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26.出国
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エイデンの事を好きかもしれない。そう思ってからの数ヶ月、私は妃修行を頑張った。溢れんばかりの愛情で私を幸せにしてくれるエイデンに、私は何にも返してあげられないだもの。せめて妃修行を頑張って皆に認められなきゃね。
「レイナ様はダンスが上達されましたね」
「本当に。はじめの頃は足ばかり気にしてらしたのが、最近では姿勢まで気にする余裕がおありですもの」
ダンス講師とマナー講師とのティータイムは、マナー講座の実践も兼ねているので気は抜けない。それでも二人の講師に褒められると、顔は自然と笑顔になってしまう。
「そう、その笑顔。踊っている間もそんな自然な笑顔が欲しいですね」
私は踊っている時に眉間に皺がよっているらしく、毎回注意されてしまう。
「結婚式まであまり時間もないですし、頑張りましょうね」
「結婚式って、まさか私のですか?」
まさか知らない間にエイデンと私の結婚が決まったのかと思って焦ってしまったけど、どうやら私の結婚式じゃないらしい。
「サンドピークの王太子の結婚式ですよ。レイナ様も行かれるんですよね?」
サンドピークっていったら、私のいるフレイムジールに隣接する大国よね。妃修行の一環で、カイルから近隣諸国との関係についても説明を受けている。確か広大な砂漠にあるオアシス都市で、風の力を持つ一族が治めていたはずだ。
「何も聞いてないんですけど、私もその結婚式に行くんでしょうか?」
エイデンからもカイルからも、特にサンドピークに行くと言う話は聞いていない。
「何もお聞きになっていないのですか? レイナ様は陛下の婚約者ですから、てっきり同行されるものだと思ってました」
まだ先の事だから聞かされてないのかと思ったが、その結婚式はどうやら10日後らしい。
「10日後って……私、間に合うんですか?」
砂漠なんて見た事なんてないからサンドピークに行けるのは嬉しいけど、あと10日で私は完璧な令嬢になってるんだろうか?
二人の講師は顔を見合わせてクスクスと笑った。
「大丈夫ですよ。完璧とはまだ言えませんが、陛下のお隣に並んでも恥ずかしくないレベルにはなられておられますので」
やったぁ。じゃあ今夜エイデンに会ったら話さなきゃ。
妃修行が終わり、部屋でのんびりしている間も私の頭はサンドピークへの旅行の事でいっぱいだった。
「サンドピークかぁ……砂漠に囲まれた国ってどんな所なんだろう」
「楽しみね。レイナが行くなら、私もついて行っていいのよね?」
盛り上がる私とミアの横で、なぜだかビビアンだけが微妙な表情だ。
お待ちかねのエイデンが私の部屋を訪れたのは、今日が終わるか終わらないかというくらいの時間だった。
「まだ起きていたのか?」
「エイデンと話がしたくてがんばって起きてたの」
さっきから欠伸はとまらなかったけど、エイデンに会えた嬉しさからか、眠気はどこかへぶっ飛んでしまった。いつのまにかビビアンとミアはいなくなって、部屋には二人きりだ。
「話の前に、まずは充電タイムだな」
エイデンが私をぎゅっと抱きしめた。
「レイナ、可愛い。林檎みたいで美味しそうだ」
私の火照る頬をツンツンとつついてエイデンが笑う。ドギマギする私を見て満足したのか、エイデンが話は何かと尋ねた。
「結婚式のことなんだけど……」
「結婚式?」
「そう。サンドピークの王太子の結婚式に行くんでしょ?」
「その話か。結婚式には俺とレオナルドで行ってくるから、レイナは留守番頼むな」
エイデンが私の頭をポンポンと優しく叩いた。
「何日か城をあけるが、カイルを置いていくから心配しなくても大丈夫だ」
「その結婚式、私もついて行ったらダメかなぁ?」
「ダメだ!! レイナはまだ砂漠に行けるほど回復してないだろ」
あまりにもキツイ口調で反対されてしまったので、一瞬怯んでしまう。
「大丈夫よ。もう体も思い通りに動くし、体力ももどったんだから」
「それでもダメだ。連れてはいけない」
「どうして?」
エイデンはひどく困った顔をしている。
「先生方は、こういう場合婚約者である私も同行するのが普通だとおっしゃってたわ」
「とにかくだめだ!! レイナはまだ踊れないだろ。王太子の結婚式なんだから、ダンスは避けられないんだぞ」
「先生からは完璧ではないけど、大丈夫だって言ってもらえたわ」
「完璧ではない者を、誰が婚約者だって紹介できるんだ!!」
エイデンの言葉が胸に突き刺さった。
「分かったわ……」
私が諦めたと分かり、エイデンがほっとしたような顔をした。
「疲れてるだろ。もう遅い、ゆっくり休めよ」
エイデンが去った後も、私の胸は痛んだままだ。
たしかにダンスもマナーも完璧じゃないから、エイデンが私のことを紹介したくない気持ちも分からなくはないわよ。でもこれでも頑張ったんだからね。
あーあ。情けない。人に紹介したくないと思われる婚約者ってなんなのよ。情けなくて泣けてきちゃうわ。
この数ヶ月のハードな妃修業を思い出すと、何だか張り詰めていた糸がプチんと切れたような気がした。
朝になっても、私の失われてしまったやる気は全く回復する気配がなかった。
「ねぇミア、今日は何だかしんどくって……妃修行ってお休みできるのかな?」
一日ズル休みしてボーっとしてれば、きっと明日にはやる気が出るわ。結局修行だけじゃなく、何にもする気が起きないので、朝だというのにベッドに戻った。
大きく開かれた窓からは春の爽やかな風が吹き込んでくる。その風に混じり、楽しそうな笑い声が聞こえてくる。
いいなぁ……私もどこかに行きたいなぁ。
記憶を無くして以来、城の外に出たのは数ヶ月前のピクニックの一度きりだ。何があるか分からないからと、城の中すら一人では自由に歩けない。
「はぁ……」
なんだか窮屈で、ため息が出ちゃう。
眠くもないのにベッドでゴロゴロしている私の元に、エイデンがやって来たのは昼すぎだった。
「レイナ、どうしたんだ? 具合が悪いのか?」
「具合が悪いっていうか……何にもやる気が出ないから休んでるだけよ」
ベッドに横になったまま、エイデンを見ずに答えた。
「レイナ……夏になったら大国会議がある。今年の開催国はアストラスタなんだが、レイナも一緒に行かないか?」
えっ?
思わず体を起こして前のめりになってしまう。
「本当に? 本当に私も一緒に行っていいの?」
「ああ。アストラスタは綺麗だし、治安もいい国だからレイナも気にいるはずさ。一緒に行って、俺の婚約者だと紹介させてくれ」
エイデンが愛おしそうな瞳で私を見つめながら髪を撫でた。
「ありがとう、エイデン。私、すっごく楽しみよ」
やったぁ。めちゃくちゃ嬉しい。
我ながら単純だと思うけど、さっきまでの無気力が嘘みたいにやる気が出てきちゃった。
夏までに苦手なダンスも完璧になってやると思うと、修行にも身が入るってもんよ。
そしてエイデンがサンドピークに出発する日がやって来た。
「レイナいいか? 俺がいない間、絶対に部屋から出るんじゃないぞ」
そう言って人目があるのにも関わらず、エイデンは私をぎゅっと抱きしめた。朝からエイデンはずっとこんな調子で、自分が留守の間の私の事を心配している。私って、そんなに危なっかしいかしら?
あげくに、あんまりにも私の事が心配なもんだから自分はやはりサンドピークには行かないって言い出してしまった。どうせ同じ顔なんだし、レオナルドが髪を赤くして行けばいいじゃないかだって。レオナルドもレオナルドで、「楽しそうですね」とかいうもんだから、カイルが焦っている。
結局もめにもめて、マルコが私の護衛をする事で話はついた。レオナルドについて行きたかったマルコは、私の護衛なんかやりたくないと今でも不満そうだ。
「レイナ。出来るだけ早く帰るからな」
相変わらず私をキツく抱きしめたまま離そうとしないエイデンを、カイルが護衛の近衛騎士を使ってひっぺがした。
「いいか、レイナ。絶対にすぐ帰るから部屋から出るんじゃないぞ!!」
私の姿を何度も何度も振り返りながら、仕方なく出て行くエイデンをビビアン達と共に苦笑しながら見送った。
「レイナ様はダンスが上達されましたね」
「本当に。はじめの頃は足ばかり気にしてらしたのが、最近では姿勢まで気にする余裕がおありですもの」
ダンス講師とマナー講師とのティータイムは、マナー講座の実践も兼ねているので気は抜けない。それでも二人の講師に褒められると、顔は自然と笑顔になってしまう。
「そう、その笑顔。踊っている間もそんな自然な笑顔が欲しいですね」
私は踊っている時に眉間に皺がよっているらしく、毎回注意されてしまう。
「結婚式まであまり時間もないですし、頑張りましょうね」
「結婚式って、まさか私のですか?」
まさか知らない間にエイデンと私の結婚が決まったのかと思って焦ってしまったけど、どうやら私の結婚式じゃないらしい。
「サンドピークの王太子の結婚式ですよ。レイナ様も行かれるんですよね?」
サンドピークっていったら、私のいるフレイムジールに隣接する大国よね。妃修行の一環で、カイルから近隣諸国との関係についても説明を受けている。確か広大な砂漠にあるオアシス都市で、風の力を持つ一族が治めていたはずだ。
「何も聞いてないんですけど、私もその結婚式に行くんでしょうか?」
エイデンからもカイルからも、特にサンドピークに行くと言う話は聞いていない。
「何もお聞きになっていないのですか? レイナ様は陛下の婚約者ですから、てっきり同行されるものだと思ってました」
まだ先の事だから聞かされてないのかと思ったが、その結婚式はどうやら10日後らしい。
「10日後って……私、間に合うんですか?」
砂漠なんて見た事なんてないからサンドピークに行けるのは嬉しいけど、あと10日で私は完璧な令嬢になってるんだろうか?
二人の講師は顔を見合わせてクスクスと笑った。
「大丈夫ですよ。完璧とはまだ言えませんが、陛下のお隣に並んでも恥ずかしくないレベルにはなられておられますので」
やったぁ。じゃあ今夜エイデンに会ったら話さなきゃ。
妃修行が終わり、部屋でのんびりしている間も私の頭はサンドピークへの旅行の事でいっぱいだった。
「サンドピークかぁ……砂漠に囲まれた国ってどんな所なんだろう」
「楽しみね。レイナが行くなら、私もついて行っていいのよね?」
盛り上がる私とミアの横で、なぜだかビビアンだけが微妙な表情だ。
お待ちかねのエイデンが私の部屋を訪れたのは、今日が終わるか終わらないかというくらいの時間だった。
「まだ起きていたのか?」
「エイデンと話がしたくてがんばって起きてたの」
さっきから欠伸はとまらなかったけど、エイデンに会えた嬉しさからか、眠気はどこかへぶっ飛んでしまった。いつのまにかビビアンとミアはいなくなって、部屋には二人きりだ。
「話の前に、まずは充電タイムだな」
エイデンが私をぎゅっと抱きしめた。
「レイナ、可愛い。林檎みたいで美味しそうだ」
私の火照る頬をツンツンとつついてエイデンが笑う。ドギマギする私を見て満足したのか、エイデンが話は何かと尋ねた。
「結婚式のことなんだけど……」
「結婚式?」
「そう。サンドピークの王太子の結婚式に行くんでしょ?」
「その話か。結婚式には俺とレオナルドで行ってくるから、レイナは留守番頼むな」
エイデンが私の頭をポンポンと優しく叩いた。
「何日か城をあけるが、カイルを置いていくから心配しなくても大丈夫だ」
「その結婚式、私もついて行ったらダメかなぁ?」
「ダメだ!! レイナはまだ砂漠に行けるほど回復してないだろ」
あまりにもキツイ口調で反対されてしまったので、一瞬怯んでしまう。
「大丈夫よ。もう体も思い通りに動くし、体力ももどったんだから」
「それでもダメだ。連れてはいけない」
「どうして?」
エイデンはひどく困った顔をしている。
「先生方は、こういう場合婚約者である私も同行するのが普通だとおっしゃってたわ」
「とにかくだめだ!! レイナはまだ踊れないだろ。王太子の結婚式なんだから、ダンスは避けられないんだぞ」
「先生からは完璧ではないけど、大丈夫だって言ってもらえたわ」
「完璧ではない者を、誰が婚約者だって紹介できるんだ!!」
エイデンの言葉が胸に突き刺さった。
「分かったわ……」
私が諦めたと分かり、エイデンがほっとしたような顔をした。
「疲れてるだろ。もう遅い、ゆっくり休めよ」
エイデンが去った後も、私の胸は痛んだままだ。
たしかにダンスもマナーも完璧じゃないから、エイデンが私のことを紹介したくない気持ちも分からなくはないわよ。でもこれでも頑張ったんだからね。
あーあ。情けない。人に紹介したくないと思われる婚約者ってなんなのよ。情けなくて泣けてきちゃうわ。
この数ヶ月のハードな妃修業を思い出すと、何だか張り詰めていた糸がプチんと切れたような気がした。
朝になっても、私の失われてしまったやる気は全く回復する気配がなかった。
「ねぇミア、今日は何だかしんどくって……妃修行ってお休みできるのかな?」
一日ズル休みしてボーっとしてれば、きっと明日にはやる気が出るわ。結局修行だけじゃなく、何にもする気が起きないので、朝だというのにベッドに戻った。
大きく開かれた窓からは春の爽やかな風が吹き込んでくる。その風に混じり、楽しそうな笑い声が聞こえてくる。
いいなぁ……私もどこかに行きたいなぁ。
記憶を無くして以来、城の外に出たのは数ヶ月前のピクニックの一度きりだ。何があるか分からないからと、城の中すら一人では自由に歩けない。
「はぁ……」
なんだか窮屈で、ため息が出ちゃう。
眠くもないのにベッドでゴロゴロしている私の元に、エイデンがやって来たのは昼すぎだった。
「レイナ、どうしたんだ? 具合が悪いのか?」
「具合が悪いっていうか……何にもやる気が出ないから休んでるだけよ」
ベッドに横になったまま、エイデンを見ずに答えた。
「レイナ……夏になったら大国会議がある。今年の開催国はアストラスタなんだが、レイナも一緒に行かないか?」
えっ?
思わず体を起こして前のめりになってしまう。
「本当に? 本当に私も一緒に行っていいの?」
「ああ。アストラスタは綺麗だし、治安もいい国だからレイナも気にいるはずさ。一緒に行って、俺の婚約者だと紹介させてくれ」
エイデンが愛おしそうな瞳で私を見つめながら髪を撫でた。
「ありがとう、エイデン。私、すっごく楽しみよ」
やったぁ。めちゃくちゃ嬉しい。
我ながら単純だと思うけど、さっきまでの無気力が嘘みたいにやる気が出てきちゃった。
夏までに苦手なダンスも完璧になってやると思うと、修行にも身が入るってもんよ。
そしてエイデンがサンドピークに出発する日がやって来た。
「レイナいいか? 俺がいない間、絶対に部屋から出るんじゃないぞ」
そう言って人目があるのにも関わらず、エイデンは私をぎゅっと抱きしめた。朝からエイデンはずっとこんな調子で、自分が留守の間の私の事を心配している。私って、そんなに危なっかしいかしら?
あげくに、あんまりにも私の事が心配なもんだから自分はやはりサンドピークには行かないって言い出してしまった。どうせ同じ顔なんだし、レオナルドが髪を赤くして行けばいいじゃないかだって。レオナルドもレオナルドで、「楽しそうですね」とかいうもんだから、カイルが焦っている。
結局もめにもめて、マルコが私の護衛をする事で話はついた。レオナルドについて行きたかったマルコは、私の護衛なんかやりたくないと今でも不満そうだ。
「レイナ。出来るだけ早く帰るからな」
相変わらず私をキツく抱きしめたまま離そうとしないエイデンを、カイルが護衛の近衛騎士を使ってひっぺがした。
「いいか、レイナ。絶対にすぐ帰るから部屋から出るんじゃないぞ!!」
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