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番外編
ジェラルドと過ごしましょう。
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新しい寝室の両サイドの壁にはそれぞれいくつかの扉が付いている。
反対側は知っての通りジェラルドの書斎。そしてバスルーム。もうひとつは…。
「すごい!可愛い!」
私は感動していた。そこには私好みの部屋があったから。
手を出されずにいた数ヶ月間、ジェラルドは私との会話の中で色々と好みを知ってくれたらしく、この部屋をプレゼントしてくれる為に頑張ったらしい。
壁紙選びから家具など、驚くほど全て私好み。色合いもナチュラルで過ごしやすい。ふかふかの柔らかいソファーは私をダメにしてしまう。
可愛らしい小花柄のクッションを抱えてゴロゴロしていると、クスクスと笑う声が聞こえる。
驚いて飛び起きると、ジェラルドが寝室に繋がる扉に背を預けて立っていた。
「可愛いリリィ、気に入ってくれたみたいで嬉しいよ。でも…」
私がいる時は膝の上に来て欲しいな。
そう言いながら、私を軽々と抱っこしてしまうジェラルド。ジェラルドはどちらかというと細身なのに、何処にそんな力を隠しているのだろう?いつも私を軽々と抱えてしまう。
頬を撫でられ、ジェラルドと視線を合わせると優しく触れるだけのキスをしてくれる。
目にも鼻にも頬にも唇にも。
擽ったくてジェラルドの胸に顔を埋めるように隠す。すると頭にチュッとキスされてしまう。
何だかジェラルドが甘い。雰囲気が甘い。
「リリィ、顔を上げて欲しいな。」
そんなことを言われても、何だか恥ずかしくなって躊躇ってしまう。
すると顎をすくうように持ち上げられ、甘く蕩けるような目のジェラルドと目が合ってしまう。
再び触れるだけのキスを顔中に送られる。
「ん、ジェラルド…。」
「ん?物足りない?」
「そんなこと…あっ…」
啄むようにキスをされ徐々に深いものに変わっていく。
ソファーに埋もれるように押し倒される。ジェラルドの唇が耳をかすめ、首筋を優しく啄む。火傷しそうな熱いジェラルドの手がドレスの胸元へ滑り込み、服がはだけてる。
「んっ…ぁ…」
自分の声とは思えないほど鼻にかかった甘い声が出る。
大きなジェラルドの手が優しく胸を包み込んだその時…
トントン
ノックの音が部屋に響いた。
大きな溜息を吐いたジェラルドは、私をゆっくりと起こしてはだけた服を整えてくれる。
「リリィ、続きはまた今度ね。」
ジェラルドが頬にチュッとキスをすると部屋から出て行ってしまった。
「~ッ!!!」
もしかしたらあのまま…
クッションに顔を埋めてバタバタしてしまう私だった。
「…ルーカス。」
「なんでしょうか?」
「お前、わざと邪魔しただろう。」
「何のことやら私にはさっぱりでございます。」
反対側は知っての通りジェラルドの書斎。そしてバスルーム。もうひとつは…。
「すごい!可愛い!」
私は感動していた。そこには私好みの部屋があったから。
手を出されずにいた数ヶ月間、ジェラルドは私との会話の中で色々と好みを知ってくれたらしく、この部屋をプレゼントしてくれる為に頑張ったらしい。
壁紙選びから家具など、驚くほど全て私好み。色合いもナチュラルで過ごしやすい。ふかふかの柔らかいソファーは私をダメにしてしまう。
可愛らしい小花柄のクッションを抱えてゴロゴロしていると、クスクスと笑う声が聞こえる。
驚いて飛び起きると、ジェラルドが寝室に繋がる扉に背を預けて立っていた。
「可愛いリリィ、気に入ってくれたみたいで嬉しいよ。でも…」
私がいる時は膝の上に来て欲しいな。
そう言いながら、私を軽々と抱っこしてしまうジェラルド。ジェラルドはどちらかというと細身なのに、何処にそんな力を隠しているのだろう?いつも私を軽々と抱えてしまう。
頬を撫でられ、ジェラルドと視線を合わせると優しく触れるだけのキスをしてくれる。
目にも鼻にも頬にも唇にも。
擽ったくてジェラルドの胸に顔を埋めるように隠す。すると頭にチュッとキスされてしまう。
何だかジェラルドが甘い。雰囲気が甘い。
「リリィ、顔を上げて欲しいな。」
そんなことを言われても、何だか恥ずかしくなって躊躇ってしまう。
すると顎をすくうように持ち上げられ、甘く蕩けるような目のジェラルドと目が合ってしまう。
再び触れるだけのキスを顔中に送られる。
「ん、ジェラルド…。」
「ん?物足りない?」
「そんなこと…あっ…」
啄むようにキスをされ徐々に深いものに変わっていく。
ソファーに埋もれるように押し倒される。ジェラルドの唇が耳をかすめ、首筋を優しく啄む。火傷しそうな熱いジェラルドの手がドレスの胸元へ滑り込み、服がはだけてる。
「んっ…ぁ…」
自分の声とは思えないほど鼻にかかった甘い声が出る。
大きなジェラルドの手が優しく胸を包み込んだその時…
トントン
ノックの音が部屋に響いた。
大きな溜息を吐いたジェラルドは、私をゆっくりと起こしてはだけた服を整えてくれる。
「リリィ、続きはまた今度ね。」
ジェラルドが頬にチュッとキスをすると部屋から出て行ってしまった。
「~ッ!!!」
もしかしたらあのまま…
クッションに顔を埋めてバタバタしてしまう私だった。
「…ルーカス。」
「なんでしょうか?」
「お前、わざと邪魔しただろう。」
「何のことやら私にはさっぱりでございます。」
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