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消防隊員の憂鬱2
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平和とか日常ってのは、文句垂れてる時が1番幸せだよな。
消防署につくまで車で走ったが、屋外は閑散としており人を全く見かけなかった。消防署も同じだ。電話で指定されていた部屋に向かう道中でも誰ともすれ違わなかった。
部屋につく。...やはり誰もいない。そして至る所に血の跡がついており血生臭い。どういう事だと思いながら部屋に置いてあるメモを見た。
ここに書いてある人物から1人選んでこの部屋に呼び出せ、と書いてある。
なんだこれと思いながら適当に1人名前を選んでかける。俺の名前もあったがバツがついている、もしかしたら少し前までここに誰かいたのかもしれない。
書いてある名前は全部同僚達や上司...あれこの人達
「...安野家にいたやつらだ」
背後にから声が聞こえた、後ろを向くとそこには同僚がいた。手にはパイプ椅子を持っており...血がついている。
「...お前どうしたんだ?なんでここには誰もいない?」
そう聞くと同僚は
「...ごめんな」
そう言って手に持っているパイプ椅子を上に振り上げて、俺に向かって殴りかかってきた。
何するんだ!?と思いながら避ける、同僚は悲しそうにごめんなと言い続けている。
...数分経っただろうか、何度も避ける内に同僚は疲れてきたらしい。ふらっとしたと思いきや
「...この紙を見ろ」
そう言ってくしゃくしゃになったメモ用紙を放り投げてきた。
...一旦休戦みたいだ。破かないように広げるとそこには、「ここに呼び出した人物を殺せ」と書かれている。
どういう事なのか分からないままメモを置くと、同僚は色々話し始めた。
「...俺もここに呼び出されたんだ、そして上司に殺されかけた。でも返り討ちにしてな...今お前の後ろにあるロッカー...そこには2人入ってる。」
俺はギョっとした。...血の臭いはここからだったのか
「なんでこの町に人がいないのか疑問に思わなかったか?みんな避難してんだよ。この呪われた不吉な町から。でも1度あいつらに関わっちまったやつらにはもう遅い。だから待機命令ばっか出てんだ。」
半笑いしながら言う同僚を不気味に思いながら、俺はこの場をどうやって収めようか考えていた。
「それにこうやって俺らで殺し合わせてるのは何故だと思う?簡単だ、そうすれば自分が呪われる確率は無くなるから。...俺たちは化け物に殺されるか、自死するか、餓死するか、殺し合うか位しか選択肢が残されてねえんだ...よ!!」
そう言って同僚は再び俺に向かって椅子で殴りかかってきた。俺は避けた後首元を狙ってトンっと叩いた。
気絶する同僚を見ながら、本当に打開策が無いのかと考える。
...俺は一度は見逃された、きっと何かしら逃げる方法はあるのだろう。
そう思いながら同僚を見ると、悪夢にうなされているの
「ゔあ゙あ゙ぁぁっゔぁあぁっっっぁぁあ!!あ!!」
突然そう言ったかと思うと、同僚は死んだ。は?え?となりながら、近くにあいつがいる事を確信する。
気持ち悪い気配を感じると、コツコツと誰かが部屋に近付いてくる足音が聞こえた。...呼び出したやつだと信じたいがそうでは無さそうだ。
足音が止まり、部屋のドアノブを捻る音が聞こえた瞬間
「にゃー」
...俺の飼っていた猫のみーちゃんの声が聞こえた、と同時にドアの前にいたであろう人は消えた。
「...みーちゃん、守ってくれたのか...ありがとう...」
そう聞くが何も返事は返ってこなかった。気まぐれなみーちゃんらしいがお礼くらいは聞いてくれたのだろうか。
...俺はまた生き延びたらしい。でもあいつが目の前にいて、同僚が死んで。その事実は変えられない。
どうしたらこの現実は終わるのだろうか、さっき同僚が言っていた町の人みんな避難したというのは本当なのだろうか?実際はみんな死んでいるんじゃないか...
...色々考えるのは俺らしくない。出来ることをやらなきゃ。なんで俺が助かったのか、襲われる条件は何なのか…謎は沢山ある。
...まだこの町に住んでいる人がいる限り、俺は守り続ける責務があるんだ。
消防署につくまで車で走ったが、屋外は閑散としており人を全く見かけなかった。消防署も同じだ。電話で指定されていた部屋に向かう道中でも誰ともすれ違わなかった。
部屋につく。...やはり誰もいない。そして至る所に血の跡がついており血生臭い。どういう事だと思いながら部屋に置いてあるメモを見た。
ここに書いてある人物から1人選んでこの部屋に呼び出せ、と書いてある。
なんだこれと思いながら適当に1人名前を選んでかける。俺の名前もあったがバツがついている、もしかしたら少し前までここに誰かいたのかもしれない。
書いてある名前は全部同僚達や上司...あれこの人達
「...安野家にいたやつらだ」
背後にから声が聞こえた、後ろを向くとそこには同僚がいた。手にはパイプ椅子を持っており...血がついている。
「...お前どうしたんだ?なんでここには誰もいない?」
そう聞くと同僚は
「...ごめんな」
そう言って手に持っているパイプ椅子を上に振り上げて、俺に向かって殴りかかってきた。
何するんだ!?と思いながら避ける、同僚は悲しそうにごめんなと言い続けている。
...数分経っただろうか、何度も避ける内に同僚は疲れてきたらしい。ふらっとしたと思いきや
「...この紙を見ろ」
そう言ってくしゃくしゃになったメモ用紙を放り投げてきた。
...一旦休戦みたいだ。破かないように広げるとそこには、「ここに呼び出した人物を殺せ」と書かれている。
どういう事なのか分からないままメモを置くと、同僚は色々話し始めた。
「...俺もここに呼び出されたんだ、そして上司に殺されかけた。でも返り討ちにしてな...今お前の後ろにあるロッカー...そこには2人入ってる。」
俺はギョっとした。...血の臭いはここからだったのか
「なんでこの町に人がいないのか疑問に思わなかったか?みんな避難してんだよ。この呪われた不吉な町から。でも1度あいつらに関わっちまったやつらにはもう遅い。だから待機命令ばっか出てんだ。」
半笑いしながら言う同僚を不気味に思いながら、俺はこの場をどうやって収めようか考えていた。
「それにこうやって俺らで殺し合わせてるのは何故だと思う?簡単だ、そうすれば自分が呪われる確率は無くなるから。...俺たちは化け物に殺されるか、自死するか、餓死するか、殺し合うか位しか選択肢が残されてねえんだ...よ!!」
そう言って同僚は再び俺に向かって椅子で殴りかかってきた。俺は避けた後首元を狙ってトンっと叩いた。
気絶する同僚を見ながら、本当に打開策が無いのかと考える。
...俺は一度は見逃された、きっと何かしら逃げる方法はあるのだろう。
そう思いながら同僚を見ると、悪夢にうなされているの
「ゔあ゙あ゙ぁぁっゔぁあぁっっっぁぁあ!!あ!!」
突然そう言ったかと思うと、同僚は死んだ。は?え?となりながら、近くにあいつがいる事を確信する。
気持ち悪い気配を感じると、コツコツと誰かが部屋に近付いてくる足音が聞こえた。...呼び出したやつだと信じたいがそうでは無さそうだ。
足音が止まり、部屋のドアノブを捻る音が聞こえた瞬間
「にゃー」
...俺の飼っていた猫のみーちゃんの声が聞こえた、と同時にドアの前にいたであろう人は消えた。
「...みーちゃん、守ってくれたのか...ありがとう...」
そう聞くが何も返事は返ってこなかった。気まぐれなみーちゃんらしいがお礼くらいは聞いてくれたのだろうか。
...俺はまた生き延びたらしい。でもあいつが目の前にいて、同僚が死んで。その事実は変えられない。
どうしたらこの現実は終わるのだろうか、さっき同僚が言っていた町の人みんな避難したというのは本当なのだろうか?実際はみんな死んでいるんじゃないか...
...色々考えるのは俺らしくない。出来ることをやらなきゃ。なんで俺が助かったのか、襲われる条件は何なのか…謎は沢山ある。
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