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【エイデン視点】本編58から60話 ③
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「で? 結局どうするんだって?」
頭は痛いが悩んでいても始まらない。とりあえず手をつけられるところから始めるしかない。
「エイデン王がクリスティーナ様の風を抑え込んでくれたら、後は僕がクリスティーナ様の治療をします」
「治療って……お前は医者なのか?」
見るからに頼りなげだが大丈夫なのだろうか?
「いいえ。僕は医者じゃありませんよ。ただリフランスの力を持っています」
リフランス……癒しの力を使うということか?
リフランスは大国会議に参加する国の一つで、王族は癒しの力をもつとされている。癒しの力は薬や治療で治らないような傷や病気まで治せると言われているが、実際にその力を見たことなどない。確か国外の人間には力を使うことも、その様子を見せるのも禁じられていたはずだ。
「そうなんですけど……僕、王族じゃないんで構わないかなって」
「王族じゃない?」
王族じゃないのに癒しの力を持っているというのか?
「あっ。もちろん王族の血は入ってますよ。僕の父親は、現国王の父親である先の国王ですから」
先の国王って確かジジイと同じくらいじゃなかったか?
「何でも村を通りかかった父が母を気に入って、僕が産まれたって聞いてます」
ざっくりとした説明に、はぁ……としか答えようがない。
「リフランスでは正式な婚姻関係の元に産まれた子供のみが王族として認められるんです。なので僕はリフランス王家の人間ってわけじゃないんです。父は女好きだったようで、王族じゃない兄弟姉妹がたくさんいるみたいですよ」
そうか。だから顔に見覚えがなかったのか。
「それで何故王族でもないアランが大国会議に同行してるんだ?」
「あー、それはですね。ジョアンナ様がいらっしゃると聞いて、国王に無理言ってついて来たんです。王族ではありませんが、現在一番強力な癒しの力を持っているのは僕ですから、色々融通はきくんですよ」
へらへらっと笑いながらアランが嬉しそうに目を細めた。
「こんな時じゃないとジョアンナ様に会えないですからね」
その言葉にジョアンナが思いっきり顔をしかめた。
「あなたがいるって知ってたら、私は来なかったわよ」
「またまたぁ」
邪険にされても、アランはニコニコ顔だ。
全く物好きな奴もいたもんだ。こんな煩い女の何がそんなにいいんだか……
「あの、エイデン王……」
声の主に気がついて、「わかっています」と返事をした。ロナウドが俺の横で辛そうな顔をしていたのだ。いけない、いけない。アランの登場で色々なことが頭から抜け落ちるところだった。
気を引き締め直し、横たわるクリスティーナの様子を観察する。
「……で、俺がこいつを連れてクリスティーナ姫の側まで行ければいいってことだな」
「そうよ」
「そうです」
ジョアンナとアランが同時に返事をした。
「もし僕がクリスティーナ様を回復させる事ができたら、ジョアンナ様との結婚を認めてくれますか?」
「ああ。クリスティーナ姫が回復してレイナを助ける事ができたら、結婚でも何でも認めてやるよ」
アランの顔が文字通りキラキラと輝いた。反対にジョアンナがブスっとした顔を見せる。
「ちょっとエイデン、何言ってんのよ!! 私の結婚にあんたの許可とか関係ないじゃない」
まぁそれもそうなのだが……
ジョアンナの結婚には、王である俺よりもジョアンナの父である俺の祖父の許可が必要だろう。でも今はアランにやる気を出させることの方が重要だ。
アランについてくるよう指示し、意を決して部屋へ足を踏み入れる。
ひゅっ。風を感じた次の瞬間、パラリと髪の毛が数本床に落ちた。
あっぶねぇ……鼻がなくなるところだった。
「あっ。もし怪我しても僕が治しますんで、チャチャっと行っちゃいましょうよ」
アランのガッツポーズに何だか気がぬける。
「じゃあお前が切られて瀕死になったら誰が助けるんだ?」
「あ……」
どうやら自分が怪我をする可能性は考えていないらしい。緊張感のないアランに何だか不安が募る。
さて、どうするか……
だいたい家族でも近づけないのに、俺がクリスティーナに近づけるんだろうか? 元婚約者ったって形だけのもんだったんだ。クリスティーナが俺を好きだったかなんて分からないじゃないか。
それでも消えてしまって行方の分からないレイナのためには、どうしてもクリスティーナの意識が戻る事が必要だ。
「……クリスティーナ姫!!」
近づけないなら叫ぶしかない。ベッドに横たわるクリスティーナに大きな声で呼びかける。
「聞こえていますか? フレイムジールのエイデンです」
もちろんクリスティーナから返事はない。試しに一歩近づくと、小さな旋風が巻き起こった。
「クリスティーナ姫……あの時は婚約解消して申し訳ありませんでした。あなたを傷つけた償いを今させて欲しい。あなたを助けるために、私をあなたの側に行かせてくれ!!」
俺の言葉が届いたのだろうか? 旋風が消滅した。その隙にアランの腕を引き、クリスティーナのベッドサイドまで投げ飛ばす。アランは体制を崩しながらも、なんとかクリスティーナに触れられる位置にたどりついた。
アランが瞳を閉じた。合わせた手のひらに微かに光が集まってくる。皆が息をひそめ、アランの力の発動を待った。
「何してるのよ!!」
突然の甲高い声にアランの光が消滅する。見るとシャーナがクリスティーナの部屋に足を踏み入れようとしているところだった。
「きゃっ」
シャーナに反応したのか、クリスティーナの風が再び巻き起こる。荒れ狂うような風に阻まれ、体をよろけさせたシャーナをエメリッヒが抱きとめた。
「くそっ」
これじゃ俺達も微塵切りにされちまう。
「アラン。俺の体が持つ間に、さっさとやってくれ」
男を、というよりレイナ以外を抱きしめるのは嫌だが仕方ない。アランが切り刻まれないよう覆いかぶさる形で盾になる。
激しい風の音に混じり、シャーナとエメリッヒ国王の声が聞こえてくる。
「シャーナ、大丈夫か?」
「わたくしは大丈夫です。それよりあんな怪しい者をクリスティーナに近づけるなんて危険ですわ」
「う、うむ。まぁそうなんだが……」
シャーナの言いなりになりそうな国王を心配したのか、ロナウドが口をはさんだ。
「シャーナ様、私達ではクリスティーナに近づけない以上彼等にお願いするしかないと思いますよ」
「でもクリスティーナを刺したのは、エイデンの婚約者なんですよ」
本当にレイナが刺したのかどうか、クリスティーナが回復すればすぐに分かることだ。アラン頼む。シャーナが邪魔する前に何とかしてくれ。
目を瞑り手を合わせていたアランがクリスティーナの腕を掴んだ。その途端、見ている皆が言葉を失ってしまうほど美しい7色の光が、アランとクリスティーナを包み込んだ。
カッ。
一瞬の激しい光線に思わず瞳を閉じる。
瞳をあけると光は全て消え、アランがはぁはぁと肩で息をしていた。
「お、終わったのか?」
長距離でも走ったかのような息の上がり方をしながらアランは頷いた。あんなに激しかった風もいつの間にか消滅している。
「クリスティーナ!!」
ロナウドが妹の名前を呼びながら、部屋に駆け込んで来た。
「んっ」
目を開いたクリスティーナが、まぶしそうに目を細めている。
「よかった……クリスティーナ……本当に良かった」
「お兄様? 一体どうしたんです?」
涙を流すロナルドをきょとんとした顔で見つめるクリスティーナは、さっきまで瀕死状態だったとは思えないほど血色がいい。
「エイデン様!?」
凄まじく散らかった部屋を訝しむように辺りを見回していたクリスティーナが俺を見て止まった。
「や、やだ。こんな見苦しい姿……」
そう言って布団に潜り込んでしまったクリスティーナに思わず笑みが浮かぶ。布団から出てこないクリスティーナの側に寄り、ロナウドが涙をぬぐう。
ロナルドから刺されたという話を聞いたクリスティーナが布団から顔を出した。
「わたくし刺されたんですか?」
記憶が曖昧なのだろうか? クリスティーナは首を傾げている。
「クリスティーナ、あぁ、心配したんですよ」
いつの間に側に来たのか、シャーナがクリスティーナの手を握った。
「クリスティーナ、あなたはエイデンの婚約者、レイナさんに刺されたんですよ」
なっ!? あくまでもレイナのせいにして逃げ切るつもりなのか!!
っと、クリスティーナがシャーナの手を振り払った。
「違うわ。わたくしを刺したのは……」
ガッチャーン
クリスティーナの言葉を遮るように、外から何かが投げ込まれ窓が割れた。
「クリスティーナ!!」
ロナウドから巻き上がった疾風が飛んできたナイフを跳ね返す。次から次へとクリスティーナを狙って飛びこんでくるナイフは、全て風の力によって吹き飛ばされた。
黒い影が窓の外で素早く動く。何があってもいいようにと、レオナルドに頼んでクロウを借りておいて正解だった。クリスティーナを狙った奴が捕まるのも時間の問題だろう。
残念だったな……
何を思っているのだろうか? 母は窓を見つめたまま微動だにしなかった。
頭は痛いが悩んでいても始まらない。とりあえず手をつけられるところから始めるしかない。
「エイデン王がクリスティーナ様の風を抑え込んでくれたら、後は僕がクリスティーナ様の治療をします」
「治療って……お前は医者なのか?」
見るからに頼りなげだが大丈夫なのだろうか?
「いいえ。僕は医者じゃありませんよ。ただリフランスの力を持っています」
リフランス……癒しの力を使うということか?
リフランスは大国会議に参加する国の一つで、王族は癒しの力をもつとされている。癒しの力は薬や治療で治らないような傷や病気まで治せると言われているが、実際にその力を見たことなどない。確か国外の人間には力を使うことも、その様子を見せるのも禁じられていたはずだ。
「そうなんですけど……僕、王族じゃないんで構わないかなって」
「王族じゃない?」
王族じゃないのに癒しの力を持っているというのか?
「あっ。もちろん王族の血は入ってますよ。僕の父親は、現国王の父親である先の国王ですから」
先の国王って確かジジイと同じくらいじゃなかったか?
「何でも村を通りかかった父が母を気に入って、僕が産まれたって聞いてます」
ざっくりとした説明に、はぁ……としか答えようがない。
「リフランスでは正式な婚姻関係の元に産まれた子供のみが王族として認められるんです。なので僕はリフランス王家の人間ってわけじゃないんです。父は女好きだったようで、王族じゃない兄弟姉妹がたくさんいるみたいですよ」
そうか。だから顔に見覚えがなかったのか。
「それで何故王族でもないアランが大国会議に同行してるんだ?」
「あー、それはですね。ジョアンナ様がいらっしゃると聞いて、国王に無理言ってついて来たんです。王族ではありませんが、現在一番強力な癒しの力を持っているのは僕ですから、色々融通はきくんですよ」
へらへらっと笑いながらアランが嬉しそうに目を細めた。
「こんな時じゃないとジョアンナ様に会えないですからね」
その言葉にジョアンナが思いっきり顔をしかめた。
「あなたがいるって知ってたら、私は来なかったわよ」
「またまたぁ」
邪険にされても、アランはニコニコ顔だ。
全く物好きな奴もいたもんだ。こんな煩い女の何がそんなにいいんだか……
「あの、エイデン王……」
声の主に気がついて、「わかっています」と返事をした。ロナウドが俺の横で辛そうな顔をしていたのだ。いけない、いけない。アランの登場で色々なことが頭から抜け落ちるところだった。
気を引き締め直し、横たわるクリスティーナの様子を観察する。
「……で、俺がこいつを連れてクリスティーナ姫の側まで行ければいいってことだな」
「そうよ」
「そうです」
ジョアンナとアランが同時に返事をした。
「もし僕がクリスティーナ様を回復させる事ができたら、ジョアンナ様との結婚を認めてくれますか?」
「ああ。クリスティーナ姫が回復してレイナを助ける事ができたら、結婚でも何でも認めてやるよ」
アランの顔が文字通りキラキラと輝いた。反対にジョアンナがブスっとした顔を見せる。
「ちょっとエイデン、何言ってんのよ!! 私の結婚にあんたの許可とか関係ないじゃない」
まぁそれもそうなのだが……
ジョアンナの結婚には、王である俺よりもジョアンナの父である俺の祖父の許可が必要だろう。でも今はアランにやる気を出させることの方が重要だ。
アランについてくるよう指示し、意を決して部屋へ足を踏み入れる。
ひゅっ。風を感じた次の瞬間、パラリと髪の毛が数本床に落ちた。
あっぶねぇ……鼻がなくなるところだった。
「あっ。もし怪我しても僕が治しますんで、チャチャっと行っちゃいましょうよ」
アランのガッツポーズに何だか気がぬける。
「じゃあお前が切られて瀕死になったら誰が助けるんだ?」
「あ……」
どうやら自分が怪我をする可能性は考えていないらしい。緊張感のないアランに何だか不安が募る。
さて、どうするか……
だいたい家族でも近づけないのに、俺がクリスティーナに近づけるんだろうか? 元婚約者ったって形だけのもんだったんだ。クリスティーナが俺を好きだったかなんて分からないじゃないか。
それでも消えてしまって行方の分からないレイナのためには、どうしてもクリスティーナの意識が戻る事が必要だ。
「……クリスティーナ姫!!」
近づけないなら叫ぶしかない。ベッドに横たわるクリスティーナに大きな声で呼びかける。
「聞こえていますか? フレイムジールのエイデンです」
もちろんクリスティーナから返事はない。試しに一歩近づくと、小さな旋風が巻き起こった。
「クリスティーナ姫……あの時は婚約解消して申し訳ありませんでした。あなたを傷つけた償いを今させて欲しい。あなたを助けるために、私をあなたの側に行かせてくれ!!」
俺の言葉が届いたのだろうか? 旋風が消滅した。その隙にアランの腕を引き、クリスティーナのベッドサイドまで投げ飛ばす。アランは体制を崩しながらも、なんとかクリスティーナに触れられる位置にたどりついた。
アランが瞳を閉じた。合わせた手のひらに微かに光が集まってくる。皆が息をひそめ、アランの力の発動を待った。
「何してるのよ!!」
突然の甲高い声にアランの光が消滅する。見るとシャーナがクリスティーナの部屋に足を踏み入れようとしているところだった。
「きゃっ」
シャーナに反応したのか、クリスティーナの風が再び巻き起こる。荒れ狂うような風に阻まれ、体をよろけさせたシャーナをエメリッヒが抱きとめた。
「くそっ」
これじゃ俺達も微塵切りにされちまう。
「アラン。俺の体が持つ間に、さっさとやってくれ」
男を、というよりレイナ以外を抱きしめるのは嫌だが仕方ない。アランが切り刻まれないよう覆いかぶさる形で盾になる。
激しい風の音に混じり、シャーナとエメリッヒ国王の声が聞こえてくる。
「シャーナ、大丈夫か?」
「わたくしは大丈夫です。それよりあんな怪しい者をクリスティーナに近づけるなんて危険ですわ」
「う、うむ。まぁそうなんだが……」
シャーナの言いなりになりそうな国王を心配したのか、ロナウドが口をはさんだ。
「シャーナ様、私達ではクリスティーナに近づけない以上彼等にお願いするしかないと思いますよ」
「でもクリスティーナを刺したのは、エイデンの婚約者なんですよ」
本当にレイナが刺したのかどうか、クリスティーナが回復すればすぐに分かることだ。アラン頼む。シャーナが邪魔する前に何とかしてくれ。
目を瞑り手を合わせていたアランがクリスティーナの腕を掴んだ。その途端、見ている皆が言葉を失ってしまうほど美しい7色の光が、アランとクリスティーナを包み込んだ。
カッ。
一瞬の激しい光線に思わず瞳を閉じる。
瞳をあけると光は全て消え、アランがはぁはぁと肩で息をしていた。
「お、終わったのか?」
長距離でも走ったかのような息の上がり方をしながらアランは頷いた。あんなに激しかった風もいつの間にか消滅している。
「クリスティーナ!!」
ロナウドが妹の名前を呼びながら、部屋に駆け込んで来た。
「んっ」
目を開いたクリスティーナが、まぶしそうに目を細めている。
「よかった……クリスティーナ……本当に良かった」
「お兄様? 一体どうしたんです?」
涙を流すロナルドをきょとんとした顔で見つめるクリスティーナは、さっきまで瀕死状態だったとは思えないほど血色がいい。
「エイデン様!?」
凄まじく散らかった部屋を訝しむように辺りを見回していたクリスティーナが俺を見て止まった。
「や、やだ。こんな見苦しい姿……」
そう言って布団に潜り込んでしまったクリスティーナに思わず笑みが浮かぶ。布団から出てこないクリスティーナの側に寄り、ロナウドが涙をぬぐう。
ロナルドから刺されたという話を聞いたクリスティーナが布団から顔を出した。
「わたくし刺されたんですか?」
記憶が曖昧なのだろうか? クリスティーナは首を傾げている。
「クリスティーナ、あぁ、心配したんですよ」
いつの間に側に来たのか、シャーナがクリスティーナの手を握った。
「クリスティーナ、あなたはエイデンの婚約者、レイナさんに刺されたんですよ」
なっ!? あくまでもレイナのせいにして逃げ切るつもりなのか!!
っと、クリスティーナがシャーナの手を振り払った。
「違うわ。わたくしを刺したのは……」
ガッチャーン
クリスティーナの言葉を遮るように、外から何かが投げ込まれ窓が割れた。
「クリスティーナ!!」
ロナウドから巻き上がった疾風が飛んできたナイフを跳ね返す。次から次へとクリスティーナを狙って飛びこんでくるナイフは、全て風の力によって吹き飛ばされた。
黒い影が窓の外で素早く動く。何があってもいいようにと、レオナルドに頼んでクロウを借りておいて正解だった。クリスティーナを狙った奴が捕まるのも時間の問題だろう。
残念だったな……
何を思っているのだろうか? 母は窓を見つめたまま微動だにしなかった。
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