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番外

狼の尋問

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 叫ばずにいられない……!
 そもそも俊がこの家に帰ってくるなんて相当に先だろうと思っていた俺は……自分の部屋に、ヤバいものを放置していたのだ。
 ……こっそり買った、一人の寂しさを慰める用の……大人のアレを。
 いや言い訳すると、ほんとに買ったのはごく最近なんだけどな!?
 会えなくて寂しいのは我慢できるんだけど、一回満たされることを知ってしまった体の方は、我慢がきかなくて。
 でも、指とかじゃどうにも届かなくて……。
 つい魔がさすというか、出来心で……いくつか、一人遊びの道具を通販してしまった訳で……。
 さらにそれを、ほぼ一人暮らしの気軽さで、使って洗った後、普通に棚の上とかに放置しちゃってたっていう。
「もうっ、嘘だろ……勝手に人の部屋開けるなんて……!!」
 全部自分のせいなのに気まずさで逆ギレする俺に、俊が困惑気味に三角耳を伏せた。
「すみません。どうしても目に入ってしまって……正直、焼肉屋に隠しカメラがあったよりも百倍びっくりして」
 そりゃ、そうだろうな!?
 ちゃんと人目につかない場所にしまっておかなかった、俺が悪い。
 悪いんだけど、恥ずかしすぎて納得はできないぃ……。
 そんなつもり全くないのに、とんだドッキリの仕掛け人になっちまったじゃねーか。
「陸斗さん、俺の留守中にアレを使って、後ろに入れたりとか……してたんですよね……?」
「使ってねえよ!」
「いやでも、明らかに」
「もうっ、知らない知らない知らない!! 俺はテレビの俊を見るっ」
 いたたまれなさで意地でもテレビの方を向いてたら、Tシャツの裾の下から、俊の大きな両手が入ってきた。
「……っ!」
 熱っぽい指でみぞおちを優しく撫であげられたけど、意地で、唇を噛み締めて無視する。
 映像の中で踊っている俊の顔がアップになり、唇を舌なめずりしながら、色っぽい表情で俺を見た。
「陸斗さん、お尻じゃないとちゃんとイケない体だから……我慢できなかったんだ?」
 俺の兎耳の敏感な内側を、長くて薄い舌がねろ……っと舐め上げていく。
「や……!」
 あぁ……もう。
 俊の、その、セックスの時だけ微妙に敬語やめる癖……何なんだよ。
 嫌でもスイッチが入っちゃうだろ……!
 Tシャツの中に入ってる手が、俺の胸筋を下から支えるみたいに優しく包んで、指先が俺の乳首の周りをゆっくり焦らすみたいに撫で回してる……。
「あ、……っうっ♡」
 乳首、もっと触ってほしい。
 引っ張って、爪を立てて、気持ちよくしてほしい……。
 ゾワゾワして震えるほど焦れてるのに、指は意地悪で、ごく軽く乳首の先をチョンチョンと触れてもてあそぶだけだ。
 いつもは、あなたのファンの後輩ですよ、っていう態度のくせに、こういう時だけは俺のこと、獲物で遊ぶみたいに扱ってくるの……酷い。
 必死で喘ぎ声を我慢しながら、両手を俊の膝を掴んで腰を反らし、正座の体勢のまま浮かせたお尻の狭間を俊のスエットを穿いた股間にぎゅむ、と押し付けた。
 スエットの中でわざと丸いフワフワの尻尾を出して、それでもゴリゴリ、俊のちんぽを愛撫する。
「ん……♡」
 顔はテレビに向けたまま……。
 指がそうっと忍び寄ってきて、いつのまにかごく柔らかく、乳頭を摘まむ。
「あ……♡」
 思わず、小さく声が出た。
 軽快な音楽に合わせるみたいに、俺の乳首を、指が下から持ち上げて、弾く。
「はン……ぁっ♡」
 俺のそこは、男なのにポテっと肉付きが良くて、そんなことをされたら、体の芯までいやらしい刺激が入ってきて、堪らない……。
「もっ、テレビ見てんだから、触るの禁止……っ」
「そういうなら、直接は触らない」
 俺のお尻を硬いので押しながら、俊が俺のTシャツの中から手のひらを抜く。
 代わりに、パーカーについたポケットを漁って……出てきたのは、まさかの俺のローターだった。
「俊……っ、なんで持ちだしてっ」
「……黙って」
 手のひらにおさまる小さな卵形をしたそれは、コードが付いていて、その先にバイブレーションの強弱を調節する簡易なスイッチがついている。
 そのスイッチが真ん中ほどまでスライドされて――振動するローターが、Tシャツを持ち上げるほど尖っている俺の乳首に、布越しに押し当てられた。
「あぁぁ……っ♡ 乳首、あてちゃだめぇ……っ……♡」
 おもちゃの強い振動に与えられるいやらしい刺激で、乳首がますます勃起して、上半身が快感に支配される。
 おかしい。
 このローター、一人で使った時は「くすぐったいだけで全然気持ちよくない」って思ったんだけど……なんで、俊にされるとこんな気持ちいいんだ……!?
 狼に捕まった獲物の気分があるからなのか、なんなのか……訳がわからなくて混乱する。
「Tシャツの上から軽く当ててるだけなのに、乳首感じすぎ……一人でこれで開発してた?」
 うぅ……っ、現在進行形で開発してるのは、俊だろぉ……!?
「し、してない……っ!」
「じゃあ、これ、どこに使ってたの。ここ?」
 ローターが、今度は俺の股間の張ったテントの頂点にグッと押し当てられて、喘ぎ混じりの悲鳴が漏れる。
 だからそんな所、当ててみたことすらないってば……!
「んぁアッ……! 強くしたらちんぽ濡れちゃう……っ、ぅあっ♡」
 恥ずかしいのに凄く気持ちよくて、布越しに俊のペニスを意識してしまい、濡れそぼった前もキュウキュウ啼く後ろも、快楽に責められる。それなのにーー。
「俺のうさぎなのにオモチャなんかでそんなに感じて……許せない」
 俊の声に獰猛な響きが混じり、その瞬間俺の兎耳がガブリと甘噛みされ――。
「あああああっ♡ だめっ、それぇ、はぅっ、イぐぅ……♡♡」
 下着の中にビショビショに精液を漏らしながら、食べられてる最中の兎みたいな痙攣が止まらない。
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