上 下
209 / 267
2学期編

プロローグ『2学期の始まり』

しおりを挟む
2学期編



 9月2日、月曜日。
 今日から高校1年生の2学期がスタートする。
 これまで、俺・低田悠真ひくたゆうまは長期休暇が明けると気が重くなっていた。今日のように月曜日スタートだと尚更に。

 ただ、今回は違う。全く気が重くなっていない。むしろ、楽しみなくらいだ。

 そう思える一番の理由は、高嶺結衣たかねゆいという恋人の存在のおかげだろう。
 6月から付き合い始めた結衣とは、夏休み中もデートやお泊まり、旅行などで思い出をたくさん作ってきた。夏休みを経て、結衣のことがさらに好きになって。結衣はクラスメイトだから、今日からまた一緒に学校生活を送れるのが楽しみなのだ。
 また、高校には友達でクラスメイトの伊集院姫奈いじゅういんひなさん、隣のクラスにも友達の華頂胡桃かちょうくるみ、1学年上にはバイトの先輩でもある中野千佳なかのちか先輩もいる。担任はプライベートでも親交のある福王寺杏樹ふくおうじあんじゅ先生で。彼女達の存在も、今日からの学校生活を楽しみだと思わせてくれる理由の一つだ。

「よし。これで大丈夫かな」

 忘れ物がないことと、自室にある鏡で服装が大丈夫であることを確認。スクールバッグと、夏休み中の伊豆旅行で買ったクラスメイトへのお土産が入った紙の手提げを持って自分の部屋を出る。
 1階に降りると、キッチンの食卓で母さんと現在夏休み中の大学生・芹花せりか姉さんがのんびりと朝食を食べていた。
 俺は水筒に冷たい麦茶を入れる。水筒をバッグに入れた。

「母さん、芹花姉さん、いってきます」
「いってらっしゃい、悠真」
「……いってらっしゃい、ユウちゃん」

 俺が声を掛けると、母さんと芹花姉さんは笑顔でそう言ってくれる。ただ、姉さんはちょっと寂しそうにも見えて。

「どうした、姉さん」
「……ユウちゃんは今日から学校なんだよね。昨日までは一緒にいられる時間が多かったから、何だか寂しいな。だから、ユウちゃんを抱きしめてもいい?」
「ああ、いいぞ」
「ありがとう!」

 嬉しそうな笑顔でお礼を言う芹花姉さん。
 芹花姉さんが抱きしめやすいように、バッグと紙の手提げをソファーに置く。
 芹花姉さんは食卓の椅子から立ち上がり、俺のことをぎゅっと抱きしめてきた。姉さんの温もりや柔らかさ、甘い匂いが心地良い。
 俺が夏休みの間は、俺は喫茶店のバイトや結衣とのデートなど、芹花姉さんはファミレスのバイトやサークルなどの予定があったけど、学校がある時期に比べたら一緒にいられる時間は多かった。だから、姉さんは寂しい気持ちになったのだろう。俺を抱きしめたくなり、実際に抱きしめるのがブラコンの姉さんらしい。
 俺が芹花姉さんの頭を優しく撫でると、姉さんは「えへへっ」と嬉しそうに笑う。まったく、可愛い姉さんだよ。俺と同じようなことを思っているのか、母さんは俺達のことを見ながら「ふふっ」と笑っている。

「……うんっ。ユウちゃん成分を摂取できた。これで乗り越えられそう」

 1分ほど俺を抱きしめると、芹花姉さんはそう言って俺から離れた。姉さんの顔には姉さんらしいニコッとした笑みが浮かんでいて。

「それなら良かった。あと、ユウちゃん成分って何なんだ?」
「ユウちゃんの匂いや温もりのこと。それを感じると私は元気になれるんだよ」
「そういうことか。姉さんらしいな」
「ふふっ。いってらっしゃい、ユウちゃん!」
「ああ。いってきます」

 俺は家を出て、通っている東京都立金井かない高等学校に向かって出発する。
 今日は朝からよく晴れている。雲がほとんどなくて。この綺麗な青空を見ていると、2学期のいいスタートが切れそうな気がした。
 日差しが強く、直接浴びると結構暑い。ただ、空気が爽やかなので、建物や街路樹による日陰に入ると暑さが結構和らいで。季節が秋になったんだと実感する。
 数分ほど歩くと、金井高校の校舎が見えてきた。あそこに結衣達がいると思うと胸が高鳴る。
 夏休み中は高校に行くことがなかったので、このあたりの道を歩くのは1ヶ月半ぶり。学校に向かっている生徒達を含めて懐かしい光景だ。
 校門を通り、自分のクラスの1年2組の教室がある第2教室棟へ向かう。
 昇降口でローファーから上履きに履き替え、教室のある2階へ。久しぶりの学校だからか、廊下では友達同士で談笑している生徒がちらほらと見受けられる。
 俺の席は窓側最後尾にあるので、後方の扉から1年2組の教室に入った。

「おー、低田か。久しぶり」
「おはよう、低田」

 扉の近くにいた2人のクラスメイトの男子達が俺に挨拶をしてくれる。中学までは新学期に登校しても挨拶されることは全然なかったから新鮮な感覚で。
 男子達に続いて、男女問わず何人ものクラスメイトが俺に向かって「おはよう」と声を掛けてくれる。中には笑顔で言ってくれる人もいて。これも、人気者の結衣と6月から付き合っていたり、バイト先の喫茶店で接客したりしたのが大きいだろう。

「みんなおはよう」

 挨拶してくれたクラスメイト達を見ながら、俺は挨拶をした。そのことで笑顔になるクラスメイトが多くなって。それが嬉しかった。

「あっ、悠真君!」

 今の俺達のやり取りが聞こえたのだろうか。自分の席で、胡桃や伊集院さん達と話していた結衣は嬉しそうな様子で俺に手を振ってくる。胡桃や伊集院さん達も手を振ってきて。
 俺が結衣達に手を振ると、結衣は俺のところに駆け寄り、ぎゅっと抱きしめてきた。結衣の温もりや甘い匂い、体の柔らかさが心地いい。付き合い始めてから、登校するとこうしてくるのが恒例だ。2学期もこれは変わらなそうだ。

「悠真君、おはよう!」
「おはよう、結衣」

 朝の挨拶を交わすと、結衣はニコッと笑ってキスしてきた。夏休み中も結衣とたくさんキスしたけど、結衣とのキスはとてもいいな。幸せな気持ちになる。結衣がキスしてくれたおかげで、2学期がとてもいい日々になると確信できた。
 結衣は唇を離すと、恍惚とした笑顔になり、俺の胸に頭を埋めてきた。スリスリもしてきて。2学期になっても結衣はとても可愛い。

「悠真君、温かくていい匂いがする。2学期になっても悠真君を感じられて幸せ」
「結衣も温かくていい匂いがするぞ。俺も幸せだ。2学期もよろしくな」
「うんっ、よろしくね!」

 結衣は俺を見上げて、明るい笑顔で返事をしてくれる。ほんと、俺の彼女はとても可愛いな。
 結衣は再び俺の胸に顔を埋める。そんな彼女の頭を優しく撫でる。結衣の髪はとても柔らかく、シャンプーの甘い香りがして。気持ちが癒やされる。

「……何か、女性の甘い匂いもするけど……これはお姉様かな」
「あ、ああ。家を出発するときに芹花姉さんに抱きつかれてさ。俺の学校が始まるから寂しいって」
「ふふっ、お姉様らしい。お姉様なら全然OKだよ」

 芹花姉さんがブラコンなのは結衣も知っているからな。だから、結衣もOKだと言ってくれたのだろう。
 それにしても、結衣の嗅覚は凄いな。10分ちょっと前だけど、俺に抱きついてきた芹花姉さんの匂いを嗅ぎ分けるなんて。そういえば、結衣に初めて好きだと告白されたとき、結衣は教室にいたのに、教室の外にいる俺の匂いを感じ取ったっけ。

「ゆう君、おはよう」
「おはようございます、低田君」

 胡桃と伊集院さんが笑顔で俺のところにやってくる。

「胡桃、伊集院さん、おはよう。2学期もよろしくな」
「うんっ! よろしくね!」
「こちらこそよろしくなのです! 結衣と低田君が仲良くしている光景をさっそく見られましたし、2学期も楽しくなりそうなのです」
「そうだね、姫奈ちゃん。姫奈ちゃんがこのクラスなのが羨ましいくらいだよ。2学期も昼休みとかには遊びに来るね」
「ああ」

 俺がそう返事をすると、結衣と伊集院さんも笑顔で胡桃に向かって首肯した。
 1学期は昼休みになると俺と結衣、伊集院さん、胡桃の4人でお昼ご飯を食べ、4人で過ごすのが日常になっていた。2学期になってもそれは続きそうだ。
 それから少しの間、俺達4人で夏休み中のことについて話していく。みんなで行った伊豆旅行や、数日前に開催された花火大会のことを中心に。だから盛り上がって。こうして話すと、今年の夏休みは色々なことがあったのだと実感する。
 胡桃が3組の教室に戻った頃には、クラスメイトの大半が登校していた。なので、結衣と伊集院さんと一緒に、旅行のお土産を配った。お土産は有名なクッキー菓子の静岡限定抹茶味だ。
 結衣と伊集院さんとのお土産でもあるので、クッキーを渡すと多くの生徒は喜んでおり、

「美味え! 高嶺からお土産をもらえるなんて……! 低田っていう恋人がいるから、高嶺からお菓子をもらえる日が来るとは思わなかったぜ!」
「姫奈ちゃん、結衣ちゃん、低田君、ありがとう! すっごく美味しいよ!」

 と、中にはさっそく食べている生徒もいた。お菓子なので、美味しく食べている姿を見ると嬉しい気持ちになる。
 俺達3人以外のクラスメイト全員に配ったら、10枚近く余った。俺達3人が1枚ずつ確保しても5枚以上余る。そのため、胡桃や中野先輩など一緒に行った旅行メンバーに渡すことに決めた。
 ――キーンコーンカーンコーン。
 胡桃が教室を後にしてすぐ、朝礼の時間を知らせるチャイムが鳴る。そのチャイムで俺と結衣と伊集院さんはそれぞれ自分の席に座った。その直後、

「みんな久しぶり。自分の席に座ってね」

 ジーンズパンツにノースリーブの襟付きブラウス姿の福王寺先生が教室に入ってきた。トートバッグや大きめの紙の手提げを持って。
 伊豆への旅行やコアマという同人イベントなど、夏休み期間中は楽しい時間を過ごせたからだろうか。先生の顔には明るくて柔らかい笑みが浮かんでいる。男子中心に何人かの生徒が「可愛い」と好意的な感想を口にする。

「朝礼を始める前に……知っている人もいるかもしれないけど、夏休み中に、伊豆にある姫奈ちゃんの親戚の方が営んでいる旅館へ旅行に行ってきました。姫奈ちゃんと結衣ちゃん、低田君などと一緒に。旅行のお土産にみんなへ抹茶味のゴーフレットを買ってきました。今から1枚ずつ渡すね」

 福王寺先生は朗らかな笑顔でそう言った。先生からお土産をもらえるからか嬉しそうにしていたり、「おおっ」と声を出したりするクラスメイトが多い。
 そういえば、福王寺先生は旅行のときに、うちのクラスや先生方へのお土産を買っていたな。
 福王寺先生は紙の手提げから、抹茶味のゴーフレットの箱を取り出す。包装を開けて、窓側の席から順番にゴーフレットを1枚ずつ渡していく。
 一緒に旅行に行った俺や結衣、伊集院さんはもらえるのだろうか。そんなことを思いながら福王寺先生を見ていると、

「はい、低田君」

 先生は明るい笑顔で俺にゴーフレットを差し出してくる。

「俺にもくれるんですね。一緒に行きましたけど」
「もちろんだよ。だって、これはうちのクラスのみんなへ買ってきたお土産なんだから」

 そう言うと、福王寺先生はニコッと笑いかけてくれる。ゴーフレットをもらえる嬉しさもあって、先生の今の笑顔にキュンとなった。

「ありがとうございます」
「うんっ。……あっ、あと芹花ちゃんの分も渡しておくよ。一緒に旅行に行ったメンバーだから」
「ありがとうございます。帰ったら、姉さんに渡しておきます。でも、姉さんの分も渡して大丈夫ですか?」
「ええ。20枚入りのを2箱持ってきたから。うちのクラスは36人だから4枚余るし。結衣ちゃんには妹の柚月ゆづきちゃんの分も渡すつもり」
「なるほどです」

 4枚余るから、俺に芹花姉さんの分を、結衣に柚月ちゃんの分のゴーフレットを渡しても大丈夫か。あとで胡桃と中野先輩にも渡すのだろう。
 俺は福王寺先生からゴーフレットを2枚もらった。家に帰って、姉さんに渡したら喜ぶだろうな。

「先生。俺と結衣、伊集院さんからお土産です。クッキーです」

 そう言って、俺は抹茶味のクッキーを福王寺先生に渡した。
 クッキーをもらえると思わなかったのだろうか。福王寺先生はとても嬉しそうな笑顔になる。

「ありがとう! 限定の抹茶味だ。あとでいただくね」
「はい。お口に合うと嬉しいです」
「きっと合うよ。このクッキー好きだし、抹茶も好きだから」

 福王寺先生はにこやかにそう言う。きっと、クッキーを食べたらこういう笑顔になるんだろうな。
 その後も、福王寺先生はクラスメイトにゴーフレットを渡していく。
 結衣や伊集院さんを含めて嬉しそうにしている生徒が多い。中にはさっそく食べている生徒もいる。「うめー!」と喜ぶ生徒もいて。福王寺先生と一緒に旅行に行ったのもあり、この光景を嬉しく思う。

「これで全員に渡し終わったね。さっそく食べている人もいるけど、ゴミはゴミ箱にちゃんと捨てるようにね。では、朝礼を始めます」

 明るい雰囲気の中で、2学期の学校生活が始まった。
しおりを挟む
感想 6

あなたにおすすめの小説

サクラブストーリー

桜庭かなめ
恋愛
 高校1年生の速水大輝には、桜井文香という同い年の幼馴染の女の子がいる。美人でクールなので、高校では人気のある生徒だ。幼稚園のときからよく遊んだり、お互いの家に泊まったりする仲。大輝は小学生のときからずっと文香に好意を抱いている。  しかし、中学2年生のときに友人からかわれた際に放った言葉で文香を傷つけ、彼女とは疎遠になってしまう。高校生になった今、挨拶したり、軽く話したりするようになったが、かつてのような関係には戻れていなかった。  桜も咲く1年生の修了式の日、大輝は文香が親の転勤を理由に、翌日に自分の家に引っ越してくることを知る。そのことに驚く大輝だが、同居をきっかけに文香と仲直りし、恋人として付き合えるように頑張ろうと決意する。大好物を作ってくれたり、バイトから帰るとおかえりと言ってくれたりと、同居生活を送る中で文香との距離を少しずつ縮めていく。甘くて温かな春の同居&学園青春ラブストーリー。  ※特別編7-球技大会と夏休みの始まり編-が完結しました!(2024.5.30)  ※お気に入り登録や感想をお待ちしております。

まずはお嫁さんからお願いします。

桜庭かなめ
恋愛
 高校3年生の長瀬和真のクラスには、有栖川優奈という女子生徒がいる。優奈は成績優秀で容姿端麗、温厚な性格と誰にでも敬語で話すことから、学年や性別を問わず人気を集めている。和真は優奈とはこの2年間で挨拶や、バイト先のドーナッツ屋で接客する程度の関わりだった。  4月の終わり頃。バイト中に店舗の入口前の掃除をしているとき、和真は老齢の男性のスマホを見つける。その男性は優奈の祖父であり、日本有数の企業グループである有栖川グループの会長・有栖川総一郎だった。  総一郎は自分のスマホを見つけてくれた和真をとても気に入り、孫娘の優奈とクラスメイトであること、優奈も和真も18歳であることから優奈との結婚を申し出る。  いきなりの結婚打診に和真は困惑する。ただ、有栖川家の説得や、優奈が和真の印象が良く「結婚していい」「いつかは両親や祖父母のような好き合える夫婦になりたい」と思っていることを知り、和真は結婚を受け入れる。  デート、学校生活、新居での2人での新婚生活などを経て、和真と優奈の距離が近づいていく。交際なしで結婚した高校生の男女が、好き合える夫婦になるまでの温かくて甘いラブコメディ!  ※特別編3が完結しました!(2024.8.29)  ※小説家になろうとカクヨムでも公開しています。  ※お気に入り登録、感想をお待ちしております。

恋人、はじめました。

桜庭かなめ
恋愛
 紙透明斗のクラスには、青山氷織という女子生徒がいる。才色兼備な氷織は男子中心にたくさん告白されているが、全て断っている。クールで笑顔を全然見せないことや銀髪であること。「氷織」という名前から『絶対零嬢』と呼ぶ人も。  明斗は半年ほど前に一目惚れしてから、氷織に恋心を抱き続けている。しかし、フラれるかもしれないと恐れ、告白できずにいた。  ある春の日の放課後。ゴミを散らしてしまう氷織を見つけ、明斗は彼女のことを助ける。その際、明斗は勇気を出して氷織に告白する。 「これまでの告白とは違い、胸がほんのり温かくなりました。好意からかは分かりませんが。断る気にはなれません」 「……それなら、俺とお試しで付き合ってみるのはどうだろう?」  明斗からのそんな提案を氷織が受け入れ、2人のお試しの恋人関係が始まった。  一緒にお昼ご飯を食べたり、放課後デートしたり、氷織が明斗のバイト先に来たり、お互いの家に行ったり。そんな日々を重ねるうちに、距離が縮み、氷織の表情も少しずつ豊かになっていく。告白、そして、お試しの恋人関係から始まる甘くて爽やかな学園青春ラブコメディ!  ※特別編8が完結しました!(2024.7.19)  ※小説家になろう(N6867GW)、カクヨムでも公開しています。  ※お気に入り登録、感想などお待ちしています。

10年ぶりに再会した幼馴染と、10年間一緒にいる幼馴染との青春ラブコメ

桜庭かなめ
恋愛
 高校生の麻丘涼我には同い年の幼馴染の女の子が2人いる。1人は小学1年の5月末から涼我の隣の家に住み始め、約10年間ずっと一緒にいる穏やかで可愛らしい香川愛実。もう1人は幼稚園の年長組の1年間一緒にいて、卒園直後に引っ越してしまった明るく活発な桐山あおい。涼我は愛実ともあおいとも楽しい思い出をたくさん作ってきた。  あおいとの別れから10年。高校1年の春休みに、あおいが涼我の家の隣に引っ越してくる。涼我はあおいと10年ぶりの再会を果たす。あおいは昔の中性的な雰囲気から、清楚な美少女へと変わっていた。  3人で一緒に遊んだり、学校生活を送ったり、愛実とあおいが涼我のバイト先に来たり。春休みや新年度の日々を通じて、一度離れてしまったあおいとはもちろんのこと、ずっと一緒にいる愛実との距離も縮まっていく。  出会った早さか。それとも、一緒にいる長さか。両隣の家に住む幼馴染2人との温かくて甘いダブルヒロイン学園青春ラブコメディ!  ※特別編4が完結しました!(2024.8.2)  ※小説家になろう(N9714HQ)とカクヨムでも公開しています。  ※お気に入り登録や感想をお待ちしております。

管理人さんといっしょ。

桜庭かなめ
恋愛
 桐生由弦は高校進学のために、学校近くのアパート「あけぼの荘」に引っ越すことに。  しかし、あけぼの荘に向かう途中、由弦と同じく進学のために引っ越す姫宮風花と二重契約になっており、既に引っ越しの作業が始まっているという連絡が来る。  風花に部屋を譲ったが、あけぼの荘に空き部屋はなく、由弦の希望する物件が近くには一切ないので、新しい住まいがなかなか見つからない。そんなとき、 「責任を取らせてください! 私と一緒に暮らしましょう」  高校2年生の管理人・白鳥美優からのそんな提案を受け、由弦と彼女と一緒に同居すると決める。こうして由弦は1学年上の女子高生との共同生活が始まった。  ご飯を食べるときも、寝るときも、家では美少女な管理人さんといつもいっしょ。優しくて温かい同居&学園ラブコメディ!  ※特別編10が完結しました!(2024.6.21)  ※お気に入り登録や感想をお待ちしております。

アリア

桜庭かなめ
恋愛
 10年前、中学生だった氷室智也は遊園地で迷子になっていた朝比奈美来のことを助ける。自分を助けてくれた智也のことが好きになった美来は智也にプロポーズをする。しかし、智也は美来が結婚できる年齢になったらまた考えようと答えた。  それ以来、2人は会っていなかったが、10年経ったある春の日、結婚できる年齢である16歳となった美来が突然現れ、智也は再びプロポーズをされる。そのことをきっかけに智也は週末を中心に美来と一緒の時間を過ごしていく。しかし、会社の1年先輩である月村有紗も智也のことが好きであると告白する。  様々なことが降りかかる中、智也、美来、有紗の三角関係はどうなっていくのか。2度のプロポーズから始まるラブストーリーシリーズ。  ※完結しました!(2020.9.24)

極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~

恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」 そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。 私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。 葵は私のことを本当はどう思ってるの? 私は葵のことをどう思ってるの? 意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。 こうなったら確かめなくちゃ! 葵の気持ちも、自分の気持ちも! だけど甘い誘惑が多すぎて―― ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。

身体だけの関係です‐原田巴について‐

みのりすい
恋愛
原田巴は高校一年生。(ボクっ子) 彼女には昔から尊敬している10歳年上の従姉がいた。 ある日巴は酒に酔ったお姉ちゃんに身体を奪われる。 その日から、仲の良かった二人の秒針は狂っていく。 毎日19時ごろ更新予定 「身体だけの関係です 三崎早月について」と同一世界観です。また、1~2話はそちらにも投稿しています。今回分けることにしましたため重複しています。ご迷惑をおかけします。 良ければそちらもお読みください。 身体だけの関係です‐三崎早月について‐ https://www.alphapolis.co.jp/novel/711270795/500699060

処理中です...