4 / 4
4話 イベント1―③
しおりを挟む
体育祭当日。
なんだかんだ練習していたら、ついに当日が来てしまった。
俺の気のせいかもしれないけど、今日体調悪いかもしれない。だが、木崎さんに良いとこを見せる良い機会だからヘマは出来ない。なんならカッコよくこなしてやる!!
「おはよ飛翔、蛍」
「おはよ~奏!ん?顔色悪くね?」
「大丈夫大丈夫、楽しみすぎて眠れなかっただけだよ」
「無理すんなよ奏」
「分かってるってぇ…」
開会式が行われた。まだ6月だというのに日差しが強い。俺は転生前は日差しが強いと倒れてたんだよな…。何が不安って転生する前より体力が落ちてる事だ。ちなみに運動能力も…。
既にクラクラするが何とか耐えた。俺すごい。
誰か褒めてもいいと思う。
俺らは白組でなかなかいい点数をたたき出していた。というかみんなガチ過ぎないか??
俺こんなにやる気のある高校生知らない。
「奏…次俺と二人三脚だから移動するぞ」
「うん、今行く」
よし!ついに俺の見せ場が来た。木崎さんにいい所を見せる!!!
「次は学年対抗の二人三脚です。」
アナウンスされた。
この学校の二人三脚は普通に二人三脚をするのではなく、障害物付きなのだ。
いや、それ障害物競走だろって思う。
数メートル先に網が置いてある。2人でこれを潜るのは至難の技だぞ。足がくっついてるの忘れとんのか…。
だが、この学校の二人三脚にはジンクスがあるらしい。2人で協力し網を通り抜け諦めずゴールで来た2人は結ばれる…と。
そんなジンクス知らなかったぞ俺は。知っていたら木崎さん誘ってた。
だから周りの走者もαとΩの組み合わせが多いのか…。というかその組み合わせがほとんどだな。
「おい、飛翔…ジンクス知ってたか?」
「いや、知らなかった。」
「俺らでジンクスぶち壊そうぜ!」
「1位になるってことか…面白い笑 ぶち壊そう」
「絶対1位取るぞ!!!」
「あぁ…笑」
俺らには身長差という障害が付いていたが、飛翔とは息が合ったみたいで網の中もスルスル通りくぐった。
後は真っ直ぐ走るだけだった。
心做しか木崎さんの声援も聞こえた気がした。
しかし、そこから俺の記憶は途絶えた……。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「おい、奏…おい、大丈夫か?」
「……」
「クソッ…」
俺は奏を…いわゆるお姫様抱っこで抱えた。
やっぱり奏は体調が悪かったんだ。俺がしっかり止めてれば最悪倒れずに済んだのに。
ただ…奏はゴールだけは絶対にしたいと言っていた。
俺は奏を抱えたままゴールに走り、ゴールした後真っ直ぐに保健室に向かった。
「先生ッ!!!奏が倒れた…!!!」
「ベットに寝かせて、うーん花木くんは寝不足と貧血かな?」
「少し休めば回復すると思うわ。」
「そうですか。ありがとうございました。」
俺は校庭に戻った。
別に奏は俺の友達でとくに特別な感情は持ってない。まず好きになる要素がない、何かしてもらったことも無いし。
ただ…奏が倒れた時酷く焦ったのは事実だ。
友達だから焦るのは当たり前なのは分かってる。
だけど、目の前が真っ暗になるほど焦ったのは初めてだった。
俺はその感情がなんなのか分からない。
なんだかんだ練習していたら、ついに当日が来てしまった。
俺の気のせいかもしれないけど、今日体調悪いかもしれない。だが、木崎さんに良いとこを見せる良い機会だからヘマは出来ない。なんならカッコよくこなしてやる!!
「おはよ飛翔、蛍」
「おはよ~奏!ん?顔色悪くね?」
「大丈夫大丈夫、楽しみすぎて眠れなかっただけだよ」
「無理すんなよ奏」
「分かってるってぇ…」
開会式が行われた。まだ6月だというのに日差しが強い。俺は転生前は日差しが強いと倒れてたんだよな…。何が不安って転生する前より体力が落ちてる事だ。ちなみに運動能力も…。
既にクラクラするが何とか耐えた。俺すごい。
誰か褒めてもいいと思う。
俺らは白組でなかなかいい点数をたたき出していた。というかみんなガチ過ぎないか??
俺こんなにやる気のある高校生知らない。
「奏…次俺と二人三脚だから移動するぞ」
「うん、今行く」
よし!ついに俺の見せ場が来た。木崎さんにいい所を見せる!!!
「次は学年対抗の二人三脚です。」
アナウンスされた。
この学校の二人三脚は普通に二人三脚をするのではなく、障害物付きなのだ。
いや、それ障害物競走だろって思う。
数メートル先に網が置いてある。2人でこれを潜るのは至難の技だぞ。足がくっついてるの忘れとんのか…。
だが、この学校の二人三脚にはジンクスがあるらしい。2人で協力し網を通り抜け諦めずゴールで来た2人は結ばれる…と。
そんなジンクス知らなかったぞ俺は。知っていたら木崎さん誘ってた。
だから周りの走者もαとΩの組み合わせが多いのか…。というかその組み合わせがほとんどだな。
「おい、飛翔…ジンクス知ってたか?」
「いや、知らなかった。」
「俺らでジンクスぶち壊そうぜ!」
「1位になるってことか…面白い笑 ぶち壊そう」
「絶対1位取るぞ!!!」
「あぁ…笑」
俺らには身長差という障害が付いていたが、飛翔とは息が合ったみたいで網の中もスルスル通りくぐった。
後は真っ直ぐ走るだけだった。
心做しか木崎さんの声援も聞こえた気がした。
しかし、そこから俺の記憶は途絶えた……。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「おい、奏…おい、大丈夫か?」
「……」
「クソッ…」
俺は奏を…いわゆるお姫様抱っこで抱えた。
やっぱり奏は体調が悪かったんだ。俺がしっかり止めてれば最悪倒れずに済んだのに。
ただ…奏はゴールだけは絶対にしたいと言っていた。
俺は奏を抱えたままゴールに走り、ゴールした後真っ直ぐに保健室に向かった。
「先生ッ!!!奏が倒れた…!!!」
「ベットに寝かせて、うーん花木くんは寝不足と貧血かな?」
「少し休めば回復すると思うわ。」
「そうですか。ありがとうございました。」
俺は校庭に戻った。
別に奏は俺の友達でとくに特別な感情は持ってない。まず好きになる要素がない、何かしてもらったことも無いし。
ただ…奏が倒れた時酷く焦ったのは事実だ。
友達だから焦るのは当たり前なのは分かってる。
だけど、目の前が真っ暗になるほど焦ったのは初めてだった。
俺はその感情がなんなのか分からない。
0
お気に入りに追加
42
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
よくある婚約破棄なので
おのまとぺ
恋愛
ディアモンテ公爵家の令嬢ララが婚約を破棄された。
その噂は風に乗ってすぐにルーベ王国中に広がった。なんといっても相手は美男子と名高いフィルガルド王子。若い二人の結婚の日を国民は今か今かと夢見ていたのだ。
言葉数の少ない公爵令嬢が友人からの慰めに対して放った一言は、社交界に小さな波紋を呼ぶ。「災難だったわね」と声を掛けたアネット嬢にララが返した言葉は短かった。
「よくある婚約破棄なので」
・すれ違う二人をめぐる短い話
・前編は各自の証言になります
・後編は◆→ララ、◇→フィルガルド
・全25話完結
無能な悪役王子に転生した俺、推しの為に暗躍していたら主人公がキレているようです。どうやら主人公も転生者らしい~
そらら
ファンタジー
【ファンタジー小説大賞の投票お待ちしております!】
大人気ゲーム「剣と魔法のファンタジー」の悪役王子に転生した俺。
王族という血統でありながら、何も努力しない怠惰な第一王子。
中盤で主人公に暗殺されるざまぁ対象。
俺はそんな破滅的な運命を変える為に、魔法を極めて強くなる。
そんで推しの為に暗躍してたら、主人公がキレて来たんだが?
「お前なんかにヒロインと王位は渡さないぞ!?」
「俺は別に王位はいらないぞ? 推しの為に暗躍中だ」
「ふざけんな! 原作をぶっ壊しやがって、殺してやる」
「申し訳ないが、もう俺は主人公より強いぞ?」
※ カクヨム様にて、異世界ファンタジージャンル総合週間ランキング50位入り。1300スター、3500フォロワーを達成!
どうせ結末は変わらないのだと開き直ってみましたら
風見ゆうみ
恋愛
「もう、無理です!」
伯爵令嬢である私、アンナ・ディストリーは屋根裏部屋で叫びました。
男の子がほしかったのに生まれたのが私だったという理由で家族から嫌われていた私は、密かに好きな人だった伯爵令息であるエイン様の元に嫁いだその日に、エイン様と実の姉のミルーナに殺されてしまいます。
それからはなぜか、殺されては子どもの頃に巻き戻るを繰り返し、今回で11回目の人生です。
何をやっても同じ結末なら抗うことはやめて、開き直って生きていきましょう。
そう考えた私は、姉の機嫌を損ねないように目立たずに生きていくことをやめ、学園生活を楽しむことに。
学期末のテストで1位になったことで、姉の怒りを買ってしまい、なんと婚約を解消させられることに!
これで死なずにすむのでは!?
ウキウキしていた私の前に元婚約者のエイン様が現れ――
あなたへの愛情なんてとっくに消え去っているんですが?
私は私で勝手に生きていきますから、どうぞご自由にお捨てになってください。
木山楽斗
恋愛
伯爵令嬢であるアルティリアは、婚約者からある日突然婚約破棄を告げられた。
彼はアルティリアが上から目線だと批判して、自らの妻として相応しくないと判断したのだ。
それに対して不満を述べたアルティリアだったが、婚約者の意思は固かった。こうして彼女は、理不尽に婚約を破棄されてしまったのである。
そのことに関して、アルティリアは実の父親から責められることになった。
公にはなっていないが、彼女は妾の子であり、家での扱いも悪かったのだ。
そのような環境で父親から責められたアルティリアの我慢は限界であった。伯爵家に必要ない。そう言われたアルティリアは父親に告げた。
「私は私で勝手に生きていきますから、どうぞご自由にお捨てになってください。私はそれで構いません」
こうしてアルティリアは、新たなる人生を送ることになった。
彼女は伯爵家のしがらみから解放されて、自由な人生を送ることになったのである。
同時に彼女を虐げていた者達は、その報いを受けることになった。彼らはアルティリアだけではなく様々な人から恨みを買っており、その立場というものは盤石なものではなかったのだ。
転生したら乙女ゲームの世界で攻略キャラを虜にしちゃいました?!
まかろに(仮)
BL
事故で死んで転生した事を思い出したらここは乙女ゲームの世界で、しかも自分は攻略キャラの暗い過去の原因のモブの男!?
まぁ原因を作らなきゃ大丈夫やろと思って普通に暮らそうとするが…?
※r18は"今のところ"ありません
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる