242 / 431
クストディア=サーレンバー⑥
しおりを挟む少年の胸にきつく抱かれたまま、苦しさに喘ぐ中で次々に目にした光景が蘇ってくる。
車窓の外を覆う砂埃、無数に落ちてくる石、クラウデオに抱き上げられ、馬上のシャムサレムに向かって投げ飛ばされて。
……それで。遠ざかる馬車が、両親がまだ乗っている馬車が大きな岩に潰された。弾き飛ばされて、切り立った道の向こうへ落ちて行くのを見た。
突然、すべて奪われた。
なくなってしまった。目の前で。
父も母も、もういないのだ。
「ご、めん、ごめん……お、おれは、ま、守れなかった……俺が……っ!」
不自然につっかかる少年の囁き声に注意を向けていると、もう大人たちの会話は聞こえてこなかった。胸に顔を押し付けられたまま、包帯なのか服なのかわからない布を力いっぱい握る。
口に当たる服を噛みしめ、クストディアは涙と涎で濡れるそこに思い切り叫びを叩きつけた。
「ゥゥゥゥゥ、ゥ、ァァア――……ッ!!!」
慟哭を外に漏らすまいと、後頭部を押さえる手に力が込められる。
声になりきれないその叫びは喉を震わせるばかりで、胸の奥に溜まる嫌なもやもやを晴らすには至らない。
それでもシャムサレムにしがみつき、布を噛んで息を吐いているうちに、爆発しそうだったその黒い靄は次第に薄くなっていく。喉が痛んで、息を吐き出すのもつらくなってきた。
最近、……いや、昨日も今朝も、ずっと叫んでいたような気がする。叫んで、泣いて、暴れて、そうして体の外に出していないと、頭の中にいやなものが浮かんでどうにかなってしまいそうだった。
何かを思い出しかけるたびに、勝手に声が出た。頭を振り払い、涙を流して、叫び声を上げ、何も考えられなくなった。
どれくらいの間そうして過ごしていたのだろう。鼻をすすりながら痛む喉をさすっても、目が覚める前のことはやっぱり思い出せない。
そうして発散せずにはいられない衝動が落ち着き、疲れたクストディア顔を離すと、少年の胸元は色んな水分でぐっしょりと濡れていた。気恥ずかしくて袖口で乱暴に拭うと、今頃になってシャムサレムは「い、いたたた」と言って体を捻った。
「よわい」
「うん。……うん、ごめん……」
「べつに、いいわ。シャムがよわいことくらい、ディアは知ってるもの」
療養中の令嬢がベッドにいないことに気づいた侍女が声を上げ、老医師がこちらの部屋に探しに来るまで、クストディアとシャムサレムは狭いベッドの上で身を寄せ合っていた。
馬上で抱えたクストディアを庇い、少年は頭や右腕にひどい怪我を負ったこと。
負傷の影響か、手の震えが止まらず、言葉も思うように話せないこと。
石礫に晒されて細かな傷を負ったものの、クストディアは大きな怪我をしていないこと。
瀕死の馬ともども、領道の外れで商人に発見されてすぐ屋敷まで運び込まれたこと。
……そして、その日からすでに五日が過ぎていることを、ゆっくりとシャムサレムから聞かされ、クストディアは嫌でも理解した。目の前で起きた「いやなこと」が全て現実であり、もうどうやっても取り返しはつかないのだと。
父も母もいない。もう会えない。二度と笑いかけてくれることも、頭を撫でてくれることもない。
なぜあんな岩が落ちてきたのだろう。前の馬車に乗っていたエリザが無事なのに、どうして両親は潰れてしまったのだろう。
自分が迎えに行かなければ、一日早く屋敷に帰り着いていた。そうしたら、事故になんて遭わずに済んだのだろうか?
……わからない。何も考えたくない。
ベッドの上に座ったまま俯いていると、腕に巻かれた包帯が緩んでいるのが見えた。痛くもないためくるくる巻き取って外すと、軟膏を塗られた色の下、傷はすでにかさぶたになっている。手首についた赤く擦れた跡のほうがよほど痛々しい。
泣き叫んで、暴れて、手の付けようがないから大人たちに両腕を拘束されたのだ。険しい顔をしてこちらを見下ろしているエリザの顔がぼんやり浮かんで、すぐに頭を振って消し去った。
探しに来た医師に見つかってもクストディアは元のベッドへは戻らず、呼ばれて駆けつけた祖父に説得をされても、侍女たちに宥められても、頑としてシャムサレムのそばを離れないと言い張った。
本来であれば貴公位の娘が護衛と寝台を並べるなんて有り得ないことだが、快復の見込みのなかった孫娘がようやく正気を取り戻したとあっては、ブエナペントゥラにはその強情を跳ね除けることなど到底できない。
幼くしてひとり残された、息子夫婦の忘れ形見である。後継には向かずとも、無事に帰ってきてくれただけで悲嘆に暮れる心が救われたのだ。
生きて、そばにいてくれるだけで良い。それさえ叶うなら、たとえこの先どんな我が侭を言われても、クストディアの望みは全て聞いてやろうと心に誓う程だった。
そうして意地を張り続け、双方の怪我が日常生活に支障のないくらい回復するまで、クストディアとシャムサレムは医療室の奥の部屋で寝食を共に過ごした。
間に布を下げた衝立を置いてはいるが、手を伸ばせば届く距離にベッドを寄せている。
クストディアが夜中にうなされてもすぐに起こすことができるし、食事や薬を嫌がってもシャムサレムが宥めれば口にする。そうして我侭な令嬢につきっきりで世話をすることで、侍女や看護師たちの負担が減ったのも事実。
身分や異性であることを理由に引き離そうとしてもクストディアが聞かず、その上ブエナペントゥラの許しもあるとなっては、誰も口を挟むことはできなかった。
それから二十日が過ぎ、クストディアは自身の怪我が完治しても、シャムサレムの世話をするとか、そばにいないと不安がるからと言って、未だ診療室の奥を自室代わりにして居座っていた。
反面、シャムサレムの方はまだ補助がなくてはひとりで歩けない状態が続いている。
そもそもが、命を落としてもおかしくない程の大怪我だったのだ。老医師はよく耐えたと言って、自分を責めてばかりいるシャムサレムを何度も労う。
頭部の深い裂傷に右肩から腕にかけての打撲、骨折。その他、岩山側に向いていた右半身に数十の裂傷。守衛見習いのため正式な防具を支給される前であり、他の護衛たちよりも軽装だったことが災いした。
だが自身の怪我なんかよりも、上半身の全てで庇っていたクストディアの方は手足にいくらかの傷を負っただけで済んだことは、シャムサレムにとってせめてもの救いだった。
年若い体は回復が早く、食欲もあるため経過自体は一見すると順調にも見える。
ただ、額と右腕には一生消えない深い傷跡が刻まれ、打ち所が悪かったのか指先の震えや発音の後遺症も残ってしまった。
「だめよ、もっと上。やりなおして」
「や、やっぱり、むり、ですよ……誰か、じ、侍女のひとにや、やってもらったほうが」
「やだ。侍女なんか嫌いだもの。こんなふうに背中を向けて、もしディアの首がちょん切られたらどうするの」
「そ、それはさすがに、な、ないと……いえ、わか、りました。もう一回やりま、ます」
再び櫛を手にしたシャムサレムは、不格好に結ばれたリボンを一旦ほどき、慎重に少女の髪を梳く。震える指では櫛を満足に扱えず、まとめた髪を結うのも一苦労だった。
不揃いな仕上がりになるたび無理だと訴えるのだが、少女は容赦しない。自分の髪を整えるよう櫛とリボンを押し付けて、食事のワゴンが運ばれてくるまで、もしくは手が疲れたと少年が音を上げるまで何度でもせがむのだ。
「ク、クス、ト、ディア様、そ、そろそろ食事の時間ですよ」
「ディアのことはディアって呼びなさいって言ったでしょう。変なふうに呼ばれるよりずっといいわ」
「……も、申しわ、わけ、ありません」
「長い。おそい。もっとかんたんにしゃべりなさい」
「いや、そ、ういう、わけにも」
「ディアの命令がきけないの?」
髪を結え。礼を省け。敬語をやめろ。略称で呼べ。
クストディアは以前にも増して多くを命じたが、いくら少年がそれはまずいと留めても大人しく言うことを聞く令嬢ではない。命じられたことには従わねばという気持ちと、軽い諦めと、大きな感謝を込めて、次第にシャムサレムの口調は砕けたものになっていった。
本当は、不自然な発音を聞かれるのが嫌で、他人と会話をしたくないという気持ちが強かった。不明瞭なしゃべり方では意味も通りにくいし、大人たちから申し訳なさそうに聞き返されるのが逆に申し訳ない。
だが、そんなシャムサレムの心情など知ったことかとばかりに、クストディアは寸暇を置かず毎日少年へ話しかけた。しかも一方的にしゃべるのではなく、必ず返答を求める。
始めは義務感からそれに応じていたシャムサレムだったが、ほんの少しずつ発音がしやすくなっていることに気がついた。髪を結うのも、本人だけにわかる感覚の範囲で、段々と櫛が扱いやすくなっている。
少年の治療が進み、医療室を出て普段通りの生活に戻ってからもその命令は継続された。ふたりでいる時は多くの会話を交わし、髪の手入れや日々の身支度、お茶の支度を一任される。
周囲から見れば、『令嬢たる立場を弁えぬ非常識な振る舞い』としか思われないそれらは、数年を経るうちにシャムサレムへ発音と手先の器用さを取り戻させた。いくらか言葉の運びに慎重さを要しても、もう以前ほどつっかかることはない。右腕もわずかな震えは残っているが、日常生活は何の支障なく過ごせている。
シャムサレムは薬臭い部屋で共に過ごしていた頃からそのことに気づいてはいたが、クストディアによる強制の数々が、本当に発音と手先を動かす練習のためだったのかは、結局本人に確かめられないままだった。
領道の事故から八年。
日々の鍛錬を欠かさずに過ごした少年は、鍛え抜かれた体躯の青年へと成長を遂げた。
もう貧弱だった頃とは違い、令嬢を抱えて足場の悪い林間を走り抜けることができる。着せられた頑丈な鎧のお陰で、突き出る枝葉や足元の岩程度では負傷に繋がらない。何らかの魔法をかけられた鎧は、まるで普通の衣服のように軽快だ。
主の柔肌に藪が当たらないよう腕の中にかき抱き、シャムサレムは視界の悪い林の中を駆ける。
客人の令嬢をあんな場所へ置いてきてしまったことは気掛かりだったが、自身を「家庭教師よりも強いんだ」と言った少女の言葉は、不思議とそのまま信じることができた。だから彼女の心配より、今は自分に求められていることを遂行するべきだと割り切る。
息が切れ、額やこめかみを幾筋もの汗が伝う。だが、まだ走れる。
「シャム、なんであの子を、」
「大丈夫。心配いらない、ディア、もうすぐ着く。彼女もきっと大丈夫」
「なんでそんなこと言えるのよ」
「口、閉じてないと、ほんとに虫が入るかも」
首にしがみついた手で側頭部をがんがん叩かれた。痛くはないが、兜の中で音が反響して鼓膜が痺れる。
見られていないから良いかと口元をほんの少しだけ笑いに歪めると、お見通しとばかりに胸に抱いた令嬢に睨みつけられた。顔色は優れないが、癇癪の気配はない。一時はひどい怯えを見せていたけれど、もう大丈夫そうだ。
息苦しさを覚える兜の中で、シャムサレムは深い呼吸を繰り返す。
まずは庭に出て、屋敷へ戻り、クストディアの安全を確保してから、イバニェスの黒髪の護衛を呼んでくる。
今度こそ全部守り切ってみせる、二度と悲しい思いはさせない。歯を食いしばり、駆ける先、木々の切れ目から光が差しているのが見えた。
『危険』から遠ざけられる。少女を抱えたまま、今度は自分の足で逃げ延びることができる。戦わず、怪我をせず、守ることができる。
もう弱いだけの自分ではないのだ。不謹慎さを感じながらも、シャムサレムにはそのことがどこか嬉しく思えてならない。
そんな口には出せない想いを胸に、黒い鎧の青年は、ただひとり絶対の忠誠を捧げる少女を抱えてひた走った。
0
お気に入りに追加
234
あなたにおすすめの小説
【完結】私だけが知らない
綾雅(りょうが)祝!コミカライズ
ファンタジー
目が覚めたら何も覚えていなかった。父と兄を名乗る二人は泣きながら謝る。痩せ細った体、痣が残る肌、誰もが過保護に私を気遣う。けれど、誰もが何が起きたのかを語らなかった。
優しい家族、ぬるま湯のような生活、穏やかに過ぎていく日常……その陰で、人々は己の犯した罪を隠しつつ微笑む。私を守るため、そう言いながら真実から遠ざけた。
やがて、すべてを知った私は――ひとつの決断をする。
記憶喪失から始まる物語。冤罪で殺されかけた私は蘇り、陥れようとした者は断罪される。優しい嘘に隠された真実が徐々に明らかになっていく。
【同時掲載】 小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ
2023/12/20……小説家になろう 日間、ファンタジー 27位
2023/12/19……番外編完結
2023/12/11……本編完結(番外編、12/12)
2023/08/27……エブリスタ ファンタジートレンド 1位
2023/08/26……カテゴリー変更「恋愛」⇒「ファンタジー」
2023/08/25……アルファポリス HOT女性向け 13位
2023/08/22……小説家になろう 異世界恋愛、日間 22位
2023/08/21……カクヨム 恋愛週間 17位
2023/08/16……カクヨム 恋愛日間 12位
2023/08/14……連載開始
記憶がないので離縁します。今更謝られても困りますからね。
せいめ
恋愛
メイドにいじめられ、頭をぶつけた私は、前世の記憶を思い出す。前世では兄2人と取っ組み合いの喧嘩をするくらい気の強かった私が、メイドにいじめられているなんて…。どれ、やり返してやるか!まずは邸の使用人を教育しよう。その後は、顔も知らない旦那様と離婚して、平民として自由に生きていこう。
頭をぶつけて現世記憶を失ったけど、前世の記憶で逞しく生きて行く、侯爵夫人のお話。
ご都合主義です。誤字脱字お許しください。
【完結】家族にサヨナラ。皆様ゴキゲンヨウ。
くま
恋愛
「すまない、アデライトを愛してしまった」
「ソフィア、私の事許してくれるわよね?」
いきなり婚約破棄をする婚約者と、それが当たり前だと言い張る姉。そしてその事を家族は姉達を責めない。
「病弱なアデライトに譲ってあげなさい」と……
私は昔から家族からは二番目扱いをされていた。いや、二番目どころでもなかった。私だって、兄や姉、妹達のように愛されたかった……だけど、いつも優先されるのは他のキョウダイばかり……我慢ばかりの毎日。
「マカロン家の長男であり次期当主のジェイコブをきちんと、敬い立てなさい」
「はい、お父様、お母様」
「長女のアデライトは体が弱いのですよ。ソフィア、貴女がきちんと長女の代わりに動くのですよ」
「……はい」
「妹のアメリーはまだ幼い。お前は我慢しなさい。下の子を面倒見るのは当然なのだから」
「はい、わかりました」
パーティー、私の誕生日、どれも私だけのなんてなかった。親はいつも私以外のキョウダイばかり、
兄も姉や妹ばかり構ってばかり。姉は病弱だからと言い私に八つ当たりするばかり。妹は我儘放題。
誰も私の言葉を聞いてくれない。
誰も私を見てくれない。
そして婚約者だったオスカー様もその一人だ。病弱な姉を守ってあげたいと婚約破棄してすぐに姉と婚約をした。家族は姉を祝福していた。私に一言も…慰めもせず。
ある日、熱にうなされ誰もお見舞いにきてくれなかった時、前世を思い出す。前世の私は家族と仲良くもしており、色々と明るい性格の持ち主さん。
「……なんか、馬鹿みたいだわ!」
もう、我慢もやめよう!家族の前で良い子になるのはもうやめる!
ふるゆわ設定です。
※家族という呪縛から解き放たれ自分自身を見つめ、好きな事を見つけだすソフィアを応援して下さい!
※ざまあ話とか読むのは好きだけど書くとなると難しいので…読者様が望むような結末に納得いかないかもしれません。🙇♀️でも頑張るます。それでもよければ、どうぞ!
追加文
番外編も現在進行中です。こちらはまた別な主人公です。
婚約破棄られ令嬢がカフェ経営を始めたらなぜか王宮から求婚状が届きました!?
江原里奈
恋愛
【婚約破棄? 慰謝料いただければ喜んで^^ 復縁についてはお断りでございます】
ベルクロン王国の田舎の伯爵令嬢カタリナは突然婚約者フィリップから手紙で婚約破棄されてしまう。ショックのあまり寝込んだのは母親だけで、カタリナはなぜか手紙を踏みつけながらもニヤニヤし始める。なぜなら、婚約破棄されたら相手から慰謝料が入る。それを元手に夢を実現させられるかもしれない……! 実はカタリナには前世の記憶がある。前世、彼女はカフェでバイトをしながら、夜間の製菓学校に通っている苦学生だった。夢のカフェ経営をこの世界で実現するために、カタリナの奮闘がいま始まる!
※カクヨム、ノベルバなど複数サイトに投稿中。
カクヨムコン9最終選考・第4回アイリス異世界ファンタジー大賞最終選考通過!
※ブクマしてくださるとモチベ上がります♪
※厳格なヒストリカルではなく、縦コミ漫画をイメージしたゆるふわ飯テロ系ロマンスファンタジー。作品内の事象・人間関係はすべてフィクション。法制度等々細かな部分を気にせず、寛大なお気持ちでお楽しみください<(_ _)>
私がいなくなった部屋を見て、あなた様はその心に何を思われるのでしょうね…?
新野乃花(大舟)
恋愛
貴族であるファーラ伯爵との婚約を結んでいたセイラ。しかし伯爵はセイラの事をほったらかしにして、幼馴染であるレリアの方にばかり愛情をかけていた。それは溺愛と呼んでもいいほどのもので、そんな行動の果てにファーラ伯爵は婚約破棄まで持ち出してしまう。しかしそれと時を同じくして、セイラはその姿を伯爵の前からこつぜんと消してしまう。弱気なセイラが自分に逆らう事など絶対に無いと思い上がっていた伯爵は、誰もいなくなってしまったセイラの部屋を見て…。
※カクヨム、小説家になろうにも投稿しています!
【完結】言いたいことがあるなら言ってみろ、と言われたので遠慮なく言ってみた
杜野秋人
ファンタジー
社交シーズン最後の大晩餐会と舞踏会。そのさなか、第三王子が突然、婚約者である伯爵家令嬢に婚約破棄を突き付けた。
なんでも、伯爵家令嬢が婚約者の地位を笠に着て、第三王子の寵愛する子爵家令嬢を虐めていたというのだ。
婚約者は否定するも、他にも次々と証言や証人が出てきて黙り込み俯いてしまう。
勝ち誇った王子は、最後にこう宣言した。
「そなたにも言い分はあろう。私は寛大だから弁明の機会をくれてやる。言いたいことがあるなら言ってみろ」
その一言が、自らの破滅を呼ぶことになるなど、この時彼はまだ気付いていなかった⸺!
◆例によって設定ナシの即興作品です。なので主人公の伯爵家令嬢以外に固有名詞はありません。頭カラッポにしてゆるっとお楽しみ下さい。
婚約破棄ものですが恋愛はありません。もちろん元サヤもナシです。
◆全6話、約15000字程度でサラッと読めます。1日1話ずつ更新。
◆この物語はアルファポリスのほか、小説家になろうでも公開します。
◆9/29、HOTランキング入り!お読み頂きありがとうございます!
10/1、HOTランキング最高6位、人気ランキング11位、ファンタジーランキング1位!24h.pt瞬間最大11万4000pt!いずれも自己ベスト!ありがとうございます!
45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる
よっしぃ
ファンタジー
2月26日から29日現在まで4日間、アルファポリスのファンタジー部門1位達成!感謝です!
小説家になろうでも10位獲得しました!
そして、カクヨムでもランクイン中です!
●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
スキルを強奪する為に異世界召喚を実行した欲望まみれの権力者から逃げるおっさん。
いつものように電車通勤をしていたわけだが、気が付けばまさかの異世界召喚に巻き込まれる。
欲望者から逃げ切って反撃をするか、隠れて地味に暮らすか・・・・
●●●●●●●●●●●●●●●
小説家になろうで執筆中の作品です。
アルファポリス、、カクヨムでも公開中です。
現在見直し作業中です。
変換ミス、打ちミス等が多い作品です。申し訳ありません。
もういらないと言われたので隣国で聖女やります。
ゆーぞー
ファンタジー
孤児院出身のアリスは5歳の時に天女様の加護があることがわかり、王都で聖女をしていた。
しかし国王が崩御したため、国外追放されてしまう。
しかし隣国で聖女をやることになり、アリスは幸せを掴んでいく。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる