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まさかの事態発生!?~絡まる想いの糸~

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食事に行ってから、その後も週末にデートに行ったり、仕事帰りにご飯に行ったりと、つらつらと忙しい仕事の合間を縫いつつ和臣さんとは関係を深めていた。
仕事場では相変わらず無表情なサイボーグと呼ばれる和臣さんだが、私と一緒の時は出会った時と変わらず、柔らかく優しく、甘い顔をする。
一緒に過ごす時間が増えるにつれ、慣れてきた私は二人の時は名前で呼ぶようにもなった。
そんな風に少しずつ距離が縮まってきたそんな頃。
事件と言うか、私の身体の変化に自分でやっと気が付いた。

それは、新人の配属も終わり落ち着いた五月の末。
和臣さんと色々あった時から二ヶ月が過ぎようとした頃だった。
カレンダーを見て、気付いた事態に私は内心パニックなった。

「嘘でしょう?」

思わず小さく呟く。
社会人になって忙しく過ごすようになるとたまに遅れることはあった。
しかし、どちらかと言えば順調なタイプの私にあるまじき事態。
慌てて今気づいた事態を確認すべく自身のステジュール帳を振り返ればやっぱり無い。
普段それがあれば書き込むマークが、三月以降には記されていない。

仕事も一段落していた私は、荷物を急いでまとめると慌てつつも残っていた面々に挨拶して足早に退勤した。

電車に揺られ、自宅最寄り駅で降りて向かったのは駅からほど近いドラッグストア。
そこで、手にした細長い箱を鞄にしまい込んで、また足早に歩き出して五分。
自宅マンションに着いて、部屋に入る。


そうして、買って来た箱を取り出し私はトイレに向かい箱の中身を使った。
箱の説明書の通り待つが、その時間よりも早くくっきりとそこに出るのはピンク色の線が二本。

「やっぱりか…」

そう呟いて、細いスティックを取り出したビニール袋の上に置いて眺める。
濃くハッキリと浮かぶ二本線。
どんだけ見つめたって消えることは無い。
予測していたとはいえ、それを目の当たりにするとなんと言うかどうしたらいいのか分からなくなる。

「とりあえず明日は病院?行くべきだよね…」

私はそこに居るであろう、小さな命を思ってお腹に手を当てる。
まだまだハッキリとしない、特に変わった様子もない。
でも、きっと居る。

「病院で、ハッキリするまでは言わない。多分体調もそこまで酷く変化があったり症状がある訳じゃないから大丈夫…」

そうして、私はベッドに入りつつ明日どこの病院へ行くか調べたりしながら気付けばそのまま眠りに落ちていた。

起きた時、びっくりしたのは見た夢が夢なのに、リアルな感じがしたから。
その夢は私と和臣さんの間に可愛らしく歩く女の子が居た。
そして、その子は可愛らしく言ったのだ

「ママとパパに会えるの楽しみにしてるね」

夢だったけど、確信した。
私がその子が居ることに気付いたからだろうって。

この夢から私の気持ちは一気に固まった。
そこにいるであろう命に溢れるほどの気持ちがうまれた。

「私もあなたに会えるのが楽しみだわ。元気に大きくなってね」

そう、手を当てつつお腹に声をかけていた。



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