影は落ちました

agapē【アガペー】

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【オーロラside】屋根の下では

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サロンを出て、オーロラは私室に戻っていた。最近恒例の、枕に顔を埋めて叫ぶ行為。


んんんーーー!!!



(ちょっと、何あれ!!スマートすぎじゃない?ルーカス様と別れて部屋を出る際にドアを開けてくれたあの仕草!もう、完璧よ!絵になりすぎる!絵師を雇って描かせたいわ。家宝にするわよ!それに、話を聞いて驚いた時のあの顔!瞳がこぼれ落ちそうだったわ!なんて素敵なのー!!私だけを映して欲しいわ!私の事を熱を含んだ瞳で見て欲しいわ!!!)



んんんーーー!!!・・・はぁ




しかし、ルーカス様、本当に気持ち悪い!何なのよあれ!でも、きっと嫉妬したわね・・・ノアールを見る目が敵意剥き出しだったもの。

ノアール、ライバル認定されちゃったんじゃないかしら?仕方ないわよね、だって素敵なんですもの。

ルーカス様の女性の扱いに慣れてる所も、好みのご令嬢には受けがいいかも知れないけど、私は断然ノアールよ!

ノアールのガッチリしすぎてない、鍛えた身体がたまらないわ!抱きしめられた時の包容力が凄いのよ!

でも、この魅力はあまり人には話せないわね。ノアールがご令嬢達に人気が出たら困るわ!

はぁ、早く夜会でノアールとダンスを踊りたいわ・・・こうしちゃいられない!ドレスや宝石、戦闘準備しなきゃ!ノアールも着飾りたいわね・・・楽しみぃ~!!



(もちろん、黒のドレスに赤を差し色にして、宝石はルビーで決まりね!)





オーロラは全て聞かれている事も知らず、今日もご機嫌。これを漏らさず聞いてしまうあたり、ある意味ノアールは優秀な影であると思う。







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