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第4章
第23話『鉢合わせ』
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昨日と逆で、あたしは直人と一緒に自宅に帰って荷物の準備をする。月曜日からまた授業があるから1泊分。もっと直人の家にいたいけれどね。
午後4時。
あたしは直人と一緒に彼の家へと出発する。
直人の家までに向かっている間、彼と一緒に手を繋いでいる。彼とはあまり話さなかったけれど、それでもずっとドキドキしていた。彼と一緒にいられるのが嬉しくて、彼の家に行った後のことを考えて。
「ねえ、直人」
「何ですか?」
「……今夜はずっとあたしの側にいてね」
どうしても譲れない、唯一つの願いを直人に告げる。
「……言われなくても、僕は咲さんの側にずっといますよ。むしろ、僕の方から咲さんにそう言いたかったぐらいです。だから、一緒にいましょう」
直人は優しい笑顔をしながらそう言ってくれた。あたしの胸が幸せな気持ちでいっぱいになる。
30分ほどで最寄り駅の月原駅に到着して、途中、どこにも寄らずに直人の家である月原高校の寮へと向かう。
ただ、寮が見えたとき、ふと、胸騒ぎがした。はっきりとした理由は分からないけど、あの寮に何かが待っているような気がしたの。
そんな気持ちを抱えたまま、寮に到着して直人の家の前まで向かう。
「……あれ、鍵が開いていますね」
「えっ?」
「おかしいですね。僕は昨日、ここから出るときに鍵を閉めたはずなんですが」
「もしかして……」
泥棒だったりするのかしら。
でも、それなら鍵穴のところがもっと傷付いていてもいいはずなんだけど。まるで、この家の鍵を使って開けたかのように綺麗だった。
「とりあえず、入ってみましょう」
そ直人が玄関の扉を開けた。家の中からは物音がする。
「どなたかいらっしゃるんですか?」
直人がそう言うと、何か慌てたようにドタバタとした足音が聞こえる。これは本当に泥棒なんじゃ……。
「どうやら、泥棒さんではないようです。玄関に女性ものの靴が置いてあります」
「あっ……」
本当だ。直人の言うとおり、すぐ目の前に女性が履くような靴が一足脱がれていた。ということは、今、この家にいるのは鍵を持っている女性ってこと?
「あっ、直人先輩に広瀬先輩……」
すると、部屋から私服姿の宮原さんが出てきた。
「宮原さんだったのね……」
彼女と鉢合わせてしまったので気まずい気持ちもあるけれど、それよりも泥棒でなくて良かったという気持ちが勝っていて、今はほっとしている。あと、宮原さんは桃色のワンピースがとても似合っていて可愛らしい。彼女の女の子らしさを見習わないと。
「彩花さんでしたか。紅茶でもお出ししましょうか?」
「いえいえ、結構です。私はただ、必要な荷物を取りに戻ってきただけですので。まあ、たくさんありますし、何度も来てしまうことになると思いますが……」
「そうだったんですか」
「ごめんなさい、直人先輩。もうここには住まないのに、今も部屋の鍵を持っていて」
「いいですよ、急なことでしたし。それに、荷物もまだたくさんあるんでしたら、鍵を持っていた方が運ぶのにも便利でしょう」
「ありがとうございます。では、荷物がある程度運び終わるまでは、私が持っていてもいいでしょうか?」
「ええ、いいですよ。僕の力を借りたいときはいつでも言ってください」
まあ、昨日の朝までは直人と一緒に住んでいたんだもんね。宮原さんが部屋の鍵を持っていてもそれは仕方ない。とっても羨ましいけれど。宮原さんがあたしのことを気まずそうに見ているのはそのせいだと思う。
「……広瀬先輩と一緒に帰ってきたということは、私はお邪魔ですよね。早く荷物をまとめて帰らないといけませんよね」
「あたしのことは気にしなくていいのよ」
宮原さんがいても邪魔だとはこれっぽっちも思っていないし。
「……でも、私が辛いから」
宮原さんは儚げな笑みを浮かべながらそう呟いた。
宮原さんはあたしと直人が一緒にいることがやっぱり辛くて、ここから離れたいんだと思う。
「ねえ、宮原さん。荷物をまとめるの手伝うわ。きっと、多いでしょう?」
「いいんですか?」
「うん。宮原さんの役に立ちたいの」
「では、お願いします」
何だか、今は宮原さんと2人で話がしたい気分だったから。もちろん、彼女の役に立ちたい気持ちもあって言ったけど。
「僕も手伝いましょうか?」
「直人はいいよ。それに宮原さんと2人きりになりたくて」
「そうですか。分かりました、じゃあ、僕はリビングにいますね。何かあったら声をかけてください」
そう言って、直人はリビングの方に向かった。
「では、こちらです」
あたしは宮原さんに連れられて部屋の中に入った。可愛らしいものが多いからここが宮原さんの部屋なのかな。部屋の中には赤いスーツケースが置かれていた。
「……直人先輩と一晩過ごしてみてどうでしたか?」
部屋の扉を閉めるや否や、宮原さんは静かな笑みを浮かべながらそんなことを訊いてきた。
「とても優しいでしょう、直人先輩は」
「……うん、とっても優しかった」
笑顔も、行動も、声も、キスも……何もかもが優しかった。
「記憶を失う以前はクールでしたけれど、本当に優しくて。先輩と一緒に過ごした3ヶ月の間で、住み始めたときよりも何倍も好きになっていて」
「そうなの。一晩過ごしたあたしでさえも、直人のことがより好きになったぐらいだから、宮原さんは物凄く好きになったんでしょうね」
「……ええ。だからこそ悔しいです。広瀬先輩が直人先輩の恋人になったことが。本当に
……悔しい」
そう言うと、宮原さんの眼からは一筋の涙が流れた。
不謹慎かもしれないけれど、今の宮原さんの笑顔がとても美しく思えてしまった。きっと、この笑顔は一生、頭に焼き付いたままだろう。
「だから、直人先輩と一緒に幸せにならないと許しませんからね」
「……もちろんよ」
「広瀬先輩がそう言ってくれるなら、きっと……大丈夫そうですね」
宮原さんは制服などの荷物をスーツケースに入れ始めた。大丈夫だと言っていた彼女の涙は止まっていない。きっと、今……荷物を纏めることだって、本当はとても辛いんだ。
あたしは宮原さんの指示で、教科書や資料集などをスーツケースに入れていく。今日は最低限必要な荷物だけとは言っていたけど結構あるな。
「そうだ、広瀬先輩」
「どうかした?」
「……直人先輩と一晩過ごしたってことは、同じ部屋で過ごしたんですよね」
「ええ、そうだけど。あたしの部屋で」
「……じゃあ、したんですか? その……え、えっちなこととか」
「ふえっ?」
その瞬間、顔が熱くなった。え、えっちなことなんてしていないけど、ここに来るまでの間にそういう類の妄想をしていたこともあってか、恥ずかしい気持ちが湧き上がってきた。
ていうか、宮原さん……あなただって、恥ずかしそうな表情をするくらいなら訊かなくても良かったんじゃないの?
「してないよ。一緒にお風呂に入ったり、一緒のベッドに寝たりはしたけれど。したのは口づけまで」
昨日の夜のことを誰かに話すのってこんなにも恥ずかしいことなんだ。ううっ、穴があったら入りたい。
「……そう、なんですか。ごめんなさい、変なことを訊いてしまって。ただ、2人が一緒に一晩を明かしたのなら、どんな風に過ごしたのか気になっちゃって」
「そうなの、仕方ないよ。直人のことが好きなんだもんね。あ、あははっ!」
気持ちが動揺してしまい、変な声で笑ってしまう。
変な空気があたし達を支配してしまったこともあって、それからはあまり会話せずに宮原さんの荷物をまとめた。
宮原さんはスーツケースを持ってリビングへと向かう。
「彩花さん、終わったんですか?」
「ええ、とりあえず……最低限のものは。広瀬先輩のおかげで早く終わりました。ありがとうございます、先輩」
「ううん、あなたの力になれて良かったわ」
それに、宮原さんと2人で話もできたしね。良い機会だった。
「あの、直人先輩。突然だったので、昨日は言えなかったことがありまして」
「何でしょう?」
すると、宮原さんはにっこりと笑って、
「約3ヶ月間、直人先輩にはお世話になりました。本当にありがとうございました」
直人に感謝の言葉を告げ、深々と頭を下げた。
直人は感慨深そうな表情をしていた。もしかしたら、直人は記憶がないけど、宮原さんと築いてきた当たり前の日常が去ってしまうことを寂しく思っているのかもしれない。
「じゃあ、私はこれで失礼します。また、学校で会いましょうね」
そう言うと、宮原さんはスーツケースを持って早々と立ち去る。辛いことを乗り越えようとしている彼女の後ろ姿が、とても眩しく見えるのであった。
午後4時。
あたしは直人と一緒に彼の家へと出発する。
直人の家までに向かっている間、彼と一緒に手を繋いでいる。彼とはあまり話さなかったけれど、それでもずっとドキドキしていた。彼と一緒にいられるのが嬉しくて、彼の家に行った後のことを考えて。
「ねえ、直人」
「何ですか?」
「……今夜はずっとあたしの側にいてね」
どうしても譲れない、唯一つの願いを直人に告げる。
「……言われなくても、僕は咲さんの側にずっといますよ。むしろ、僕の方から咲さんにそう言いたかったぐらいです。だから、一緒にいましょう」
直人は優しい笑顔をしながらそう言ってくれた。あたしの胸が幸せな気持ちでいっぱいになる。
30分ほどで最寄り駅の月原駅に到着して、途中、どこにも寄らずに直人の家である月原高校の寮へと向かう。
ただ、寮が見えたとき、ふと、胸騒ぎがした。はっきりとした理由は分からないけど、あの寮に何かが待っているような気がしたの。
そんな気持ちを抱えたまま、寮に到着して直人の家の前まで向かう。
「……あれ、鍵が開いていますね」
「えっ?」
「おかしいですね。僕は昨日、ここから出るときに鍵を閉めたはずなんですが」
「もしかして……」
泥棒だったりするのかしら。
でも、それなら鍵穴のところがもっと傷付いていてもいいはずなんだけど。まるで、この家の鍵を使って開けたかのように綺麗だった。
「とりあえず、入ってみましょう」
そ直人が玄関の扉を開けた。家の中からは物音がする。
「どなたかいらっしゃるんですか?」
直人がそう言うと、何か慌てたようにドタバタとした足音が聞こえる。これは本当に泥棒なんじゃ……。
「どうやら、泥棒さんではないようです。玄関に女性ものの靴が置いてあります」
「あっ……」
本当だ。直人の言うとおり、すぐ目の前に女性が履くような靴が一足脱がれていた。ということは、今、この家にいるのは鍵を持っている女性ってこと?
「あっ、直人先輩に広瀬先輩……」
すると、部屋から私服姿の宮原さんが出てきた。
「宮原さんだったのね……」
彼女と鉢合わせてしまったので気まずい気持ちもあるけれど、それよりも泥棒でなくて良かったという気持ちが勝っていて、今はほっとしている。あと、宮原さんは桃色のワンピースがとても似合っていて可愛らしい。彼女の女の子らしさを見習わないと。
「彩花さんでしたか。紅茶でもお出ししましょうか?」
「いえいえ、結構です。私はただ、必要な荷物を取りに戻ってきただけですので。まあ、たくさんありますし、何度も来てしまうことになると思いますが……」
「そうだったんですか」
「ごめんなさい、直人先輩。もうここには住まないのに、今も部屋の鍵を持っていて」
「いいですよ、急なことでしたし。それに、荷物もまだたくさんあるんでしたら、鍵を持っていた方が運ぶのにも便利でしょう」
「ありがとうございます。では、荷物がある程度運び終わるまでは、私が持っていてもいいでしょうか?」
「ええ、いいですよ。僕の力を借りたいときはいつでも言ってください」
まあ、昨日の朝までは直人と一緒に住んでいたんだもんね。宮原さんが部屋の鍵を持っていてもそれは仕方ない。とっても羨ましいけれど。宮原さんがあたしのことを気まずそうに見ているのはそのせいだと思う。
「……広瀬先輩と一緒に帰ってきたということは、私はお邪魔ですよね。早く荷物をまとめて帰らないといけませんよね」
「あたしのことは気にしなくていいのよ」
宮原さんがいても邪魔だとはこれっぽっちも思っていないし。
「……でも、私が辛いから」
宮原さんは儚げな笑みを浮かべながらそう呟いた。
宮原さんはあたしと直人が一緒にいることがやっぱり辛くて、ここから離れたいんだと思う。
「ねえ、宮原さん。荷物をまとめるの手伝うわ。きっと、多いでしょう?」
「いいんですか?」
「うん。宮原さんの役に立ちたいの」
「では、お願いします」
何だか、今は宮原さんと2人で話がしたい気分だったから。もちろん、彼女の役に立ちたい気持ちもあって言ったけど。
「僕も手伝いましょうか?」
「直人はいいよ。それに宮原さんと2人きりになりたくて」
「そうですか。分かりました、じゃあ、僕はリビングにいますね。何かあったら声をかけてください」
そう言って、直人はリビングの方に向かった。
「では、こちらです」
あたしは宮原さんに連れられて部屋の中に入った。可愛らしいものが多いからここが宮原さんの部屋なのかな。部屋の中には赤いスーツケースが置かれていた。
「……直人先輩と一晩過ごしてみてどうでしたか?」
部屋の扉を閉めるや否や、宮原さんは静かな笑みを浮かべながらそんなことを訊いてきた。
「とても優しいでしょう、直人先輩は」
「……うん、とっても優しかった」
笑顔も、行動も、声も、キスも……何もかもが優しかった。
「記憶を失う以前はクールでしたけれど、本当に優しくて。先輩と一緒に過ごした3ヶ月の間で、住み始めたときよりも何倍も好きになっていて」
「そうなの。一晩過ごしたあたしでさえも、直人のことがより好きになったぐらいだから、宮原さんは物凄く好きになったんでしょうね」
「……ええ。だからこそ悔しいです。広瀬先輩が直人先輩の恋人になったことが。本当に
……悔しい」
そう言うと、宮原さんの眼からは一筋の涙が流れた。
不謹慎かもしれないけれど、今の宮原さんの笑顔がとても美しく思えてしまった。きっと、この笑顔は一生、頭に焼き付いたままだろう。
「だから、直人先輩と一緒に幸せにならないと許しませんからね」
「……もちろんよ」
「広瀬先輩がそう言ってくれるなら、きっと……大丈夫そうですね」
宮原さんは制服などの荷物をスーツケースに入れ始めた。大丈夫だと言っていた彼女の涙は止まっていない。きっと、今……荷物を纏めることだって、本当はとても辛いんだ。
あたしは宮原さんの指示で、教科書や資料集などをスーツケースに入れていく。今日は最低限必要な荷物だけとは言っていたけど結構あるな。
「そうだ、広瀬先輩」
「どうかした?」
「……直人先輩と一晩過ごしたってことは、同じ部屋で過ごしたんですよね」
「ええ、そうだけど。あたしの部屋で」
「……じゃあ、したんですか? その……え、えっちなこととか」
「ふえっ?」
その瞬間、顔が熱くなった。え、えっちなことなんてしていないけど、ここに来るまでの間にそういう類の妄想をしていたこともあってか、恥ずかしい気持ちが湧き上がってきた。
ていうか、宮原さん……あなただって、恥ずかしそうな表情をするくらいなら訊かなくても良かったんじゃないの?
「してないよ。一緒にお風呂に入ったり、一緒のベッドに寝たりはしたけれど。したのは口づけまで」
昨日の夜のことを誰かに話すのってこんなにも恥ずかしいことなんだ。ううっ、穴があったら入りたい。
「……そう、なんですか。ごめんなさい、変なことを訊いてしまって。ただ、2人が一緒に一晩を明かしたのなら、どんな風に過ごしたのか気になっちゃって」
「そうなの、仕方ないよ。直人のことが好きなんだもんね。あ、あははっ!」
気持ちが動揺してしまい、変な声で笑ってしまう。
変な空気があたし達を支配してしまったこともあって、それからはあまり会話せずに宮原さんの荷物をまとめた。
宮原さんはスーツケースを持ってリビングへと向かう。
「彩花さん、終わったんですか?」
「ええ、とりあえず……最低限のものは。広瀬先輩のおかげで早く終わりました。ありがとうございます、先輩」
「ううん、あなたの力になれて良かったわ」
それに、宮原さんと2人で話もできたしね。良い機会だった。
「あの、直人先輩。突然だったので、昨日は言えなかったことがありまして」
「何でしょう?」
すると、宮原さんはにっこりと笑って、
「約3ヶ月間、直人先輩にはお世話になりました。本当にありがとうございました」
直人に感謝の言葉を告げ、深々と頭を下げた。
直人は感慨深そうな表情をしていた。もしかしたら、直人は記憶がないけど、宮原さんと築いてきた当たり前の日常が去ってしまうことを寂しく思っているのかもしれない。
「じゃあ、私はこれで失礼します。また、学校で会いましょうね」
そう言うと、宮原さんはスーツケースを持って早々と立ち去る。辛いことを乗り越えようとしている彼女の後ろ姿が、とても眩しく見えるのであった。
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