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桃栗三年柿八年
そのいち
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その家は喧嘩の耐えない家だった。今日もまた男の怒声が聞こえた。
「お前ほんとふざけんなっ! 今日こそ俺がお前を孕ませてやる!」
「ばーか! お前なんかに俺がやられるわけねぇだろ? いい加減諦めろっ」
男二人の取っ組み合いの喧嘩は小さいあばら家を揺らすほどの勢いだった。長年連れ添った夫々ではあるものの番うこともなくこうして毎日のように喧嘩をしていた。それもそのはず二人はともにアルファであり、互いが互いを孕ませるつもりだったのだ。しかし当然ながらアルファ同士で番うこともなければ子をなすことも出来ない。それでも二人は夫々であった。
しかも片方は獅子、片方は虎の獣人のため二人の喧嘩は度を増して激しかった。雄々しい獅子の丈士が組み敷けばしなやかな虎の万里がするりとその身を翻し、狭い寝台の上で攻守交代を繰り返していた。一時間ほどの取っ組み合いがいつしか舐めあいに変わり、むき出しになった互いの体を余すことなく舐め尽くした頃、最初に音を上げたのは万里だった。
丈士は万里の尻の谷間に顔をうずめ、その大きな口で甘噛をした。たまらずのけぞる万里の尻を割り開くとその隙間にざらついた舌を這わせた。
「丈士っ、あっ! そこ、やめろっ! ああっ♡」
「万里の弱点はすべてまるっとお見通しだ! 観念しろっ」
伸びる舌が万里のアナルを焚きつける。観念した万里の身体から力が抜けた。
「くそっ、今日は譲ってやる、からっ! あっ♡あっ♡」
舌から送り込まれる唾液と指にまとったローションでぐずぐずに溶かされて、やっと万里は待ち望んだ丈士を受け入れた。
アルファ同士ではどうしたってすぐには挿入出来ない。しかしこうした手間も二人にとっては愛情表現の一つだった。どんなに可愛いオメガに秋波を送られようが、二人は幼い頃から互いを求めあっていた。
「はっはっ、万里っ!」
「んっ、ああっ♡も、だめ、イくっ♡ナカっ♡ああっ♡」
「たっぷり出してやるから、孕めっ! くっ」
ちなみに、この喧嘩は丈士の全戦全勝であるが、万里は諦めることはなかった。
「お前ほんとふざけんなっ! 今日こそ俺がお前を孕ませてやる!」
「ばーか! お前なんかに俺がやられるわけねぇだろ? いい加減諦めろっ」
男二人の取っ組み合いの喧嘩は小さいあばら家を揺らすほどの勢いだった。長年連れ添った夫々ではあるものの番うこともなくこうして毎日のように喧嘩をしていた。それもそのはず二人はともにアルファであり、互いが互いを孕ませるつもりだったのだ。しかし当然ながらアルファ同士で番うこともなければ子をなすことも出来ない。それでも二人は夫々であった。
しかも片方は獅子、片方は虎の獣人のため二人の喧嘩は度を増して激しかった。雄々しい獅子の丈士が組み敷けばしなやかな虎の万里がするりとその身を翻し、狭い寝台の上で攻守交代を繰り返していた。一時間ほどの取っ組み合いがいつしか舐めあいに変わり、むき出しになった互いの体を余すことなく舐め尽くした頃、最初に音を上げたのは万里だった。
丈士は万里の尻の谷間に顔をうずめ、その大きな口で甘噛をした。たまらずのけぞる万里の尻を割り開くとその隙間にざらついた舌を這わせた。
「丈士っ、あっ! そこ、やめろっ! ああっ♡」
「万里の弱点はすべてまるっとお見通しだ! 観念しろっ」
伸びる舌が万里のアナルを焚きつける。観念した万里の身体から力が抜けた。
「くそっ、今日は譲ってやる、からっ! あっ♡あっ♡」
舌から送り込まれる唾液と指にまとったローションでぐずぐずに溶かされて、やっと万里は待ち望んだ丈士を受け入れた。
アルファ同士ではどうしたってすぐには挿入出来ない。しかしこうした手間も二人にとっては愛情表現の一つだった。どんなに可愛いオメガに秋波を送られようが、二人は幼い頃から互いを求めあっていた。
「はっはっ、万里っ!」
「んっ、ああっ♡も、だめ、イくっ♡ナカっ♡ああっ♡」
「たっぷり出してやるから、孕めっ! くっ」
ちなみに、この喧嘩は丈士の全戦全勝であるが、万里は諦めることはなかった。
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