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第二部
第八十三話 ガガモンズ家の終焉①
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夜明けを知らせる鳥達の囀りから出会いを求める虫の鳴き声に入れ替わる頃、好条件で雇われた多くの日雇い労働者が土筆の所有する敷地内を訪れて汗水を流す。
水車が建造され水路が完成すれば懸案事項であった人出不足解消の目途も立ち、モーモーとコケッチからは安定したミルクと卵が手に入るようになる。
小麦とミルクと卵と砂糖……
そう、これで土筆が始めようとしている商いに必要な食材が揃うのである。
「土筆さん、受け取りのサインお願いします」
複数の荷台を工房の弟子総出で引っぱって来たカリアナは、宿舎のロビーに注文を受けていた全ての魔導式エアコンを降ろすと人数分用意された冷たい飲み物を受け取り、受け取りのサインを土筆に求める。
「ああ、はい。これでいいか?」
土筆は署名欄にペンを走らせると、問題がないかカリアナに確認する。
「うん、確かに。いやー、土筆さん様様だねー」
土筆が大量に魔導式エアコンを注文したお陰で、カリアナは高価で手が出せなかった錬金術の道具を揃えることができたらしい。
「今度導入した道具があれば魔導式エアコンの改良に応用できるだろうから、その時は報告するからね」
錬金術師と言うのは根っからの研究者であり、飽くなき探究心の申し子のようなものである。
「そうか、それは楽しみだな……そうだ、別件で一つ相談があるんだが忙しいか?」
土筆は宿舎南棟の一階に風呂場を作ろうとしていたことを思い出す。
「お仕事の依頼なら、いつでも時間は空いてるよ」
前回と同じでカリアナらしい切り返しに土筆は口元を緩めると、考えていた風呂場の構想を羊皮紙に書き起こしながら説明するのだった。
「ふむふむ、敷地内に転がってる石材を使って風呂場を作るのね」
土筆の所有する敷地内には開拓時に使われなかった石材がそのまま廃棄されていて、時間を見つけては地妖精ドニにお願いして一ヶ所に集めてもらっているのだった。
「その話だと私が手伝えるのは完成後の付与だけだね。風呂場自体を錬金することも可能だけど、伝説級の錬金術師でもなければ魔力が足りないと思うよ」
土筆の構想では、石材を宿舎南棟の一階に持ち込んでカリアナの錬金術で作り上げる予定であったが、消費魔力の関係で現実的ではないらしい。
「でも、こっちの井戸の水を汲み取るポンプだっけ? こっちなら錬金術で錬金した方が良い物できるんじゃないかな」
毎回水魔法を使って浴槽に水を張るのは大変な作業になるため、サイフォンの原理を利用して中庭の井戸から風呂場に設置する貯水槽まで水を引く設備を考えているのだった。
「そうか、ならポンプの製作をお願いするよ」
土筆は水を引く設備をカリアナに依頼することに決め、その場で契約書にサインし代金を支払う。
「物自体は数日で完成するから、必要になったら連絡してね」
カリアナは休んでいる弟子達に声を掛けると、土筆に手を振って帰っていくのだった……
ユダリルム辺境伯から下賜される水車小屋の建設場所は派遣された職人が到着して現場を見てから決定されるため、現時点ではメゾリカの西側を流れる川の川岸の何処に建造されるかは分からない。
しかし、今年から小麦の栽培を行うためには時間的に厳しい日程になるので、何処に建造されても対応できるように水路の建設を始めることにしたのだった。
「おっさん、今度は何作ってるんだ?」
ルウツとホッツが鍛錬で始めたランニングの帰りに、水路建設の様子を眺めている土筆を見付け駆け寄ってくる。
「お兄さんな。ここに小麦畑を作るから水路を整備してるんだよ」
土筆は石畳の道の上に立ち、道の西側から川に向けて西に延びる石造りの水路工事を眺めながら言葉を返す。
「おっさん、小麦って前に言ってた美味しいパンのことか?」
以前、食事中の会話で美味しパンの話をしたことをルウツは覚えているようだった。
「お兄さんな。ああ、そうだよ……材料が揃えばパンよりもっと美味しい食べ物も作れるぞ」
土筆が目指しているのは食堂ではなくスイーツ店だ。
宿舎の北側に店舗を建設して、そこでスイーツと紅茶をメインにした飲食店を始める予定なのである。
「おっさんの料理はどれも美味しいから、めちゃくちゃ期待してる」
図らずもルウツの胃袋はしっかりと掴んでいるようである。
「お兄さんな。おっさんと言った数だけルウツの食べる分減らしてやるから、覚悟しとけよ」
遅れてきたホッツの到着を待っていた土筆はルウツの頭に手を置くと、今日の鍛錬を終えたホッツとハイタッチを交わして宿舎に戻るのだった……
この季節でも夕方になると幾分と涼しくなる。
土筆はその時間を利用して土弄りを行うのが日課となっていた。
「ますたー。お外いくならラーファもいっしょにいくー」
宿舎西棟一階のロビーで遊んでいたシェイラとラーファは、作業着に着替えて階段を降りてきた土筆に気付くと、一緒に行きたいと口にする。
「ホズミ達が一緒なら構わないよ」
土筆は土妖精ドニと野良仕事をしている間、子供達に何かあったら大変だと思い、付き添いを条件に許可を出す。
その話を聞いていた姉御三人衆はシェイラとラーファの眼差しに首を縦に振ると、夕暮れ前の畑へ共に向かうのだった。
「シェイラとラーファのこと宜しくな」
宿舎東側に展開している野菜畑も地道な作業によってそれなりの広さに拡張されている。
土筆は土妖精ドニを召喚すると、今日拡張する予定の区域の地質を柔らかするようにお願いする。
「ますたー。あれなぁに?」
早速、遊び転げて服を土だらけにしたラーファが厩舎の横に新しく建設された建物を指差す。
「あれか? あれはコケッチが住むお家だよ」
鶏のような魔獣として知られるコケッチを実際に見たことがない土筆は、ユダリルム辺境伯から下賜されるコケッチの飼育に適した鶏舎を作るため、冒険者ギルドの職員であるオットンに相談していたのだった。
その結果として出来上がったのがラーファが指差す建物である。
「見に行くか?」
頭上にクエスチョンマークを何個も浮かび上がらせるラーファの可愛らしさに当てられた土筆は、土弄りを中断して鶏舎を見に行こうと誘う。
一緒に付いて来た子供達も興味はあったようで、全員で鶏舎見学をする事になるのだった。
「まあ、見学と言っても特に見る物もないけどな」
オットンが図に起こした鶏舎は地球でお馴染みの物とはまるで違い、柵がわりに石垣で囲まれた頑丈な造りとなっている。
出入り口も二重扉となっていて、まるで猛獣でも飼育するのかとツッコミたくなるような仕様だ。
「わあー。おにわつきのおうちだねー」
鶏舎の敷地内に入ったラーファは、テニスコート三面分の庭を見て驚いたようだ。
「普通に人が住めそうな造りですね」
「開拓村の家よりも立派なんだけど……」
子供達が思い思いの感想を口にする中、土筆は鶏舎の家屋部分の扉を開け中に入って行く。
鶏舎の家屋部分は牛のような魔獣モーモーの牛舎と一緒の建物となっていて、石垣で区切られた向こう側へは二重扉を通ることで行き来が可能になっている。
「普通の飼育小屋だから、特に珍しい物もないだろ?」
外観の期待度とは裏腹に内側は期待外れそのもので、特に驚く要素もなく、程無くして会話も続かなくなった土筆達は誰が言いだしたわけでもなく畑へ戻ることにするのだった……
土筆が宿舎周りの手直しに汗を流している頃、冒険者ギルドから調査団の一員として派遣されたミアは結成された仲間と共に東の森の街道を調査していた。
「ここでスタンビートの追跡が消えているのですね?」
ミアは街道から逸れた森の中に持参した魔道具を置くと魔力を送り込み起動させる。
「はい。ここから先には魔物が通った痕跡が一切確認できていません」
今回の調査データのみをまとめれば、先のスタンビートの発生源はこの場所になるのだが、それではこの空間から突然大量の魔物が湧いて来たことになってしまう。
ミアが設置した魔道具は真実の光と呼ばれるアーティファクトで、起動条件となる魔力との相性が非常に煩く、冒険者ギルド・メゾリカ支店の職員ではミアのみが扱える代物である。
ミアの魔力で起動した魔道具が強力な光を発すると、空間が歪んでいる場所だけ影が浮かび上がる。
「やはり、報告にあった通り結界が施されているようですね」
ミアは空間が歪んでいる場所を地図に書き込むと、同行した魔法使いに結界の解除を試みてもらうが、この場にいる魔法使いの能力では解除することができなかった。
「一度、冒険者ギルドに戻って出直しですね」
ミアは魔道具を回収すると、報告と今後の方針を話し合うため、行動を共にする仲間達とメゾリカへ戻ることにするのだった……
水車が建造され水路が完成すれば懸案事項であった人出不足解消の目途も立ち、モーモーとコケッチからは安定したミルクと卵が手に入るようになる。
小麦とミルクと卵と砂糖……
そう、これで土筆が始めようとしている商いに必要な食材が揃うのである。
「土筆さん、受け取りのサインお願いします」
複数の荷台を工房の弟子総出で引っぱって来たカリアナは、宿舎のロビーに注文を受けていた全ての魔導式エアコンを降ろすと人数分用意された冷たい飲み物を受け取り、受け取りのサインを土筆に求める。
「ああ、はい。これでいいか?」
土筆は署名欄にペンを走らせると、問題がないかカリアナに確認する。
「うん、確かに。いやー、土筆さん様様だねー」
土筆が大量に魔導式エアコンを注文したお陰で、カリアナは高価で手が出せなかった錬金術の道具を揃えることができたらしい。
「今度導入した道具があれば魔導式エアコンの改良に応用できるだろうから、その時は報告するからね」
錬金術師と言うのは根っからの研究者であり、飽くなき探究心の申し子のようなものである。
「そうか、それは楽しみだな……そうだ、別件で一つ相談があるんだが忙しいか?」
土筆は宿舎南棟の一階に風呂場を作ろうとしていたことを思い出す。
「お仕事の依頼なら、いつでも時間は空いてるよ」
前回と同じでカリアナらしい切り返しに土筆は口元を緩めると、考えていた風呂場の構想を羊皮紙に書き起こしながら説明するのだった。
「ふむふむ、敷地内に転がってる石材を使って風呂場を作るのね」
土筆の所有する敷地内には開拓時に使われなかった石材がそのまま廃棄されていて、時間を見つけては地妖精ドニにお願いして一ヶ所に集めてもらっているのだった。
「その話だと私が手伝えるのは完成後の付与だけだね。風呂場自体を錬金することも可能だけど、伝説級の錬金術師でもなければ魔力が足りないと思うよ」
土筆の構想では、石材を宿舎南棟の一階に持ち込んでカリアナの錬金術で作り上げる予定であったが、消費魔力の関係で現実的ではないらしい。
「でも、こっちの井戸の水を汲み取るポンプだっけ? こっちなら錬金術で錬金した方が良い物できるんじゃないかな」
毎回水魔法を使って浴槽に水を張るのは大変な作業になるため、サイフォンの原理を利用して中庭の井戸から風呂場に設置する貯水槽まで水を引く設備を考えているのだった。
「そうか、ならポンプの製作をお願いするよ」
土筆は水を引く設備をカリアナに依頼することに決め、その場で契約書にサインし代金を支払う。
「物自体は数日で完成するから、必要になったら連絡してね」
カリアナは休んでいる弟子達に声を掛けると、土筆に手を振って帰っていくのだった……
ユダリルム辺境伯から下賜される水車小屋の建設場所は派遣された職人が到着して現場を見てから決定されるため、現時点ではメゾリカの西側を流れる川の川岸の何処に建造されるかは分からない。
しかし、今年から小麦の栽培を行うためには時間的に厳しい日程になるので、何処に建造されても対応できるように水路の建設を始めることにしたのだった。
「おっさん、今度は何作ってるんだ?」
ルウツとホッツが鍛錬で始めたランニングの帰りに、水路建設の様子を眺めている土筆を見付け駆け寄ってくる。
「お兄さんな。ここに小麦畑を作るから水路を整備してるんだよ」
土筆は石畳の道の上に立ち、道の西側から川に向けて西に延びる石造りの水路工事を眺めながら言葉を返す。
「おっさん、小麦って前に言ってた美味しいパンのことか?」
以前、食事中の会話で美味しパンの話をしたことをルウツは覚えているようだった。
「お兄さんな。ああ、そうだよ……材料が揃えばパンよりもっと美味しい食べ物も作れるぞ」
土筆が目指しているのは食堂ではなくスイーツ店だ。
宿舎の北側に店舗を建設して、そこでスイーツと紅茶をメインにした飲食店を始める予定なのである。
「おっさんの料理はどれも美味しいから、めちゃくちゃ期待してる」
図らずもルウツの胃袋はしっかりと掴んでいるようである。
「お兄さんな。おっさんと言った数だけルウツの食べる分減らしてやるから、覚悟しとけよ」
遅れてきたホッツの到着を待っていた土筆はルウツの頭に手を置くと、今日の鍛錬を終えたホッツとハイタッチを交わして宿舎に戻るのだった……
この季節でも夕方になると幾分と涼しくなる。
土筆はその時間を利用して土弄りを行うのが日課となっていた。
「ますたー。お外いくならラーファもいっしょにいくー」
宿舎西棟一階のロビーで遊んでいたシェイラとラーファは、作業着に着替えて階段を降りてきた土筆に気付くと、一緒に行きたいと口にする。
「ホズミ達が一緒なら構わないよ」
土筆は土妖精ドニと野良仕事をしている間、子供達に何かあったら大変だと思い、付き添いを条件に許可を出す。
その話を聞いていた姉御三人衆はシェイラとラーファの眼差しに首を縦に振ると、夕暮れ前の畑へ共に向かうのだった。
「シェイラとラーファのこと宜しくな」
宿舎東側に展開している野菜畑も地道な作業によってそれなりの広さに拡張されている。
土筆は土妖精ドニを召喚すると、今日拡張する予定の区域の地質を柔らかするようにお願いする。
「ますたー。あれなぁに?」
早速、遊び転げて服を土だらけにしたラーファが厩舎の横に新しく建設された建物を指差す。
「あれか? あれはコケッチが住むお家だよ」
鶏のような魔獣として知られるコケッチを実際に見たことがない土筆は、ユダリルム辺境伯から下賜されるコケッチの飼育に適した鶏舎を作るため、冒険者ギルドの職員であるオットンに相談していたのだった。
その結果として出来上がったのがラーファが指差す建物である。
「見に行くか?」
頭上にクエスチョンマークを何個も浮かび上がらせるラーファの可愛らしさに当てられた土筆は、土弄りを中断して鶏舎を見に行こうと誘う。
一緒に付いて来た子供達も興味はあったようで、全員で鶏舎見学をする事になるのだった。
「まあ、見学と言っても特に見る物もないけどな」
オットンが図に起こした鶏舎は地球でお馴染みの物とはまるで違い、柵がわりに石垣で囲まれた頑丈な造りとなっている。
出入り口も二重扉となっていて、まるで猛獣でも飼育するのかとツッコミたくなるような仕様だ。
「わあー。おにわつきのおうちだねー」
鶏舎の敷地内に入ったラーファは、テニスコート三面分の庭を見て驚いたようだ。
「普通に人が住めそうな造りですね」
「開拓村の家よりも立派なんだけど……」
子供達が思い思いの感想を口にする中、土筆は鶏舎の家屋部分の扉を開け中に入って行く。
鶏舎の家屋部分は牛のような魔獣モーモーの牛舎と一緒の建物となっていて、石垣で区切られた向こう側へは二重扉を通ることで行き来が可能になっている。
「普通の飼育小屋だから、特に珍しい物もないだろ?」
外観の期待度とは裏腹に内側は期待外れそのもので、特に驚く要素もなく、程無くして会話も続かなくなった土筆達は誰が言いだしたわけでもなく畑へ戻ることにするのだった……
土筆が宿舎周りの手直しに汗を流している頃、冒険者ギルドから調査団の一員として派遣されたミアは結成された仲間と共に東の森の街道を調査していた。
「ここでスタンビートの追跡が消えているのですね?」
ミアは街道から逸れた森の中に持参した魔道具を置くと魔力を送り込み起動させる。
「はい。ここから先には魔物が通った痕跡が一切確認できていません」
今回の調査データのみをまとめれば、先のスタンビートの発生源はこの場所になるのだが、それではこの空間から突然大量の魔物が湧いて来たことになってしまう。
ミアが設置した魔道具は真実の光と呼ばれるアーティファクトで、起動条件となる魔力との相性が非常に煩く、冒険者ギルド・メゾリカ支店の職員ではミアのみが扱える代物である。
ミアの魔力で起動した魔道具が強力な光を発すると、空間が歪んでいる場所だけ影が浮かび上がる。
「やはり、報告にあった通り結界が施されているようですね」
ミアは空間が歪んでいる場所を地図に書き込むと、同行した魔法使いに結界の解除を試みてもらうが、この場にいる魔法使いの能力では解除することができなかった。
「一度、冒険者ギルドに戻って出直しですね」
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