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第二部 極北の修道院編
57 新たな冒険の旅へ
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穏やかな日常が戻ってきた。
ロウの魔道具屋で旅に必要な装備を選んでいると、ロウがやってきて私の前で足を止めた。
「ロザリーはソロ冒険者になりたいんだよな」
「そうよ」
「じゃあ、俺が勝手に着いていく分には問題はないよな?」
なんでもないように言われたが、重大なことを言われたような……。
ロウが着いてくる? 私と一緒に冒険者に?
大魔法使いさまを連れ歩くとなると、冒険はかなりのイージーモードになるのでは?
色々と疑問が浮かんでくるけれど、そもそも……。
「それってソロ冒険者とは言わないんじゃ……?」
「気づいてしまったか。ロザリーはソロ冒険者になれない運命だ。俺と組んでもらうからだ」
ロウは自信満々に言った。
パーティを組んでくれるの? 最強の大魔法使いさまの力が借りられるとは、これ以上に心強いことはない。
でも、急にどうして?
「ロザリーのソロ冒険者になりたい気持ちを応援してやろうと思って見守り機能付きの魔道具を渡したが……俺が耐えれなくなった。いつロザリーの身に危険があるかと心配になってしまう。今回は誤作動もあったしな」
「誤作動?」
「俺としたことが、不良品を作ってしまった。ロザリーが騎士団に捕まった時はちゃんと作動したが、フィアルと握手した時も作動してしまったんだ。本来なら握手だけでは作動しないはずだが……」
ロウが修道院に潜入していたときに、見守り機能が発動していたことになる。
それがきっかけとなり、ロウが私の様子を覗き見て、心を乱して魔獣に捕まったそうだ。
「魔獣が悪さをして、誤作動を起こした可能性もあるわ。落ち込まないで」
肩を落としたロウを慰めるも、彼は頑なに首を振った。
「いや、魔獣にも対抗できるくらいのものでないとダメなんだ。実用化するにはもっと改良が必要だ。……ともかく、魔道具に頼り切るのは良くないことが分かった」
ロウはプライドが高く、そう言い切った。
大魔法使いさまによる見守り。彼の貴重な時間を使うのが贅沢すぎて、むしろ申し訳なくなってしまう。
「ロウの気持ちは分かったわ。でも、魔道具屋は空けられないんじゃ……?」
伝説の勇者パーティを引退した理由は、魔道具屋をオープンしたかったからだと聞いている。その意志は尊重してあげたい。私のために夢を諦めるのは絶対にダメだ。
「店舗は一度畳む。これからは移動する魔道具屋があってもいいだろう。優秀なアイテム保管の魔道具のおかげで、膨大な魔道具も必要に応じて自由に取り出せる。緊急に魔道具が欲しい人の助けになるだろう。それに冒険に出れば商品開発のヒントにもなるだろうし、何よりロザリーの反応が見たい」
すごく思い切った決断だ。でも面白い。
移動する魔道具屋があれば、ダンジョンなどで困ったときに便利だと思う。必要なものほど拠点に忘れてしまうことがあるから。
それに、私の反応が見たいって言ってくれて嬉しい。改良点があればどんどん言っていきたい。そうやってお互いに高めていけるだろう。
そこまで考えて、これまでのことを思い返す。
今までにロウからもらった魔道具は、ウサギ耳とエルフ耳だった。彼の好みはかなり偏りがあるのだ。
「もしかして……またロウの変な趣味の魔道具が出来上がるんじゃないの?」
「そ、それはない!」
私の指摘にロウはムキになった。非常に怪しい。
図星だったらしくロウは笑っていたが、急に真面目な表情になった。
前髪を掻き上げると、彼の黒縁の眼鏡越しに涼しげな瞳が露わになった。
あ、やっぱり大魔法使いさまバージョンのロウが好きだなぁ。もちろん見た目だけじゃなくて、中身も好きだけどね。
「……って、なんで髪を掻き上げたの!」
「邪魔だったから……?」
特に意味はなかったようだ。
なんだか私だけが緊張しているみたいで悔しい。
「邪魔なら、ちゃんと髪を切ろうよ」
「ロザリーの言う通りだが、髪型を変えるのは決心がいるんだ」
「もうっ!」
面倒くさがりのロウらしい。
軽口を叩いて笑っていたロウは、私に視線を戻して口を開いた。
「……それに、ロザリーは人との関わりの中で力を伸ばしていく人だと思う。その隣には俺がいたい。あのときはネアちゃんにやられたが、改めて言わせてほしい。俺はロザリー、君のことが好きだ」
このタイミングで告白されるとは思っていなかったから、急にドキドキした。
私を優しく見つめるロウは格好良かった。正装でもなく普段着で、長めの前髪をセットしているわけでもなくボサボサで。それなのに、真剣な顔が素敵だと感じた。
やっぱり、大魔法使いさまの地位やよそ行きのキッチリとさせた身なりとかじゃなくて、ロウ自身が好きだったんだな、私。
「私もロウのことが好きです。この魔道具屋で会った時からずっと好きでした」
やっと言えた。ネアちゃんに言わされたのではなく、ちゃんと気持ちを込めて言えた。
「俺は五年前にロザリーを助けた時から、気になっていたけどな」
それは衝撃発言だ。初対面の時から気になっていた……とか。私もずっと憧れというか、気になっていたけどさ。
はたと思い返す。五年前といえば、私が十一才の時だ。今も童顔だから見た目はそれほど変わらないけれど……。
「それって幼児趣味……?」
「違う! きっかけはそうだったが、今こうして会って、改めて居心地の良い人だと思ったんだ」
意地悪なことを聞いてしまったが、否定してくれて良かった。でも、多少は幼児趣味もあるのかもしれないけれど。
「……ロザリー」
私の肩に手を置いた。そして、ロウの顔が近づいてきて……。
雰囲気に流されそうになった私はロウの口を手で塞いだ。
キョトンとしたロウと視線が合って、私はおでこに冷や汗が出た。だって、だって……!
「……これは、そういう流れじゃないのか?」
「まだだめです! 私の心の準備が……!」
「クックック、ロザリーは可愛いなぁ。だめって言われているようにちっとも聞こえない。ま、今すぐにどうと思っている訳ではないから安心してほしい」
必死にブンブン首を振っていると、ロウが折れてくれた。私のペースに合わせてくれて嬉しかった。
「ということで、一緒に旅に出よう。ロザリーの行きたいところへ着いていくぞ」
「それじゃあ遠慮なく。これまでに行ったことのない、一人では難しかったところに挑戦してみたいな」
「……無茶はするなよ」
「はい!」
こうして、最強の大魔法使いさまと私の珍道中が始まる。
両思いになったら、これからの旅はどうなっちゃうの!?
《第二部 完結》
ロウの魔道具屋で旅に必要な装備を選んでいると、ロウがやってきて私の前で足を止めた。
「ロザリーはソロ冒険者になりたいんだよな」
「そうよ」
「じゃあ、俺が勝手に着いていく分には問題はないよな?」
なんでもないように言われたが、重大なことを言われたような……。
ロウが着いてくる? 私と一緒に冒険者に?
大魔法使いさまを連れ歩くとなると、冒険はかなりのイージーモードになるのでは?
色々と疑問が浮かんでくるけれど、そもそも……。
「それってソロ冒険者とは言わないんじゃ……?」
「気づいてしまったか。ロザリーはソロ冒険者になれない運命だ。俺と組んでもらうからだ」
ロウは自信満々に言った。
パーティを組んでくれるの? 最強の大魔法使いさまの力が借りられるとは、これ以上に心強いことはない。
でも、急にどうして?
「ロザリーのソロ冒険者になりたい気持ちを応援してやろうと思って見守り機能付きの魔道具を渡したが……俺が耐えれなくなった。いつロザリーの身に危険があるかと心配になってしまう。今回は誤作動もあったしな」
「誤作動?」
「俺としたことが、不良品を作ってしまった。ロザリーが騎士団に捕まった時はちゃんと作動したが、フィアルと握手した時も作動してしまったんだ。本来なら握手だけでは作動しないはずだが……」
ロウが修道院に潜入していたときに、見守り機能が発動していたことになる。
それがきっかけとなり、ロウが私の様子を覗き見て、心を乱して魔獣に捕まったそうだ。
「魔獣が悪さをして、誤作動を起こした可能性もあるわ。落ち込まないで」
肩を落としたロウを慰めるも、彼は頑なに首を振った。
「いや、魔獣にも対抗できるくらいのものでないとダメなんだ。実用化するにはもっと改良が必要だ。……ともかく、魔道具に頼り切るのは良くないことが分かった」
ロウはプライドが高く、そう言い切った。
大魔法使いさまによる見守り。彼の貴重な時間を使うのが贅沢すぎて、むしろ申し訳なくなってしまう。
「ロウの気持ちは分かったわ。でも、魔道具屋は空けられないんじゃ……?」
伝説の勇者パーティを引退した理由は、魔道具屋をオープンしたかったからだと聞いている。その意志は尊重してあげたい。私のために夢を諦めるのは絶対にダメだ。
「店舗は一度畳む。これからは移動する魔道具屋があってもいいだろう。優秀なアイテム保管の魔道具のおかげで、膨大な魔道具も必要に応じて自由に取り出せる。緊急に魔道具が欲しい人の助けになるだろう。それに冒険に出れば商品開発のヒントにもなるだろうし、何よりロザリーの反応が見たい」
すごく思い切った決断だ。でも面白い。
移動する魔道具屋があれば、ダンジョンなどで困ったときに便利だと思う。必要なものほど拠点に忘れてしまうことがあるから。
それに、私の反応が見たいって言ってくれて嬉しい。改良点があればどんどん言っていきたい。そうやってお互いに高めていけるだろう。
そこまで考えて、これまでのことを思い返す。
今までにロウからもらった魔道具は、ウサギ耳とエルフ耳だった。彼の好みはかなり偏りがあるのだ。
「もしかして……またロウの変な趣味の魔道具が出来上がるんじゃないの?」
「そ、それはない!」
私の指摘にロウはムキになった。非常に怪しい。
図星だったらしくロウは笑っていたが、急に真面目な表情になった。
前髪を掻き上げると、彼の黒縁の眼鏡越しに涼しげな瞳が露わになった。
あ、やっぱり大魔法使いさまバージョンのロウが好きだなぁ。もちろん見た目だけじゃなくて、中身も好きだけどね。
「……って、なんで髪を掻き上げたの!」
「邪魔だったから……?」
特に意味はなかったようだ。
なんだか私だけが緊張しているみたいで悔しい。
「邪魔なら、ちゃんと髪を切ろうよ」
「ロザリーの言う通りだが、髪型を変えるのは決心がいるんだ」
「もうっ!」
面倒くさがりのロウらしい。
軽口を叩いて笑っていたロウは、私に視線を戻して口を開いた。
「……それに、ロザリーは人との関わりの中で力を伸ばしていく人だと思う。その隣には俺がいたい。あのときはネアちゃんにやられたが、改めて言わせてほしい。俺はロザリー、君のことが好きだ」
このタイミングで告白されるとは思っていなかったから、急にドキドキした。
私を優しく見つめるロウは格好良かった。正装でもなく普段着で、長めの前髪をセットしているわけでもなくボサボサで。それなのに、真剣な顔が素敵だと感じた。
やっぱり、大魔法使いさまの地位やよそ行きのキッチリとさせた身なりとかじゃなくて、ロウ自身が好きだったんだな、私。
「私もロウのことが好きです。この魔道具屋で会った時からずっと好きでした」
やっと言えた。ネアちゃんに言わされたのではなく、ちゃんと気持ちを込めて言えた。
「俺は五年前にロザリーを助けた時から、気になっていたけどな」
それは衝撃発言だ。初対面の時から気になっていた……とか。私もずっと憧れというか、気になっていたけどさ。
はたと思い返す。五年前といえば、私が十一才の時だ。今も童顔だから見た目はそれほど変わらないけれど……。
「それって幼児趣味……?」
「違う! きっかけはそうだったが、今こうして会って、改めて居心地の良い人だと思ったんだ」
意地悪なことを聞いてしまったが、否定してくれて良かった。でも、多少は幼児趣味もあるのかもしれないけれど。
「……ロザリー」
私の肩に手を置いた。そして、ロウの顔が近づいてきて……。
雰囲気に流されそうになった私はロウの口を手で塞いだ。
キョトンとしたロウと視線が合って、私はおでこに冷や汗が出た。だって、だって……!
「……これは、そういう流れじゃないのか?」
「まだだめです! 私の心の準備が……!」
「クックック、ロザリーは可愛いなぁ。だめって言われているようにちっとも聞こえない。ま、今すぐにどうと思っている訳ではないから安心してほしい」
必死にブンブン首を振っていると、ロウが折れてくれた。私のペースに合わせてくれて嬉しかった。
「ということで、一緒に旅に出よう。ロザリーの行きたいところへ着いていくぞ」
「それじゃあ遠慮なく。これまでに行ったことのない、一人では難しかったところに挑戦してみたいな」
「……無茶はするなよ」
「はい!」
こうして、最強の大魔法使いさまと私の珍道中が始まる。
両思いになったら、これからの旅はどうなっちゃうの!?
《第二部 完結》
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