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二章
お土産
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「みんなに、お土産買って来たから、僕の家に来た時にでも渡すね」
「ホントか!?何買って来たんだ!?」
「何を買って来たらいいのか分からなかったから、兄様が買ったお土産と同じ置物と、焼き菓子を買って来たよ」
「オルフェ様が買ったのと同じなんですか!?」
「種類は、違うけどね…」
「それでも良いです!ありがとうございます!!」
コンラットの分は、兄様に直接選んで貰った方が良かったかな…。でも、それは何か違う気がするしなぁ…。まずは、喜んでいるようだからいいかな?
「今日、貰いに行ってもいいのか!?」
「別に良いけど、走って通っているのに、荷物持って帰れるの?」
「あっ…」
やっぱり、帰る時の事まで、考えていなかったみたいだ…。
「明後日まで、待てば良いでしょう」
「俺は、速く欲しいんだよ!」
そんな事言われても、持って来ていない物は渡せない。明日持って来ても、そんなに変わらないだろうし…。
「週末に、みんなと一緒に渡すね」
バルドは、あからさまに落ち込んでたけど、街で買える物だから、そこまで期待しないでね?兄様と一緒って言ったから、高価な物だって勘違いしてないよね?
僕はみんなに、街で買ったお土産である事を伝えたけど、特に問題はなさそうだったので、少し安心した。
「みんなは、この休み中どうだったの?」
他のみんなは、どうしてたのか気になって、休み中の事を聞いてみた。
「俺は、補修だよ…」
「家にいたな」
「今年の夏は静かだったので、実に有意義に過ごせました」
「俺が、外出禁止食らってて出られないのに、全然来ないんだぜ!」
「遠いから、この暑い中行きたくないんですよ」
「バルドが使ってる抜け道は?」
「抜け道に、新しい鍵が付いてから、気軽に使えなくなったんだよ…」
「でも、隣なんだから、そんなに変わらないでしょ?」
「かなり変わるぞ!」
抜け道が近いと言っても、隣にあるんだったら、行き来するのもそこまで大変じゃないと思ったら、バルドから強い否定が返って来た。
「隣と言っても、裏庭が面しているだけなので、正面が真逆何です。だから、一本、道を変えなければ行けないんです。ですが、屋敷が一軒ずつが大きいので、横道まで行くのも遠いんです…」
「ぬけ道使えば、屋敷から走って5分くらいで付くけど、外を周って行ったら40分かかるからな!」
道が1本違うだけで、そんなに時間がかかるなら、バルドが何時も近道したいのも分かる気がする。
「みんなは出掛けなかったんだね…」
僕だけ出掛けた事が、少し気不味かったけど、お土産を買って来たから許して貰おう…。
「出掛けたら煩そうな人が近くにいるのに、出掛けられる訳ないじゃないですか…」
「コンラッド!でも、それなら俺の家来てくれても良くない?」
「それとこれとは別です。来年は、補習にならないようにして下さいよ」
コンラッドは、優しいのか優しくないのか、よく分からないな。でも、見慣れた2人のやり取りを見ていると、帰って来た気がする。
週末、屋敷に来たみんなに、買って来た焼き菓子と一緒に、バルドに狼、コンラッドには馬の置物を渡した。
「よく分かったな!これ、大事にするからな!」
「私も、大事にします。来年、何処か行けたら何か買ってきますね」
僕の印象で選んで来たけど、喜んで貰えたなら良かった。
「ネアは、それで良かった?」
何も言わないから、気に入らなかったかと心配になって、ネアに聞いてみた。
「ああ、家宝にする」
「いや…そこまで凄い物じゃないから…」
「猫。それだけで価値がある」
置物を嬉しそうに見てくれるのは、僕としても嬉しいけど、ネアって、猫好きだったんだね…。そんなに、満面な笑み、今まで見た事ないんだけど…。
「リュカ!この焼き菓子も上手いな!」
僕がよそ見をしている間に、バルドは焼き菓子をすでに開けて食べていた。
「言っておきますけど、食べてなくなっても、私は分けて上げませんからね」
「え!?普段から、あまりお菓子食べないだろ!?」
「食べませんけど、これは、私が貰った物ですから上げませよ」
「えー!少し、少し分けて!!」
「嫌です」
家族との旅行も楽しかったけど、来年は、みんなで何処か行けたら楽しそうだな。僕は、旅行での出来事や、みんなの話を聞きながらそう思った。
「買ったお土産、兄様は渡しに行った?」
「…まだだ」
みんなが帰った後、兄様のお土産がどうなったのか、気になって聞いてみたら、僅かな間の後に、兄様が小さな声で返事が返って来た。
「喜んで貰えるといいね!」
「そうだな…」
兄様のお土産も、みんなと同じくらい喜んで貰えるといいな。
「ホントか!?何買って来たんだ!?」
「何を買って来たらいいのか分からなかったから、兄様が買ったお土産と同じ置物と、焼き菓子を買って来たよ」
「オルフェ様が買ったのと同じなんですか!?」
「種類は、違うけどね…」
「それでも良いです!ありがとうございます!!」
コンラットの分は、兄様に直接選んで貰った方が良かったかな…。でも、それは何か違う気がするしなぁ…。まずは、喜んでいるようだからいいかな?
「今日、貰いに行ってもいいのか!?」
「別に良いけど、走って通っているのに、荷物持って帰れるの?」
「あっ…」
やっぱり、帰る時の事まで、考えていなかったみたいだ…。
「明後日まで、待てば良いでしょう」
「俺は、速く欲しいんだよ!」
そんな事言われても、持って来ていない物は渡せない。明日持って来ても、そんなに変わらないだろうし…。
「週末に、みんなと一緒に渡すね」
バルドは、あからさまに落ち込んでたけど、街で買える物だから、そこまで期待しないでね?兄様と一緒って言ったから、高価な物だって勘違いしてないよね?
僕はみんなに、街で買ったお土産である事を伝えたけど、特に問題はなさそうだったので、少し安心した。
「みんなは、この休み中どうだったの?」
他のみんなは、どうしてたのか気になって、休み中の事を聞いてみた。
「俺は、補修だよ…」
「家にいたな」
「今年の夏は静かだったので、実に有意義に過ごせました」
「俺が、外出禁止食らってて出られないのに、全然来ないんだぜ!」
「遠いから、この暑い中行きたくないんですよ」
「バルドが使ってる抜け道は?」
「抜け道に、新しい鍵が付いてから、気軽に使えなくなったんだよ…」
「でも、隣なんだから、そんなに変わらないでしょ?」
「かなり変わるぞ!」
抜け道が近いと言っても、隣にあるんだったら、行き来するのもそこまで大変じゃないと思ったら、バルドから強い否定が返って来た。
「隣と言っても、裏庭が面しているだけなので、正面が真逆何です。だから、一本、道を変えなければ行けないんです。ですが、屋敷が一軒ずつが大きいので、横道まで行くのも遠いんです…」
「ぬけ道使えば、屋敷から走って5分くらいで付くけど、外を周って行ったら40分かかるからな!」
道が1本違うだけで、そんなに時間がかかるなら、バルドが何時も近道したいのも分かる気がする。
「みんなは出掛けなかったんだね…」
僕だけ出掛けた事が、少し気不味かったけど、お土産を買って来たから許して貰おう…。
「出掛けたら煩そうな人が近くにいるのに、出掛けられる訳ないじゃないですか…」
「コンラッド!でも、それなら俺の家来てくれても良くない?」
「それとこれとは別です。来年は、補習にならないようにして下さいよ」
コンラッドは、優しいのか優しくないのか、よく分からないな。でも、見慣れた2人のやり取りを見ていると、帰って来た気がする。
週末、屋敷に来たみんなに、買って来た焼き菓子と一緒に、バルドに狼、コンラッドには馬の置物を渡した。
「よく分かったな!これ、大事にするからな!」
「私も、大事にします。来年、何処か行けたら何か買ってきますね」
僕の印象で選んで来たけど、喜んで貰えたなら良かった。
「ネアは、それで良かった?」
何も言わないから、気に入らなかったかと心配になって、ネアに聞いてみた。
「ああ、家宝にする」
「いや…そこまで凄い物じゃないから…」
「猫。それだけで価値がある」
置物を嬉しそうに見てくれるのは、僕としても嬉しいけど、ネアって、猫好きだったんだね…。そんなに、満面な笑み、今まで見た事ないんだけど…。
「リュカ!この焼き菓子も上手いな!」
僕がよそ見をしている間に、バルドは焼き菓子をすでに開けて食べていた。
「言っておきますけど、食べてなくなっても、私は分けて上げませんからね」
「え!?普段から、あまりお菓子食べないだろ!?」
「食べませんけど、これは、私が貰った物ですから上げませよ」
「えー!少し、少し分けて!!」
「嫌です」
家族との旅行も楽しかったけど、来年は、みんなで何処か行けたら楽しそうだな。僕は、旅行での出来事や、みんなの話を聞きながらそう思った。
「買ったお土産、兄様は渡しに行った?」
「…まだだ」
みんなが帰った後、兄様のお土産がどうなったのか、気になって聞いてみたら、僅かな間の後に、兄様が小さな声で返事が返って来た。
「喜んで貰えるといいね!」
「そうだな…」
兄様のお土産も、みんなと同じくらい喜んで貰えるといいな。
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