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47 ジルベール清夜‐1※
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約束の夜、約束の時間にジルベールはやって来た。
ドアを開けるといつもの騎士服姿の彼が所在なさげに立っていた。
こんな時でもしっかり騎士服を着て現れる彼の真面目さが好きだ。
ベッドに並んで腰かけると、お互い緊張で無言になる。
彼から柔らかな石鹸の匂いがする。
「お風呂に入ってきたの?…石鹸の良い匂いがする」
「…ああ。今日は訓練で汗をかいたから…」
「アレッサも良い匂いがする…甘い匂い」
「あ、うん。私も今日は暖かくて…汗ばんだから…さっきシャワーを済ませたの…」
どうしよう、お互い準備万端であることが窺える。
私の場合、シャワーどころではなく二時間もかかって身体のあちこちの処理やケアもぬかりなく済ませてあるのだ。
ジルベールは私の手をそっと握る。
「もう知っているかもしれないけど。俺、初めてなんだ……。でも童貞なのが恥ずかしいとは思ってない。本当に好きな人としたかったから」
もう片方の手で私の後頭部に手を添える。
「俺の初めては全部アレッサがいい。―――アレッサじゃないと嫌なんだ」
「それは私も一緒……私の初めてがジルベールの初めてなんて嬉しい」
こつんとお互いの額をくっつけて息がかかるほどの距離で視線を絡める。
熱を孕み潤んだ濃紺の瞳に魅せられる。
「キスしていい?」
小さく頷くとジルベールはゆっくりと何度も角度を変えてキスをする。
「痛くしないように頑張るから‥‥」
どうやら彼の中では私に痛い思いをさせないというのが最優先事項のようだ。
ジルベールは服を脱がそうとワンピースのボタンを外し始める。私も脱がしやすいように自分で袖から腕を抜き、ワンピースを下ろしやすいように易いように腰を浮かせる。
お互いの協力の元、どうにか全ての衣服を脱ぎ捨てた私達はベッドに横になる。
私たち二人の間には、この一大ミッションを二人で遂行するという連帯感が芽生えていた。
「アレッサの身体…凄く綺麗だ」
「やだ…あんまり見ないで…恥ずかしいよ」
うっとりした目で裸体を見つめられると顔に熱が集まり身を捩るが、そんなのお構いなしに彼は大きな手で肩から首筋にかけて撫で上げる。
唇の柔らかさを確認するかのようにゆっくりと繰り返し食む。遠慮がちに入ってきた舌に私も頑張って自分の舌を這わせてみた。彼は一瞬ぴくっと動きを止めたが、堰を切ったかのように熱い舌は私の口の中を動き回った。
「ん…ふっ…」
やっと離れた唇はどちらのものかも分からない唾液が滴る。
壊れ物に触れるように二つのふくらみに掌を添わせると、やんわりと揉み始め感嘆の声を漏らした。
「はあ。すげえ、これ本物だよな……ずっとこうしたかった…夢じゃないよな…」
やがて夢中で揉みしだき始めた彼は我慢できないとばかりにピンと立ち上がった桃色の先端にむしゃぶりつく。
「やっ!ぁ…ああん…」
自分でもびっくりするような甘く甲高い声が出てしまい、恥ずかしくなり必死に顔を隠した。
ジルベールは赤ん坊の様にちゅぱちゅぱと吸い上げ離しては歯で濃く色づいた先端を食み舌で転がす。先端がじんじんと痺れ快感が集中し過ぎて辛い。
「ふぅ…はっ、あ、あぁ‥‥」
「アレッサ…感じてくれてるの?…顔隠さないで…見たい」
顔を覆っていた手を剥がされ、真っ赤に溶けた顔で彼を睨む。
「怒らないで」
ふふっと苦笑いした彼に先端をコリっと摘ままれる。
「んぁ!…う、あんん……」
「ふう。嘘だろ…アレッサにこんな厭らしい顔をさせてるのが俺だなんて……」
ジルベールの指が既に熱くぬかるんだ蜜口を撫でる。
にちゅにちゅと指に蜜が絡まる音が恥ずかしい。
「濡れてる……こんなに気持ち良くなってくれたんだ…マジで嬉しい」
私の身体の反応にいちいち感動してくれる彼が可愛くて仕方がない。
思わず緊張が解れ微笑んでしまう。
「そうだよ…ジルベールが私をこうさせたの」
目を見開いて頬を紅潮させた彼は頭をがりがりと掻いて項垂れる。
「あー!もうっ。なんなんだよ……そんなの反則だろ…どうにか保っている俺の理性を簡単に粉々に砕いてさ。自分の言葉の破壊力…わかってんの?」
「ふふっ…ごめんなさい。でも…理性なんて砕けていいよ?ちょっとくらい痛くても我慢出来るし。私が気持ち良いんだから同じようにジルベールにも気持ち良くなって欲しいの」
みるみる赤くなったジルベールは、チュッとキスをして至近距離で呟く。
「わかったから…もう…何も言うな。それ以上言われたら……本当におかしくなりそうだ」
ドアを開けるといつもの騎士服姿の彼が所在なさげに立っていた。
こんな時でもしっかり騎士服を着て現れる彼の真面目さが好きだ。
ベッドに並んで腰かけると、お互い緊張で無言になる。
彼から柔らかな石鹸の匂いがする。
「お風呂に入ってきたの?…石鹸の良い匂いがする」
「…ああ。今日は訓練で汗をかいたから…」
「アレッサも良い匂いがする…甘い匂い」
「あ、うん。私も今日は暖かくて…汗ばんだから…さっきシャワーを済ませたの…」
どうしよう、お互い準備万端であることが窺える。
私の場合、シャワーどころではなく二時間もかかって身体のあちこちの処理やケアもぬかりなく済ませてあるのだ。
ジルベールは私の手をそっと握る。
「もう知っているかもしれないけど。俺、初めてなんだ……。でも童貞なのが恥ずかしいとは思ってない。本当に好きな人としたかったから」
もう片方の手で私の後頭部に手を添える。
「俺の初めては全部アレッサがいい。―――アレッサじゃないと嫌なんだ」
「それは私も一緒……私の初めてがジルベールの初めてなんて嬉しい」
こつんとお互いの額をくっつけて息がかかるほどの距離で視線を絡める。
熱を孕み潤んだ濃紺の瞳に魅せられる。
「キスしていい?」
小さく頷くとジルベールはゆっくりと何度も角度を変えてキスをする。
「痛くしないように頑張るから‥‥」
どうやら彼の中では私に痛い思いをさせないというのが最優先事項のようだ。
ジルベールは服を脱がそうとワンピースのボタンを外し始める。私も脱がしやすいように自分で袖から腕を抜き、ワンピースを下ろしやすいように易いように腰を浮かせる。
お互いの協力の元、どうにか全ての衣服を脱ぎ捨てた私達はベッドに横になる。
私たち二人の間には、この一大ミッションを二人で遂行するという連帯感が芽生えていた。
「アレッサの身体…凄く綺麗だ」
「やだ…あんまり見ないで…恥ずかしいよ」
うっとりした目で裸体を見つめられると顔に熱が集まり身を捩るが、そんなのお構いなしに彼は大きな手で肩から首筋にかけて撫で上げる。
唇の柔らかさを確認するかのようにゆっくりと繰り返し食む。遠慮がちに入ってきた舌に私も頑張って自分の舌を這わせてみた。彼は一瞬ぴくっと動きを止めたが、堰を切ったかのように熱い舌は私の口の中を動き回った。
「ん…ふっ…」
やっと離れた唇はどちらのものかも分からない唾液が滴る。
壊れ物に触れるように二つのふくらみに掌を添わせると、やんわりと揉み始め感嘆の声を漏らした。
「はあ。すげえ、これ本物だよな……ずっとこうしたかった…夢じゃないよな…」
やがて夢中で揉みしだき始めた彼は我慢できないとばかりにピンと立ち上がった桃色の先端にむしゃぶりつく。
「やっ!ぁ…ああん…」
自分でもびっくりするような甘く甲高い声が出てしまい、恥ずかしくなり必死に顔を隠した。
ジルベールは赤ん坊の様にちゅぱちゅぱと吸い上げ離しては歯で濃く色づいた先端を食み舌で転がす。先端がじんじんと痺れ快感が集中し過ぎて辛い。
「ふぅ…はっ、あ、あぁ‥‥」
「アレッサ…感じてくれてるの?…顔隠さないで…見たい」
顔を覆っていた手を剥がされ、真っ赤に溶けた顔で彼を睨む。
「怒らないで」
ふふっと苦笑いした彼に先端をコリっと摘ままれる。
「んぁ!…う、あんん……」
「ふう。嘘だろ…アレッサにこんな厭らしい顔をさせてるのが俺だなんて……」
ジルベールの指が既に熱くぬかるんだ蜜口を撫でる。
にちゅにちゅと指に蜜が絡まる音が恥ずかしい。
「濡れてる……こんなに気持ち良くなってくれたんだ…マジで嬉しい」
私の身体の反応にいちいち感動してくれる彼が可愛くて仕方がない。
思わず緊張が解れ微笑んでしまう。
「そうだよ…ジルベールが私をこうさせたの」
目を見開いて頬を紅潮させた彼は頭をがりがりと掻いて項垂れる。
「あー!もうっ。なんなんだよ……そんなの反則だろ…どうにか保っている俺の理性を簡単に粉々に砕いてさ。自分の言葉の破壊力…わかってんの?」
「ふふっ…ごめんなさい。でも…理性なんて砕けていいよ?ちょっとくらい痛くても我慢出来るし。私が気持ち良いんだから同じようにジルベールにも気持ち良くなって欲しいの」
みるみる赤くなったジルベールは、チュッとキスをして至近距離で呟く。
「わかったから…もう…何も言うな。それ以上言われたら……本当におかしくなりそうだ」
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