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2.騎士、恋に落ちる
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つまらない……
世の中馬鹿ばっかりだ。
レイモンド ブルースターがソフィアに求婚する10年前、彼はよく王立学園の初等部を抜け出して林の中にいた。ストレス発散に、誰もいない所で木刀を振るのが日課なのだ。
ブルースター一家は昔から名門の騎士の家系で王の信頼も厚い。レイモンド自身も小さい頃から騎士になるための心構えをたたきこまれていた。
令嬢達の憧れの的である14歳の兄ほどではないが、レイモンドもそれなりに整った顔と剣の腕のおかげで令嬢達から人気があった。そのため妬みや嫉妬をむき出しにしてくる男達も多い。
「本当につまらない」
誰に言うわけではなく呟くと、レイモンドは芝の上に寝転んだ。林の中にある広場は授業をさぼるのにちょうどいい。目を閉じて、大きく一つため息をつく。
カサカサッ
落ち葉を踏む音が近づいてくる。
誰か来たのか?
目を開けて音のする方を見ると、一人の少女がちょうど滑ってこけた所だった。
鈍臭いヤツだな。
起き上がることもなく、寝転がったまま少女を眺める。中等部くらいか? 服装からしてどこかの令嬢だろうなっと思っていると少女と目があった。
「あっ」
こけたのを見られていたと気づき、少女は少し赤くなった。
「ごめんなさい。邪魔したかしら?」
「別に」
あえてぶっきらぼうに答えた。
8歳にして、すでに人間関係に嫌気がさしているレイモンドにとって、女性はうるさくて面倒な存在だった。
気がつくと少女はレイモンドのそばに来てしゃがんでいた。
なんだ、この女?
急な行動に警戒する。
「ねぇ、この木刀触ってもいい?」
別に構わないと伝えると、女は立ち上がって木刀を構えた。
「ねぇ、竹刀と木刀って振り方は同じかしら?」
少女は木刀を握ったまま話かけてくる。
真剣な顔で木刀を握る少女の顔は、いつも色目を使ってくる令嬢達とは違っていた。いや、そもそも令嬢は木刀を構えたりしないが……
「ね、手合わせしよっか?」
何を言ってるんだこの女は! 想定外のことに驚きを隠せない。でも……面白い。退屈しのぎにはなりそうだ。
それは初めての衝撃だった!!
兄や父以外には負けたことがないのに、まさか女に負けてしまうとは。
「ありがとう。なんだかスッキリしたわ」
少女が満足そうな微笑みを浮かべていることが、悔しくてたまらなかった。
「そろそろ行かなきゃ」
帰ろうとする彼女の手を気がつけば掴んでいた。
「また会えるか?」
ほとんど無意識にそう尋ねる。
「ええ」
優しい笑顔で少女は頷いた。
「ぼく、私と手合わせしたことは皆には内緒にしてね」
少女が人差し指を口元にあて、ニコっと笑う。その笑顔に胸の奥がざわめいた。
それは退屈な程順風満帆なレイモンドの人生を変えた瞬間だった。
「くそッ。子供扱いしやがって!!」
口調とは裏腹に口元には笑みが浮かぶ。
「見てろよ。次は絶対に負けないからな」
立ち去る少女の後ろ姿を見つめながらそう呟いた。
彼女に負けた悔しさからか、二度と誰にも負けたくないと剣の修行に精を出した。授業をさぼることもなくなった。
彼女が誰なのか、名前くらい尋ねておくべきだったと後悔したが、幸運な事に彼女の素性はすぐに分かった。
ソフィア キャロットリー
自国のイザベラ王女の親友だということで、中等部でも目立つ存在だった。
6つ年上か……
「だから何だというんだ!!」
この時はまだ、彼女のことが気になるのは負けたのが悔しいからだと思っていた。
あれはいつだったろう。ある時、無性にソフィアに会いたくなった。中等部にもぐりこみ、彼女の姿を探す。
「いた!!」
彼女を見つけた興奮で、思わず声が出てしまう。
ソフィアはイザベラ王女と一緒に、コスモスが咲き誇る庭のテラスでお茶を飲んでいた。
二人で楽しそうにお茶を飲む姿を見ると、ソフィアは普通の令嬢にしか見えない。木刀を持ってレイモンドを倒す姿なんて、誰が想像できようか。
そんなソフィアの姿を知っているのはきっと自分だけだ。そう思うと何故だか嬉しかった。
ソフィアの明るい笑顔から目が離せない。
それからは時間を見つけてはソフィアのことを眺めに行った。ただ隠れて顔を見るだけなのに、こんなにも幸せな気持ちになれるのだから不思議だ。
レイモンドがソフィアを盗み見する時は、きまってイザベラ王女と一緒に何か食べている時だった。
食べすぎだと多少呆れもしたが、ソフィアはお菓子を食べながらニコニコしている顔が一番かわいいとレイモンドは思った。
そんな生活を続けたある日の夜、父の部屋へ呼ばれた。部屋へ入って驚いた。そこにはイザベラ王女がいたのだ。
イザベラ王女のことは、ソフィアをのぞく際一緒に見ているが、実際に会うのは初めてだ。
「二人にしてもらえるかしら?」
もしかして覗いていたのがバレたのだろうか? 嫌な予感しかしない。
「ソフィアのこと好きなんでしょ?」
イザベラに直球で聞かれ、答えにつまってしまう。
「べ、別に好きではありません!!」
ソフィアの事が気になるのはただ勝負に負けて悔しいからであって、好きだからではない。
「ならいいんだけど。だってあなたは6つも年下なんだから、相手にされるわけないんだし」
イザベラの言葉に、ひどく胸が痛んだ。
「それにソフィアは近々婚約するって父から聞いてるわ。多分相手はあなたの兄のアルフレッドでしょうね」
国王から聞いていると言うことは、多分本当なのだろう。
ソフィアが自分の兄と結婚?
考えただけで吐き気がする。
本当は頭の隅で分かっていた。でも認めたくなかった。自分が6歳も年上の、しかも木刀を振り回すような令嬢に惚れているなんてことは。
それももう終わりだ。
ソフィアは誰にも渡さない!!
「イザベラ王女……お願いがあります」
ソフィアへの恋心を自覚したレイモンドの事を、イザベラ王女がどう思っていたのかは分からない。
けれどその日、レイモンドとイザベラ王女の間にある種の友情が芽生えたのは事実だ。
☆ ☆ ☆
「ふう」
仕事が一段落したので手を休めお茶を飲む。今日は本当に楽しかった。ソフィアの照れた笑顔を思い出すと自然に口元が緩む。
本当は彼女の真っ赤に染まった頬に触れたくて堪らなかったが何とか耐えた。
一度触れてしまったら、抱きしめたい気持ちを抑える自信がなかったのだ。やっと求婚する所まできたのに、ここで嫌われてはたまらない。
彼女の真っ赤な顔は、自分の事を男として意識しているからだ。もう昔のように子供扱いされていないことがとても嬉しかった。
ソフィアは自分の事を嫌いではないはずだ。レイモンドはそう確信していた。ただ彼女は年齢のことを非常に気にしている。
レイモンド自身、自分が年下であることについて悩んだ時もある。でもソフィアの可愛らしさの前では、年の差など、どうでもいいことだと思えた。
諦めるつもりは全くない。
「絶対手に入れてみせる。」
そのためにここまで頑張ってきたのだから。
でも今は……机の上に山積みになった書類を見る。まずこれをきちんやらなくては。
ソフィアに近づくために団長の地位を得たが、今ではレイモンド自身もこの仕事にやりがいとプライドを持っていた。
気を抜けば足を引っ張られてしまう。18歳という若さで団長となったレイモンドを尊敬する者はもちろん多い。だがそれ以上に追い落としたいと思っている者の方がはるかに多いのだ。
次の休みにはまたソフィアに会える。もうこっそり覗かなくてもいつでも逢いに行ける。今はそれだけでも充分すぎる幸せだ。
世の中馬鹿ばっかりだ。
レイモンド ブルースターがソフィアに求婚する10年前、彼はよく王立学園の初等部を抜け出して林の中にいた。ストレス発散に、誰もいない所で木刀を振るのが日課なのだ。
ブルースター一家は昔から名門の騎士の家系で王の信頼も厚い。レイモンド自身も小さい頃から騎士になるための心構えをたたきこまれていた。
令嬢達の憧れの的である14歳の兄ほどではないが、レイモンドもそれなりに整った顔と剣の腕のおかげで令嬢達から人気があった。そのため妬みや嫉妬をむき出しにしてくる男達も多い。
「本当につまらない」
誰に言うわけではなく呟くと、レイモンドは芝の上に寝転んだ。林の中にある広場は授業をさぼるのにちょうどいい。目を閉じて、大きく一つため息をつく。
カサカサッ
落ち葉を踏む音が近づいてくる。
誰か来たのか?
目を開けて音のする方を見ると、一人の少女がちょうど滑ってこけた所だった。
鈍臭いヤツだな。
起き上がることもなく、寝転がったまま少女を眺める。中等部くらいか? 服装からしてどこかの令嬢だろうなっと思っていると少女と目があった。
「あっ」
こけたのを見られていたと気づき、少女は少し赤くなった。
「ごめんなさい。邪魔したかしら?」
「別に」
あえてぶっきらぼうに答えた。
8歳にして、すでに人間関係に嫌気がさしているレイモンドにとって、女性はうるさくて面倒な存在だった。
気がつくと少女はレイモンドのそばに来てしゃがんでいた。
なんだ、この女?
急な行動に警戒する。
「ねぇ、この木刀触ってもいい?」
別に構わないと伝えると、女は立ち上がって木刀を構えた。
「ねぇ、竹刀と木刀って振り方は同じかしら?」
少女は木刀を握ったまま話かけてくる。
真剣な顔で木刀を握る少女の顔は、いつも色目を使ってくる令嬢達とは違っていた。いや、そもそも令嬢は木刀を構えたりしないが……
「ね、手合わせしよっか?」
何を言ってるんだこの女は! 想定外のことに驚きを隠せない。でも……面白い。退屈しのぎにはなりそうだ。
それは初めての衝撃だった!!
兄や父以外には負けたことがないのに、まさか女に負けてしまうとは。
「ありがとう。なんだかスッキリしたわ」
少女が満足そうな微笑みを浮かべていることが、悔しくてたまらなかった。
「そろそろ行かなきゃ」
帰ろうとする彼女の手を気がつけば掴んでいた。
「また会えるか?」
ほとんど無意識にそう尋ねる。
「ええ」
優しい笑顔で少女は頷いた。
「ぼく、私と手合わせしたことは皆には内緒にしてね」
少女が人差し指を口元にあて、ニコっと笑う。その笑顔に胸の奥がざわめいた。
それは退屈な程順風満帆なレイモンドの人生を変えた瞬間だった。
「くそッ。子供扱いしやがって!!」
口調とは裏腹に口元には笑みが浮かぶ。
「見てろよ。次は絶対に負けないからな」
立ち去る少女の後ろ姿を見つめながらそう呟いた。
彼女に負けた悔しさからか、二度と誰にも負けたくないと剣の修行に精を出した。授業をさぼることもなくなった。
彼女が誰なのか、名前くらい尋ねておくべきだったと後悔したが、幸運な事に彼女の素性はすぐに分かった。
ソフィア キャロットリー
自国のイザベラ王女の親友だということで、中等部でも目立つ存在だった。
6つ年上か……
「だから何だというんだ!!」
この時はまだ、彼女のことが気になるのは負けたのが悔しいからだと思っていた。
あれはいつだったろう。ある時、無性にソフィアに会いたくなった。中等部にもぐりこみ、彼女の姿を探す。
「いた!!」
彼女を見つけた興奮で、思わず声が出てしまう。
ソフィアはイザベラ王女と一緒に、コスモスが咲き誇る庭のテラスでお茶を飲んでいた。
二人で楽しそうにお茶を飲む姿を見ると、ソフィアは普通の令嬢にしか見えない。木刀を持ってレイモンドを倒す姿なんて、誰が想像できようか。
そんなソフィアの姿を知っているのはきっと自分だけだ。そう思うと何故だか嬉しかった。
ソフィアの明るい笑顔から目が離せない。
それからは時間を見つけてはソフィアのことを眺めに行った。ただ隠れて顔を見るだけなのに、こんなにも幸せな気持ちになれるのだから不思議だ。
レイモンドがソフィアを盗み見する時は、きまってイザベラ王女と一緒に何か食べている時だった。
食べすぎだと多少呆れもしたが、ソフィアはお菓子を食べながらニコニコしている顔が一番かわいいとレイモンドは思った。
そんな生活を続けたある日の夜、父の部屋へ呼ばれた。部屋へ入って驚いた。そこにはイザベラ王女がいたのだ。
イザベラ王女のことは、ソフィアをのぞく際一緒に見ているが、実際に会うのは初めてだ。
「二人にしてもらえるかしら?」
もしかして覗いていたのがバレたのだろうか? 嫌な予感しかしない。
「ソフィアのこと好きなんでしょ?」
イザベラに直球で聞かれ、答えにつまってしまう。
「べ、別に好きではありません!!」
ソフィアの事が気になるのはただ勝負に負けて悔しいからであって、好きだからではない。
「ならいいんだけど。だってあなたは6つも年下なんだから、相手にされるわけないんだし」
イザベラの言葉に、ひどく胸が痛んだ。
「それにソフィアは近々婚約するって父から聞いてるわ。多分相手はあなたの兄のアルフレッドでしょうね」
国王から聞いていると言うことは、多分本当なのだろう。
ソフィアが自分の兄と結婚?
考えただけで吐き気がする。
本当は頭の隅で分かっていた。でも認めたくなかった。自分が6歳も年上の、しかも木刀を振り回すような令嬢に惚れているなんてことは。
それももう終わりだ。
ソフィアは誰にも渡さない!!
「イザベラ王女……お願いがあります」
ソフィアへの恋心を自覚したレイモンドの事を、イザベラ王女がどう思っていたのかは分からない。
けれどその日、レイモンドとイザベラ王女の間にある種の友情が芽生えたのは事実だ。
☆ ☆ ☆
「ふう」
仕事が一段落したので手を休めお茶を飲む。今日は本当に楽しかった。ソフィアの照れた笑顔を思い出すと自然に口元が緩む。
本当は彼女の真っ赤に染まった頬に触れたくて堪らなかったが何とか耐えた。
一度触れてしまったら、抱きしめたい気持ちを抑える自信がなかったのだ。やっと求婚する所まできたのに、ここで嫌われてはたまらない。
彼女の真っ赤な顔は、自分の事を男として意識しているからだ。もう昔のように子供扱いされていないことがとても嬉しかった。
ソフィアは自分の事を嫌いではないはずだ。レイモンドはそう確信していた。ただ彼女は年齢のことを非常に気にしている。
レイモンド自身、自分が年下であることについて悩んだ時もある。でもソフィアの可愛らしさの前では、年の差など、どうでもいいことだと思えた。
諦めるつもりは全くない。
「絶対手に入れてみせる。」
そのためにここまで頑張ってきたのだから。
でも今は……机の上に山積みになった書類を見る。まずこれをきちんやらなくては。
ソフィアに近づくために団長の地位を得たが、今ではレイモンド自身もこの仕事にやりがいとプライドを持っていた。
気を抜けば足を引っ張られてしまう。18歳という若さで団長となったレイモンドを尊敬する者はもちろん多い。だがそれ以上に追い落としたいと思っている者の方がはるかに多いのだ。
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