118 / 173
中学編
※中三・啓蟄の次候②
しおりを挟むイコの小さな手に夢中になる。
細く肉付きの薄い、それでいて柔らかな手は猫を触った感触に似ている。桜貝みたいに小さく、すぐに損なわれそうな爪に何度もくちづけすれば、くすぐったそうに指が逃げようとする。俺から逃げないでくれ。手の甲へ頬をこすりつけ頬ずりする。
インフルエンザや風邪にかからないようにと、何度となく洗い消毒して荒れてしまった手。少しずつよくなってきてはいるけれど、まだ痛々しさが残る。
「イコ、こんな可愛い、小さな手で……」
イコはこの小さな手で冬に耐えているのだ、そのことがより愛おしく思わせる。
この手で俺以外に触れないでほしい。他の何ものをも触れず、俺だけにこの指先を与えてほしい。
俺の身も心も全部お前にやるから、お前を丸ごと俺にくれよ、イコ。
唇で、歯で、舌で、思うさま味わえば、イコはもう言葉もない。うわずった息をしながら、とろんとした表情でこちらを見つめている。俺の腕の中で座る、か細く小さな女の子。
そんな可愛い顔をされたら、なおさら止まれやしないだろう。
腕の中、触れていた手を離して小さなあごを引き寄せ、くちづける。優しくなんかできない、唇を舐め、開いた隙に舌を差し入れる。
「んうっ!?」
くぐもった小さな悲鳴すら可愛い。
小さな口内を余すところなく味わい、舌でくすぐる。上あごのくぼみをくすぐれば、びくん、とイコの尻が跳ねた。可愛すぎてつい口元が緩む。
「っは、キスだけで、体びくびくするほど感じて……。本当にイコはキス好きだな」
「ん、すき、すきなの」
目を潤ませてこちらを見上げながら、イコはきれぎれに口にする。その子どもじみたたどたどしさに、タブーを犯す興奮をあおられる。
体の奥の凶暴な欲を自覚しながら、小さな体を抱えていた手をことさらゆっくり、肩から背中、腰、尻へとすべらす。
「イコは、俺に、どうされたい?」
「ふぁ……」
耳元でささやけば、他愛もなく甘く啼く。
「どう、って、わかんない……」
「そうか、じゃあやりたいようにする」
真っ赤になって身をよじるイコの尾てい骨のあたりを、指先で小さな円を描くように服の上からくすぐる。
「んっ、ふ、や、あっ!」
「嫌?」
「ぞくぞく、す、るぅ、んっ」
気持ち良さそうに啼いてから我に返り、小さな手で自分の口元を抑えうつむいてしまう。
「声、我慢しないと、下に聞こえるな?」
「う、うう、うっ、あうんっ」
尾てい骨の下、割れ目のはじまるあたりを指でぐりっと刺激すれば、すぐに声をこらえきれずあえぐ。小さな尻はとても可愛くて、生まれたてのネコやヤマネ、ネズミのようなしっぽがないのが不自然に思える。ちょろん、と細長いしっぽはきっと、イコのように気まぐれに動くんだ。
イコ。
可愛い、俺の、カヤネズミ。
「ひゃっ!?」
ベッドへ腰掛け、ひざの上へイコを座らせる。背中から覆い被さるように抱え、頭の上へキスを落とす。
「声、我慢したいなら俺の袖を噛んでいろ。でなきゃ、俺の腕でも、指でもいい」
イコの小さな歯に噛みつかれたら、痛みで正気に戻るだろうか。いや、正気どころかさらにイコへ酔うだろう。イコが与えてくれるなら、痛みでさえも嬉しいのだ。
たとえイコの可愛い歯にのど笛を噛みちぎられたとしても、俺は恍惚の表情で死んでいくのに違いない。
ああ、俺は本当にろくでもない。
ごめん、イコ。
俺はこんなろくでなしなのに、お前のことを離してやれない。
「え? うで?」
戸惑うイコをそのままに、左腕で壊れそうな肩をかかえ、右手でイコのみぞおちをおさえる。
「逃がさないし」
耳に囁きながら手をすべらせ、子宮があるだろう場所の真上に添え、しばらく温める。
「止めてやれない」
「たぁ、くん……?」
獣みたいな荒い息が、自分の口から止まらない。
イコが欲しい、どうしようもないくらい。
今繫がろうとは思わない、でも欲しすぎて、優しくできる気がしないんだ。
止めていた手をイコの、レギンスを履いた内ももへすべらせ、耳を舌でなぞる。
「ひゃ、あ、ああんっ」
「ほら、噛んでいろ」
「ふぐっ、う、うっ」
イコを抑える左腕を口元まで近づけ、パーカーの袖を噛ませる。
「そうだ、いい子だな?」
足をなでていた右手を引き上げ、レギンスのウエストから中へ侵入させていく。
「んふぅ!?」
くぐもった悲鳴。
「イコ。キスしてたときから、濡れてるだろう?」
「んー! んぅんっ」
滑らかな皮膚から柔らかい茂み、その先へと手を降ろし。
くちゅっ。
2人の荒い息が支配する部屋で、濡れた小さな音がなぜかはっきり耳を打つ。俺は中指を割れ目にそわせ、ゆっくり上下になでながらイコのそこを探る。
「ふうっ、うっ、うっ、んん!」
敏感な突起を下からなぞりあげた瞬間、がくがくっ、とイコの体が大きくわなないた。うなじまで桃色に染めて体をくねらせ、荒い息をしながら必死に声を殺している。
「そのまま、声を我慢しないとだめだぞイコ」
「んっ、んん! ふっ、うっ、うっ、ふぅっ、うううっ!!」
ぐちゅ、ぐちゅ、ぐちゅ、ぐちゅっ。
濡れそぼった入り口をゆるくかき回しながらほぐし、ゆっくりと中へ中指を沈めていく。熱く柔らかいのに狭く、俺の指へきつく絡みつく。濡れた熱さに指が溶けそうだ。沈めてすぐのところ、腹側にざらざらとした場所がある。
ああ、ここ、入れたら絶対気持ちいい場所だ……。
反射的に挿入の快楽を考えて、イコの体に夢中になる。
指の腹でそこをくすぐれば、びくびくと体全体で反応し俺の指を締め付けた。きつく甘い拘束に負けず指を動かせば、堪らないのかぎゅうっと内ももを閉じる。
「ここ、いいのか?」
「んんッ! ん、んうう!」
耳にささやいても、袖をくわえてくぐもった声をあげるイコには答えられないけれど。
「そうか」
勝手に答えを受け取って、イコの中をゆるく責め立てることに集中する。
指に感じる熱く狭い場所は、愛撫するほどに濡れ柔らかくなっていく。俺を誘惑する、甘い感触。イコの女の部分。
イコが欲しい。
無理なのはわかってる、だから今はせめて。
「たくさん気持ちよくなろうな?」
俺を受け入れられるようになってくれ、イコ。
0
お気に入りに追加
72
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
寝室から喘ぎ声が聞こえてきて震える私・・・ベッドの上で激しく絡む浮気女に復讐したい
白崎アイド
大衆娯楽
カチャッ。
私は静かに玄関のドアを開けて、足音を立てずに夫が寝ている寝室に向かって入っていく。
「あの人、私が
【R-18】クリしつけ
蛙鳴蝉噪
恋愛
男尊女卑な社会で女の子がクリトリスを使って淫らに教育されていく日常の一コマ。クリ責め。クリリード。なんでもありでアブノーマルな内容なので、精神ともに18歳以上でなんでも許せる方のみどうぞ。
絶倫彼は私を離さない~あぁ、私は貴方の虜で快楽に堕ちる~
一ノ瀬 彩音
恋愛
私の彼氏は絶倫で、毎日愛されていく私は、すっかり彼の虜になってしまうのですが
そんな彼が大好きなのです。
今日も可愛がられている私は、意地悪な彼氏に愛され続けていき、
次第に染め上げられてしまうのですが……!?
※この物語はフィクションです。
R18作品ですので性描写など苦手なお方や未成年のお方はご遠慮下さい。
隣の席の女の子がエッチだったのでおっぱい揉んでみたら発情されました
ねんごろ
恋愛
隣の女の子がエッチすぎて、思わず授業中に胸を揉んでしまったら……
という、とんでもないお話を書きました。
ぜひ読んでください。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる