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☆ あれから……。
05 年月の経過を実感した
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大人の話はまだ続く。
「どうも、皆様の先輩のサオリですよ~~」
サオリ先輩が来た。
「聞いたよ~~。NWO買収騒動」
「騒動って」
「ホワイトナイトとか来たの? やられなかったの?」
「ただ同然でもらいました」
「イヤ~~! というか、ホワイトナイトなんて実際は来ないよね」
若干、他人の知識を盗んでまでして頑張っていた頃のサオリさんではない。やさぐれた感が出ている。それが味だとか。
「それで、サオリさんの方は?」
「なに、忘れたの? ここの会社で運用しているヴァーチャルライバーのサリーちゃんなのに?」
現在、サオリ先輩は「もうデジタルを追いかけるのは疲れた!」と、ヴァーチャルライバーになっていた。
人気も少々有名程度だけど、それでも以前の収入程度というから満足しているのだろう。
最初にNWOを作っていた時から数年。変わる人は変わる。
「というか、別にお金も出してないですし」
徴収もしていない。
勝手に「イメージキャラクターになってあげる!」と自費で用意したライバーを持ち込み、イメージキャラクターになった。それだけ。そしてこうして入り浸っている。
「あれ、何人で作っていたの?」
過去を言うと「え、人は? お金は?」の話になるから――。
「あのNWOはやりません。一部だけです」
「あ、そうなんだ。へ~~。じゃあさ、私のライバーも」
でも「乗せません!」と言い切るのは時期尚早なので。
「――考えておきます」
「それ、断るセリフ!」
「なら、もう少し数字をください。そうしたら考えます」
「ケチ!」
「仕事です」
あくまでも不相応でないので。
数ヶ月後。
「移行完了――」
そして他の作業も終わり、人事移動からなにもかも。
もちろん、このNWOの責任者はアカネにした。
「――いいんだな」
僕の疑問。
「当然」
稼働を始めれば、終わるまで盆も正月も年末もクリスマスも祝日もハロウィンもない。そんな日々が始まる。
「何を今さら――」
ならば電源を入れ直す。この起動をもって実質、運営が始まる。
「それじゃあ、始めようか」
新たなNWOが始まる。
「それじゃあ、責任者。挨拶」
僕がアカネに挨拶を促す。
「あ、うん。――リリリース、スタート!」
最初の「リ」は、再びのリだそうだ。
「――それだけ?」
「え? ――あの、まずはごめんなさい。私が残したいって思ったから、そんな私の維持でソラタやみんなを連れ回しました。お陰で私が人生で一番心血を注いだNWOがまたできます。作れます。有り難うございます。以前のようなことはできませんけれども、私たちが願ったゆっくりとした時間を過ごしていただければ幸いです。それでは、開始します!」
齢30前半になって、僕もだけど少々堅苦しくなったと実感した。
「どうも、皆様の先輩のサオリですよ~~」
サオリ先輩が来た。
「聞いたよ~~。NWO買収騒動」
「騒動って」
「ホワイトナイトとか来たの? やられなかったの?」
「ただ同然でもらいました」
「イヤ~~! というか、ホワイトナイトなんて実際は来ないよね」
若干、他人の知識を盗んでまでして頑張っていた頃のサオリさんではない。やさぐれた感が出ている。それが味だとか。
「それで、サオリさんの方は?」
「なに、忘れたの? ここの会社で運用しているヴァーチャルライバーのサリーちゃんなのに?」
現在、サオリ先輩は「もうデジタルを追いかけるのは疲れた!」と、ヴァーチャルライバーになっていた。
人気も少々有名程度だけど、それでも以前の収入程度というから満足しているのだろう。
最初にNWOを作っていた時から数年。変わる人は変わる。
「というか、別にお金も出してないですし」
徴収もしていない。
勝手に「イメージキャラクターになってあげる!」と自費で用意したライバーを持ち込み、イメージキャラクターになった。それだけ。そしてこうして入り浸っている。
「あれ、何人で作っていたの?」
過去を言うと「え、人は? お金は?」の話になるから――。
「あのNWOはやりません。一部だけです」
「あ、そうなんだ。へ~~。じゃあさ、私のライバーも」
でも「乗せません!」と言い切るのは時期尚早なので。
「――考えておきます」
「それ、断るセリフ!」
「なら、もう少し数字をください。そうしたら考えます」
「ケチ!」
「仕事です」
あくまでも不相応でないので。
数ヶ月後。
「移行完了――」
そして他の作業も終わり、人事移動からなにもかも。
もちろん、このNWOの責任者はアカネにした。
「――いいんだな」
僕の疑問。
「当然」
稼働を始めれば、終わるまで盆も正月も年末もクリスマスも祝日もハロウィンもない。そんな日々が始まる。
「何を今さら――」
ならば電源を入れ直す。この起動をもって実質、運営が始まる。
「それじゃあ、始めようか」
新たなNWOが始まる。
「それじゃあ、責任者。挨拶」
僕がアカネに挨拶を促す。
「あ、うん。――リリリース、スタート!」
最初の「リ」は、再びのリだそうだ。
「――それだけ?」
「え? ――あの、まずはごめんなさい。私が残したいって思ったから、そんな私の維持でソラタやみんなを連れ回しました。お陰で私が人生で一番心血を注いだNWOがまたできます。作れます。有り難うございます。以前のようなことはできませんけれども、私たちが願ったゆっくりとした時間を過ごしていただければ幸いです。それでは、開始します!」
齢30前半になって、僕もだけど少々堅苦しくなったと実感した。
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