレン。何がそれほど嬉しいのだ?」
「申し訳ありません。セイ様の側に、ずっと控えていられるものですから、思わず顔に出たようです」
「本分に沿った勤務にはなるが、大した忠誠心だな」
陛下は、グレンに八つ当たりした筈が、素直に返されて、負け惜しみを言っている。
色々大変なのだろうが、憂さ晴らしされても迷惑だ。
「陛下。グレンには、非はないのですが?苦情は、側室様の方にお願いします」
「悪いが、それも難しいのだ。よりによって、なぜ気に入られたのだ、と恨み節を言いたくなるのを、察してくれないか?」
「随分と勝手な言い分ですな。セイ様ではなくとも、屁理屈だと断じますよ」
アルフレッドは、けんもほろろに言い捨てている。
「アルフの指摘は、重々承知している。愚痴ぐらい、いいではないか。他の王女なら、まだマシなんだがな」
げっそりした雰囲気で、ボヤかれ多少は同情するが、我が子に対する評価としては、酷い気もした。
「凄い言いようですが、お幾つの方なんですか?」
「興味がないとは知っていたが、最低限の情報も入手してないのか?」
「私が、女性恐怖症だとご存知でしょう。それとも、自国の王女が、全員亡くなってもよろしいので?」
「私の失言だと認めるが、情報すら却下か?随分と極端だと思うのだがな…」
「領民ならいざ知らず、身分的に釣り合うと、面倒なだけです。実際、今その状態でしょう?」
下手に興味を示せば、お膳立てさせられそうだと、肩を竦めて告げれば、苦笑いされてしまった。だが、否定しないのが、何よりも雄弁に物語っている。
「その言い方だと、領民ならば会話ぐらいするのか?」
「前提がありますが、職務上避けれませんからね。但し、全員男性と同じ服装ですよ?領地の職員には、動きやすい制服だと好評ですが、王宮内でいくと女性騎士と同じ感じです」
「つまり、女性らしい要素を、排除すれば可能なのか…。先ず無理だな」
「ですから、前提が違うと言ったんです。化粧や香水の類もなく、アクセサリーも不可で、苦情がこないのは、職場環境の違いもありますしね」
排除項目が増えるほど、陛下の目が遠くなっている気がする。
しかし、それでも尚苦手なのだと言えば、大抵の女性が身を引く。
「陛下、妙な気を起こさないことです。実際には、女性の方が拒否するほどですから、王女殿下方には、無理な話です」
アルフレッドが、しっかり陛下に釘を刺している。
しかし、それほど無理難題は言ってないつもりなのだが、報告に来る女性陣は固定されているのも確かだった。
「申し訳ありません。セイ様の側に、ずっと控えていられるものですから、思わず顔に出たようです」
「本分に沿った勤務にはなるが、大した忠誠心だな」
陛下は、グレンに八つ当たりした筈が、素直に返されて、負け惜しみを言っている。
色々大変なのだろうが、憂さ晴らしされても迷惑だ。
「陛下。グレンには、非はないのですが?苦情は、側室様の方にお願いします」
「悪いが、それも難しいのだ。よりによって、なぜ気に入られたのだ、と恨み節を言いたくなるのを、察してくれないか?」
「随分と勝手な言い分ですな。セイ様ではなくとも、屁理屈だと断じますよ」
アルフレッドは、けんもほろろに言い捨てている。
「アルフの指摘は、重々承知している。愚痴ぐらい、いいではないか。他の王女なら、まだマシなんだがな」
げっそりした雰囲気で、ボヤかれ多少は同情するが、我が子に対する評価としては、酷い気もした。
「凄い言いようですが、お幾つの方なんですか?」
「興味がないとは知っていたが、最低限の情報も入手してないのか?」
「私が、女性恐怖症だとご存知でしょう。それとも、自国の王女が、全員亡くなってもよろしいので?」
「私の失言だと認めるが、情報すら却下か?随分と極端だと思うのだがな…」
「領民ならいざ知らず、身分的に釣り合うと、面倒なだけです。実際、今その状態でしょう?」
下手に興味を示せば、お膳立てさせられそうだと、肩を竦めて告げれば、苦笑いされてしまった。だが、否定しないのが、何よりも雄弁に物語っている。
「その言い方だと、領民ならば会話ぐらいするのか?」
「前提がありますが、職務上避けれませんからね。但し、全員男性と同じ服装ですよ?領地の職員には、動きやすい制服だと好評ですが、王宮内でいくと女性騎士と同じ感じです」
「つまり、女性らしい要素を、排除すれば可能なのか…。先ず無理だな」
「ですから、前提が違うと言ったんです。化粧や香水の類もなく、アクセサリーも不可で、苦情がこないのは、職場環境の違いもありますしね」
排除項目が増えるほど、陛下の目が遠くなっている気がする。
しかし、それでも尚苦手なのだと言えば、大抵の女性が身を引く。
「陛下、妙な気を起こさないことです。実際には、女性の方が拒否するほどですから、王女殿下方には、無理な話です」
アルフレッドが、しっかり陛下に釘を刺している。
しかし、それほど無理難題は言ってないつもりなのだが、報告に来る女性陣は固定されているのも確かだった。
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