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第1章.母 Ⅰ
004縫.胸キュン♡流格闘術
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朱璃と8匹のゴブリンとの闘いの火蓋が、今切られました!
まず朱璃は周りを見渡し数歩後ろに下がり、そして地面に落ちている木片を地面の段差を利用して踏んで跳ね上げます。
ヒュルン……ヒュルン……
そしてこの帯を右手に巻き付かせて、目の前で空中をゆっくり回転する木片に向かって全力の掌底突きをブチかましたんです!
「ん……『壁ドン♡』です!」
すると、右手から放出された帯が木片をへし折ります。
その時砕けた壁片が3匹のゴブリンへ高速で飛んで行き、当たった瞬間に “ 昇天 ” してしまったんです!
ギ……ギギギッ!
“ 昇天 ” した3匹の仲間を見て、一番近くにいた1匹のゴブリンが怒りの表情で襲って来ます。
それを右へ左へとバックステップでピョンピョンと跳んで避け、3度目のジャンプと同時に両足を踏ん張り左腕を脇に絞り込みます。
ヒュン……ヒュン……
朱璃は左手の平をくるくる回して、放出したピンクゴールドの帯を巻き付かせます。
「カウンター気味に……『顎クイ♡』です!」
シュバッ……!
そして、襲って来たゴブリンの爪攻撃を右頬から滑らす様に避け、ウィンクして半身を翻しながら向かって左の顎にカウンターの左手掌底突き、『顎クイ♡』を当てたんです!
すると、直撃で喰らったゴブリンは脳震盪になり、一時的に行動停止になってしまいました。
ギギッ……ギ……?
脳震盪になった仲間を見て怯んでいるゴブリンを見つけ、
「さぁ、次は連携技を試します!
『腕グイ♡』で捕まえてからの……」
ダッシュしながら、放出した帯で怯んだゴブリンの腕を絡み取って捕まえました。
もともと、『腕グイ♡』は緊急事態から身の安全を確保する為の回避技なんです。
だから、この技はゴブリンを掴まえるだけ。
ゴブリンの肩を絡み取ると、そのまま両腕を襷がけにして手と手を握り背中にぴとっとしがみつきます。
ダッシュした勢いで身体が前に流れる中、何とか両足が再び地に着いた所で思い切りゴブリンを襷がけしたまま背中から投げ飛ばしたんです!
「そのまま、お空の彼方まで飛んで行けぇっ!
爆走ホールド……『バックハグ♡』!」
ブォンッ……!
何と、『バックハグ♡』は “ 極め ” と “ 投げ ” の混合技だったんです!
ゴブリン達の目線は、今まで朱璃の姿を捉えていたハズなのに……
次の瞬間、視界はゆっくりと朱璃から夕日の空へと移り、そして地面へ……
実際は錐籾状に宙を舞っているゴブリンには、為す術もありません。
地面に頭から突っ込んだ哀れなゴブリンは、突き刺さったまま “ 昇天 ” してしまいました……
「あら、投げ飛ばしただけで昇天してしまいましたね。
実はあの技、まだ『50%』バージョンなんですよ?
それでも、かなり体力使うんですけど……」
さて、次は……っと♪
朱璃はクルッと優雅に回転して、先程カウンターの『顎クイ♡』により脳震盪になったゴブリンの所に歩み寄り、
「ルンッ、ご苦労さま♪
アナタにはこの『でこピタ♡』をあげますね!」
そう言って、朱璃は放出した帯で頭部をグルグル巻きにコーティングします。
その状態でゴブリンに超至近距離の頭突き、『でこピタ♡』を思い切り喰らわせました!
「せぇ~のっ!」
ゴォ……ンっ……!
『でこピタ♡』を喰らったゴブリンは、白目を向いて “ 昇天 ” してしまいました。
ワタシも、ちょっと頭がクラクラ……
シャリンッ……!
鞘から何かを抜く音に気付き、朱璃が反対側を見てみると……
何と、剣を持ったゴブリンまでいるではありませんか!
「ありゃ……ゴブリンじゃなくて、ゴブリンソルジャーだったんですね……」
フォン……フォン……フォンっ!
ゴブリンソルジャーが繰り出す袈裟斬り3連撃をダッキングで避けながら、再び剣を降り下ろす動作にタイミングを合わせます。
そして、今度は放出した帯を右手でくるくる巻いてカウンターの『顎クイ♡』を当てました。
ゴブリンソルジャーがよろけている際に、ススッと懐へ潜ります。
そして、顔に手を添えて潤んだ瞳でじっと見つめ合いながら……
「『肩ズン♡』で剣を持てなくしてしまいましょうね!」
そう言って、油断したゴブリンソルジャーに超至近距離の頭突きを肩の付け根にぶつけました。
肩と腕の健の連結を切り離したんです。
ガランガランッ……!
ゴブリンソルジャーは剣を握れず、手放してしまいます。
「さぁ、最後は『頭ポンポン♡』でおねんねしましょうね!」
ワタシは両手を広げて、優しく微笑みながらゴブリンソルジャーを抱き締めました。
そして、その頭に手の平からそっと放出した帯を浸透させ発勁技、『頭ポンポン♡』をお見舞いしました。
ブハァッ……!
発勁技なので、放出した帯を瞬発的にかつ大量に送り込みます。
結果、ゴブリンソルジャーは声にならない声を上げ、目をグルンとひっくり返して “ 昇天 ” してしまったんです。
ギギィ~ッ!ヒヒィ~ッ!
バタバタバタバタ……
あと残りはゴブリン2匹……!
恐れ慄き逃げようとする2匹の内の1匹に背後からススッと忍び寄り、
「アナタには『髪フゥ♡』をしてあげます……
さぁ、同士討ちをして下さいね……」
ワタシは人差し指にチュッとキスをしながら、ゴブリンの頭に手の平を置きます。
そして、そっと放出した帯を浸透させて送り込み続けました。
ギギ……ギッ……?
何とゴブリンは身体の自由が利かなくなり、自分の意思とは関係無くもう1匹のゴブリンに襲いかかり始めたんです!
お互いに身体を傷付け合い、相方フラフラになった2匹のゴブリンは廃墟の壁を使った『壁ドン♡』ですぐ “ 昇天 ” してしまいました。
「あ、いいネーミングを思い付きました。
この技、『胸キュン♡流格闘術』って名付けましょう♪」
この新技の初披露はゴブリン7体、ゴブリンソルジャー1体の計8体の討伐という華々しいデビューを飾ったのでした!
まず朱璃は周りを見渡し数歩後ろに下がり、そして地面に落ちている木片を地面の段差を利用して踏んで跳ね上げます。
ヒュルン……ヒュルン……
そしてこの帯を右手に巻き付かせて、目の前で空中をゆっくり回転する木片に向かって全力の掌底突きをブチかましたんです!
「ん……『壁ドン♡』です!」
すると、右手から放出された帯が木片をへし折ります。
その時砕けた壁片が3匹のゴブリンへ高速で飛んで行き、当たった瞬間に “ 昇天 ” してしまったんです!
ギ……ギギギッ!
“ 昇天 ” した3匹の仲間を見て、一番近くにいた1匹のゴブリンが怒りの表情で襲って来ます。
それを右へ左へとバックステップでピョンピョンと跳んで避け、3度目のジャンプと同時に両足を踏ん張り左腕を脇に絞り込みます。
ヒュン……ヒュン……
朱璃は左手の平をくるくる回して、放出したピンクゴールドの帯を巻き付かせます。
「カウンター気味に……『顎クイ♡』です!」
シュバッ……!
そして、襲って来たゴブリンの爪攻撃を右頬から滑らす様に避け、ウィンクして半身を翻しながら向かって左の顎にカウンターの左手掌底突き、『顎クイ♡』を当てたんです!
すると、直撃で喰らったゴブリンは脳震盪になり、一時的に行動停止になってしまいました。
ギギッ……ギ……?
脳震盪になった仲間を見て怯んでいるゴブリンを見つけ、
「さぁ、次は連携技を試します!
『腕グイ♡』で捕まえてからの……」
ダッシュしながら、放出した帯で怯んだゴブリンの腕を絡み取って捕まえました。
もともと、『腕グイ♡』は緊急事態から身の安全を確保する為の回避技なんです。
だから、この技はゴブリンを掴まえるだけ。
ゴブリンの肩を絡み取ると、そのまま両腕を襷がけにして手と手を握り背中にぴとっとしがみつきます。
ダッシュした勢いで身体が前に流れる中、何とか両足が再び地に着いた所で思い切りゴブリンを襷がけしたまま背中から投げ飛ばしたんです!
「そのまま、お空の彼方まで飛んで行けぇっ!
爆走ホールド……『バックハグ♡』!」
ブォンッ……!
何と、『バックハグ♡』は “ 極め ” と “ 投げ ” の混合技だったんです!
ゴブリン達の目線は、今まで朱璃の姿を捉えていたハズなのに……
次の瞬間、視界はゆっくりと朱璃から夕日の空へと移り、そして地面へ……
実際は錐籾状に宙を舞っているゴブリンには、為す術もありません。
地面に頭から突っ込んだ哀れなゴブリンは、突き刺さったまま “ 昇天 ” してしまいました……
「あら、投げ飛ばしただけで昇天してしまいましたね。
実はあの技、まだ『50%』バージョンなんですよ?
それでも、かなり体力使うんですけど……」
さて、次は……っと♪
朱璃はクルッと優雅に回転して、先程カウンターの『顎クイ♡』により脳震盪になったゴブリンの所に歩み寄り、
「ルンッ、ご苦労さま♪
アナタにはこの『でこピタ♡』をあげますね!」
そう言って、朱璃は放出した帯で頭部をグルグル巻きにコーティングします。
その状態でゴブリンに超至近距離の頭突き、『でこピタ♡』を思い切り喰らわせました!
「せぇ~のっ!」
ゴォ……ンっ……!
『でこピタ♡』を喰らったゴブリンは、白目を向いて “ 昇天 ” してしまいました。
ワタシも、ちょっと頭がクラクラ……
シャリンッ……!
鞘から何かを抜く音に気付き、朱璃が反対側を見てみると……
何と、剣を持ったゴブリンまでいるではありませんか!
「ありゃ……ゴブリンじゃなくて、ゴブリンソルジャーだったんですね……」
フォン……フォン……フォンっ!
ゴブリンソルジャーが繰り出す袈裟斬り3連撃をダッキングで避けながら、再び剣を降り下ろす動作にタイミングを合わせます。
そして、今度は放出した帯を右手でくるくる巻いてカウンターの『顎クイ♡』を当てました。
ゴブリンソルジャーがよろけている際に、ススッと懐へ潜ります。
そして、顔に手を添えて潤んだ瞳でじっと見つめ合いながら……
「『肩ズン♡』で剣を持てなくしてしまいましょうね!」
そう言って、油断したゴブリンソルジャーに超至近距離の頭突きを肩の付け根にぶつけました。
肩と腕の健の連結を切り離したんです。
ガランガランッ……!
ゴブリンソルジャーは剣を握れず、手放してしまいます。
「さぁ、最後は『頭ポンポン♡』でおねんねしましょうね!」
ワタシは両手を広げて、優しく微笑みながらゴブリンソルジャーを抱き締めました。
そして、その頭に手の平からそっと放出した帯を浸透させ発勁技、『頭ポンポン♡』をお見舞いしました。
ブハァッ……!
発勁技なので、放出した帯を瞬発的にかつ大量に送り込みます。
結果、ゴブリンソルジャーは声にならない声を上げ、目をグルンとひっくり返して “ 昇天 ” してしまったんです。
ギギィ~ッ!ヒヒィ~ッ!
バタバタバタバタ……
あと残りはゴブリン2匹……!
恐れ慄き逃げようとする2匹の内の1匹に背後からススッと忍び寄り、
「アナタには『髪フゥ♡』をしてあげます……
さぁ、同士討ちをして下さいね……」
ワタシは人差し指にチュッとキスをしながら、ゴブリンの頭に手の平を置きます。
そして、そっと放出した帯を浸透させて送り込み続けました。
ギギ……ギッ……?
何とゴブリンは身体の自由が利かなくなり、自分の意思とは関係無くもう1匹のゴブリンに襲いかかり始めたんです!
お互いに身体を傷付け合い、相方フラフラになった2匹のゴブリンは廃墟の壁を使った『壁ドン♡』ですぐ “ 昇天 ” してしまいました。
「あ、いいネーミングを思い付きました。
この技、『胸キュン♡流格闘術』って名付けましょう♪」
この新技の初披露はゴブリン7体、ゴブリンソルジャー1体の計8体の討伐という華々しいデビューを飾ったのでした!
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