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第二章 学園編
24 次のターゲット
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ゴールデンウィークが終わり、今日からまた学校が始まる。
登校すると、教室には健太の周りに人だかりができていた。新聞の社会面にも『桐生くん、麻薬捜査お手柄!』と載って、世間では桐生健太を『若き名探偵』と呼んでいるらしい。
私はチラッとその記事を見たが、興味はなかった。実際にあの場にいた当事者だったからね。
あの時、怪盗ヴェールが最後の最後で現れたことはあまり報道されなかった。警察としても、表沙汰にはしたくないことだろう。
つまり世間では、健太が単独で麻薬捜査を行い、彼が偽の怪盗ヴェールの予告状を送ったと報道されたのだ。
その裏には私の協力があったことを世間に知らせるわけにはいかないのだろう。だから真実は公にならなかったのだ。それでいい。それでいいじゃないか。
「警察から調査を依頼されるなんて、 すごーい!」
「探偵として信頼されているんだね」
「みんな、ありがとう」
健太は照れて頭を掻いた。しかし、その顔には疲労の色が見て取れた。無理もないだろう。慣れない集団生活を送ったり、警察に協力したりで、大変だっと思う。
「また若き名探偵と怪盗ヴェールの対決が見たいなー!」
クラスメイトの一人がそう叫ぶと、他の人たちも「見たい! 見たい!」と騒ぎ始める。その反応に私は肩を竦めたくなる。やれやれ……。私としては無用な争いはしたくないんだけどね……。
私は心の中で愚痴を零しながら、鞄を机の上に置くと、席に座る。そんな私のところに澪が駆け寄ってきて、私の様子を見て苦笑した。
「またいつか、怪盗ヴェールが現れるだろう。その時まで楽しみにしておくといいよ」
健太はクラスメイトたちに悪戯っぽく微笑みかけた。
「さすが名探偵! 頼りになる~!」
健太の発言で、クラス内が盛り上がりを見せる。
私は呆れつつ、自分の席について鞄を置いた。机の上に置いた携帯をポケットから取り出す。電源を入れると、メールが届いていた。差出人は澪だ。
『放課後に叔父さんの店で作戦会議』とだけ書かれていた。
私は了解の返事を送ると、ポケットに携帯をしまった。
「こら! いつまでも話してないで、朝礼を始めるぞ! おしゃべりは休み時間にしてくれ」
担任の先生の鶴の一声で、クラスメイトたちはようやく各々の席へ戻る。……このクラスは騒がしい。ま、退屈しないから、いいんだけどね。
「起立! 礼!」と号令がかかり、朝礼が始まるのであった。
休み明けの授業は、どうも気持ち的にだらけてしまうものだ。
授業を聞いているつもりでも、頭の中は放課後に行う作戦会議のことで一杯だった。
と、消しゴムが転がって机から落ちてしまった。床に転がり落ちて、健太の足元まで転がった。
拾いに行こうとしたら、健太が席から立って消しゴムを拾い上げる。
「はい」と手渡され、私は反射的にそれを受け取った。指先が微かに触れ合う。彼の指は少し冷たい。
「ああ、ありがとう」
私が礼を言うと、健太は軽く頷いて席に着いた。
なんだか妙な気分になったが、私は消しゴムを筆箱にしまって、授業に集中することにした。
でも、どうしても教会で健太と密着したことを思い出してしまう……! 成り行きとはいえ、あんなことが起こったのは恥ずかしい!
顔が熱くなってきた。私がそんなことを考えているなんて、誰にも知られるわけにはいかない。
私は平静を装うのに必死だった。
放課後になり、学校から飛び出して叔父さんのカフェに向かった。
叔父さんのカフェに入ると、すでに澪がカウンター席でオレンジジュースをストローで飲んでいた。
私は澪の隣の席に座った。そして、鞄を椅子の上に置くと、頬杖をついて溜め息を吐く。
「どうしたの?」
「いや……ちょっとね……」
私は言葉を濁した。まさか『健太と密着してしまったことを思い出して、恥ずかしくなっていた』……とは言えないだろう。
「もしかして、桐生くんに恋しちゃったとか?」
「そ、そんなことないから!」
私は慌てて否定した。しかし、澪はニヤリと笑った。
「本当に? 顔が赤いよ」
私は頬杖をやめて両手で顔を隠した。耳まで熱くなっている気がする。自分でもわかるくらい顔が熱いのだ。きっと真っ赤な顔をしていることだろう。
ああ……もう! 私のバカ! なんであんなに動揺してるの!? 私が内心嘆いていると、叔父さんがカフェラテをカウンターに置いてくれる。
「ありがとう、叔父さん」
一口飲むと、程よい苦味が口に広がり、少し心が落ち着いてきた。
「それで、作戦会議って次の仕事のことだよね?」
私が澪に話を振れば、澪は頷いた。
「うん。次の仕事はSNS経由で来た盗みの依頼なんだけどね」
「そういえば最近、SNSの依頼が多くない?」
「そうなの……。教会の一件があってから、SNSで峡雨の絵があると発信すれば、怪盗ヴェールが現れるって噂が広がってるの。絵の情報を多く集められるのはいいことなんだけどね……」
澪は苦笑いした。確かに便利な時代だ。それが悪いとは思わないけど……。
「でも、SNSからの依頼はデマ情報も多かったよ」
「そうなの?」
私は眉を顰めた。澪は頷く。
「うん。だから、注意しないといけないの」
「……なるほど」
私が神妙な面持ちで頷くと、叔父さんが話に割って入ってきた。
「それで? どんな依頼なんだ?」
「『ハマナスの咲く湖畔』という絵画を盗み出して欲しいって」
「ハマナスの花言葉は、『美しいかなしみ』か……」
叔父さんが顎に手を当てて、呟いた。澪は続ける。
「ハナマスのピンク色の花は、どこか悲しそうに描かれていてね……。すぐ削除されたけど、SNSに写真も載ってた」
「へー。どんなの?」
私は澪に問いかけた。
「これだよ」
澪は携帯を取り出して、その写真を私に見せてくれた。
それは絵画の写真だった。湖畔のほとりにハナマスの花が描かれており、花弁には水滴がついていた。背景には夕暮れの空が見え、水面はオレンジ色に染まっている。
「それが今回のターゲットの絵か……。美しいな」
叔父さんは写真を見ながら、感嘆の声を漏らした。私も頷いて同意する。
確かに美しい絵画だった。絵のことはよくわからないけれど、この一枚の絵だけで訴えかけてくるものがある。その感覚はきっと私だけじゃないだろう。
「この絵のありかなんだけどね……。私たちの高校にあるみたいなの」
「学校の美術室にあるの?」
私は驚いて澪に聞き返す。まさか学校に置かれているとは思わなかったから。
「うん……この依頼は、高校の先生からきたものなんだ」
「まさか、赤城先生?」
澪は頷いた。
「そうだね。美術部顧問の赤城先生」
「あの赤城先生がこの依頼を出してきたんだよね?」
「うん。それで、怪盗ヴェールに盗み出して欲しいって……」
澪は困ったように、眉根を下げた。
「あの先生は悪い人ではないんだけど、ちょっと抜けてるというか……変わった人なんだよね」
「なるほどな……。でも、盗むだけなら容易いだろう?」と叔父さんが問いかけた。
確かに盗むだけなら簡単だ。でも、問題はその先にある気がするのだ。私は頭を捻らせるが答えは出なかった。
「だから、作戦会議をしようと思って呼んだの」
「そう。確かに、それなら納得かな……」
私は頷く。澪は話を続けた。
「それで、作戦なんだけど……この依頼を私たちで引き受けるかどうかなの」
澪は真剣な眼差しで私を見た。私は腕を組んで考え込んだ。
「うーん……私は別に構わないけど……」と私は言った。
しかし、澪はまだ納得がいっていないようだった。
「でも、私たちが通っている高校だから、何かボロが出ないか心配で」
「大丈夫! 予告時刻を放課後にして現場を思いっきり混乱させれば、ボロが出る前に盗めるはず!」
私は自信満々に答えた。澪は少し考えて、頷いた。
「わかった! 予告時刻はまだ生徒のいる、放課後の夕方四時にしよう」
澪はそう提案すると私も頷いて返事をした。
「了解!」と私が元気よく返事をすると、澪がクスリと笑った。
「じゃあ、これで決定で。決行はちょうど一週間後! 予告時刻と同時に盗み出そうね!」
「うん! 頑張ろうね!」
私と澪は手のひらを重ね合わせ、お互いに頷き合った。
登校すると、教室には健太の周りに人だかりができていた。新聞の社会面にも『桐生くん、麻薬捜査お手柄!』と載って、世間では桐生健太を『若き名探偵』と呼んでいるらしい。
私はチラッとその記事を見たが、興味はなかった。実際にあの場にいた当事者だったからね。
あの時、怪盗ヴェールが最後の最後で現れたことはあまり報道されなかった。警察としても、表沙汰にはしたくないことだろう。
つまり世間では、健太が単独で麻薬捜査を行い、彼が偽の怪盗ヴェールの予告状を送ったと報道されたのだ。
その裏には私の協力があったことを世間に知らせるわけにはいかないのだろう。だから真実は公にならなかったのだ。それでいい。それでいいじゃないか。
「警察から調査を依頼されるなんて、 すごーい!」
「探偵として信頼されているんだね」
「みんな、ありがとう」
健太は照れて頭を掻いた。しかし、その顔には疲労の色が見て取れた。無理もないだろう。慣れない集団生活を送ったり、警察に協力したりで、大変だっと思う。
「また若き名探偵と怪盗ヴェールの対決が見たいなー!」
クラスメイトの一人がそう叫ぶと、他の人たちも「見たい! 見たい!」と騒ぎ始める。その反応に私は肩を竦めたくなる。やれやれ……。私としては無用な争いはしたくないんだけどね……。
私は心の中で愚痴を零しながら、鞄を机の上に置くと、席に座る。そんな私のところに澪が駆け寄ってきて、私の様子を見て苦笑した。
「またいつか、怪盗ヴェールが現れるだろう。その時まで楽しみにしておくといいよ」
健太はクラスメイトたちに悪戯っぽく微笑みかけた。
「さすが名探偵! 頼りになる~!」
健太の発言で、クラス内が盛り上がりを見せる。
私は呆れつつ、自分の席について鞄を置いた。机の上に置いた携帯をポケットから取り出す。電源を入れると、メールが届いていた。差出人は澪だ。
『放課後に叔父さんの店で作戦会議』とだけ書かれていた。
私は了解の返事を送ると、ポケットに携帯をしまった。
「こら! いつまでも話してないで、朝礼を始めるぞ! おしゃべりは休み時間にしてくれ」
担任の先生の鶴の一声で、クラスメイトたちはようやく各々の席へ戻る。……このクラスは騒がしい。ま、退屈しないから、いいんだけどね。
「起立! 礼!」と号令がかかり、朝礼が始まるのであった。
休み明けの授業は、どうも気持ち的にだらけてしまうものだ。
授業を聞いているつもりでも、頭の中は放課後に行う作戦会議のことで一杯だった。
と、消しゴムが転がって机から落ちてしまった。床に転がり落ちて、健太の足元まで転がった。
拾いに行こうとしたら、健太が席から立って消しゴムを拾い上げる。
「はい」と手渡され、私は反射的にそれを受け取った。指先が微かに触れ合う。彼の指は少し冷たい。
「ああ、ありがとう」
私が礼を言うと、健太は軽く頷いて席に着いた。
なんだか妙な気分になったが、私は消しゴムを筆箱にしまって、授業に集中することにした。
でも、どうしても教会で健太と密着したことを思い出してしまう……! 成り行きとはいえ、あんなことが起こったのは恥ずかしい!
顔が熱くなってきた。私がそんなことを考えているなんて、誰にも知られるわけにはいかない。
私は平静を装うのに必死だった。
放課後になり、学校から飛び出して叔父さんのカフェに向かった。
叔父さんのカフェに入ると、すでに澪がカウンター席でオレンジジュースをストローで飲んでいた。
私は澪の隣の席に座った。そして、鞄を椅子の上に置くと、頬杖をついて溜め息を吐く。
「どうしたの?」
「いや……ちょっとね……」
私は言葉を濁した。まさか『健太と密着してしまったことを思い出して、恥ずかしくなっていた』……とは言えないだろう。
「もしかして、桐生くんに恋しちゃったとか?」
「そ、そんなことないから!」
私は慌てて否定した。しかし、澪はニヤリと笑った。
「本当に? 顔が赤いよ」
私は頬杖をやめて両手で顔を隠した。耳まで熱くなっている気がする。自分でもわかるくらい顔が熱いのだ。きっと真っ赤な顔をしていることだろう。
ああ……もう! 私のバカ! なんであんなに動揺してるの!? 私が内心嘆いていると、叔父さんがカフェラテをカウンターに置いてくれる。
「ありがとう、叔父さん」
一口飲むと、程よい苦味が口に広がり、少し心が落ち着いてきた。
「それで、作戦会議って次の仕事のことだよね?」
私が澪に話を振れば、澪は頷いた。
「うん。次の仕事はSNS経由で来た盗みの依頼なんだけどね」
「そういえば最近、SNSの依頼が多くない?」
「そうなの……。教会の一件があってから、SNSで峡雨の絵があると発信すれば、怪盗ヴェールが現れるって噂が広がってるの。絵の情報を多く集められるのはいいことなんだけどね……」
澪は苦笑いした。確かに便利な時代だ。それが悪いとは思わないけど……。
「でも、SNSからの依頼はデマ情報も多かったよ」
「そうなの?」
私は眉を顰めた。澪は頷く。
「うん。だから、注意しないといけないの」
「……なるほど」
私が神妙な面持ちで頷くと、叔父さんが話に割って入ってきた。
「それで? どんな依頼なんだ?」
「『ハマナスの咲く湖畔』という絵画を盗み出して欲しいって」
「ハマナスの花言葉は、『美しいかなしみ』か……」
叔父さんが顎に手を当てて、呟いた。澪は続ける。
「ハナマスのピンク色の花は、どこか悲しそうに描かれていてね……。すぐ削除されたけど、SNSに写真も載ってた」
「へー。どんなの?」
私は澪に問いかけた。
「これだよ」
澪は携帯を取り出して、その写真を私に見せてくれた。
それは絵画の写真だった。湖畔のほとりにハナマスの花が描かれており、花弁には水滴がついていた。背景には夕暮れの空が見え、水面はオレンジ色に染まっている。
「それが今回のターゲットの絵か……。美しいな」
叔父さんは写真を見ながら、感嘆の声を漏らした。私も頷いて同意する。
確かに美しい絵画だった。絵のことはよくわからないけれど、この一枚の絵だけで訴えかけてくるものがある。その感覚はきっと私だけじゃないだろう。
「この絵のありかなんだけどね……。私たちの高校にあるみたいなの」
「学校の美術室にあるの?」
私は驚いて澪に聞き返す。まさか学校に置かれているとは思わなかったから。
「うん……この依頼は、高校の先生からきたものなんだ」
「まさか、赤城先生?」
澪は頷いた。
「そうだね。美術部顧問の赤城先生」
「あの赤城先生がこの依頼を出してきたんだよね?」
「うん。それで、怪盗ヴェールに盗み出して欲しいって……」
澪は困ったように、眉根を下げた。
「あの先生は悪い人ではないんだけど、ちょっと抜けてるというか……変わった人なんだよね」
「なるほどな……。でも、盗むだけなら容易いだろう?」と叔父さんが問いかけた。
確かに盗むだけなら簡単だ。でも、問題はその先にある気がするのだ。私は頭を捻らせるが答えは出なかった。
「だから、作戦会議をしようと思って呼んだの」
「そう。確かに、それなら納得かな……」
私は頷く。澪は話を続けた。
「それで、作戦なんだけど……この依頼を私たちで引き受けるかどうかなの」
澪は真剣な眼差しで私を見た。私は腕を組んで考え込んだ。
「うーん……私は別に構わないけど……」と私は言った。
しかし、澪はまだ納得がいっていないようだった。
「でも、私たちが通っている高校だから、何かボロが出ないか心配で」
「大丈夫! 予告時刻を放課後にして現場を思いっきり混乱させれば、ボロが出る前に盗めるはず!」
私は自信満々に答えた。澪は少し考えて、頷いた。
「わかった! 予告時刻はまだ生徒のいる、放課後の夕方四時にしよう」
澪はそう提案すると私も頷いて返事をした。
「了解!」と私が元気よく返事をすると、澪がクスリと笑った。
「じゃあ、これで決定で。決行はちょうど一週間後! 予告時刻と同時に盗み出そうね!」
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