上 下
42 / 42
第3章 ハーヴェスト

ハーヴェスト子ども祭り、開催!!!

しおりを挟む

そんなこんなで孤児院のメンバーを連れて会場に入る。やっぱみんなちょっと動揺してるな…。そんな会場内をよそに、獣人族の子達は実に自由だ。

「「「「「おおー!!!」」」」」

会場を見て歓声をあげたあと、すぐに飾られたオブジェやおもちゃに興味を持ってあちこちに走っていく。その勢いのままに職人街の子達に話しかけ、あっという間に仲良くなった。

「すぐ打ち解けちゃったね」
「彼らはばk…いえ、単純なので人見知りとかもあまりありませんからね。普段色々な種族の仲間と暮らしているおかげで差別意識などもありませんし」
「なるほどなあ~」

邪気がないからこそだね。ノエルの若干黒い発言はスルーした。





メンバーも揃い、「ハーヴェスト子ども祭り」はいよいよスタート!一応主催者ということで、僕が軽く挨拶をする。

「今日は集まってくれてありがとう!今年は、大人たちに負けないくらい、僕たちも楽しもう!それじゃ、『ハーヴェスト子ども祭り』を始めます!」

簡単な挨拶だったけど、わっと拍手が起きた。ノエルとシルヴァ、アリスやトールが手伝ってくれて、みんなに果物のジュースが渡された。やることはもちろん、あれだ!

「「「「「「「乾杯!!!」」」」」」



まずは軽くお菓子をつまむことにした。ここで、アリアや他の子達が持って来てくれたお菓子などを振る舞う。僕は以前みんなに招待状のおまけとして配ったハットマロン(どんぐり)のクッキーを用意した。すごく好評でリクエストが多かったのだ。
だが、ものすごい勢いで獣人族の子達が食べ尽くしてしまいそうになったので、あわてて一人クッキーは5枚までという制限をかけなければならなかった。


「うめえ!兄貴の言う通り、お前なかなかやるじゃねえか!」

ウォルが感想を言いに近づいて来た。マリリとルナンも一緒だ。

「あん時もらったクッキー、あんたが作ったんだ!ノエル兄があんたのこと庇ってそう言ったのかと思ったよ~」

ん?でもそれなら今回もノエルが作ったとは思わなかったのかな?

「「微妙に味が違う」」

…なんか以前内でもこんなことあったなあ。
そんな二人をよそに、ルナンは僕の隣で確保して来たクッキーを黙々と食べていた。あ、別の手にはアリスのお父さんが作ったタルトも持っている。小柄な少女だけど、獣人族の子達と変わらず食いしん坊みたいだ。

「れお…またつくって…」
「うん、いいよ」
「あ、ルナンずりいぞ!俺のも頼む!」
「わかったわかった」

みんなのお腹も少し膨れたことだし、次のイベントに進もう!




しおりを挟む

この作品の感想を投稿する

みんなの感想(14件)

龍牙王
2017.11.16 龍牙王
ネタバレ含む
どりあん
2017.11.16 どりあん

上手くいくといいなあ…(遠い目)

解除
ウリャ
2017.11.13 ウリャ

この木何の木で、アランがレオンって呼ばれていたような気がします。

どりあん
2017.11.14 どりあん

うわー!またやってた!
ありがとうございます!

解除
龍牙王
2017.11.12 龍牙王
ネタバレ含む
どりあん
2017.11.12 どりあん

さて、どうでしょう!

解除

あなたにおすすめの小説

異世界転移したけど、果物食い続けてたら無敵になってた

甘党羊
ファンタジー
唐突に異世界に飛ばされてしまった主人公。 降り立った場所は周囲に生物の居ない不思議な森の中、訳がわからない状況で自身の能力などを確認していく。 森の中で引きこもりながら自身の持っていた能力と、周囲の環境を上手く利用してどんどん成長していく。 その中で試した能力により出会った最愛のわんこと共に、周囲に他の人間が居ない自分の住みやすい地を求めてボヤきながら異世界を旅していく物語。 協力関係となった者とバカをやったり、敵には情け容赦なく立ち回ったり、飯や甘い物に並々ならぬ情熱を見せたりしながら、ゆっくり進んでいきます。

神の使いでのんびり異世界旅行〜チート能力は、あくまで自由に生きる為に〜

和玄
ファンタジー
連日遅くまで働いていた男は、転倒事故によりあっけなくその一生を終えた。しかし死後、ある女神からの誘いで使徒として異世界で旅をすることになる。 与えられたのは並外れた身体能力を備えた体と、卓越した魔法の才能。 だが骨の髄まで小市民である彼は思った。とにかく自由を第一に異世界を楽しもうと。 地道に進む予定です。

辺境伯令嬢に転生しました。

織田智子
ファンタジー
ある世界の管理者(神)を名乗る人(?)の願いを叶えるために転生しました。 アラフィフ?日本人女性が赤ちゃんからやり直し。 書き直したものですが、中身がどんどん変わっていってる状態です。

ヒロイン聖女はプロポーズしてきた王太子を蹴り飛ばす

蘧饗礪
ファンタジー
 悪役令嬢を断罪し、運命の恋の相手に膝をついて愛を告げる麗しい王太子。 お約束の展開ですか? いえいえ、現実は甘くないのです。

来訪神に転生させてもらえました。石長姫には不老長寿、宇迦之御魂神には豊穣を授かりました。

克全
ファンタジー
ほのぼのスローライフを目指します。賽銭泥棒を取り押さえようとした氏子の田中一郎は、事もあろうに神域である境内の、それも神殿前で殺されてしまった。情けなく申し訳なく思った氏神様は、田中一郎を異世界に転生させて第二の人生を生きられるようにした。

辺境伯家ののんびり発明家 ~異世界でマイペースに魔道具開発を楽しむ日々~

Lunaire
ファンタジー
壮年まで生きた前世の記憶を持ちながら、気がつくと辺境伯家の三男坊として5歳の姿で異世界に転生していたエルヴィン。彼はもともと物作りが大好きな性格で、前世の知識とこの世界の魔道具技術を組み合わせて、次々とユニークな発明を生み出していく。 辺境の地で、家族や使用人たちに役立つ便利な道具や、妹のための可愛いおもちゃ、さらには人々の生活を豊かにする新しい魔道具を作り上げていくエルヴィン。やがてその才能は周囲の人々にも認められ、彼は王都や商会での取引を通じて新しい人々と出会い、仲間とともに成長していく。 しかし、彼の心にはただの「発明家」以上の夢があった。この世界で、誰も見たことがないような道具を作り、貴族としての責任を果たしながら、人々に笑顔と便利さを届けたい——そんな野望が、彼を新たな冒険へと誘う。 他作品の詳細はこちら: 『転生特典:錬金術師スキルを習得しました!』 【https://www.alphapolis.co.jp/novel/297545791/906915890】 『テイマーのんびり生活!スライムと始めるVRMMOスローライフ』 【https://www.alphapolis.co.jp/novel/297545791/515916186】 『ゆるり冒険VR日和 ~のんびり異世界と現実のあいだで~』 【https://www.alphapolis.co.jp/novel/297545791/166917524】

【完結】転生少女は異世界でお店を始めたい

梅丸
ファンタジー
せっかく40代目前にして夢だった喫茶店オープンに漕ぎ着けたと言うのに事故に遭い呆気なく命を落としてしまった私。女神様が管理する異世界に転生させてもらい夢を実現するために奮闘するのだが、この世界には無いものが多すぎる! 創造魔法と言う女神様から授かった恩寵と前世の料理レシピを駆使して色々作りながら頑張る私だった。

異世界ハーレム漫遊記

けんもも
ファンタジー
ある日、突然異世界に紛れ込んだ主人公。 異世界の知識が何もないまま、最初に出会った、兎族の美少女と旅をし、成長しながら、異世界転移物のお約束、主人公のチート能力によって、これまたお約束の、ハーレム状態になりながら、転生した異世界の謎を解明していきます。

処理中です...
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。

このユーザをミュートしますか?

※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。