飛べない妹有翼人と目指すペガサスマスターへの道 ～努力家イネスの夢を叶えるため、転生ニート兄貴は本気出す～

４３．女神様の評価

　リュドヴィックが、目の回るような忙しい生活に追われていた頃。
　この世界に私を送り込んだ張本人である女神様は、どこか上機嫌に鏡を眺めていた。

「少し環境を変えただけで、これだけ頼もしい男性になるなんて……」
　彼女は大きく伸びをすると、再び鏡を眺めてうっとりしている。
「このプロジェクトは成功と言えるでしょうね」


　彼女はゆっくりと立ち上がると、部屋を出て何もない空間へと歩き出した。
　そこには、かつての僕のように、日本という安全過ぎる世界で何もなしえなかった魂が、ゆらゆらと揺れながら女神の登場を待っている。
「……さて、貴方も……」

　彼女はそういうと、冷たい表情をした。
「全く話になりません！」



【作者スィグの挨拶】
　最後まで、【飛べない妹有翼人と目指すペガサスマスターへの道　～努力家イネスの夢を叶えるため、転生ニート兄貴は本気出す～】をお読みくださり、ありがとうございます！

　努力をする主人公を表現してみたいと思い、登場時はあえて努力をしていない状態からスタートさせ、動機を持たせて徐々に熱を持たせていくという形で表現してみました。
　筆者はどちらかと言えば、転生者よりも転移者を出すことの方が多いため、転生者の書き方の勉強になりました。

　また、主人公の周りを取り巻く世界観や、主人公とその周りの人物との話を、もう少しバランスよくかけるようになればと思います。


　だいぶ筆が乗っているので、次回作もこのまま公開していきたいと思います。
　タイトル名は【エッケハルトのザマァ海賊団　～金と仲間を求めてゆっくり成り上がる～】です。

　こちらはタイトルの通り、義賊の冒険（普段は取引中心ですが……）物語に追放ザマァモノがくっ付いている構造になっています。
　スィグがどのようにザマァモノを表現するのか、興味のある方はぜひ、お付き合いいただけると幸いです。

　では、これで……挨拶とさせて頂き、執筆作業に戻らせて頂きます。