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間章・まじめ魔王さまは本を読みたい⑤

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 衣服を全て脱ぎ去った夜御前が、足音もなく歩み寄ってくる。
 細く伸びた手足の割に乳房はたわわで張りがあった。まるく膨らむ臀部と肉付きのよい腿。それらに比して不安定に見えるほど腰はくびれている。
 これまでのように唐突に襲ってくるのではなく、ゆったりと歩みを進める様はいっそ優雅でもあった。
 暗がりを抜け、白い肌と蠱惑的な笑みが灯りの下に浮き上がる。
 デスタリオラは無防備な身ひとつを晒す女に対し、武器など妙なものは持ち込んでおらず、今ここで敵対行動をとるつもりはないという潔白の意思表示であると受け取った。
 そうして態度で示し、他の者がそばに寄ることもない時間と場所を選んだ上で、何か話したいことがあるのだろう。
 自身の首を狙う夜襲であればそれなりの措置をもってやり返すが、傘下へ加わる予定の者として内密の話があるなら無下にはしない。
 昼間、喧噪から離れてふたりきりという条件で、しきりに話をしたがったのはそのためか。

「何か話があるなら聞こう。衣服は纏って構わない」

「いいえ。裸でなければできないお話をいたしましょう。それとも、着ていたほうがお好みかしら?」

「好み? まぁ、格好はお前の好きにするがいい」

 それを許しと受け取ったのだろう、夜御前は笑みを一層深めて巨岩のすぐそばまで辿り着いた。
 もう手を伸ばせば届くような距離だ。野犬の遠吠えも微かな冷えた夜、囁くような小声でもやり取りができる。
 女は細い腕を伸ばし、岩に寄り掛かるデスタリオラの手にふれた。
 骨ばった手に自分のそれを重ね、表面の感触を確かめるように撫でながらそろりと身を寄せる。
 反対の手を黒衣越しに胸の上へ置き、体温をなすりつけ、ゆっくりと下ろして腹を辿る。

「……?」

「わたくしに全てお任せ下さい、デスタリオラ様の悦いようにいたしますから」

「あぁ、化蜘蛛アラクネルのことはお前に一任するつもりだ。正式に傘下へ加わる前に何か擦り合わせなどがあって来たのだろう。食糧か、それとも移住についての問題か?」

「またそんな固いことを仰って。ふふ、この状況で、もう言葉は不要でございましょう。わたくし強い殿方が好きなのです。貴方の血濡れた瞳も、比類なき力もたまらなく愛おしい。わたくしが尽すに相応しいお方、ともに今宵のひとときをお愉しみ頂ければ――」

 夜御前は濡れた囁きをこぼしながら、丁重に持ち上げて導いたデスタリオラの手を自身の乳房へ押し付ける。
 視界の端で金色の光がちかちかと瞬いた。
 女の乳は柔く、指の間からこぼれんばかりに歪んで形を変える。丸みと大きさは昼に手にした八朔のようでありながら、それは練る前のオニモチくらい柔らかい。
 大部分が脂肪と水分だからこんな感触なのだろう。だが蜘蛛は授乳をする種族だったろうか、とデスタリオラが無感動な思いを巡らせていると、ふと怪訝そうな瞳と目が合った。

「あの……あれ? 何も感じませんの?」

「何もとは? 話があるならさっさと始めたらどうだ」

「え? おかしくないです? あの、ちょっと、念のためお訊ねいたしますけれど。もしかして女性に興味がないとかそういう……?」

「性別で興味の度合いを変えたりはしないが」

「まぁ、両刀ですの。それはそれは結構なことで」

<沈黙:…………>

 嬉しそうに目を細める夜御前とは裏腹に、傍らに置いたアルトバンデゥスの杖から何やらもの言いたげな気配が漂ってくる。

「でも、それにしては反応が……まさか小さい派とか……? あの、ちょっと失礼いたしますわね」

 そう断るなり、夜御前は両手を使ってぺたぺたと体の前面をあちこち触り始めた。
 そうして一通りふれて満足したのか、「実は女性とかいうオチはないようね」などと呟いて今度は思案顔を浮かべる。
 話をしにきたはずなのにどうも要領を得ない。デスタリオラは半ば覆いかぶさるような恰好で迫る女の肩を軽く押し、岩の上で座り直しながら距離を空けた。

「何がしたいんだお前は。化蜘蛛アラクネルの長として、内密の話をしにきたのではなかったのか?」

「ええ。長として、女として、どうかデスタリオラ様の妻にと思っておりましたが。おそばに置いて下さるならこの際、愛妾でも構いませんわ」

「なんだ、お前もセトと同じ口か。言っておくが『魔王』は子を成せない、我を伴侶としても無駄だ、他をあたれ」

「血を残せないことは存じております。でも、肉欲を満たすのに目的なんて必要かしら。一時の熱を分かち合う伽の相手としてわたくしを利用下されば、他の女では味わえない極上の夜を、」

 夜御前の声音を遮る異音。遠くで吠える魔物の声に混じり、妙な雄叫びが段々と近づく。
 それは瞬きの間に実体となり窓から真っ直ぐ突っ込んできた。
 上体を後ろへ逸らして避けたデスタリオラの鼻先を、何かが物凄い勢いで真横に飛んでいく。

「「ぎゃあぁぁああぁ――――っ!!!!」」

 避け損ねた夜御前を巻き込み、絶叫を上げるふたりは絡まるような恰好でゴロゴロ転がりながら反対側の壁に激突した。 
 静謐な夜に轟音が響く。
 硬い衝突音は頭蓋をぶつけたものと思われるが、幸いにして壁面に傷などは見られない。

<解析:ふたりとも、全身の打撲や擦過傷のみで大したダメージはないかと>

「ああ、家具などを置いていなくてよかったな。さっきからアリアが屋根で何かしていると思ったら、ロープを使って窓枠にふれずに侵入しようとしてたのか」

<同意:振り子の要領で窓から入るにしても、もうこっそりとか忍んでとか、そういうことは頭から抜けてしまっているのでしょうね……>

 壁際では絡まったアリアの四肢から抜け出そうと、裸の夜御前がもがいていた。
 艶のある髪はかき乱され、すべらかだった肌のあちこちに擦り傷や痣を作っている。だから服を着ておけばよかったのに。

「ううぅ、痛い、どけ蜘蛛女!」

「それはこっちの台詞ですわ、今いいところだったのに何なんですの貴女!」

「いいところって何それ! 抜け駆けなんてさせるもんか!」

「抜け駆けも何もわたくしのほうがどう見たって魅力的、いたっ、髪、髪踏んでますわよっ!」

 女たちは互いを罵り合いながら、息を切らせて分離した。
 意見の相違からぶつかるのは結構だが、このふたりの口喧嘩はとにかく騒がしくてかなわない。
 疲れ知らずな体であるはずが、どこか気怠いような疲労を覚えてデスタリオラは嘆息を落とした。

「うるさい。陳情や相談など話があるなら聞いてやる、それ以外に用がないなら出て行け。我の安息と読書の邪魔をするな」

 四つ這いのままこちらへ近寄ろうとしていたアリアを、視線で射抜く。

「次こそ外敵と判断して縊り殺すと、言ったはずだが?」

「ヒッ……!」

 方々へ出向いて臣下を増やす傍ら、『魔王』とその眷属を排除しようとする者や、死合いで力を示さなければ従う気はないと言い張る者たちは、手心を加えることなく殺してきた。
 働き手を増やしたいのだから潰していては意味がない。だが、成そうとすることの障害になるなら力ずくの排除もやむを得ない。
 吸血族ダンピールのアリアはその種族ゆえにいくらか優遇し、見逃してやっていた部分もあるが、態度を改めないのであればこの辺が限度だ。
 岩にかけたまま睥睨していると、オニモチを剥がしたためだろうか、以前よりもいくらか髪の短くなった女は半泣きでこちらを見上げた。

「うっ、うっ、なんで夜なのに私の魅了チャームが効かないのよぉ……」

「『魔王』相手にそんなもの効くわけがないだろう。万が一、効果を発して動きを緩めたところで、お前如きに我を殺せるとも思えんが」

「こ、殺したりしないわよっ! 何言ってんの!」

「む?」

 これまで繰り返し夜に襲撃をかけてきたのは、そのためではなかったのか。
 続きを言ってみろと目で促せば、震える足で立ち上がることを諦めたらしいアリアはその場に座り込んだ。薄布の飾りをふんだんにあしらった豪奢なドレスが、花弁のように床へ広がる。

「だから、私の魅了チャームであんたを虜にして、メロメロにして、なんかそういう……なんかこう、ちゅーとかして、イイ感じに……奥さんになれたらって……」

「奥さん? お前も我の伴侶になりたいと言うのか。何だ、そんなのばっかりだな」

「そんなのって何よっ、レディに向かって失礼じゃない! 今に見てなさい、もっとお色気むんむんになって絶対私に夢中にさせてやるんだわ! ……って何あんた、なんで素っ裸なのよ!」

 今頃になって夜御前の格好に気がついたのか、アリアはすぐ横に立つ女の裸体を見上げて唖然とする。
 乱れた黒髪を垂らし、余裕の笑みが消えた女の顔には色素の薄い目だけが爛々と輝いていた。
 夜御前は床に座り込むアリアなど意識の外という様子で構わず歩き、岩に腰かけるデスタリオラの眼前までくると伸ばした指で肩にふれる。

「……わかりました。貴方様の仰るとおり、『魔王』のお役に立ち、伴侶の座を望まず、安息のお邪魔もしないとお約束いたします」

 訥々と語る夜御前は、肩を掴む手に力を込め、半ば乗り上がる形で腰を跨ぐ。
 長い髪がその背をすべり、されるがまま身動きをしないデスタリオラの腕に落ちた。
 先ほどのように押し返されることも、遮る言葉もないのを肯定と受け止めたのだろう。岩に膝をついた格好で体を屈め、顔を近づける。
 肩に置いた手が着衣の上から胸をなぞって少しずつ下へ。唇を寄せ、吐息交じりの囁きが耳へ流し込まれる。

「わたくしを顧みずとも構いません、そのまま御本を読んでいてくださいな。きっと悦くしてみせますから、どうか貴方様の熱い視線と肉でわたくしを貫い、」


 ――カッ


 眩い閃光とともに、夜御前の囁きはかき消され吹き飛んでいった。

「「ぎゃあぁぁああぁ――――っ!!!!」」

 巻き込まれたらしいアリアと一緒に、再び絶叫を上げながらふたりの女は壁に衝突した。
 先ほどよりも一層強い打撃音と、何かが割れる破砕音が響く。
 城では住み着いた臣下らが眠りについている時間帯だというのに、迷惑この上ない。

<解析:壁面の一部にひびが入りました>

「修繕中なのに余計な傷を増やしてくれるな」

 恨みの籠った声と目を向ければ、虚空に集まりかけていた光の粒子が明確な輪郭をとりはじめる。
 力の実体化としか言いようのないそれは、『魔王』である自分の関知も及ばない現象だった。触れる炎、見える風、そういった概念的なものよりもっと原始の域に近い。
 『力』そのものだ。
 旋風のような光の奔流が強まり、一際強い光を放って消えると、そこには波打つ金髪に包まれた偉丈夫が宙に浮いていた。

『壁の傷なんて、どーでもいいでしょー!』

「どうでもよくない。お前の責任だ、元に戻せ」

『いけずぅ……でも、そんなトコも好き♡』

 身をくねらせながら片手を翻すと、小さな破片がたちまち壁面のひびに吸い込まれ、痕跡もなく元通りになる。
 その下に絡まって倒れるふたりの女は、まぁ自業自得と言えなくもないから放っておいて良いだろう。多少の怪我であれば自分たちで治せるはずだ。気を失っているらしく、ぴくりとも動かない。

「次から次へと、やかましいな。まさかお前まで読書の邪魔をしに来たわけではあるまい、パストディーアー」

『邪魔くらいするわよ! もう、さっきから見てればまどろっこしい! あんなふしだらな娘っ子にベタベタ触らせちゃって何なの!』

 空中を漂いながら、自分の衣服の裾を噛んで『キィー!』と金切り声をあげる。体躯が大きいだけに視界侵犯も甚だしい。
 何なのとはこちらの言い分だが、無視をしても適当にあしらってもうるさいだけなのはすでに承知している。室内の全員を追い払うまで読書は諦め、デスタリオラは乱入してきた相手に向き直った。

「不干渉が大前提ではなかったのか。直接の危害を加えた上、あのふたりに姿を視られたら面倒だぞ」

『なによぉ、あの女たちの心配でもしてるの? あんまりワタシにヤキモチ焼かせると、後が怖いわよ?』

「自分で言っていれば世話はない。さっさと用件を言え」

『用も何も……あぁもう、どうしてワタシが出てきたか本気でわかってないのよね、おつむは良いのに何でこうおぼこいのかしら、アルちゃんも苦労するわねぇ』

<黙秘:…………>

 アルトバンデゥスの宝玉を指先で突こうとするため、羽虫を払うように手を振って光輝く巨躯を追い払う。
 城の裏手に作った水の転送装置に目をつけられたのか、それとも他の要因によるものか、ここ最近気まぐれに姿を現すようになった大精霊・パストディーアー。
 個我と感情を持つ、古から存在する精霊の個体ということだが、こんな風に実像を持って生命体に干渉してくるのはとても稀らしい。自分よりも長く在るアルトバンデゥスですら、初めて目の当たりにした時は泡を吹く勢いで驚いていた。

『臣下を集めているそうだから、モテモテなのは結構なコトだけど。そっち方面にあんまり無防備でいられると、見ているこっちがハラハラしてしょうがないのよ~』

「覗き見をやめれば済むことだろう」

『またそーんなこと言って! 味方はしないけど、ワタシがついてるメリットはたっくさんあるんだから、あんな小童よりもっと大事にしてくれたっていいのに。ぶーぶー』

 一々身振り手振りの大きな相手は、存在感も顔立ちの濃さも相まって非常にうるさい。
 四六時中、それこそ昼夜を問わず娯楽対象として視られていることは別に構わないが、こうして現出されるのは邪魔だし目障りだ。
 何より、味方はしないと明言している通り、原則として大精霊は『魔王』側にも『勇者』にもつくことはない。見守る(眺めて楽しむ)、時折助言を与える(暇つぶしに口を出す)、そういった茶々を気まぐれに行うだけの、異層の存在。
 城にとってプラスにならない者は不要。デスタリオラのその姿勢は、たとえ相手が大精霊だろうと変わりはない。

「……おい、小童とは誰のことだ。頑丈なアリアや夜御前はともかく、小鬼族の子らに手出しをしたら許さんぞ」

『許さない? フフ、どう許さないのかし……あぁゴメン、ゴメンなさいって謝るわ、あの子たちには何にもしないわよ! ちょっと黒いトコあるみたいだけど、アナタに変なちょっかい出さないでしょうし』

 剣呑な目を向けるとパストディーアーは慌てた素振りを見せて距離を取る。
 それから何やら思案げなポーズを取り、こちらに流し目を向けてきた。ろくでもないことを考えているのは一目瞭然だが、それを拒むには存在としての力量が違いすぎる。

『ねぇリオラちゃん、ワタシがアナタを気に入っていることも、夜な夜な手を出されているのが気に食わないことも、よぉくわかってるわよね?』

「危害は受けていないだろう」

『ウッフフ。どういう種類の害にしろ、欲まみれの手がアナタに触れるだけで不快だわ。だからワタシと契約をしましょう』

 パストディーアーは空気を泳ぐようにして近づき、顔の前に長い指を一本立てて見せる。

『リオラちゃんに対する欲や害意を持ってふれてくる相手を、ワタシは除去する。その代わりアナタは、』

「害意を持って向かってくる相手などいくらでもいるだろう。そんな有象無象、我が身にふれるより前に払うくらいは自分の力でどうとでもなる。立場を弁えろ、大精霊。余計な手出しはするな」

『……じゃあ、アナタの体に対して欲や害意を持ってふれてくる異性・・と定義しましょう。これならいい?』

「?」

 眉根を寄せるデスタリオラに、さも楽し気に微笑むパストディーアーは空中で身をくねらせた。
 そうして眼前で座るようなポーズを取ると、鼻先へ向けて再び指を突き立てる。

『いいの。とにかく、そういう相手をワタシは永続的に除去すると約束するわ。その代わりに――』


 大精霊のもちかける契約。そんなものはなから拒否権などありはしない。
 一方的に突きつけられるも同然の「約束」を、一部改訂させたとはいえデスタリオラは全面的に呑むより他なかった。
 上辺だけ見れば、その身を護るとでも言っているような手触りの良い甘言。
 だが一皮剥けば恣意的な、公平さなどどこにもない拘束とも取れる強制。

 ……どうせ大した干渉などできはしない。
 気まぐれや遊び半分に手を出してくることはあっても、相手は精霊に過ぎないのだから。自分たちに課せられた役目や、生命活動そのものには深く関与してこないはず。
 そうした思いを胸にデスタリオラが眇めた目で諾と返せば、金色の大精霊は三日月に歪めた唇で嗤う。
 愉しげに、嬉しそうに、新しいおもちゃに自分の名前を書き込んだばかりの無邪気な子どものように。


 そばでやり取りを聞いていたアルトバンデゥスは契約の文言に込められたものに気づきはしても、それを主に対し告げることは、その命が尽きる後までついぞできないままだった。


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