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特別編2

第4話『親子揃って素晴らしいおっぱいです』

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 放課後。
 お昼に学校が終わったので、お昼ご飯は和真君と萌音ちゃん、千尋ちゃん、西山君と一緒に食堂で食べました。和真君とは一口交換をして。私が注文したきつねうどんはもちろんのこと、和真君が注文した冷やし中華も美味しかったです。普段は和真君とお弁当を食べることが多いですが、食堂でお昼ご飯を食べるのもいいですね。明日以降のお昼ご飯も楽しみです。
 和真君、部活のある千尋ちゃんと西山君とは昇降口で別れ、私は萌音ちゃんと一緒に図書室へ。面談を受けるのは午後2時からなので、その近くになるまでは今日の授業で出た課題をしました。
 午後1時45分。
 面談を受ける時間が迫ってきたので、私は萌音ちゃんと一緒に教室のある6階に向かいます。
 もうすぐ三者面談が始まるからなのか、6階に到着すると廊下はとても静かで。うちのクラスの3年2組を含め、どのクラスも教室の前には生徒と保護者の方が座るための椅子がいくつか置かれています。こういった風景は三者面談ならではですね。
 うちのクラスの前にある椅子には……まだお母さんはいませんね。ちなみに、お母さんとは教室の前で待ち合わせをすることになっています。数分ほど前に高野駅に到着したとメッセージが来ましたので、もうすぐお母さんと会えるでしょう。
 誰もいないうちのクラスの前の椅子に、萌音ちゃんと隣同士で座りました。

「こうして、優奈と一緒に廊下にある椅子に座ると、もうすぐ三者面談って感じがするわ」
「確かにそうですね。1年生の頃から、三者面談の順番は私、萌音ちゃんで連続していますもんね」
「夏実先生も1年の頃の先生も、出席番号順で日程を組んでいたものね」
「ええ」

 3年連続で私と萌音ちゃんの出席番号が1番と2番になって良かったと思います。

「三者面談かぁ。2年連続で夏実先生だし、中間試験も苦手な数学も平均点くらい取れていたから平和に終わってほしいわ」
「きっと大丈夫ですよ」
「ありがとう。……優奈は全教科100点だったから、勉強と進路の話はすぐに終わって、日常生活の話がメインになりそう。長瀬君と結婚しているし」

 ニヤリとした笑顔で萌音ちゃんはそう言ってきます。

「それは……あり得るかもしれませんね。夏実先生に結婚報告をしたとき、先生は教え子同士が在学中に結婚したのは初めてだと言っていましたし」

 物凄く先を越された感じだとも言っていましたから。この面談をいい機会に、結婚生活について色々なことを訊く可能性はありそうです。

「……ねえ、優奈。胸を堪能したい。この後面談があるからおっぱい補給したい」

 いつもよりも甘い声で、萌音ちゃんはそんなお願いをしてきます。

「いいですよ」

 萌音ちゃんの方を向いて、私は両手を広げます。
 萌音ちゃんは両手で何度か私の胸を揉み、私をそっと抱きしめて、胸に顔を埋めさせてきます。スリスリもしてきて。萌音ちゃんは本当に可愛いですね。スリスリされるのが気持ちいいです。萌音ちゃんの温もりが伝わってきますし。

「あぁ、優奈の胸いいわぁ。気持ちいい。今日の授業の疲れが取れてく……元気出てくる……」
「ふふっ、そうですか」

 私の胸が大好きな萌音ちゃんらしいです。
 昼休みになると、萌音ちゃんは私の胸に顔を埋めることがたまにあります。午前中の疲れが取りたいからと。
 また、萌音ちゃんに胸を堪能されていると、和真君に胸を堪能されているときのことを思い出します。好き合う夫婦になってからは、えっちするときを中心に和真君も私の胸に顔を埋めることがありますから。私の胸を感じてほしいので、私から抱き寄せることもありますが。和真君の顔を埋めさせるのも気持ちいいんですよね。特に裸のときは。

「……今、長瀬君のことを考えてるでしょ」
「えっ? わ、分かるんですか?」
「温もりが強くなったし、心臓の鼓動がちょっと早くなったから」
「そ、そうですか」

 指摘されると、ちょっと恥ずかしいものがありますね。何だか体が熱くなってきました。この熱も、きっと萌音ちゃんに伝わってしまっていることでしょう。

「……うん。元気出た。ありがとう」

 そう言うと、萌音ちゃんは私の胸から顔を離して、とてもいい笑顔で私のことを見上げてきます。

「いえいえ」
「優奈、来たよ。萌音ちゃん、こんにちは」

 お母さんの声が聞こえたのでそちらに振り向くと……ベージュの半袖のロングワンピース姿のお母さんが立っていました。私と目が合うと、お母さんはニコリと笑いかけてくれます。実家を離れたのもあり、お母さんの笑顔を見るととても安心感を抱きます。
 萌音ちゃんと話していたらお母さんがやってくるというのは、三者面談を受ける直前のお決まりの流れです。

「お母さん。無事に会えて嬉しいです」
「こんにちは、彩さん。そのワンピース……とても素敵です。似合ってます」
「そうですね、萌音ちゃん。似合ってますよ、お母さん」
「嬉しいわ。2人ともありがとう」

 お母さんは嬉しそうな笑顔を見せます。そのことで、綺麗だけじゃなくて可愛らしさも感じられて。ですから、とても素敵で。大人になったら、お母さんのようになりたいですね。
 お母さんは私のすぐ目の前まで来ると、私のことをそっと抱きしめました。これまで、三者面談の前にこういうことをされたことがなかったので、体が少しピクッと震えました。

「お、お母さん?」
「……優奈と直接会うのは母の日以来だから。こんなにも会わないことは今までなかったから、抱きしめたくなっちゃって」
「なるほどです。ゴールデンウィーク前までは一緒に住んでいましたもんね。……お母さんの温もりや匂いを感じられて安心します」

 私がそう言うと、お母さんは至近距離から私に優しく笑いかけてくれました。お母さんの優しい笑顔が好きだと改めて思いますね。そう思いつつ、私は両手をお母さんの背中へと回しました。
 久しぶりに会うからか、お母さんの温もりや甘い匂い、柔らかさが強く感じられて。それがいいなと思えて。昨日、陽葵に抱きしめられたときも同じような感覚になりました。こういう感覚になれるのは、ゴールデンウィーク前まで一緒に過ごしてきた家族だからなのでしょう。
 また、抱きしめ合っている私達のことを、萌音ちゃんは優しい笑顔で見守っていました。
 少しの間、親子で抱擁し合った後、お母さんは私の隣の席に座ります。それに伴い、萌音ちゃんは席を移動し、お母さんの隣に座ります。

「彩さん。久しぶりに……おっぱい、いいですか?」
「ふふっ、いいわよ」
「ありがとうございますっ」

 萌音ちゃんは嬉しそうにお礼を言いました。三者面談のときを含め、お母さんに会うと萌音ちゃんはお母さんの胸を堪能することが何度もあります。
 萌音ちゃんはお母さんの胸に顔を埋めます。その瞬間、萌音ちゃんは「あぁ……」と可愛い声を漏らしました。

「ワンピース越しでも柔らかさが分かって。いい匂いがして。さすがは優奈のお母さんですね。さっき、優奈の胸も堪能したのですが……親子揃って素晴らしいおっぱいです」
「ふふっ。ありがとう。胸が大好きな萌音ちゃんに褒められると嬉しいわ」

 よしよし、とお母さんは萌音ちゃんの頭を撫でます。幼い雰囲気なのもあって、萌音ちゃんが私の妹に見えてきますね。微笑ましい光景です。
 萌音ちゃんやお母さんと話していましたが、今は何時でしょうか。そう思ってスマホで時刻を確認すると……今は午後1時57分ですか。

「もうすぐで私達の面談の時間ですね」
「今年も担任の先生が渡辺先生だから、先生と話すのが楽しみだわ」
「ふふっ」
「もうすぐ面談ですか。では、おっぱいはこのあたりで。ありがとうございました」
「いえいえ~」

 萌音ちゃんはお母さんの胸から顔を離しました。お母さんの胸も堪能したので、さっきよりも元気そうに見えます。心なしか肌のツヤも良くなっているような。
 三者面談がもうすぐなのもあり、それからは何も話さぬまま過ごします。ただ、お母さんと久しぶりに会ったので、隣同士に座っているだけでもいいなぁと思えました。
 それから程なくして、教室前方の扉が開き、

「優奈ちゃんとお母様、来ていますね。中へどうぞ」

 黒いパンツスーツ姿の夏実先生が姿を現し、私達にそう言ってきました。

「はい」
「よろしくお願いします」

 さあ、3年生最初の三者面談に臨みましょう。
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