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27章:前日
27-1
しおりを挟む「くるみ」
ぎゅう、と強く抱きしめられると、私はそれを受け入れた。
(やっぱりこの人が好きだ)
そう思って修を見上げると、修は食べるようなキスする。
5年前は怖かった舌を絡ませるキスだって、修とするなら緊張するけど結局なんでも気持ちよくて、もっとして欲しいと思ってしまう。
「んっ……」
ねだるように修の背中を軽くつかむと、修が余裕のない表情を見せた。
「はぁ、あと二日か……早く食べたい。我慢できる自信がどんどんなくなる」
「自分が悪いんでしょ。おおいに反省しなさい」
「そうだな」
二人顔を見合わせてクスクス笑う。
『土曜には』『土曜だな』そう言い合ってるみたいに二人また唇を合わせていると、修の手がするりと服に入り込んだ。
「まぁ、触れないわけじゃないから。土曜までなんとか耐えられる、かも」
修はそう言うと、優しく、そして時々強く私の肌に触れ、固い指先で翻弄する。
「んっ、立ってられなくなる、からっ……」
「あぁ、そうだな」
そう言っても修はやめてくれるわけじゃない。
座り込んだ私を追って、自分も同じように屈みこみ、次は足に触れる。
もうそんな少し強引な修だってわかってきたし、それをも少しずつ受け入れられるようになってきた。
そうしていると、もっと触ってほしいと、身体が修を勝手に求め出す。
上り続ける気持ちよさに涙がにじむと、修を見上げて、キスしてて、とお願いした。
修は嬉しそうに微笑むと、掻き抱くように背中に手を回し、また何度も私にキスをした。
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