サラダ

貪欲ちゃん

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コーヒー

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真っ暗な部屋の壁に寄りかかり1人考える。
鏡を見ると窶れた顔に伸びっぱなしの髭
今日は杏会うんだ、身だしなみはしっかりしてなくはと思い、重たい体ゆっくり動かした。
ココ最近は仕事も落ち着いて休みが多くのんびりしていた為かさらに体が重く動くのが億劫で仕方なかった。
ぽちゃん......
胸の奥で水道から垂れた水の音が響く。
ありふれた事で特に意味はないけれど。
裏路地へ着くと煙草を蒸そうと手を伸ばしたが杏は煙草の匂いが嫌いだったのを思い出し、伸ばした手を元に戻した。
そして、杏に会い。少しばかり駄弁った。
久しぶりに杏を抱き幸せを味わった。
溶けていく快楽のような感じだった。
杏に軽く手を振りその場をあとにした。
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