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一章 転生人生の幕開け

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成功するか不安だけど成功すると信じて
手を繋ぎルイルの詠唱に合わせる。

「「我、神の使徒アーニコの名において癒しの女神パナケイア様に誓いをのべる」」

「「ここにいる者を救うため、忘れらせし古代魔法を復活させるため、代償も問わずこれからも、誠心誠意、神に仕えることを誓います。」」

詠唱をしていくたび体があつくなり、力がわいてくる。

「アーニコ様、では、古代魔法の呪文を」

緊張で手が震えてくる。
嫌な予感が頭をよぎる

私は緊張をほぐすため、よく前世でもやっていた手に人をかいて、ひたすら飲み込む

ふぅ、落ち着いてきた。
大丈夫。やると言ったのは私じゃない!
自分ならできる!!

「サイサルアンサブル」

呪文を大声で唱えた瞬間

手から、緑色の光がでて姫の元へ
ふよふよと向かっていく

その光が姫にくっついた瞬間

一瞬。
青空と、どこまでも続く花畑。
そして、白いワンピースを着た
幼い少女がみえた

思わず幻覚かと思って目をこすると
もう、そこには、少女も花畑もなかった。

もう少し見ていたかったなと後々後悔したが、何故か近頃もう一回この光景を見れる気がした



「アーニコ様、アーニコ様!!」

「なっなに!?」

「アーニコ様!!よかったー!!
やっと気がついた!!もう、アーニコ様心配しましたよ。まさか、呪文を唱えてから3日間もずっと眠っているなんて」

「3日間!?」

えっ!!どういうこと!?
私、寝てたの!?しかも、3日間も!!
それに、あの花畑をみたのは
たったの一瞬のはずよ!

「そうだ!アーニコ様、
アーニコ様が助けた姫、無事回復しましたよ。良かったですね。」

「そっ、そうなの?なら良かったわ」

不思議なこともあったけど。
ひとまず当初の目的は果たせた。

本当に良かった…

「アーニコ様!僕は一度戻りますね。
誰かがこの部屋に近づいてきている様です。」

「わかったわ。
いろいろ、ありがとうね、ルイル。
そして、これからもよろしく」

「はい。それでは」

ルイルが消えた瞬間
扉が勢いよく開かれた。

「王様。ご無沙汰しております。3日ぶりですね」

「あぁ。そうだな、それで体はもう大丈夫なのか?」

「はい。大丈夫です、」

「そうか。それなら良い。
それで、アーニコ。この度は誠にご苦労だった。代わりに褒美を何でもやると言いたいところだが、娘がお主に会いたいそうじゃ」

「!?」

どういこと!!
そんなイベントあったけ!?
確か、きみまほでは普通に
宝庫から何でも好きなのを帰りに貰って
いくが良いっていうところじゃない!?

でも、考えてみれば、
姫様を拝見できるチャンスでは!
姫様を回復させようと初めて見た時は
あまり見れなかったからね

「ティア入ってきなさい」

緊張するー!
ずっと見たかった姫が今目の前に現れるんだから!!

「紹介しよう、こちらが私の娘ティアだ」

「初めまして。アーニコ様。この度は本当にありがとうございます」

「ウヒャア!!」

やばい!!変な声が出た!

でも、それは仕方ない

だって本当…

姫様って
めっちゃ、美人ーーーーーだもーん!!

なんで、公開しなかったのよ!!
きみまほ運営さん!

この、光により光沢を増す黄色の綺麗なさらさらの髪、そして。何より目だよ!
まるで、宝石のような青色の目

アーニコ様に負けないぐらい
私のストライクゾーンだよ

でも、やっぱ
アーニコ様が一位だけどね。
そこは、譲らないよ…。




本来、ゲームの世界では
顔を見ることができなかったティア
しかし、ここは現実
改めてそう思ったアーニコだった。
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