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中学編

※不健康女子の中三・桃の節句③

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「ひ、ひぅっ、ああっ、あぁんっ、あああっ!」

 息が苦しい、もっと手加減してほしい、そう口にしたいのに、次から次へと襲う快感に啼かされて話すことができない。
 彼のくちびる、舌、歯、指に胸の先を責め続けられ、何度も目の前がまっ白になる。気持ちよくて気持ちよくて、体の奥から熱いものがこぷりこぷりとあふれ下着を濡らす。もう下着では抑えきれなくて、太ももまでべちょべちょだ。

 たぁくん。
 たぁくん。
 大好き。

 私が彼のをあれこれ言ったせいか、コンドームをささっとつけたたぁくんは、無言で覆い被さり容赦なく胸を責めてきた。むきむきの彼のふとももやお尻を堪能する暇もなかった。ああなんともったいない! 惜しい。

 両の胸の先を軽くつままれ、こねられ、ひねられて悶えれば、今度は左の責めが舌に代わる。くすぐられ舐めあげられ転がされ、どんどん強くなる刺激に啼かされる。吸われ甘噛みされ目の前がまっ白になったと思ったら、体に這わされた大きな手が濡れた内ももをなでる。
 啼かされて、啼かされて、啼かされ通しで訳がわからない。
 責める手を止め、私の胸元からたぁくんが顔をあげた。

「イコ。足まで、垂れてきてる」
「ふあ……、あぅ……ん」

 返事なんかできない。かすれた声とともに吐かれた熱い息が、肌に当たるのさえ感じてしまう。責められ続けたなごりに体を支配され、ぴくん、ぴくんと体が小さく跳ねる。

「こんなに濡らして……。脱がすぞ」

 体を起こしたたぁくんが、私の残る下着へ両手をかけた。もはやべちょべちょの勝負パンツがゆっくり降ろされる。に触れていたクロッチが、ぐちゅ、と音を立てて離れてゆく。
 反応している体を、彼を呼び続ける体を知られてしまう。でも、恥ずかしいとは思わなかった。羞恥なんてどこかへ行ってしまった。
 与えられた快楽で頭が鈍っているのかもしれない。正気に戻ったら恥ずかし過ぎてどうにかなっちゃうのかもしれない。
 それでもいい。

 あばいて。
 体中、どこもかしこも、余すところなくあなたの目に暴かれたい。私なんかただのガリガリのチビだけど、それでも、今この体中が、髪のひとすじまでもが、あなたを呼んで求めていると知ってほしい。
 大好き。
 大好き。
 口にするだけじゃきっと足りないの。

「ああ……とろとろだ」

 私の足を広げさせ、を見て熱に浮かされたように呟いた彼は、膝の内側から太ももへとぐしょぐしょに濡れていた場所を舐めていった。彼の舌の感触に、体が弾かれたようにのけぞる。口から出たのは悲鳴混じりのあえぎ声。
 熱い舌はそのまま私のへとたどり着き、べろりと大きく舐めあげた。

「ひぃんっ!!」

 快楽に体ががくがくする。犬のように荒い息をして、彼は舌先で溝や突起を探る。舌を差し込まれ、自分さえ把握できない場所をくすぐられ、体の中を支配される違和感と隣り合わせの快楽に、もう声さえ出ない。
 長く熱い舌に、体の奥から食べられてしまいたい。

 舌に中を責められながら、指で敏感な突起へ触れられた瞬間、ベッドの上で体が大きくバウンドした。

 意識が途切れた。


 意識が途切れたのはほんの一瞬だったみたいで、気がついたときも、たぁくんの舌に体の中を貪られていた。

「ひっ、ひあ、ああ、あうんっ」

 私を啼かせて、舌がゆっくりと引き抜かれていく。荒い息をついて口元をぬぐう彼を、ぼんやりした視界に捉える。

「イコ、指、入れるぞ。痛かったら言ってくれ」

 返事する間もなく、太い指が割れ目をなぞり、ゆっくりと中に沈み込んできた。

「うあ、あ、あ、あ」

 指。
 私をなでる優しい手、綺麗な字を書く右手、花を触り冷たい水に真っ赤になった指。
 たぁくんの指。
 痛みとともに入ってきたそれを、思い切り締め付けてしまってのけぞる。

「イコ、すごい、指が食いちぎられそうだ……。そんなに、気持ちいいか」
「あ、たぁ、たぁくん、すき、すきっ」

 壊れたみたいに、口から同じことしか出てこない。太い指からの重い刺激に腰がくねる。

「たぁくん、すき、だいすき、あああっ、すきぃ」
「イコ……ッ」

 指が引き抜かれた。離れていた彼の体が近づいて、がばりと抱きしめられる。ゴム越しの熱く硬い彼のが内ももに当たる。さらに抱え込まれ、彼のは私の、体の奥から彼を呼んで止まない、うるんだ場所にぴったり押し付けられた。いつかきっと彼を受け入れるはずの私の場所。彼はその場所をたどるように、押しつけていたものを滑らせる。

「あああっ」

 気持ちいい。彼の体にすっぽり包まれて、彼の体温とにおいと鼓動と汗に五感のすべてを支配されて、私の周りの世界すべてが彼以外何もなくなる。

「可愛い、イコ、イコ、好きだ、俺の、大事な、俺の、ああ、イコ、イコ!」

 くちゅっ、くちゅっ、くちゅっ、くちゅっ、くちゅっ。

 彼が腰を動かすたびに、濡れた淫らな音が足の間からする。同じくらい淫らな声が私の口から出て、彼をねだる。

「あ、あ、すき、すき、たぁ、くん、すきっ、もっと、いっしょ、すきぃ」

 繫がらずに、でも夢中になって、互いのを擦り合わせる。どんどん、どんどん、早く、激しく、気持ちよくなっていって――――――。

 ああ、私たちは、手をつないで、キスだけをして満足できるほど子どもじゃなくて、でも繋がり合うことを許されるほど大人じゃない。
 でも好き、好きなの、彼がほしい。我を忘れて私を求めて、うわごとのように愛を告げるこの人が。
 世界で一番、好き。

「イコ、イコ、もう、出――――――!!」

 痛みをこらえるような顔をして、ひときわしっかり私を抱えて、彼は身を震わせた。

「うぁ、あ、あ、ううう、うっ!」

 びくり、びくり、びくり、びくり。

 彼は眉根をよせて目元を赤らめ、こらえられない快楽に声をあげ、くちびるを震わせる。彼の色気にあてられてお腹の奥がきゅんとする。足の間で感じる熱い脈動はなかなか収まらない。震えながらもさらに押しつけられたに、敏感な突起を押しつぶされて。

「――――――!!」

 私は。

 さっきとは比べものにならないくらいの快楽に、声にならない絶叫をあげ。
 真っ白な視界の中で意識を手放していく。

 きもちいい。
 こわい。
 ああ。
 いわなみくん。
 たぁくん。

 わたしの、だいじな、ひと。


 だいすき。

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