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63.処刑はやめて
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「……それで、体の方はもう大丈夫なのか?」
「はい。もうすっかり。お祖父様にもご心配をおかけしてすいませんでした」
「ふん。ワシは特に心配などしてなかったがな」
もうお祖父様ったら、素直じゃないんだから。こういうとこ、ちょっとエイデンと似てるわよね。
エイデンの祖父ジョージから見せたいものがあるとデートのお誘いを受けたのは目覚めてから2日後のことだ。
「今日も気持ちの良い日ですね」
眩しい空を見上げると、ジョージも同じように空を見上げた。二人で散歩するジョージ専用庭園は春の花々が満開だ。でもジョージが私に見せたかったのは美しい花畑じゃない。
「お祖父様、これってもしかして?」
「ああ。竜の門に使われていた岩だ」
やっぱり。ガードランドで見た岩と、大きさや形はちょっと違うけど、色や醸し出す雰囲気がよく似ている。
「エイデンはこれを使って、私を助けに来てくれたんですね」
岩の表面は滑らかでひんやりとしている。こんな何の変哲もない岩が、ガードランドと繋がっているんだから驚きだ。
「レイナ……今日はお前にワシが覚えている話をしようと思ってるんだが……」
あまりよくない話なのだろうか? ジョージの表情は暗い。ガーデンの東屋に用意された円卓に腰掛け、ジョージがふぅっと小さく息を吐いた。
「レイナ、お前はガードランドが滅んだ時の話はどのくらい知ってるんだ?」
「ある程度は。ガードランドに行った時、マルコから聞いたので」
「マルコから!? それじゃあマルコはガードランドの人間だったのか?」
忘れてた!! マルコはガードランド王家の出で、しかもガードランドの記憶が全部あるってまだ皆知らないんだった。マルコは未だにダンマリを続けているらしく、私を殺した動機が分からないままだとレオナルドが愚痴ってたっけ。
私が早く話すべきだったんだけど、この2日間話せるチャンスがなかったのよね。
だってレオナルドは必ずジョアンナとアランと会いに来るんだもん。あの三人とじゃ、真面目な話をするなんて絶対無理に決まってる。
エイデンには……実を言うと話すチャンスはいくらでもあった。でも二人きりだと気づけば甘々な雰囲気になっちゃって。私がイチャラブムードを壊したくなくって、結局言えなくなってしまうのだ。
そう考えたら、今ってマルコの事を話す絶好のチャンスなんじゃない?
「お祖父様、マルコは私の従兄妹だったんです」
「レイナの従兄妹? じゃあアルバートの孫ってことか?」
「はい。私は覚えてないんですが、マルコが言うには私の母の兄の息子らしいです」
私の話を聞いて何か考え込んでいるようだったジョージが、「マルクス」と小さく呟いた。
「えっ!? どうしてそれを?」
確かにマルコの本当の名前はマルクスだって言ってたけど、その話はまだしてないのに。
「そうか……マルコがマルクスだったのか……」
悲しみと喜びの入り混じったような何とも言えない顔で、ジョージは控えていた侍女にエイデンとレオナルド、そしてカイルを呼ぶよう言った。
マルコに関する話はエイデン達にも聞いてもらった方がいいと判断したようだ。
「おぉー!! 今日のオヤツも美味しそうですね」
すぐに庭園に現れたレオナルドは私達には目もくれず、テーブルの上のスイーツに見惚れている。その後ろからやって来たエイデンは疲れているのか、やや不機嫌顔だ。
「急に呼びだしたりして、何かあったんですか?」
「まぁな。エイデンも早く座って茶でも飲め」
「茶ですか? この忙しい時に?」
「いいから、早く座れ」
自分の祖父には逆らえないのか、渋々といった様子でエイデンも私の隣に腰掛けた。
「お前達をこうして呼んだのはだな、ワシとレイナがこれから話す事をお前達も聞いた方がいいと思ったからだ」
ジョージに促され私はマルコの話を始めた。マルコと私は従兄妹であること、マルコから聞いたガードランドが滅んだ理由、そしてマルコがなぜ私を攫って殺そうとしたかについて。
エイデンもレオナルドも驚いたような顔をしていたけれど、黙ったまま私の長い話を聞いてくれた。レオナルドなんて、大好物の甘いものが目の前に山積みなのに手を出さなかったんだもん、すごい事よ。
話を聞き終えたエイデンとレオナルドの反応はバラバラだった。レオナルドはひどく悲しみ、エイデンは怒っている。
「そうですか……マルコが悲しい目をしていたのにはそんな理由があったんですね……」
「どんな理由があろうと、あいつはレイナを殺したんだ。絶対に許すつもりはない」
「でもレイナも今はこうして生き返ってるんですから、もういいじゃないですか。ねぇ、レイナもマルコの処刑には反対ですよね?」
しょ、処刑ですって!? まさかそんな話になってるの!?
「ダメよダメ。処刑なんて絶対ダメだからね」
「何言ってんだ!! あんな奴を生かしておいて、またお前が殺されたらどうするんだ」
「もう二度と殺されたりしないって約束するから。お願いエイデン、マルコを殺さないで。今まで苦しかった分、マルコの事幸せにしてあげたいの」
「幸せにって……何言ってんだ!! レイナ、お前あいつの物になる気かよ」
「そんな事言ってないじゃない。私はただ……」
「そういう事だろ。あいつはお前が欲しくて欲しくてたまらなくて、それでも手に入らないからこんな事やらかしたんだ。あいつの幸せにはお前が絶対に必要なんだよ」
私はマルコの物になるつもりなんかないのに。ただもうこれ以上マルコに寂しい思いも悲しい思いもしてほしくないだけ。どうしたらこの気持ちをエイデンに分かってもらえるんだろう。
「いいか、俺は絶対にあいつを許すつもりはないし、生かしておくつもりもないからな」
「エイデン、ちょっと待ってよ。ねぇエイデン……」
怒り爆発のエイデンに私の声は届きそうもない。エイデンがこんなに怒るのは私の事を心配してだってことは分かってるけど、マルコを処刑するのだけはやめて欲しい。
「あいつにも困ったもんだ」
それまで黙っていたジョージがやれやれといった感じでため息をついた。
「エイデンも不安なんですよ。レイナをマルコに奪われたくない気持ちが強すぎて、あんな風に怒ってしまうんでしょう」
「そんな。奪われるだなんて……」
「実際エイデンの見ている前で、レイナはマルコに命を奪われましたからね。レイナは知らないでしょうが、レイナの心臓が止まっている間のエイデンは半狂乱だったんですよ」
レオナルドの言葉で、不意にエイデンが刺された時の事が思い出された。エイデンが死んじゃうかもしれないと思った時の恐怖や不安は今思い出しても胸が苦しくなる。
「私……エイデンの所に行ってきます」
私ったらダメね。エイデンにツラい思いをさせたんだから、エイデンの気持ちもきちんと聞かなきゃ。
私が執務室に入るとすぐ、カイルは二人きりで話せるようにと出て行った。
「エイデン、あの……話がしたいんだけど……」
「……はぁ……ちょっと待ってろ」
大きく息を吐いたエイデンはペンを置き執務室を出た。数分後戻って来たエイデンが、手にしていたカップを二つテーブルに置く。
「飲めよ。落ちつくぞ」
言われるがまま口にしたホットワインは、甘さも温度もちょうど良くて飲みやすかった。シナモンの香りが昂っていた気分を落ち着かせてくれる。それになんだか体がポカポカして気持ちがいい。
「レイナ……さっきは悪かったな。ついカッとなっちまって」
「ううん。私こそごめんなさい。私が目の前で殺されたんだから、エイデンがマルコに腹を立てるのも当然よね」
エイデンが私を愛おしむような瞳で見つめながら頭を撫でた。
「レイナが生き返ってくれて本当によかった」
「はい。もうすっかり。お祖父様にもご心配をおかけしてすいませんでした」
「ふん。ワシは特に心配などしてなかったがな」
もうお祖父様ったら、素直じゃないんだから。こういうとこ、ちょっとエイデンと似てるわよね。
エイデンの祖父ジョージから見せたいものがあるとデートのお誘いを受けたのは目覚めてから2日後のことだ。
「今日も気持ちの良い日ですね」
眩しい空を見上げると、ジョージも同じように空を見上げた。二人で散歩するジョージ専用庭園は春の花々が満開だ。でもジョージが私に見せたかったのは美しい花畑じゃない。
「お祖父様、これってもしかして?」
「ああ。竜の門に使われていた岩だ」
やっぱり。ガードランドで見た岩と、大きさや形はちょっと違うけど、色や醸し出す雰囲気がよく似ている。
「エイデンはこれを使って、私を助けに来てくれたんですね」
岩の表面は滑らかでひんやりとしている。こんな何の変哲もない岩が、ガードランドと繋がっているんだから驚きだ。
「レイナ……今日はお前にワシが覚えている話をしようと思ってるんだが……」
あまりよくない話なのだろうか? ジョージの表情は暗い。ガーデンの東屋に用意された円卓に腰掛け、ジョージがふぅっと小さく息を吐いた。
「レイナ、お前はガードランドが滅んだ時の話はどのくらい知ってるんだ?」
「ある程度は。ガードランドに行った時、マルコから聞いたので」
「マルコから!? それじゃあマルコはガードランドの人間だったのか?」
忘れてた!! マルコはガードランド王家の出で、しかもガードランドの記憶が全部あるってまだ皆知らないんだった。マルコは未だにダンマリを続けているらしく、私を殺した動機が分からないままだとレオナルドが愚痴ってたっけ。
私が早く話すべきだったんだけど、この2日間話せるチャンスがなかったのよね。
だってレオナルドは必ずジョアンナとアランと会いに来るんだもん。あの三人とじゃ、真面目な話をするなんて絶対無理に決まってる。
エイデンには……実を言うと話すチャンスはいくらでもあった。でも二人きりだと気づけば甘々な雰囲気になっちゃって。私がイチャラブムードを壊したくなくって、結局言えなくなってしまうのだ。
そう考えたら、今ってマルコの事を話す絶好のチャンスなんじゃない?
「お祖父様、マルコは私の従兄妹だったんです」
「レイナの従兄妹? じゃあアルバートの孫ってことか?」
「はい。私は覚えてないんですが、マルコが言うには私の母の兄の息子らしいです」
私の話を聞いて何か考え込んでいるようだったジョージが、「マルクス」と小さく呟いた。
「えっ!? どうしてそれを?」
確かにマルコの本当の名前はマルクスだって言ってたけど、その話はまだしてないのに。
「そうか……マルコがマルクスだったのか……」
悲しみと喜びの入り混じったような何とも言えない顔で、ジョージは控えていた侍女にエイデンとレオナルド、そしてカイルを呼ぶよう言った。
マルコに関する話はエイデン達にも聞いてもらった方がいいと判断したようだ。
「おぉー!! 今日のオヤツも美味しそうですね」
すぐに庭園に現れたレオナルドは私達には目もくれず、テーブルの上のスイーツに見惚れている。その後ろからやって来たエイデンは疲れているのか、やや不機嫌顔だ。
「急に呼びだしたりして、何かあったんですか?」
「まぁな。エイデンも早く座って茶でも飲め」
「茶ですか? この忙しい時に?」
「いいから、早く座れ」
自分の祖父には逆らえないのか、渋々といった様子でエイデンも私の隣に腰掛けた。
「お前達をこうして呼んだのはだな、ワシとレイナがこれから話す事をお前達も聞いた方がいいと思ったからだ」
ジョージに促され私はマルコの話を始めた。マルコと私は従兄妹であること、マルコから聞いたガードランドが滅んだ理由、そしてマルコがなぜ私を攫って殺そうとしたかについて。
エイデンもレオナルドも驚いたような顔をしていたけれど、黙ったまま私の長い話を聞いてくれた。レオナルドなんて、大好物の甘いものが目の前に山積みなのに手を出さなかったんだもん、すごい事よ。
話を聞き終えたエイデンとレオナルドの反応はバラバラだった。レオナルドはひどく悲しみ、エイデンは怒っている。
「そうですか……マルコが悲しい目をしていたのにはそんな理由があったんですね……」
「どんな理由があろうと、あいつはレイナを殺したんだ。絶対に許すつもりはない」
「でもレイナも今はこうして生き返ってるんですから、もういいじゃないですか。ねぇ、レイナもマルコの処刑には反対ですよね?」
しょ、処刑ですって!? まさかそんな話になってるの!?
「ダメよダメ。処刑なんて絶対ダメだからね」
「何言ってんだ!! あんな奴を生かしておいて、またお前が殺されたらどうするんだ」
「もう二度と殺されたりしないって約束するから。お願いエイデン、マルコを殺さないで。今まで苦しかった分、マルコの事幸せにしてあげたいの」
「幸せにって……何言ってんだ!! レイナ、お前あいつの物になる気かよ」
「そんな事言ってないじゃない。私はただ……」
「そういう事だろ。あいつはお前が欲しくて欲しくてたまらなくて、それでも手に入らないからこんな事やらかしたんだ。あいつの幸せにはお前が絶対に必要なんだよ」
私はマルコの物になるつもりなんかないのに。ただもうこれ以上マルコに寂しい思いも悲しい思いもしてほしくないだけ。どうしたらこの気持ちをエイデンに分かってもらえるんだろう。
「いいか、俺は絶対にあいつを許すつもりはないし、生かしておくつもりもないからな」
「エイデン、ちょっと待ってよ。ねぇエイデン……」
怒り爆発のエイデンに私の声は届きそうもない。エイデンがこんなに怒るのは私の事を心配してだってことは分かってるけど、マルコを処刑するのだけはやめて欲しい。
「あいつにも困ったもんだ」
それまで黙っていたジョージがやれやれといった感じでため息をついた。
「エイデンも不安なんですよ。レイナをマルコに奪われたくない気持ちが強すぎて、あんな風に怒ってしまうんでしょう」
「そんな。奪われるだなんて……」
「実際エイデンの見ている前で、レイナはマルコに命を奪われましたからね。レイナは知らないでしょうが、レイナの心臓が止まっている間のエイデンは半狂乱だったんですよ」
レオナルドの言葉で、不意にエイデンが刺された時の事が思い出された。エイデンが死んじゃうかもしれないと思った時の恐怖や不安は今思い出しても胸が苦しくなる。
「私……エイデンの所に行ってきます」
私ったらダメね。エイデンにツラい思いをさせたんだから、エイデンの気持ちもきちんと聞かなきゃ。
私が執務室に入るとすぐ、カイルは二人きりで話せるようにと出て行った。
「エイデン、あの……話がしたいんだけど……」
「……はぁ……ちょっと待ってろ」
大きく息を吐いたエイデンはペンを置き執務室を出た。数分後戻って来たエイデンが、手にしていたカップを二つテーブルに置く。
「飲めよ。落ちつくぞ」
言われるがまま口にしたホットワインは、甘さも温度もちょうど良くて飲みやすかった。シナモンの香りが昂っていた気分を落ち着かせてくれる。それになんだか体がポカポカして気持ちがいい。
「レイナ……さっきは悪かったな。ついカッとなっちまって」
「ううん。私こそごめんなさい。私が目の前で殺されたんだから、エイデンがマルコに腹を立てるのも当然よね」
エイデンが私を愛おしむような瞳で見つめながら頭を撫でた。
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