30 / 89
29古代王国ロマン4
しおりを挟む
父の話ではこの部屋は空間魔法が使われているという、本来は2畳ほどの部屋だが、この屋敷を立てるときわざわざ空間魔法陣を組み込んでこの部屋が作られたという。その魔法陣はゆかに描かれていて、普段はじゅうたんで隠されているという。
本当かなとアドラスは部屋の中央に敷かれているじゅうたんをめくってみると、確かにそこに空間魔法陣らしき魔法陣がちゃんと描かれていた。
「空間魔法の魔法陣は初めて見ます」
「アドラス、お前は人並外れて賢い子だ、今日から私がお前に日本語の読み方を教えよう。」
「本当ですか父上、とてもうれしいです」
<なんて言ったけど、俺元日本人だから父上に教えてもらわなくてもペラペラのスラスラだけどな、でもさすがにそれは言えないな。>
「おいで、まずは50音表だが、それもいいが童話を読んで覚えるのがいいだろう。
どれがいいかな、桃太郎、猿蟹合戦、かぐや姫、えーとシンデレラもいいな、あとは人魚姫もいいか。」
<全部幼稚園の時に読んだ日本の有名童話ばかりだな。>
「ジャックと豆の木もあるぞ」
<父上、それはグリム童話です>
父上は書棚から数冊絵本をとると長椅子に置きアドラスにここにおいでと自分の膝の上に座るよう言った。
「父上私は重くないですか?」
「はは、父をきずかってくれるか、優しい息子だな。それじゃ、これはどうだ。」
アドラスは父の足の間に腰を下ろした。そして父は自分の横に置いた絵本を手を伸ばして取り、桃太郎を読み始めた。
「昔々あるところにおじいさんとおばあさんが住んでおりました、おじいさんが山にしばかりに、おばあさんが川に洗濯に行くと、川の上流から大きなモモがどんぶらこどんぶらこと流れてきました・・・・・・・・・・・・・」
アドラスは前世母の膝の上で絵本を読んでもらったことを思い出した。
<あれはもう1300年以上昔のことなのか、俺はてっきり死んだらすぐに転生したとばかり思ってたのに、その日本もこの世界から消えて1000年以上たっていたとは、父上に聞くまで俺は知らなかった>
「どうだ、おもしろかったか?」
「面白かったです父上、ところで鬼とは何ですか?」
「ふむ良い質問だ、私もよく知らないが、鬼とはこの世界の悪魔のような存在らしい、だが実際は国から重税を取り立てられ、住むところも食べるものもろくになくなった貧しい者たちが生きのこるために人々を襲う、山賊のようなものだったらしいと私は父上から聞いた、」
<ええそのとおりですよ父上、ただし鬼は悪魔ではありません、仏教に出てくる悪しきものという存在です。ですが悪魔と違いよい鬼もいるのです、それが阿修羅だったり牛頭馬頭です、おれも詳しくは知りませんが>
「父上、日本はどうしてこの世界に転移してきたのですか?私にはそれがどうしてもわかりません」
「それか、なんでも日本のいた世界でそれはそれは恐ろしい戦争が起こったそうだ、その戦争の時日本に対して敵国から終末兵器が使われ、このままでは日本の国土そのものが消滅してしまうと、日本を古代から守る日本の神々が日本の国土と日本人を守るためこの世界に転移させたという。では逆に言えば今度はなぜ日本がこの世界から消えたかといえば、それは確かではないが一説には魔素が関係してるといわれている。」
「魔素?」
「いいかアドラス、日本には魔法が存在してなかったのは知ってるな、なぜ存在してなかったといえばそれは日本のいた元々の世界には、魔素が存在してなかったからなんだ。逆に言えば日本人にとっては魔素がたくさんある世界では、日本人は生きれないということなんだ。今から1300年前はこの世界の魔素は今ほど濃く存在はしてなかったそうだ、それが1000昔には大気に濃く存在するようになり、それと同時にこの世界には魔物が存在するようになり、また魔法文明が発達することになった。わかるか、日本人にとっては魔素をたくさん含んだ大気は、毒を含んだ大気にもしとしくなってしまったんだといわれている。だから日本人はこの世界からどこか別の世界に去ってしまったそうだ。」
アドラスは父の説明を聞きああそうかと納得してしまった。魔素、これが原因だったのか
それなら納得だ、そう思ってしまった。と同時に俺はもう地球人とは別の生命体になったんだなと実感したのだ。
「今この世界にいるものは魔素に耐性のあるものばかりだ。だが時に魔素に耐性のあまりない者が時折生まれることがある、もしかしたらそういうものの中には先祖が日本人だったものがいるのかもしれない、いわゆる先祖返りというやつだ。幸いのことにミュラー家には日本人の血は流れていない。だからアドラス、お前の魔力量が人並外れていても心配するな、お前には魔力暴走防止の魔道具も腕にさせているし、 王都から元王宮魔導士だった魔導師の師もまねき魔法を起訴の魔力コントロールから徹底的に教えてもらうことになっている。だから不安に思うことはないんだよ。」
「はい父上」アドラスは父を見上げてにっこり微笑んだ。
<俺父上の息子に生まれて本当に良かった。浮気はするけどでも貴族なら愛人かこうのは一種のステータスみたいなものだから、神様ありがとう、俺を父上の子供として転生させてくれて>
アドラスは心から神に感謝の祈りを上げるのだった。
本当かなとアドラスは部屋の中央に敷かれているじゅうたんをめくってみると、確かにそこに空間魔法陣らしき魔法陣がちゃんと描かれていた。
「空間魔法の魔法陣は初めて見ます」
「アドラス、お前は人並外れて賢い子だ、今日から私がお前に日本語の読み方を教えよう。」
「本当ですか父上、とてもうれしいです」
<なんて言ったけど、俺元日本人だから父上に教えてもらわなくてもペラペラのスラスラだけどな、でもさすがにそれは言えないな。>
「おいで、まずは50音表だが、それもいいが童話を読んで覚えるのがいいだろう。
どれがいいかな、桃太郎、猿蟹合戦、かぐや姫、えーとシンデレラもいいな、あとは人魚姫もいいか。」
<全部幼稚園の時に読んだ日本の有名童話ばかりだな。>
「ジャックと豆の木もあるぞ」
<父上、それはグリム童話です>
父上は書棚から数冊絵本をとると長椅子に置きアドラスにここにおいでと自分の膝の上に座るよう言った。
「父上私は重くないですか?」
「はは、父をきずかってくれるか、優しい息子だな。それじゃ、これはどうだ。」
アドラスは父の足の間に腰を下ろした。そして父は自分の横に置いた絵本を手を伸ばして取り、桃太郎を読み始めた。
「昔々あるところにおじいさんとおばあさんが住んでおりました、おじいさんが山にしばかりに、おばあさんが川に洗濯に行くと、川の上流から大きなモモがどんぶらこどんぶらこと流れてきました・・・・・・・・・・・・・」
アドラスは前世母の膝の上で絵本を読んでもらったことを思い出した。
<あれはもう1300年以上昔のことなのか、俺はてっきり死んだらすぐに転生したとばかり思ってたのに、その日本もこの世界から消えて1000年以上たっていたとは、父上に聞くまで俺は知らなかった>
「どうだ、おもしろかったか?」
「面白かったです父上、ところで鬼とは何ですか?」
「ふむ良い質問だ、私もよく知らないが、鬼とはこの世界の悪魔のような存在らしい、だが実際は国から重税を取り立てられ、住むところも食べるものもろくになくなった貧しい者たちが生きのこるために人々を襲う、山賊のようなものだったらしいと私は父上から聞いた、」
<ええそのとおりですよ父上、ただし鬼は悪魔ではありません、仏教に出てくる悪しきものという存在です。ですが悪魔と違いよい鬼もいるのです、それが阿修羅だったり牛頭馬頭です、おれも詳しくは知りませんが>
「父上、日本はどうしてこの世界に転移してきたのですか?私にはそれがどうしてもわかりません」
「それか、なんでも日本のいた世界でそれはそれは恐ろしい戦争が起こったそうだ、その戦争の時日本に対して敵国から終末兵器が使われ、このままでは日本の国土そのものが消滅してしまうと、日本を古代から守る日本の神々が日本の国土と日本人を守るためこの世界に転移させたという。では逆に言えば今度はなぜ日本がこの世界から消えたかといえば、それは確かではないが一説には魔素が関係してるといわれている。」
「魔素?」
「いいかアドラス、日本には魔法が存在してなかったのは知ってるな、なぜ存在してなかったといえばそれは日本のいた元々の世界には、魔素が存在してなかったからなんだ。逆に言えば日本人にとっては魔素がたくさんある世界では、日本人は生きれないということなんだ。今から1300年前はこの世界の魔素は今ほど濃く存在はしてなかったそうだ、それが1000昔には大気に濃く存在するようになり、それと同時にこの世界には魔物が存在するようになり、また魔法文明が発達することになった。わかるか、日本人にとっては魔素をたくさん含んだ大気は、毒を含んだ大気にもしとしくなってしまったんだといわれている。だから日本人はこの世界からどこか別の世界に去ってしまったそうだ。」
アドラスは父の説明を聞きああそうかと納得してしまった。魔素、これが原因だったのか
それなら納得だ、そう思ってしまった。と同時に俺はもう地球人とは別の生命体になったんだなと実感したのだ。
「今この世界にいるものは魔素に耐性のあるものばかりだ。だが時に魔素に耐性のあまりない者が時折生まれることがある、もしかしたらそういうものの中には先祖が日本人だったものがいるのかもしれない、いわゆる先祖返りというやつだ。幸いのことにミュラー家には日本人の血は流れていない。だからアドラス、お前の魔力量が人並外れていても心配するな、お前には魔力暴走防止の魔道具も腕にさせているし、 王都から元王宮魔導士だった魔導師の師もまねき魔法を起訴の魔力コントロールから徹底的に教えてもらうことになっている。だから不安に思うことはないんだよ。」
「はい父上」アドラスは父を見上げてにっこり微笑んだ。
<俺父上の息子に生まれて本当に良かった。浮気はするけどでも貴族なら愛人かこうのは一種のステータスみたいなものだから、神様ありがとう、俺を父上の子供として転生させてくれて>
アドラスは心から神に感謝の祈りを上げるのだった。
47
お気に入りに追加
125
あなたにおすすめの小説
全能で楽しく公爵家!!
山椒
ファンタジー
平凡な人生であることを自負し、それを受け入れていた二十四歳の男性が交通事故で若くして死んでしまった。
未練はあれど死を受け入れた男性は、転生できるのであれば二度目の人生も平凡でモブキャラのような人生を送りたいと思ったところ、魔神によって全能の力を与えられてしまう!
転生した先は望んだ地位とは程遠い公爵家の長男、アーサー・ランスロットとして生まれてしまった。
スローライフをしようにも公爵家でできるかどうかも怪しいが、のんびりと全能の力を発揮していく転生者の物語。
※少しだけ設定を変えているため、書き直し、設定を加えているリメイク版になっています。
※リメイク前まで投稿しているところまで書き直せたので、二章はかなりの速度で投稿していきます。
孤児院で育った俺、ある日目覚めたスキル、万物を見通す目と共に最強へと成りあがる
シア07
ファンタジー
主人公、ファクトは親の顔も知らない孤児だった。
そんな彼は孤児院で育って10年が経った頃、突如として能力が目覚める。
なんでも見通せるという万物を見通す目だった。
目で見れば材料や相手の能力がわかるというものだった。
これは、この――能力は一体……なんなんだぁぁぁぁぁぁぁ!?
その能力に振り回されながらも孤児院が魔獣の到来によってなくなり、同じ孤児院育ちで幼馴染であるミクと共に旅に出ることにした。
魔法、スキルなんでもあるこの世界で今、孤児院で育った彼が個性豊かな仲間と共に最強へと成りあがる物語が今、幕を開ける。
※他サイトでも連載しています。
大体21:30分ごろに更新してます。
殺陣を極めたおっさん、異世界に行く。村娘を救う。自由に生きて幸せをつかむ
熊吉(モノカキグマ)
ファンタジー
こんなアラフォーになりたい。そんな思いで書き始めた作品です。
以下、あらすじとなります。
────────────────────────────────────────
令和の世に、[サムライ]と呼ばれた男がいた。
立花 源九郎。
[殺陣]のエキストラから主役へと上り詰め、主演作品を立て続けにヒットさせた男。
その名演は、三作目の主演作品の完成によって歴史に刻まれるはずだった。
しかし、流星のようにあらわれた男は、幻のように姿を消した。
撮影中の[事故]によって重傷を負い、役者生命を絶たれたのだ。
男は、[令和のサムライ]から1人の中年男性、田中 賢二へと戻り、交通警備員として細々と暮らしていた。
ささやかながらも、平穏な、小さな幸せも感じられる日々。
だが40歳の誕生日を迎えた日の夜、賢二は、想像もしなかった事態に巻き込まれ、再びその殺陣の技を振るうこととなる。
殺陣を極めたおっさんの異世界漫遊記、始まります!
※作者より
あらすじを最後まで読んでくださり、ありがとうございます。
熊吉(モノカキグマ)と申します。
本作は、カクヨムコン8への参加作品となります!
プロット未完成につき、更新も不定期となりますが、もし気に入っていただけましたら、高評価・ブックマーク等、よろしくお願いいたします。
また、作者ツイッター[https://twitter.com/whbtcats]にて、製作状況、おススメの作品、思ったことなど、呟いております。
ぜひ、おいで下さいませ。
どうぞ、熊吉と本作とを、よろしくお願い申し上げます!
※作者他作品紹介・こちらは小説家になろう様、カクヨム様にて公開中です。
[メイド・ルーシェのノルトハーフェン公国中興記]
偶然公爵家のメイドとなった少女が主人公の、近世ヨーロッパ風の世界を舞台とした作品です。
戦乱渦巻く大陸に、少年公爵とメイドが挑みます。
[イリス=オリヴィエ戦記]
大国の思惑に翻弄される祖国の空を守るべく戦う1人のパイロットが、いかに戦争と向き合い、戦い、生きていくか。
濃厚なミリタリー成分と共に書き上げた、100万文字越えの大長編です。
もしよろしければ、お手に取っていただけると嬉しいです!
他人の人生押し付けられたけど自由に生きます
鳥類
ファンタジー
『辛い人生なんて冗談じゃ無いわ! 楽に生きたいの!』
開いた扉の向こうから聞こえた怒声、訳のわからないままに奪われた私のカード、そして押し付けられた黒いカード…。
よくわからないまま試練の多い人生を押し付けられた私が、うすらぼんやり残る前世の記憶とともに、それなりに努力しながら生きていく話。
※注意事項※
幼児虐待表現があります。ご不快に感じる方は開くのをおやめください。
いらないスキル買い取ります!スキル「買取」で異世界最強!
町島航太
ファンタジー
ひょんな事から異世界に召喚された木村哲郎は、救世主として期待されたが、手に入れたスキルはまさかの「買取」。
ハズレと看做され、城を追い出された哲郎だったが、スキル「買取」は他人のスキルを買い取れるという優れ物であった。
世界最強の公爵様は娘が可愛くて仕方ない
猫乃真鶴
ファンタジー
トゥイリアース王国の筆頭公爵家、ヴァーミリオン。その現当主アルベルト・ヴァーミリオンは、王宮のみならず王都ミリールにおいても名の通った人物であった。
まずその美貌。女性のみならず男性であっても、一目見ただけで誰もが目を奪われる。あと、公爵家だけあってお金持ちだ。王家始まって以来の最高の魔法使いなんて呼び名もある。実際、王国中の魔導士を集めても彼に敵う者は存在しなかった。
ただし、彼は持った全ての力を愛娘リリアンの為にしか使わない。
財力も、魔力も、顔の良さも、権力も。
なぜなら彼は、娘命の、究極の娘馬鹿だからだ。
※このお話は、日常系のギャグです。
※小説家になろう様にも掲載しています。
※2024年5月 タイトルとあらすじを変更しました。
器用貧乏の意味を異世界人は知らないようで、家を追い出されちゃいました。
武雅
ファンタジー
この世界では8歳になると教会で女神からギフトを授かる。
人口約1000人程の田舎の村、そこでそこそこ裕福な家の3男として生まれたファインは8歳の誕生に教会でギフトを授かるも、授かったギフトは【器用貧乏】
前例の無いギフトに困惑する司祭や両親は貧乏と言う言葉が入っていることから、将来貧乏になったり、周りも貧乏にすると思い込み成人とみなされる15歳になったら家を、村を出て行くようファインに伝える。
そんな時、前世では本間勝彦と名乗り、上司と飲み入った帰り、駅の階段で足を滑らし転げ落ちて死亡した記憶がよみがえる。
そして15歳まであと7年、異世界で生きていくために冒険者となると決め、修行を続けやがて冒険者になる為村を出る。
様々な人と出会い、冒険し、転生した世界を器用貧乏なのに器用貧乏にならない様生きていく。
村を出て冒険者となったその先は…。
※しばらくの間(2021年6月末頃まで)毎日投稿いたします。
よろしくお願いいたします。
気がついたら異世界に転生していた。
みみっく
ファンタジー
社畜として会社に愛されこき使われ日々のストレスとムリが原因で深夜の休憩中に死んでしまい。
気がついたら異世界に転生していた。
普通に愛情を受けて育てられ、普通に育ち屋敷を抜け出して子供達が集まる広場へ遊びに行くと自分の異常な身体能力に気が付き始めた・・・
冒険がメインでは無く、冒険とほのぼのとした感じの日常と恋愛を書いていけたらと思って書いています。
戦闘もありますが少しだけです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる