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先生の恋人
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強そうだと云われるけれど、特段、強い訳でもない。
今日はそのうえ、飲み過ぎた。 普段は飲まない発泡酒を、あんなに。 こんな事なら、ワインでも持参した方がましだった。
リビングのデジタル時計は、二十五時。 ソファですっかり寝入ってしまったお母様に、寝室から持ってきた布団を掛ける。
彼女を起こさない様、静かに部屋に入る。
五畳くらいの、狭い部屋。
パイプベッドに、ビジネス用のような素っ気ない机と、椅子。 小さな本棚。 本棚には、使い込んだ参考書と、日焼けした少女漫画が少し。 それに何冊もの、日記帳。
日記なんて、付けるのか。 真面目だから、ずっと昔から付けているのかも知れない。
すうすうと、可愛らしい寝息を立てる顔を見る。
濃い睫毛。 薔薇の蕾のような、小さな唇。 痩せっぽちのくせにふっくらとした頬は、桃のよう。 齧り付きたくなる。
齧るのを我慢して、そっと唇を寄せる。
「うん……うふふ」
良い夢でも見ているのか、微笑んだ。 なんと可愛らしい生き物か。 今でも時々、意地悪をしてやりたくなる。 他の誰にもされない様、私だけがしてあげよう。
リビングの扉は閉めた。 この小さな、子ども部屋の扉も。
「あ……先生。 いま、何時?」
「さぁ? 夜中よ」
「ね、えへへ、やだぁ……。 うふふ。 きもちい……」
「静かにしないと、お母様、起きてしまってよ」
「えへへ。 むり。 先生がへんなとこ、触るんだもん……」
ショーツの中の手に、温かい彼女の手が重なる。
「えっち……」
くすくす笑う。 後ろから抱く温かい身体、天鵞絨の髪が、揺れる。
「ね、先生。 静かにさせて」
こちらを振り返る。 小さな唇を尖らせて。 一丁前に、誘ってくる。
「かわいいこと」
桜桃の様なその唇を、喰む。 暫く味わってから舌を吸うと、彼女は喉を鳴らす。 ショーツの中、差し込んだ指を動かすと、迎え入れる様に腰が揺れる。 まったく、いやらしい。
「先生、好き」
二度、達してから、私の首に腕を回し、甘えてくる。
幼い恋人は、甘えん坊だ。 目を瞑ってまた、キスをせがむ。 応じて、口付ける。
「えへへ…… 夢みたい。 しあわせ」
常夜灯の下でも分かる、きらきらした瞳。 この瞳が、私を捉えて放さない。
「ね、先生。 ママと、どんなお話したの?」
「ふふ。 大人どうしの秘密」
「えー。 秘密、なしって言ったじゃん」
大した話は、してないわ。 あなたがどんなに可愛くて、大切で、離れるのが寂しいかって、あなたのママがずうっと、一人で喋っていただけ。
「夕陽がもっと、お姉さんになったらね。 私、今日の事、忘れないから。 その時まで、お預けよ」
「ちぇ…。 いいもん。 絶対また、聞くからね」
唇をとがらかす。 クルクル変わる表情が、何とも愛おしい。
頭をくりくり擦り付けてくる。 これも、甘える合図。
「ね、先生。 まだ真っ暗だから、また、しよ…」
欲しがりな、可愛い恋人。 彼女は輝く瞳を上目遣いに、続ける。
「あのね、ちゃんと、静かにするから。 だから、女の子のセックス…… したい……」
呆れる程、貪欲! おかしくてつい、吹き出してしまった。
「な、なんで、笑うの。 したいもん。 ねえ、いいでしょ。 先生は、したくないの?」
小さな声で必死にお願いされたら、たまらないわ。
「おばかさんね。 したくないと思って?」
「ううん。 したいでしょ。 わかるもん。 先生だって、夕陽としたいしたいって、思ってるもん……」
今日はそのうえ、飲み過ぎた。 普段は飲まない発泡酒を、あんなに。 こんな事なら、ワインでも持参した方がましだった。
リビングのデジタル時計は、二十五時。 ソファですっかり寝入ってしまったお母様に、寝室から持ってきた布団を掛ける。
彼女を起こさない様、静かに部屋に入る。
五畳くらいの、狭い部屋。
パイプベッドに、ビジネス用のような素っ気ない机と、椅子。 小さな本棚。 本棚には、使い込んだ参考書と、日焼けした少女漫画が少し。 それに何冊もの、日記帳。
日記なんて、付けるのか。 真面目だから、ずっと昔から付けているのかも知れない。
すうすうと、可愛らしい寝息を立てる顔を見る。
濃い睫毛。 薔薇の蕾のような、小さな唇。 痩せっぽちのくせにふっくらとした頬は、桃のよう。 齧り付きたくなる。
齧るのを我慢して、そっと唇を寄せる。
「うん……うふふ」
良い夢でも見ているのか、微笑んだ。 なんと可愛らしい生き物か。 今でも時々、意地悪をしてやりたくなる。 他の誰にもされない様、私だけがしてあげよう。
リビングの扉は閉めた。 この小さな、子ども部屋の扉も。
「あ……先生。 いま、何時?」
「さぁ? 夜中よ」
「ね、えへへ、やだぁ……。 うふふ。 きもちい……」
「静かにしないと、お母様、起きてしまってよ」
「えへへ。 むり。 先生がへんなとこ、触るんだもん……」
ショーツの中の手に、温かい彼女の手が重なる。
「えっち……」
くすくす笑う。 後ろから抱く温かい身体、天鵞絨の髪が、揺れる。
「ね、先生。 静かにさせて」
こちらを振り返る。 小さな唇を尖らせて。 一丁前に、誘ってくる。
「かわいいこと」
桜桃の様なその唇を、喰む。 暫く味わってから舌を吸うと、彼女は喉を鳴らす。 ショーツの中、差し込んだ指を動かすと、迎え入れる様に腰が揺れる。 まったく、いやらしい。
「先生、好き」
二度、達してから、私の首に腕を回し、甘えてくる。
幼い恋人は、甘えん坊だ。 目を瞑ってまた、キスをせがむ。 応じて、口付ける。
「えへへ…… 夢みたい。 しあわせ」
常夜灯の下でも分かる、きらきらした瞳。 この瞳が、私を捉えて放さない。
「ね、先生。 ママと、どんなお話したの?」
「ふふ。 大人どうしの秘密」
「えー。 秘密、なしって言ったじゃん」
大した話は、してないわ。 あなたがどんなに可愛くて、大切で、離れるのが寂しいかって、あなたのママがずうっと、一人で喋っていただけ。
「夕陽がもっと、お姉さんになったらね。 私、今日の事、忘れないから。 その時まで、お預けよ」
「ちぇ…。 いいもん。 絶対また、聞くからね」
唇をとがらかす。 クルクル変わる表情が、何とも愛おしい。
頭をくりくり擦り付けてくる。 これも、甘える合図。
「ね、先生。 まだ真っ暗だから、また、しよ…」
欲しがりな、可愛い恋人。 彼女は輝く瞳を上目遣いに、続ける。
「あのね、ちゃんと、静かにするから。 だから、女の子のセックス…… したい……」
呆れる程、貪欲! おかしくてつい、吹き出してしまった。
「な、なんで、笑うの。 したいもん。 ねえ、いいでしょ。 先生は、したくないの?」
小さな声で必死にお願いされたら、たまらないわ。
「おばかさんね。 したくないと思って?」
「ううん。 したいでしょ。 わかるもん。 先生だって、夕陽としたいしたいって、思ってるもん……」
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