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2章 

3話 夢の中?

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 『………くん』

 何だろう…何か声が聞こえる…気がす…⁇ かな? 

 『リュ………くん』

 『リュー君♬』

 「ん~~、誰?」

 だんだん、目が覚め…声が聞こえた方に顔を向けると、どこかで見たような…見てないような焦げ茶色の肌をした人がいた。

 「酷い! 酷いよ!? リュー君!? あんなに俺達、愛し合った仲じゃないか!?」

 うん。やっぱり知らない人だ。

 そんな事を思ってたら、男性は膝から崩れ落ち…四つ這いになり泣き出した。

 「嘘でしょ…前回の苦労はいったい…。」

 四つ這いになっている姿に、何だか既視感を感じる…。

 バッ!!

 「そうだよね!! 分かるよね!! さぁ!! 今こそ俺の名前を言う時!! さぁ! さぁ! さぁ!! 俺の名は!!」

 だんだん近づいてくる男に気持ち悪さを感じつつ…必死に思い出そうと記憶を辿る…。

 「……」


 「ん~~、やっぱり分からないや!!」

 「どぉぉしてだよぉぉおお!!」


 数分後……。


 「ああ~あの時の神様を名乗る人ね!」

 「いや、俺は正真正銘の神だからね!? いい加減信じて!?」

 「そん事より」

 「そんな事より!?」

 「お腹すいた」

 「………」

 男はため息を吐くと、指を鳴らし…何も無かった空間にテーブルとその上に、白いモチモチした物がみっしりと詰まった深さがある木製のお皿と、お茶が入った湯飲みが置いてあった。


 僕はすぐにテーブルの横に座り…もちもちを手に取り、口に頬張った。

 「ん~~美味しい!!」

 こんな美味しい物を持ってるなんて、この人は本当に神様かもしれない!!

 「それで神様認定されるのは、どうかと思うけど…。
 そのまんじゅうの後にお茶を飲むと落ち着くよ~」

 神様? は僕の正面に座り…テーブルから、まんじゅう? を手に取り食べ、お茶をズズズ…と飲み、落ち着いたようにホッ…と息を吐き、急に真面目な顔になった。

 「いやぁね~今日、君を呼んだのは、ちょ~~とお願いしたい事があるんだよね~~? どうかな? 頼むよ~」

 神様? は手を合わせ、ね? ね? ってと片目を閉じてしつこくお願いしてきた。

 「ええ~~」

 僕が乗る気じゃないとみると、神様? は「もちろんタダじゃない」と言い…指を鳴らした、すると…。

 神様? の隣に透明な袋に入ったまんじゅうがいくつも落ちてきた。

 「君が俺の願いを聞いてくれたら、このまんじゅう100個とそのお茶をあげよう!! どうかな? 君が食べる事が好きーー「1000個」」

 「……えっ? ちょ~と聞き間違いかな? もう1回聞いてもいい?」

 「1000個」

 「マジ?」

 僕はその返答に首を縦に振る。

 たった100個なんて直ぐに無くなるに決まってるでしょ? 本当なら1000個でも足りないくらいなのに、いっその事10000ーー「分かった!! 分かったから! ちょ~~と待ってね! 直ぐに用意するからっっさ!!」

 微妙に汗をかいているような、神様は空間を曲げ…消えた。

 僕は待っている間に、テーブルに置いてある、おまんじゅうを食べて待つ事にした。

 モグモグ…。


 またもや、数分後……。


 「やぁ! やぁ! やぁ! お待たせ、お待たせ!! 要望にあったまんじゅう1000個持ってきたよ!! これでお願い聞いてくれるんだよね!?」

 「モグモグ…ゴックン。うん。いいよー!」

 ちゃんと約束は守らないとね!!

 「いやぁ~良かった! 良かった! お願い聞いてくれなかったらどうしようかと思っちゃったよ~」

 僕は最後のおまんじゅうを手に取り…口に頬張った。

 その時、神様? の笑みが固まったのは気のせいだろう…。

 「んで! 君にお願いっていうのは…。君が今、眠ってる島から北西40Kmにある島に行って妖狐を助けてほしいのさ!!」


 妖狐?
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