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【エイデン視点】本編34
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「アダムがレイナに何かしたら、あいつの国ごと燃やしてやる」
「陛下、少しは落ちつかれたらどうですか?」
これが落ちついていられるか? レイナとアダムが二人で茶を飲むんだぞ!!
「エイデン、大丈夫ですよ。アダムだってレイナを本気で口説いたりしませんから」
アダムがレイナと二人きりで話したいと言ってきたのは1時間前のことだ。二人きりになんかさせられるかと、自分も同席させるよう頼んだが断られてしまった。
せめてレオナルドだけでも同席させたかったのだが、当のレオナルドはアダムを信用しているのか大丈夫の一点張りだ。
それならば少しでも様子が分かるようにと、執務室から見下ろせる場所に茶会の用意をさせたみた。こちらからはよく見えて、庭からはこちらがのぞいているのが分からないような場所。あまりにも壁よりでちょっと不自然ではあるが、悪くはないだろう。
「レイナが来たみたいですよ」
レオナルドに言われ外を覗くと、茶会場所に戸惑っているレイナが見えた。
「チッ。わざわざあいつのために綺麗にする必要なんてないだろ」
レイナは黄色やオレンジなど気分が明るくなる色や、ピンクなど可愛らしい服を好んでよく着ている。今着ているのも、白とピンクのグラデーションの華やかなドレスだ。
「レイナは今日も可愛らしい格好をしていますね。特に胸元が……」
「おいレオナルド、お前どこ見てんだよ!!」
「早とちりですよ。ドレスの胸元に花が沢山ついていて綺麗だと言いたかったんです」
だとしても、俺以外の奴がレイナの胸元を見るなんてのは許せない。
「……アダムがあんな楽しそうな顔をして笑っているのを初めて見ました」
レオナルドの言う通り、アダムは口を大きくあけて笑っている。
「カッコつけた笑い方ではなく、あんな無邪気な顔もできるんですね」
楽しそうなアダムを見るレオナルドはなんだか嬉しそうだが、俺は嬉しくない。レイナの奴、なんて可愛い顔して笑いかけてるんだ!!
「だいたいレオナルドは、なんであんな女ったらしと仲良いんだよ?」
双子であってもレオナルドの友人関係に文句をつけるべきではない。それは分かっているが、正直俺はアダムにいいイメージは持っていない。
アダムとは今までに舞踏会で何度も会ったことがある。いつ見ても令嬢達に囲まれて笑っているアダムを見て、何が楽しいのだろうかと不思議だった。特定の相手を持たず、その場限りの恋愛を楽しむというアダムの考えが俺には理解できない。
「そうですね……似たもの同士だから、ですかね?」
「は? お前とアダムのどこが似てるんだ?」
レオナルドとアダムじゃ似ても似つかないじゃないか。
「……誰からも必要とされてない所が似ているんです……」
レオナルドの小さな呟きに思わず手がとまった。
「なぁんて……私もアダムも王族なのに一族の力が使えないですし、国政にも関わっていませんでしたから。きっとそれがきっかけで親しくなったんでしょうね」
努めて明るく語るレオナルドの胸の内を思う。普段は感じないけれど、レオナルドの中にも俺と同じように闇があるのかも知れない。
俺は小さい頃誰からも愛されなかったことで抱えている闇があった。今はレイナのおかげでその闇はなくなったが、レオナルドは?
レオナルドは炎の力が使えないことで小さい頃から王になる資質なしとみなされていた。俺が王となってからは、遠慮したのかしばらく国に寄り付きもしなかった。
誰からも必要とされていない……それがレオナルドの本心なのか?
「そろそろ茶会が終わりそうですよ」
レオナルドの声で、はっと我に帰る。外ではアダムがレイナに手を差し出していた。
やっと終わると安心した瞬間、目を疑った。
「はぁ?」
思わず大きな声が出て、レオナルドにシーっと注意される。
「なんだよ、あれ!?」
アダムがレイナを引き寄せ二人が見つめあっている。
何でレイナは離れないんだ。怒りにも似た感情が胸に浮かんでくる。
アダムが一瞬こちらを見て笑い、レイナのおでこに口をつけた。
「あんのクソ王子!! 俺が見てるのが分かってやってやがる」
一瞬本気で燃やしてやろうかと思ったが、何とか気持ちを落ちつかせた。
この怒りどうしてくれよう。
庭から出るアダムと、呆然とそれを見送るレイナの背中を見ながら手を握りしめた。
☆ ☆ ☆
「やだ、エイデン。痛いよ。もう離して……」
俺の手から逃れようとするレイナを無理矢理押さえつける。
「本当にやだ。ねぇ何でこんなことするの?」
何でって……
「消毒に決まってるだろ!!」
嫌がるレイナの額をゴシゴシと容赦なく拭いていく。
よしっ!! もういいか?
むくれるレイナを解放すると、レイナは額を押さえながらひどく不愉快そうな顔をした。
「もう!! 一体何なのよ?」
「だから消毒だって。レイナ、お前アダムにキスされただろ?」
「な、何で知ってるの?」
レイナが微妙に赤くなった気がする。
気にいらないな……
もちろん覗いて見てたなんてカッコ悪くてレイナに言えるわけがない。聞いたからだと適当に答えておく。
「慌ただしかったわね……」
キスの件には触れず、レイナがしみじみとそう言った。
アダムはレイナとの茶会が終わると用事があるとかで、さっさと国へ帰ってしまった。
「ねぇエイデン? アダム様がね、エイデンが私の事が心配だからお茶会があの場所になったって言ってたんだけど……どういう意味なのかな?」
うっ。あのクソ王子、気づいてるだけじゃなくレイナにまで余計な事を言いやがったのか。
純粋な目で俺を見つめるレイナに、レイナを覗くためにあの場所にテーブルを置いたなんて言えるわけがない。まぁ、相手は素直なレイナだ。誤魔化す事なんて余裕余裕。
「そんな事よりレイナ、アダムの相手は疲れただろう。頑張ってくれたお礼に何かプレゼントしたいんだが、何か欲しい物はないか?」
「そんなの別にいいのに」
レイナはそう言って笑っていたが、俺が何度も聞くもんだから「うーん」と口元に人差し指を当て少し考えた。
「……馬……」
「馬?」
「前に乗せてくれた事があったでしょ。とっても気持ちよかったから、またエイデンと一緒に乗りたいなって思ってたの」
そんなことならお安い御用だ。明日にでも遠乗りに出かければいい。
「生誕祭が終わってからがいいな。そうじゃないとカイルの小言が気になってのんびりできないもの」
それもそうだとつい笑ってしまう。
「じゃあ生誕祭が終わったらだな」
「うん。約束ね」
レイナがにっこりしながら小指を出した。
「ああ、約束だ」
二人で指切りをする。
「ねぇ、エイデン……」
「ん、何だ?」
何だか言いにくそうなレイナの様子が気になる。
「あのね……私もエイデンの誕生日に何かプレゼントしたいなって思ってるんだけど……何か欲しいものとかないかな?」
欲しいものか……
そんなものは一つしかない。今も昔も俺が欲しい物はただ一つ。
「俺が欲しいのはレイナだけだよ」
レイナの頬がかあっと赤く染まった。
「えっと……そ、そうじゃなくて、誕生日プレゼントの話なんだけど」
あわあわしているレイナが本当に可愛くて、思わずもっと慌てさせたい衝動にかられてしまう。
「プレゼントはレイナがいいな」
レイナの髪に触れながら耳元でそっと囁いた。
「あの、それは……」
「俺の言ってる意味分かる?」
さっきよりも一段と真っ赤になったレイナは、今にも顔から湯気が出てきそうだ。
「そ、そういうのは結婚してからじゃないと……」
レイナは恥ずかしいのか、軽くパニック状態なのか、俯いたまま俺の視線から逃れようとしている。
あぁ。本当に可愛くてたまらない。俺が欲しいのはやっぱりレイナだけだ。レイナが俺を愛してくれれば、俺はそれだけで世界一幸せだ。
「エイデン……」
レイナの柔らかな唇が俺の唇に触れた。突然の事に驚いて言葉が出てこない。
「ごめんね。今はこれで我慢して」
恥ずかしさを我慢したようなレイナの表情がたまらない。レイナを困らせようと思ったのに、結局俺の負けだな……
「愛してるよ」
俺の腕の中で幸せそうに微笑むレイナを見つめる。レイナのこの笑顔が俺にとっては最高のプレゼントだ。
俺の側にいてくれてくれてありがとう。レイナの可愛らしい唇にキスをしながら、レイナへの愛を何度も囁いた。
「陛下、少しは落ちつかれたらどうですか?」
これが落ちついていられるか? レイナとアダムが二人で茶を飲むんだぞ!!
「エイデン、大丈夫ですよ。アダムだってレイナを本気で口説いたりしませんから」
アダムがレイナと二人きりで話したいと言ってきたのは1時間前のことだ。二人きりになんかさせられるかと、自分も同席させるよう頼んだが断られてしまった。
せめてレオナルドだけでも同席させたかったのだが、当のレオナルドはアダムを信用しているのか大丈夫の一点張りだ。
それならば少しでも様子が分かるようにと、執務室から見下ろせる場所に茶会の用意をさせたみた。こちらからはよく見えて、庭からはこちらがのぞいているのが分からないような場所。あまりにも壁よりでちょっと不自然ではあるが、悪くはないだろう。
「レイナが来たみたいですよ」
レオナルドに言われ外を覗くと、茶会場所に戸惑っているレイナが見えた。
「チッ。わざわざあいつのために綺麗にする必要なんてないだろ」
レイナは黄色やオレンジなど気分が明るくなる色や、ピンクなど可愛らしい服を好んでよく着ている。今着ているのも、白とピンクのグラデーションの華やかなドレスだ。
「レイナは今日も可愛らしい格好をしていますね。特に胸元が……」
「おいレオナルド、お前どこ見てんだよ!!」
「早とちりですよ。ドレスの胸元に花が沢山ついていて綺麗だと言いたかったんです」
だとしても、俺以外の奴がレイナの胸元を見るなんてのは許せない。
「……アダムがあんな楽しそうな顔をして笑っているのを初めて見ました」
レオナルドの言う通り、アダムは口を大きくあけて笑っている。
「カッコつけた笑い方ではなく、あんな無邪気な顔もできるんですね」
楽しそうなアダムを見るレオナルドはなんだか嬉しそうだが、俺は嬉しくない。レイナの奴、なんて可愛い顔して笑いかけてるんだ!!
「だいたいレオナルドは、なんであんな女ったらしと仲良いんだよ?」
双子であってもレオナルドの友人関係に文句をつけるべきではない。それは分かっているが、正直俺はアダムにいいイメージは持っていない。
アダムとは今までに舞踏会で何度も会ったことがある。いつ見ても令嬢達に囲まれて笑っているアダムを見て、何が楽しいのだろうかと不思議だった。特定の相手を持たず、その場限りの恋愛を楽しむというアダムの考えが俺には理解できない。
「そうですね……似たもの同士だから、ですかね?」
「は? お前とアダムのどこが似てるんだ?」
レオナルドとアダムじゃ似ても似つかないじゃないか。
「……誰からも必要とされてない所が似ているんです……」
レオナルドの小さな呟きに思わず手がとまった。
「なぁんて……私もアダムも王族なのに一族の力が使えないですし、国政にも関わっていませんでしたから。きっとそれがきっかけで親しくなったんでしょうね」
努めて明るく語るレオナルドの胸の内を思う。普段は感じないけれど、レオナルドの中にも俺と同じように闇があるのかも知れない。
俺は小さい頃誰からも愛されなかったことで抱えている闇があった。今はレイナのおかげでその闇はなくなったが、レオナルドは?
レオナルドは炎の力が使えないことで小さい頃から王になる資質なしとみなされていた。俺が王となってからは、遠慮したのかしばらく国に寄り付きもしなかった。
誰からも必要とされていない……それがレオナルドの本心なのか?
「そろそろ茶会が終わりそうですよ」
レオナルドの声で、はっと我に帰る。外ではアダムがレイナに手を差し出していた。
やっと終わると安心した瞬間、目を疑った。
「はぁ?」
思わず大きな声が出て、レオナルドにシーっと注意される。
「なんだよ、あれ!?」
アダムがレイナを引き寄せ二人が見つめあっている。
何でレイナは離れないんだ。怒りにも似た感情が胸に浮かんでくる。
アダムが一瞬こちらを見て笑い、レイナのおでこに口をつけた。
「あんのクソ王子!! 俺が見てるのが分かってやってやがる」
一瞬本気で燃やしてやろうかと思ったが、何とか気持ちを落ちつかせた。
この怒りどうしてくれよう。
庭から出るアダムと、呆然とそれを見送るレイナの背中を見ながら手を握りしめた。
☆ ☆ ☆
「やだ、エイデン。痛いよ。もう離して……」
俺の手から逃れようとするレイナを無理矢理押さえつける。
「本当にやだ。ねぇ何でこんなことするの?」
何でって……
「消毒に決まってるだろ!!」
嫌がるレイナの額をゴシゴシと容赦なく拭いていく。
よしっ!! もういいか?
むくれるレイナを解放すると、レイナは額を押さえながらひどく不愉快そうな顔をした。
「もう!! 一体何なのよ?」
「だから消毒だって。レイナ、お前アダムにキスされただろ?」
「な、何で知ってるの?」
レイナが微妙に赤くなった気がする。
気にいらないな……
もちろん覗いて見てたなんてカッコ悪くてレイナに言えるわけがない。聞いたからだと適当に答えておく。
「慌ただしかったわね……」
キスの件には触れず、レイナがしみじみとそう言った。
アダムはレイナとの茶会が終わると用事があるとかで、さっさと国へ帰ってしまった。
「ねぇエイデン? アダム様がね、エイデンが私の事が心配だからお茶会があの場所になったって言ってたんだけど……どういう意味なのかな?」
うっ。あのクソ王子、気づいてるだけじゃなくレイナにまで余計な事を言いやがったのか。
純粋な目で俺を見つめるレイナに、レイナを覗くためにあの場所にテーブルを置いたなんて言えるわけがない。まぁ、相手は素直なレイナだ。誤魔化す事なんて余裕余裕。
「そんな事よりレイナ、アダムの相手は疲れただろう。頑張ってくれたお礼に何かプレゼントしたいんだが、何か欲しい物はないか?」
「そんなの別にいいのに」
レイナはそう言って笑っていたが、俺が何度も聞くもんだから「うーん」と口元に人差し指を当て少し考えた。
「……馬……」
「馬?」
「前に乗せてくれた事があったでしょ。とっても気持ちよかったから、またエイデンと一緒に乗りたいなって思ってたの」
そんなことならお安い御用だ。明日にでも遠乗りに出かければいい。
「生誕祭が終わってからがいいな。そうじゃないとカイルの小言が気になってのんびりできないもの」
それもそうだとつい笑ってしまう。
「じゃあ生誕祭が終わったらだな」
「うん。約束ね」
レイナがにっこりしながら小指を出した。
「ああ、約束だ」
二人で指切りをする。
「ねぇ、エイデン……」
「ん、何だ?」
何だか言いにくそうなレイナの様子が気になる。
「あのね……私もエイデンの誕生日に何かプレゼントしたいなって思ってるんだけど……何か欲しいものとかないかな?」
欲しいものか……
そんなものは一つしかない。今も昔も俺が欲しい物はただ一つ。
「俺が欲しいのはレイナだけだよ」
レイナの頬がかあっと赤く染まった。
「えっと……そ、そうじゃなくて、誕生日プレゼントの話なんだけど」
あわあわしているレイナが本当に可愛くて、思わずもっと慌てさせたい衝動にかられてしまう。
「プレゼントはレイナがいいな」
レイナの髪に触れながら耳元でそっと囁いた。
「あの、それは……」
「俺の言ってる意味分かる?」
さっきよりも一段と真っ赤になったレイナは、今にも顔から湯気が出てきそうだ。
「そ、そういうのは結婚してからじゃないと……」
レイナは恥ずかしいのか、軽くパニック状態なのか、俯いたまま俺の視線から逃れようとしている。
あぁ。本当に可愛くてたまらない。俺が欲しいのはやっぱりレイナだけだ。レイナが俺を愛してくれれば、俺はそれだけで世界一幸せだ。
「エイデン……」
レイナの柔らかな唇が俺の唇に触れた。突然の事に驚いて言葉が出てこない。
「ごめんね。今はこれで我慢して」
恥ずかしさを我慢したようなレイナの表情がたまらない。レイナを困らせようと思ったのに、結局俺の負けだな……
「愛してるよ」
俺の腕の中で幸せそうに微笑むレイナを見つめる。レイナのこの笑顔が俺にとっては最高のプレゼントだ。
俺の側にいてくれてくれてありがとう。レイナの可愛らしい唇にキスをしながら、レイナへの愛を何度も囁いた。
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