33 / 86
30.舞踏会
しおりを挟む
いやぁ、頑張った頑張った。夜までに綺麗にするぞと頑張り続けて、やっとの事で満足いくレベルの仕上がりにまでもっていった。
「レイナ様、本当にお綺麗ですわ」
私以上に頑張ってくれたビビアンも本当に嬉しそうな顔をしている。
「さぁ、エイデン様がお待ちかねですよ」
ビビアンに促され、隣室で待つエイデンの元へ行く。
「レイナ……」
エイデンが目を細め、ゆっくりと私に触れた。
「本当に綺麗だ」
うっとりとしたような熱いまなざしを向けられ、何だか照れ臭くなってくる。
よかったぁ。このためにいつもより念入りにムダ毛処理したり、パックしたり、化粧も頑張ったんだもん。
「あぁ……こんなに綺麗になってしまったら、舞踏会に連れて行くのは危険だな。よし、レイナ。今夜はここで待ってろ」
いやいや、それは困る。エイデンの隣にいても恥ずかしくないようにって綺麗にしたのに、置いていかれるなんて冗談じゃない。
「陛下、せっかくレイナ様が綺麗に着飾っておられるのです。綺麗な婚約者がいる事を見せびらかしに行かれてはどうですか?」
さすがはカイル。エイデンの扱い方がよく分かってる!!
エイデンはカイルの言うことももっともだと乗り気になった。
会場へ向かう長い廊下の途中、突然エイデンが私を見てふっと笑った。
「緊張しすぎだろ」
だって……エイデンには慣れっこでも、私にとっては初めてのダンスの場なのだ。
「大丈夫だ。俺がいる」
エイデンが優しく私のほっぺを引っ張った。
「レイナはいつもの様に笑っているだけでいい」
エイデンの言葉で少し落ちついた。
大丈夫!! あんなに特訓したんだから、この舞踏会を完璧な形で乗り切ってみせるわ。
色とりどりの花で飾りつけられた会場の中は、すでに多くの人で溢れていた。その会場の中、濃いグリーンのタイトなドレスを着たアイリンは一際目立つ存在だった。ドレスのスリットから見えるスラリとした長い足が何とも美しい。
「アイリン様、先程はありがとうございました」
「いいえ。あの……大丈夫ですか?」
エイデンが他の客と挨拶を交わしているすきにアイリンがこっそりと私に尋ねた。きっと私が傷ついてないか心配しているのだろう。アイリンの綺麗な顔に翳りが見えた。
「はい、大丈夫です。始まりはどうあれ、私は今エイデンの婚約者なんですから。クリスティーナ様には申し訳ないですが、認めてもらえるよう頑張ります」
私の言葉を聞いたアイリンは優しく微笑んだ。
「そうだレイナ様! 明日一緒にお茶しませんか? 色々とお話しましょう」
「何やら楽しそうですね」
挨拶が終わったのか、戻ってきたエイデンが笑い合う私達を見て嬉しそうに目を細めた。
「アイリン様がお茶に誘ってくださったんです」
「そうですか……アイリン姫、レイナと仲良くしてくださってありがとうございます」
こういう場所でのエイデンって、やっぱり礼儀正しい好青年なのね。
いつもの横柄な態度とはまるで違う、凛々しい姿に思わずときめきを感じてしまう。
それは私だけではないようで、エイデンが戻った途端に皆の視線がこちらへ向けられているのを感じた。
あっ……
エイデンを熱い目で見つめる多くの女性の中に、クリスティーナの姿があった。薄いピンク色のふわふわしたドレスを着たクリスティーナはゆっくりとこちらへ向かってくる。その優雅さや愛らしい微笑みから目が離せない。
「レイナ、どうかしたのか?」
私の視線の先にクリスティーナを見つけたエイデンが、一瞬動揺したのが分かった。
「エイデン様、先日はサンドピークにお越しいただきありがとうございました」
「クリスティーナ姫、あなたも来ていたんですね」
「はい。どうしてもエイデン様にお会いしたくて。兄に無理を言って連れて来てもらいました」
頬を赤らめ恥ずかしそうにしているクリスティーナは一段と可愛らしい。
うわぁ。なんてお似合いなの!?
私が画家なら、間違いなく感動するほど素敵な絵が描けるくらいに、エイデンとクリスティーナの向かい合う姿は美しかった。
こんなの見たら、ジャスミンじゃなくても私の事を邪魔者だと思っちゃうわよね。
「アイリン様もレイナ様も、先程はご心配かけてすいませんでした」
私に向かって頭を下げるクリスティーナに、エイデンが「えっ?」と眉間に皺を寄せた。
「その……レイナは……クリスティーナ姫と会っていたのかい?」
「はい。ランチの時にご挨拶させていただきました」
そうかと呟いたエイデンの顔は無表情で、全く感情が読み取れない。
「エイデン様……実はシャーナ様のことでご相談したいことがあるのですが……」
クリスティーナが私とアイリンをチラリと見た。
シャーナって、エイデンとレオナルドのお母さんだったっけ? 確か今はサンドピーク国王と再婚してるんだよね。ということは、クリスティーナの継母ってことか。そりゃ私達がいたらできない話もあるわよね。
「話が終わるまで、私はアイリン様に会場を案内してもらってくるね」
私は私で楽しむから、エイデンは気にせずクリスティーナの相談にのってあげればいいと思ってたんだけど……エイデンは私の手をとり、クリスティーナに向かってにっこり笑った。
「申し訳ないですが、レイナとダンスの約束をしてあるので失礼します」
「ちょ、ちょっとエイデン」
私達ダンスの約束なんかしてたっけ?
エイデンに引っ張られるようにして人混みの中をすすんでいく。
「ほら、踊るぞ。そのために猛特訓してきたんだろ」
エイデンの手が私の腰にまわされた。
「すごいな。本当にうまくなったんだな」
そりゃそうよ! 私がハードな練習に耐えたのはね、二度とダンスできない事を理由に他国についていくのを断らせないためよ。アストラスタには絶対ついて行く!! その気持ちで毎日踊り続けてきたんだから。
完璧に踊れるという自信があるからか、エイデンと話をする余裕だってある。
「ねぇ、エイデン? クリスティーナ様の相談にのってあげなくてもよかったの?」
「別にいいだろ。だいたい俺は母の事はよく知らないんだ。相談しても無駄だからな」
ふーん……そうなんだ……
お母さんの事をよく知らないってなんだか変な感じもするけど、深く聞かない方が良さそうね。
「それにわけの分からない相談にのっている間に、俺の可愛いレイナが他の男に口説かれたら困るからな」
「そんな心配しなくても……皆私がエイデンの婚約者だって知ってるんだから、誰も口説いたりしないわよ」
なぁんて事を言ってみたけど、別にエイデンの婚約者だって分からなくても、誰からも口説かれない気がする。
「何を言ってるんだ。俺の婚約者だろうが何だろうが、こんなにも綺麗なレイナを見て口説きたくならない男はいないだろう」
そりゃ少し大袈裟じゃない?
でもエイデンは大真面目な顔をしてるし、もしかしたら本気なのかも……
嬉しさと照れ臭さで顔だけじゃなく心まで熱く燃え上がってくる。
一曲踊り終わっても、エイデンが私の手を離すことはなかった。再び音楽に乗りステップを踏む。
「そう言えば……昼はアイリン姫だけじゃなく、クリスティーナ姫とも話をしたのか?」
「えぇ。あとジャスミン様も一緒にお話ししたわ」
エイデンが微妙な表情をしている。
「それで……何か聞いたか?」
「何かって、どんな話?」
エイデンは何かを言いかけて、言いにくそうに口を閉じた。
そうよね。そりゃ聞きにくいわよね。
本当はエイデンが言いたい事は聞かなくても分かってる。エイデンは、私がエイデンとクリスティーナの関係を知っているか確認したいのよね?
分かってるけど、分からないふりしちゃうもんね。教えてなんかあげないんだから。
いつも私ばっかり悩まされてるお返しよ。少しはエイデンの頭の中も私のことでいっぱいになればいいのよ。
「おい、何笑ってんだ?」
「別に何でもないわ」
「……考え事なんかして余裕だな。もっと俺に集中しろよ」
エイデンが繋いだ手に力をいれた。
さぁ、エイデン。どうするの? 私にクリスティーナが元婚約者だって言っちゃう? それともバレなきゃいっかって黙っているの?
何だか意地悪な自分が楽しくて、ついつい笑ってしまった。
「レイナ様、本当にお綺麗ですわ」
私以上に頑張ってくれたビビアンも本当に嬉しそうな顔をしている。
「さぁ、エイデン様がお待ちかねですよ」
ビビアンに促され、隣室で待つエイデンの元へ行く。
「レイナ……」
エイデンが目を細め、ゆっくりと私に触れた。
「本当に綺麗だ」
うっとりとしたような熱いまなざしを向けられ、何だか照れ臭くなってくる。
よかったぁ。このためにいつもより念入りにムダ毛処理したり、パックしたり、化粧も頑張ったんだもん。
「あぁ……こんなに綺麗になってしまったら、舞踏会に連れて行くのは危険だな。よし、レイナ。今夜はここで待ってろ」
いやいや、それは困る。エイデンの隣にいても恥ずかしくないようにって綺麗にしたのに、置いていかれるなんて冗談じゃない。
「陛下、せっかくレイナ様が綺麗に着飾っておられるのです。綺麗な婚約者がいる事を見せびらかしに行かれてはどうですか?」
さすがはカイル。エイデンの扱い方がよく分かってる!!
エイデンはカイルの言うことももっともだと乗り気になった。
会場へ向かう長い廊下の途中、突然エイデンが私を見てふっと笑った。
「緊張しすぎだろ」
だって……エイデンには慣れっこでも、私にとっては初めてのダンスの場なのだ。
「大丈夫だ。俺がいる」
エイデンが優しく私のほっぺを引っ張った。
「レイナはいつもの様に笑っているだけでいい」
エイデンの言葉で少し落ちついた。
大丈夫!! あんなに特訓したんだから、この舞踏会を完璧な形で乗り切ってみせるわ。
色とりどりの花で飾りつけられた会場の中は、すでに多くの人で溢れていた。その会場の中、濃いグリーンのタイトなドレスを着たアイリンは一際目立つ存在だった。ドレスのスリットから見えるスラリとした長い足が何とも美しい。
「アイリン様、先程はありがとうございました」
「いいえ。あの……大丈夫ですか?」
エイデンが他の客と挨拶を交わしているすきにアイリンがこっそりと私に尋ねた。きっと私が傷ついてないか心配しているのだろう。アイリンの綺麗な顔に翳りが見えた。
「はい、大丈夫です。始まりはどうあれ、私は今エイデンの婚約者なんですから。クリスティーナ様には申し訳ないですが、認めてもらえるよう頑張ります」
私の言葉を聞いたアイリンは優しく微笑んだ。
「そうだレイナ様! 明日一緒にお茶しませんか? 色々とお話しましょう」
「何やら楽しそうですね」
挨拶が終わったのか、戻ってきたエイデンが笑い合う私達を見て嬉しそうに目を細めた。
「アイリン様がお茶に誘ってくださったんです」
「そうですか……アイリン姫、レイナと仲良くしてくださってありがとうございます」
こういう場所でのエイデンって、やっぱり礼儀正しい好青年なのね。
いつもの横柄な態度とはまるで違う、凛々しい姿に思わずときめきを感じてしまう。
それは私だけではないようで、エイデンが戻った途端に皆の視線がこちらへ向けられているのを感じた。
あっ……
エイデンを熱い目で見つめる多くの女性の中に、クリスティーナの姿があった。薄いピンク色のふわふわしたドレスを着たクリスティーナはゆっくりとこちらへ向かってくる。その優雅さや愛らしい微笑みから目が離せない。
「レイナ、どうかしたのか?」
私の視線の先にクリスティーナを見つけたエイデンが、一瞬動揺したのが分かった。
「エイデン様、先日はサンドピークにお越しいただきありがとうございました」
「クリスティーナ姫、あなたも来ていたんですね」
「はい。どうしてもエイデン様にお会いしたくて。兄に無理を言って連れて来てもらいました」
頬を赤らめ恥ずかしそうにしているクリスティーナは一段と可愛らしい。
うわぁ。なんてお似合いなの!?
私が画家なら、間違いなく感動するほど素敵な絵が描けるくらいに、エイデンとクリスティーナの向かい合う姿は美しかった。
こんなの見たら、ジャスミンじゃなくても私の事を邪魔者だと思っちゃうわよね。
「アイリン様もレイナ様も、先程はご心配かけてすいませんでした」
私に向かって頭を下げるクリスティーナに、エイデンが「えっ?」と眉間に皺を寄せた。
「その……レイナは……クリスティーナ姫と会っていたのかい?」
「はい。ランチの時にご挨拶させていただきました」
そうかと呟いたエイデンの顔は無表情で、全く感情が読み取れない。
「エイデン様……実はシャーナ様のことでご相談したいことがあるのですが……」
クリスティーナが私とアイリンをチラリと見た。
シャーナって、エイデンとレオナルドのお母さんだったっけ? 確か今はサンドピーク国王と再婚してるんだよね。ということは、クリスティーナの継母ってことか。そりゃ私達がいたらできない話もあるわよね。
「話が終わるまで、私はアイリン様に会場を案内してもらってくるね」
私は私で楽しむから、エイデンは気にせずクリスティーナの相談にのってあげればいいと思ってたんだけど……エイデンは私の手をとり、クリスティーナに向かってにっこり笑った。
「申し訳ないですが、レイナとダンスの約束をしてあるので失礼します」
「ちょ、ちょっとエイデン」
私達ダンスの約束なんかしてたっけ?
エイデンに引っ張られるようにして人混みの中をすすんでいく。
「ほら、踊るぞ。そのために猛特訓してきたんだろ」
エイデンの手が私の腰にまわされた。
「すごいな。本当にうまくなったんだな」
そりゃそうよ! 私がハードな練習に耐えたのはね、二度とダンスできない事を理由に他国についていくのを断らせないためよ。アストラスタには絶対ついて行く!! その気持ちで毎日踊り続けてきたんだから。
完璧に踊れるという自信があるからか、エイデンと話をする余裕だってある。
「ねぇ、エイデン? クリスティーナ様の相談にのってあげなくてもよかったの?」
「別にいいだろ。だいたい俺は母の事はよく知らないんだ。相談しても無駄だからな」
ふーん……そうなんだ……
お母さんの事をよく知らないってなんだか変な感じもするけど、深く聞かない方が良さそうね。
「それにわけの分からない相談にのっている間に、俺の可愛いレイナが他の男に口説かれたら困るからな」
「そんな心配しなくても……皆私がエイデンの婚約者だって知ってるんだから、誰も口説いたりしないわよ」
なぁんて事を言ってみたけど、別にエイデンの婚約者だって分からなくても、誰からも口説かれない気がする。
「何を言ってるんだ。俺の婚約者だろうが何だろうが、こんなにも綺麗なレイナを見て口説きたくならない男はいないだろう」
そりゃ少し大袈裟じゃない?
でもエイデンは大真面目な顔をしてるし、もしかしたら本気なのかも……
嬉しさと照れ臭さで顔だけじゃなく心まで熱く燃え上がってくる。
一曲踊り終わっても、エイデンが私の手を離すことはなかった。再び音楽に乗りステップを踏む。
「そう言えば……昼はアイリン姫だけじゃなく、クリスティーナ姫とも話をしたのか?」
「えぇ。あとジャスミン様も一緒にお話ししたわ」
エイデンが微妙な表情をしている。
「それで……何か聞いたか?」
「何かって、どんな話?」
エイデンは何かを言いかけて、言いにくそうに口を閉じた。
そうよね。そりゃ聞きにくいわよね。
本当はエイデンが言いたい事は聞かなくても分かってる。エイデンは、私がエイデンとクリスティーナの関係を知っているか確認したいのよね?
分かってるけど、分からないふりしちゃうもんね。教えてなんかあげないんだから。
いつも私ばっかり悩まされてるお返しよ。少しはエイデンの頭の中も私のことでいっぱいになればいいのよ。
「おい、何笑ってんだ?」
「別に何でもないわ」
「……考え事なんかして余裕だな。もっと俺に集中しろよ」
エイデンが繋いだ手に力をいれた。
さぁ、エイデン。どうするの? 私にクリスティーナが元婚約者だって言っちゃう? それともバレなきゃいっかって黙っているの?
何だか意地悪な自分が楽しくて、ついつい笑ってしまった。
0
お気に入りに追加
94
あなたにおすすめの小説
家出したとある辺境夫人の話
あゆみノワ★9/3『完全別居〜』発売
恋愛
『突然ではございますが、私はあなたと離縁し、このお屋敷を去ることにいたしました』
これは、一通の置き手紙からはじまった一組の心通わぬ夫婦のお語。
※ちゃんとハッピーエンドです。ただし、主人公にとっては。
※他サイトでも掲載します。
好きな人に『その気持ちが迷惑だ』と言われたので、姿を消します【完結済み】
皇 翼
恋愛
「正直、貴女のその気持ちは迷惑なのですよ……この場だから言いますが、既に想い人が居るんです。諦めて頂けませんか?」
「っ――――!!」
「賢い貴女の事だ。地位も身分も財力も何もかもが貴女にとっては高嶺の花だと元々分かっていたのでしょう?そんな感情を持っているだけ時間が無駄だと思いませんか?」
クロエの気持ちなどお構いなしに、言葉は続けられる。既に想い人がいる。気持ちが迷惑。諦めろ。時間の無駄。彼は止まらず話し続ける。彼が口を開く度に、まるで弾丸のように心を抉っていった。
******
・執筆時間空けてしまった間に途中過程が気に食わなくなったので、設定などを少し変えて改稿しています。
婚約者が他の女性に興味がある様なので旅に出たら彼が豹変しました
Karamimi
恋愛
9歳の時お互いの両親が仲良しという理由から、幼馴染で同じ年の侯爵令息、オスカーと婚約した伯爵令嬢のアメリア。容姿端麗、強くて優しいオスカーが大好きなアメリアは、この婚約を心から喜んだ。
順風満帆に見えた2人だったが、婚約から5年後、貴族学院に入学してから状況は少しずつ変化する。元々容姿端麗、騎士団でも一目置かれ勉学にも優れたオスカーを他の令嬢たちが放っておく訳もなく、毎日たくさんの令嬢に囲まれるオスカー。
特に最近は、侯爵令嬢のミアと一緒に居る事も多くなった。自分より身分が高く美しいミアと幸せそうに微笑むオスカーの姿を見たアメリアは、ある決意をする。
そんなアメリアに対し、オスカーは…
とても残念なヒーローと、行動派だが周りに流されやすいヒロインのお話です。
私がいなくなった部屋を見て、あなた様はその心に何を思われるのでしょうね…?
新野乃花(大舟)
恋愛
貴族であるファーラ伯爵との婚約を結んでいたセイラ。しかし伯爵はセイラの事をほったらかしにして、幼馴染であるレリアの方にばかり愛情をかけていた。それは溺愛と呼んでもいいほどのもので、そんな行動の果てにファーラ伯爵は婚約破棄まで持ち出してしまう。しかしそれと時を同じくして、セイラはその姿を伯爵の前からこつぜんと消してしまう。弱気なセイラが自分に逆らう事など絶対に無いと思い上がっていた伯爵は、誰もいなくなってしまったセイラの部屋を見て…。
※カクヨム、小説家になろうにも投稿しています!
五歳の時から、側にいた
田尾風香
恋愛
五歳。グレースは初めて国王の長男のグリフィンと出会った。
それからというもの、お互いにいがみ合いながらもグレースはグリフィンの側にいた。十六歳に婚約し、十九歳で結婚した。
グリフィンは、初めてグレースと会ってからずっとその姿を追い続けた。十九歳で結婚し、三十二歳で亡くして初めて、グリフィンはグレースへの想いに気付く。
前編グレース視点、後編グリフィン視点です。全二話。後編は来週木曜31日に投稿します。
聖女を騙った少女は、二度目の生を自由に生きる
夕立悠理
恋愛
ある日、聖女として異世界に召喚された美香。その国は、魔物と戦っているらしく、兵士たちを励まして欲しいと頼まれた。しかし、徐々に戦況もよくなってきたところで、魔法の力をもった本物の『聖女』様が現れてしまい、美香は、聖女を騙った罪で、処刑される。
しかし、ギロチンの刃が落とされた瞬間、時間が巻き戻り、美香が召喚された時に戻り、美香は二度目の生を得る。美香は今度は魔物の元へ行き、自由に生きることにすると、かつては敵だったはずの魔王に溺愛される。
しかし、なぜか、美香を見捨てたはずの護衛も執着してきて――。
※小説家になろう様にも投稿しています
※感想をいただけると、とても嬉しいです
※著作権は放棄してません
追放された悪役令嬢はシングルマザー
ララ
恋愛
神様の手違いで死んでしまった主人公。第二の人生を幸せに生きてほしいと言われ転生するも何と転生先は悪役令嬢。
断罪回避に奮闘するも失敗。
国外追放先で国王の子を孕んでいることに気がつく。
この子は私の子よ!守ってみせるわ。
1人、子を育てる決心をする。
そんな彼女を暖かく見守る人たち。彼女を愛するもの。
さまざまな思惑が蠢く中彼女の掴み取る未来はいかに‥‥
ーーーー
完結確約 9話完結です。
短編のくくりですが10000字ちょっとで少し短いです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる