保健室 三年生

下野 みかも

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三年生 わたしはおとな

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「先生、カレー、すっごく美味しかった。 お肉、おっきくて。 うちのカレーも美味しいけど、先生のは、全然違う美味しいだったよ」
 先生のご飯は、いつも美味しい。 美味しいし、おしゃれ。 食器、いつもかわいい。
 お夕飯の後は、リビングの長椅子で、膝枕してもらう。 
 最高に、幸せ。
 先生はやさしく微笑んで、頭を撫でてくれる。
「たくさん食べてくれて、お利口さん」
「だって、美味しいから」
 先生、私のほっぺたを、人差し指の背中でくすぐる。
「あなたといると、楽しいわ。 一人でいるのが、寂しくなるほど」
「えへへ。 待っててね。 卒業したら、一緒に住むもんね」
 抱き起こして、ぎゅうっとされる。 髪を、撫でられる。
「そうよ。 一緒。 さあ、お風呂に入りましょ」


 広いバスタブに、二人で入る。 私を後ろから抱いて、胸に触れる。
「あなたにあんなにされるなんて、先生、嬉しいわ。 だから、お返しです」
「お返し……? これじゃ、仕返しだよ……。 ちくび、さわってよう……」
 先生は意地悪して、まわりをふにふに触るだけ。 私はせつなくて、腿をこすり合わせる。
「我慢よ。 ベッドで、たくさんするんだから」
 先生の低い声で、あそこ、きゅんとする。 唇を開いて後ろを向くと、待ち構えてた先生も舌を伸ばして、すごくやらしいキスをした。


「先生だけ着てて、ずるい」
「バスローブなんて、裸と同じよ。 ずるくありません」
 浴室で身体を拭いたら、私は裸のまま、抱っこされてベッドへ。 先生は、黒いレースのパンツを履いて、バスローブを着てる。
「きれいなまま、ベッドに連れて来たかったの」
 なんか、思い出したぞ。 旅館でのこと。
「舐めてあげたいのに、細かいことを気にする子がいるから」
「……先生、さっき洗ってもらったところ、全部…」
 なんか、胸とか、あっさりしてると思った。 足の指とか、しつこいと思った……。
「さあ。 何のことでしょうね。 気にしてるかな、と思うところ、もっと綺麗にしてあげただけよ」


 ほら……。 お風呂で、先生、うなじを剃刀で綺麗にしてくれたでしょ。 背中も。 あと、すごく恥ずかしいけど、脇も。
 ちゃんと、きれいにしてるもん! って言ったのに、
「先生、上手だから。 もっときれいにやってあげるから。 動かないで頂戴ね」
 夏だし、もっときれいにしてくれるなら…なんて思ったけど。 
 恥ずかしくて、恥ずかしくて、人差し指を噛んで、我慢する。
 ぺちゃ、ぺちゃと、先生が、私の脇の下を舐めるから。
「もう、やめてよぅ」
「だめ?」
「だって、恥ずかしいだけだもん」
 ほんとう? と言って、先生は下の方へ手を伸ばす。 指で、そこを、確かめる。
「あっ……」
「恥ずかしいだけじゃ、ないみたいだけど」


 でも、もっと違うところにしましょうね、と言って、先生は舌を這わせたまま、蛇みたいに移動する。 足の、先まで。
「だめ……」
「きれいよ。 指の股まで、しっかり洗ったもの」
 足の指、一本ずつ。 丁寧に、音を立てて、しゃぶられてしまう。
「いやぁ……。 恥ずかしい、恥ずかしいよう」
 でも、知ってる。 私は、これ、全然嫌じゃない。
「夕陽、触っていいのよ」
 私を見上げて、目を合わせながら、先生は言う。
 私はその通りに、舐められてない方、右の膝を立てて、気持ちいいところを触る。
「うっ……。 ふぅ……」
 こりこりになってる、あれ。 ぬるぬるを指に付けて、あれに、なすり付ける。
 片脚開いて、すごく、かっこ悪い姿。 
「先生……」
「なあに」
「わ、私、先生に、足の指、舐められて。 きもちくなって、脚ひらいて、自分であそこ、さわって。 ……変態だね」
 先生は、足の指から唇を離す。
 今度は、耳たぶをやさしく噛む。 
 そして、耳のほんとにすぐそば、吐息が脳に届くくらい、近くで囁く。 ハスキーな、大好きな声で。
「そうよ。 もう、私以外とは、いやらしい事できないように。 したって、物足りなくなるように。 絶対私から離れていかないように、教えてるのよ」


「離れないもん……、絶対、離れない……」
 後ろから抱かれて、耳たぶ、噛まれて。 今度は、耳の付け根、後ろを舌でなぞられる。 ここも、よく洗われた……。
 指、早くなってしまう。 耳、舐められるの、気持ちいい。
「気持ちいいとこ、増えちゃうよぅ」
「いいじゃない。 私が触れたところ、全部、気持ち良くなれたらいいわね」
「ふ……不便だよ……」
 気持ちいいのに、笑っちゃう。 ふたりで。
 舐められてない左耳には、先生の指が。 耳、ふわふわ触られる。 えっちだ。
 右の耳は、耳の上の方、唇で喰まれてる。 すごく、気持ちいい。 身体の奥が、きゅんきゅんする。 私の指は、お腹の下、あれを、強くこする。
 先生の指は、私の中、出たり入ったりしてる。 先生の荒い息が、頭の中まで興奮させる。
「先生、先生、気持ちいい」
「そうね。 掻き出しても、またすぐ溢れてくる」
「言わないでよ……」
「ふふ。 ごめんなさいね」
 そう言って、右耳の入り口、舌を這わせてくれる。 びく、と身体が勝手に震えてしまう。
「耳は、嫌じゃないのね」
 耳の入り口、唇を触れさせながら、お話し。 先生の薄い唇が、喋るたび、くすぐる。
「夕陽。 大好き。 かわいいの。 一番よ。 あなただけ、私がしてあげたいのは」
 ぞくぞくする。 先生の声。 すてきな声。 毒入りの、声。
「夕陽。 早く、おとなになって。 一緒に暮らして、朝も夜も、セックスするのよ」
「もう、お、おとなだもん……」
 ふふっと笑ったのが、吐息で、分かる。 耳の中、少しだけ、舌を差し込まれる。
「やぁっ」
「こどもよ。 私はあなたを抱く、悪い、悪い大人」
 こどもじゃないよ。 もう、結婚できるから。
 そう言いたいけど、言葉にならない。 発情期の、猫の声しか。


「あっ、あっ、先生、すき」
 耳の入り口、浅く、舌を出し入れされる。 触れられるたび、気持ちいい。 右耳、あつい。 いけないところを擦る私の指、あれを、強く押しつぶす。
「こっちも、おとなの練習」
 指、増やされてしまう。 私のそこは、先生の長くて細い指を三本も、呑み込む。
「いやっ! い、いってるからっ……」
「いい子」
 いってる、って言ったのに。 ちゃんと、教わった通り、言ったのに……。 
 先生はちっともやめてくれなくて、私の口からよだれが垂れて、赤ちゃんみたいになっても、許してくれなかった。
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