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後日談
第3話『後日談』
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5月20日、火曜日。
午後4時。
放課後になり、俺とお嬢様は桜さんと3人で萌ちゃんの家に向かった。その理由は昨日、彼女の家で起こったことについての真実を語るためだ。ちゃんと今日も家に行くと連絡してある。
萌ちゃんの家の前に辿り着き、さっそく俺はインターホンを押す。
『はい』
それは、昨日のインターホンで聞こえたのと同じ萌ちゃんの声だ。
「真守だけど」
『お待ちしていました。今すぐに行きますね』
昨日と同じくすぐに玄関から出てきた。もちろん、見えるのは萌ちゃんの姿だ。昨日とは違って今日は中学校の制服姿だけど。
「ごめんなさい、制服姿で」
「……いいよ。それよりも、君に見てほしい写真があるんだけど」
「えっ、何ですか?」
俺はスマートフォンを取り出し、彼女に見て欲しい写真表示させ、それを彼女に見せたときだった。
「えっ、どうして……勇希お兄ちゃんが……」
そう言うと彼女は慌てて右手で口を押さえた。目を見開き、視線はちらつかせている。おまけに額からは汗が滲み出ている。
これだけの反応を見せてくれれば、俺の考えた仮説は真実で間違いないみたいだ。
「萌ちゃん、なら……そんな呼び方はしないよね。昔みたいに勇希ちゃんか、昨日、俺にさん付けしたように勇希さんと呼ぶはずだ」
「え、えっと……」
「俺とお嬢様の間に写っている人は、お嬢様のクラスメイトである天川翼さんだ。俺も初めて会ったときは3年前の事件で亡くなった勇希兄さんかと思ったよ」
そんな人が写っている写真を見て、すぐに「勇希お兄ちゃん」と呼んでしまう人物。それはたった1人しか存在しない。
「長瀬葵。それが君の本当の名前だろう?」
そう、見た目も、声も、醸し出す雰囲気も……全て生田萌だと思っていた。しかし、俺達の目の前にいる人物の正体は、3年前に亡くなったはずの長瀬葵。
「3年前の事件で亡くなったのは4人。俺の父さん、母さん、勇希兄さん。そして、4人目の犠牲者は葵ではなくて、生田萌だった。そうだよね、葵」
俺がそう言うと、葵は半ば諦めている表情になっていた。もうこれ以上、生田萌を貫く気は無いようだ。
昨日、俺が考えた信じられない仮説。
それは、葵の亡霊なんて端から存在しなかったことだ。なぜなら、長瀬葵という女の子は生きているのだから。
そんな仮説を明らかにしてもお嬢様と桜さんが何も声を上げないのは、2人には事前に根拠を含めて話していたから。最初こそ信じてはいなかったけれど、最終的には俺の考えに納得してくれた。
「昨日聞いた葵の声。全ては葵が仕込んだことだ。そして、今まで多くの人が聞いてきた葵の亡霊だと言われた声も生きている葵が実際に出した声だ。間違っているところはあるかな」
俺はそう問いかけると、葵はゆっくりと口を開いて、
「その通りだよ。真守お兄ちゃん」
昨日、この家で聞いた声と同じ葵の声でそう言った。
この瞬間、世間で認知されている真実と実際にあった事実のねじれが証明された。きっと、その原因は葵だけではなくて、俺や桜さんなどにもあるのだろう。
「……こんなところで話すのも何だから、上がって。まあ、私の家じゃないからそう言うのもおかしいけれど……」
葵は作り笑いをしながらそう言うと、萌ちゃんの家の玄関を開ける。
俺達はリビングに向かい、昨日と同じように俺と葵はそれぞれ小さなソファーに座り、お嬢様と桜さんは長いソファーに並んで座った。
重苦しい空気の中、最初に口を開いたのは葵だった。
「いつから気付いたの? 私が生田萌じゃなくて長瀬葵だって」
「はっきりそう思ったのは、お屋敷に帰ってからだったよ。だけど、違和感があったのはこの部屋で葵の声が聞こえたときからだった。葵の声がはっきりと聞こえ過ぎていたから。まるで、本当に葵が喋っているみたいだった」
俺はテーブルの上にスマートフォンを置き、録音した昨日のここでの会話を一通り再生する。
「昨日の会話は大きく2つに分かれる。葵がここにいるときに聞いた会話と、紅茶を淹れるためにここを離れた後の会話だ。この2つには大きな違いがあるんだ」
そのことに気付いたのは、昨夜、くるみさんが変な音がすると言ってくれたおかげだ。あれから、何度も音声ファイルを通して聴いた。そのことで、ようやく気付いたんだ。
「葵がここにいるとき、葵の声が聞こえる直前と言い終わった直後に必ずピッ、と機械音が鳴っていたんだ。おそらく、予め葵の声を録音して、それを再生したときの音じゃないかな」
「私も真守君にそれを指摘されて聞いてみたけれど、君がリビングを去るまでに聞こえた妹さんの声の前後には必ず機械音が発生している」
「そして、葵がリビングに去った後に聞こえた葵の声の前後には全て、機械音は一切入っていなかった。つまり、葵が直接俺達と話していたことになる。おそらく、盗聴器などをリビングに仕掛けておいて俺達の声を聞いていた。自分の体に小型のマイクを付けておいて、無線のスピーカーから自分の声を出したんだろう」
俺はリビングを歩き回り、部屋の四隅に小さなスピーカーが置かれているのを見つける。こうしておくことで、どこから声が発せられているのか分からなくしていたんだ。
本当に緻密に考えられたことだ。録音していなかったら違和感止まりだったろう。萌ちゃんが亡くなっていて、葵が生きているなんてことも考えなかっただろう。
「この考えから、真守は葵さんが生きていると考えたのよね」
「ええ。葵が生きているからこそ、こんな録音内容になると思いまして。でも、彼女が長瀬葵であることを示す証拠は持っていない。そこで一か八か、さっきの写真を使って彼女が自ら葵だと言ってくれるか試したんです」
俺だって、天川さんと初めて会ったとき、兄さんが生きていたのかと驚いて勘違いをしたほどだ。妹である葵なら、天川さんの写真を見て俺と同じような反応をすると踏んでいた。そして、勇希兄さんのことを「勇希お兄ちゃん」と呼べば、自分が葵であることを言ったと同然だと考えた。
「どうかな、葵。俺の言っていることに間違っているところはある?」
俺は葵の目をじっと見ながら言う。
葵は真剣な表情を浮かべ、俺から視線を逸らすことなく、
「お兄ちゃんの言うとおりだよ」
しっかりとした声でそう言った。
「亡霊の噂は聞いていたよ。萌は私の一番の親友だったから、何人もの人から私の声を聴いたかどうか訊かれた。昨日、お兄ちゃんから電話がかかってきたときも、そのことで来るんだろうってすぐに分かった。スピーカーは昨日のようなときのために、前からずっと用意していたもの。顔を合わせられなくても、お兄ちゃん達と直接話したかったから」
だから、最後に俺達と話せて嬉しかったと言ったのか。僅かな時間でも素の自分で話すことができたから。
「そのためには私がリビングにいるときに、葵の声を出す必要があった。そのために、スマートフォンに私の声を録音して、アプリを使ってそのスピーカーと通信して声を流したの。そうすることで、葵の魂がこのリビングにやってきたと思い込ませることができる」
「その録音も事前に用意したのか?」
「ううん。お兄ちゃんからの電話があってから。それに、この3年間でちょっとは声が変わってるし。キッチンから話した声が録音した声と違うとお兄ちゃんに疑われると思って。でも、お兄ちゃんははっきり聞こえすぎたことで違和感を抱いていたんだね」
甘かったなぁ、と葵は苦笑いをした。
しかし、四隅にスピーカーを置いてあったことで、どこから声が発せられているのか分からなかった。それでも、スピーカーの性能が良すぎ、はっきりと葵の声が聞こえてしまったのが仇となってしまったようだ。
「まさか、お兄ちゃんが録音しているとは思わなかったよ。私も録音した音声を再生するボタンを押すときの音も消し忘れたし。ミスしちゃったな。それがなければ、私が葵だとはバレることはなかったのに……」
はあっ、と葵は大きなため息をつく。
昨日、ここで起きたことは一通り明らかになっただろう。亡霊なんていなかった。だって、葵は生きているのだから。
「でも、どうして生田萌さんだと偽って3年間も……」
お嬢様が言うように、どうして葵は3年間も生田萌として生きていたのか。そのことについて、俺達は知らない。見た目も、声も、雰囲気も萌ちゃんと瓜二つにしてまで過ごしていた理由。特に俺はその理由を知る義務がある。
「葵。もう俺達はここまで分かったんだ。どうして、葵が萌ちゃんとなってこの3年間を過ごしていたのか。その理由を教えてくれないか?」
俺のその言葉に葵はすぐに頷いた。頬を赤くし、潤んだ目で俺のことを見つめながら彼女は口を開く。
「真守お兄ちゃんのことが好きだからだよ」
午後4時。
放課後になり、俺とお嬢様は桜さんと3人で萌ちゃんの家に向かった。その理由は昨日、彼女の家で起こったことについての真実を語るためだ。ちゃんと今日も家に行くと連絡してある。
萌ちゃんの家の前に辿り着き、さっそく俺はインターホンを押す。
『はい』
それは、昨日のインターホンで聞こえたのと同じ萌ちゃんの声だ。
「真守だけど」
『お待ちしていました。今すぐに行きますね』
昨日と同じくすぐに玄関から出てきた。もちろん、見えるのは萌ちゃんの姿だ。昨日とは違って今日は中学校の制服姿だけど。
「ごめんなさい、制服姿で」
「……いいよ。それよりも、君に見てほしい写真があるんだけど」
「えっ、何ですか?」
俺はスマートフォンを取り出し、彼女に見て欲しい写真表示させ、それを彼女に見せたときだった。
「えっ、どうして……勇希お兄ちゃんが……」
そう言うと彼女は慌てて右手で口を押さえた。目を見開き、視線はちらつかせている。おまけに額からは汗が滲み出ている。
これだけの反応を見せてくれれば、俺の考えた仮説は真実で間違いないみたいだ。
「萌ちゃん、なら……そんな呼び方はしないよね。昔みたいに勇希ちゃんか、昨日、俺にさん付けしたように勇希さんと呼ぶはずだ」
「え、えっと……」
「俺とお嬢様の間に写っている人は、お嬢様のクラスメイトである天川翼さんだ。俺も初めて会ったときは3年前の事件で亡くなった勇希兄さんかと思ったよ」
そんな人が写っている写真を見て、すぐに「勇希お兄ちゃん」と呼んでしまう人物。それはたった1人しか存在しない。
「長瀬葵。それが君の本当の名前だろう?」
そう、見た目も、声も、醸し出す雰囲気も……全て生田萌だと思っていた。しかし、俺達の目の前にいる人物の正体は、3年前に亡くなったはずの長瀬葵。
「3年前の事件で亡くなったのは4人。俺の父さん、母さん、勇希兄さん。そして、4人目の犠牲者は葵ではなくて、生田萌だった。そうだよね、葵」
俺がそう言うと、葵は半ば諦めている表情になっていた。もうこれ以上、生田萌を貫く気は無いようだ。
昨日、俺が考えた信じられない仮説。
それは、葵の亡霊なんて端から存在しなかったことだ。なぜなら、長瀬葵という女の子は生きているのだから。
そんな仮説を明らかにしてもお嬢様と桜さんが何も声を上げないのは、2人には事前に根拠を含めて話していたから。最初こそ信じてはいなかったけれど、最終的には俺の考えに納得してくれた。
「昨日聞いた葵の声。全ては葵が仕込んだことだ。そして、今まで多くの人が聞いてきた葵の亡霊だと言われた声も生きている葵が実際に出した声だ。間違っているところはあるかな」
俺はそう問いかけると、葵はゆっくりと口を開いて、
「その通りだよ。真守お兄ちゃん」
昨日、この家で聞いた声と同じ葵の声でそう言った。
この瞬間、世間で認知されている真実と実際にあった事実のねじれが証明された。きっと、その原因は葵だけではなくて、俺や桜さんなどにもあるのだろう。
「……こんなところで話すのも何だから、上がって。まあ、私の家じゃないからそう言うのもおかしいけれど……」
葵は作り笑いをしながらそう言うと、萌ちゃんの家の玄関を開ける。
俺達はリビングに向かい、昨日と同じように俺と葵はそれぞれ小さなソファーに座り、お嬢様と桜さんは長いソファーに並んで座った。
重苦しい空気の中、最初に口を開いたのは葵だった。
「いつから気付いたの? 私が生田萌じゃなくて長瀬葵だって」
「はっきりそう思ったのは、お屋敷に帰ってからだったよ。だけど、違和感があったのはこの部屋で葵の声が聞こえたときからだった。葵の声がはっきりと聞こえ過ぎていたから。まるで、本当に葵が喋っているみたいだった」
俺はテーブルの上にスマートフォンを置き、録音した昨日のここでの会話を一通り再生する。
「昨日の会話は大きく2つに分かれる。葵がここにいるときに聞いた会話と、紅茶を淹れるためにここを離れた後の会話だ。この2つには大きな違いがあるんだ」
そのことに気付いたのは、昨夜、くるみさんが変な音がすると言ってくれたおかげだ。あれから、何度も音声ファイルを通して聴いた。そのことで、ようやく気付いたんだ。
「葵がここにいるとき、葵の声が聞こえる直前と言い終わった直後に必ずピッ、と機械音が鳴っていたんだ。おそらく、予め葵の声を録音して、それを再生したときの音じゃないかな」
「私も真守君にそれを指摘されて聞いてみたけれど、君がリビングを去るまでに聞こえた妹さんの声の前後には必ず機械音が発生している」
「そして、葵がリビングに去った後に聞こえた葵の声の前後には全て、機械音は一切入っていなかった。つまり、葵が直接俺達と話していたことになる。おそらく、盗聴器などをリビングに仕掛けておいて俺達の声を聞いていた。自分の体に小型のマイクを付けておいて、無線のスピーカーから自分の声を出したんだろう」
俺はリビングを歩き回り、部屋の四隅に小さなスピーカーが置かれているのを見つける。こうしておくことで、どこから声が発せられているのか分からなくしていたんだ。
本当に緻密に考えられたことだ。録音していなかったら違和感止まりだったろう。萌ちゃんが亡くなっていて、葵が生きているなんてことも考えなかっただろう。
「この考えから、真守は葵さんが生きていると考えたのよね」
「ええ。葵が生きているからこそ、こんな録音内容になると思いまして。でも、彼女が長瀬葵であることを示す証拠は持っていない。そこで一か八か、さっきの写真を使って彼女が自ら葵だと言ってくれるか試したんです」
俺だって、天川さんと初めて会ったとき、兄さんが生きていたのかと驚いて勘違いをしたほどだ。妹である葵なら、天川さんの写真を見て俺と同じような反応をすると踏んでいた。そして、勇希兄さんのことを「勇希お兄ちゃん」と呼べば、自分が葵であることを言ったと同然だと考えた。
「どうかな、葵。俺の言っていることに間違っているところはある?」
俺は葵の目をじっと見ながら言う。
葵は真剣な表情を浮かべ、俺から視線を逸らすことなく、
「お兄ちゃんの言うとおりだよ」
しっかりとした声でそう言った。
「亡霊の噂は聞いていたよ。萌は私の一番の親友だったから、何人もの人から私の声を聴いたかどうか訊かれた。昨日、お兄ちゃんから電話がかかってきたときも、そのことで来るんだろうってすぐに分かった。スピーカーは昨日のようなときのために、前からずっと用意していたもの。顔を合わせられなくても、お兄ちゃん達と直接話したかったから」
だから、最後に俺達と話せて嬉しかったと言ったのか。僅かな時間でも素の自分で話すことができたから。
「そのためには私がリビングにいるときに、葵の声を出す必要があった。そのために、スマートフォンに私の声を録音して、アプリを使ってそのスピーカーと通信して声を流したの。そうすることで、葵の魂がこのリビングにやってきたと思い込ませることができる」
「その録音も事前に用意したのか?」
「ううん。お兄ちゃんからの電話があってから。それに、この3年間でちょっとは声が変わってるし。キッチンから話した声が録音した声と違うとお兄ちゃんに疑われると思って。でも、お兄ちゃんははっきり聞こえすぎたことで違和感を抱いていたんだね」
甘かったなぁ、と葵は苦笑いをした。
しかし、四隅にスピーカーを置いてあったことで、どこから声が発せられているのか分からなかった。それでも、スピーカーの性能が良すぎ、はっきりと葵の声が聞こえてしまったのが仇となってしまったようだ。
「まさか、お兄ちゃんが録音しているとは思わなかったよ。私も録音した音声を再生するボタンを押すときの音も消し忘れたし。ミスしちゃったな。それがなければ、私が葵だとはバレることはなかったのに……」
はあっ、と葵は大きなため息をつく。
昨日、ここで起きたことは一通り明らかになっただろう。亡霊なんていなかった。だって、葵は生きているのだから。
「でも、どうして生田萌さんだと偽って3年間も……」
お嬢様が言うように、どうして葵は3年間も生田萌として生きていたのか。そのことについて、俺達は知らない。見た目も、声も、雰囲気も萌ちゃんと瓜二つにしてまで過ごしていた理由。特に俺はその理由を知る義務がある。
「葵。もう俺達はここまで分かったんだ。どうして、葵が萌ちゃんとなってこの3年間を過ごしていたのか。その理由を教えてくれないか?」
俺のその言葉に葵はすぐに頷いた。頬を赤くし、潤んだ目で俺のことを見つめながら彼女は口を開く。
「真守お兄ちゃんのことが好きだからだよ」
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