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「そういえば、寝ているようだけど起こさなくていいのかしら」
「茶会が終わる時に起こす約束だから、気にしなくて大丈夫だよ」
「いくら何でも寝過ぎなのでは?」
「その前に、よく大人しく応じたと思うがな」
「セイ様?」
「何でそういう時だけ、結託するかな。小型化になる交換条件で魔力をあげたのと、元々疲れが溜まっていたからだよ」
約束した分以上に治癒の目的で、撫でながら流したから余計によく眠っているのは内緒だ。私もモフモフを楽しんでいるから、譲渡した魔力分は充分満足している。
「セイ様の魔力を貰うなんて狡いわ。然も猫科を利用して愛でられてるし」
「そんなに羨ましいなら、鳳凰の小型化で小鳥になればいいだろう。私達は変化しても愛でようがないのだぞ」
「そうですねぇ。どちらかといえば、ゲテ物に近いですから。変化は意味がないですし、この姿も愛でるには育ち過ぎで可愛げに欠けますね。モフモフから遠く離れている以上、対象外でしょう。残念です」
「態とらしい」
「うん。大人気ないね。貰ったお礼も兼ねてるのに文句だけつけるのは、あまりいい気はしないよ」
ギブアンドテイクが全てではないけど、何もしてないのに要求だけされたら面白くないのは当然だと思うんだよね。
来てくれたお礼はお茶と茶菓子用のお皿に密かに込めた魔力。
気付いて欲しいとは言わないが、気持ちを不意にされたようで落ち込む。
親代わりに育てて面倒をみてくれた精霊達だけに、無意識に甘えてしまっていると頭では理解しても、やっぱり心までは上手く制御出来ていない。
自分の心はままならないと、内心の苛立ちをお茶を飲んで誤魔化した。
「気分を害したようですまない」
「私も、愚かな行動をとり申し訳ありません」
「そもそも、私が嫉妬で騒いだのが悪いのよ。ごめんなさい」
自分の至らなさに気付いてる分、謝罪をされるのも逆に気分を逆撫でされる。
コレは八つ当たりになると解っているが、心はささくれだってしまうのだ。
「セイ様。はい、どうぞ」
横から小さな動物の置物を渡された。
「可愛い!コレも造ったの?」
収拾がつかない心も、どっかへ飛んでいってしまうくらい驚いた。
完全に意識が置物に向いて、熱心に眺めてしまう。
凄い!細かい、何この毛のリアル感。わぁ、こっちは肉球まであるなんて!!
犬や猫に虎など、好みそうな動物を幾つか造りあげた甲斐があった。
関心が置物にあるのを確認して、他の精霊達へと視線を向けた。
気付いた騎士団長がきまり悪気に頭を下げている。
ココに集まったのは、セイ様の気分転換を図るためなのに余計に落ち込ませた。
挙句に何時も押し殺している感情を出させないと意味がないのに、完全に感情を隠させている状態に軽く怒りが湧いてくる。
一番温和でマイペースと思われているが、怒らせたら怖いことを知る精霊達は漸く不味いと気付いたようだ。
悪いが、一度火がついたらそう簡単には消えない。精々、挽回に努めて貰わないと。
眇めた目線で他の精霊達を見遣り、敢えてニコリと笑っておいた。
「茶会が終わる時に起こす約束だから、気にしなくて大丈夫だよ」
「いくら何でも寝過ぎなのでは?」
「その前に、よく大人しく応じたと思うがな」
「セイ様?」
「何でそういう時だけ、結託するかな。小型化になる交換条件で魔力をあげたのと、元々疲れが溜まっていたからだよ」
約束した分以上に治癒の目的で、撫でながら流したから余計によく眠っているのは内緒だ。私もモフモフを楽しんでいるから、譲渡した魔力分は充分満足している。
「セイ様の魔力を貰うなんて狡いわ。然も猫科を利用して愛でられてるし」
「そんなに羨ましいなら、鳳凰の小型化で小鳥になればいいだろう。私達は変化しても愛でようがないのだぞ」
「そうですねぇ。どちらかといえば、ゲテ物に近いですから。変化は意味がないですし、この姿も愛でるには育ち過ぎで可愛げに欠けますね。モフモフから遠く離れている以上、対象外でしょう。残念です」
「態とらしい」
「うん。大人気ないね。貰ったお礼も兼ねてるのに文句だけつけるのは、あまりいい気はしないよ」
ギブアンドテイクが全てではないけど、何もしてないのに要求だけされたら面白くないのは当然だと思うんだよね。
来てくれたお礼はお茶と茶菓子用のお皿に密かに込めた魔力。
気付いて欲しいとは言わないが、気持ちを不意にされたようで落ち込む。
親代わりに育てて面倒をみてくれた精霊達だけに、無意識に甘えてしまっていると頭では理解しても、やっぱり心までは上手く制御出来ていない。
自分の心はままならないと、内心の苛立ちをお茶を飲んで誤魔化した。
「気分を害したようですまない」
「私も、愚かな行動をとり申し訳ありません」
「そもそも、私が嫉妬で騒いだのが悪いのよ。ごめんなさい」
自分の至らなさに気付いてる分、謝罪をされるのも逆に気分を逆撫でされる。
コレは八つ当たりになると解っているが、心はささくれだってしまうのだ。
「セイ様。はい、どうぞ」
横から小さな動物の置物を渡された。
「可愛い!コレも造ったの?」
収拾がつかない心も、どっかへ飛んでいってしまうくらい驚いた。
完全に意識が置物に向いて、熱心に眺めてしまう。
凄い!細かい、何この毛のリアル感。わぁ、こっちは肉球まであるなんて!!
犬や猫に虎など、好みそうな動物を幾つか造りあげた甲斐があった。
関心が置物にあるのを確認して、他の精霊達へと視線を向けた。
気付いた騎士団長がきまり悪気に頭を下げている。
ココに集まったのは、セイ様の気分転換を図るためなのに余計に落ち込ませた。
挙句に何時も押し殺している感情を出させないと意味がないのに、完全に感情を隠させている状態に軽く怒りが湧いてくる。
一番温和でマイペースと思われているが、怒らせたら怖いことを知る精霊達は漸く不味いと気付いたようだ。
悪いが、一度火がついたらそう簡単には消えない。精々、挽回に努めて貰わないと。
眇めた目線で他の精霊達を見遣り、敢えてニコリと笑っておいた。
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