空の彼方からの光

疾風の書

ミリアンに訪れた異変は、突如として始まった灼熱の干ばつだった。村はかつてない恐怖に包まれ、枯れ果てた作物と枯れた井戸が、村人たちの心に深い暗闇を投げかけた。祈りの声が聞こえ、涙が地に滴ったが、その日の青空にはただ何一つの雲も浮かんでいなかった。

レンは心の奥深くで、もし自分が魔法を使えたら、この荒れ果てた大地に命を吹き返せるのではないかという希望を秘めていた。禁断の洞窟から「疾風の書」という呪われた書を盗み出し、その中に記された風の力を手に入れようと決意した。

しかし、「疾風の書」には風を操るための高い代償と、その力が引き起こす可能性のある破壊力が隠されていた。未熟なレンはその重要な警告を見逃し、風の力を解き放つことに成功したかに思われた。しかし、彼の制御不能な力が、村に疾風をもたらし、すべてを荒廃させる災禍を招いてしまった。

突如として村を襲った強烈な突風は、家々を吹き飛ばし、畑を一瞬で焼け野原と化した。大地は亀裂を生じ、村人たちは怒りと絶望の眼差しでレンを睨みつけた。彼らの声は責め立て、彼の周りには恐れと憎悪の空気が漂った。立ち尽くすレンは、自らの愚かさと無力さを痛切に感じ取った。

彼の心は孤独と後悔に包まれた。村人たちは彼を避け、彼自身も自らの過ちの重さに圧倒された。彼の内なる希望と夢が一瞬にして打ち砕かれ、代わりに深い自責と後悔が胸を押し潰した。