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30話 魔法レベル4

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 遅れてすみません! これからはちょいちょい投稿していきます!


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 「みゃーも行くにゃー!」

 ネロがガタン…と音を立て、勢いよく立ち上がった。

 フォークを片手に。

 「ふむ…お前には、ダンジョンは早い」

 「にゃ!?」

 がーん! とショックを受け…床に両手を付けた。

 フォークを握りしめながら。

 コイツ…食い意地はりすぎだろ…。

 俺は、呆れたようにため息を吐きながらアリーの脳内に話しかけた。

 (ネロの魔法レベルは、もう直ぐ4になる。その後ならいいぞ)

 「ふむ…パンは、この奴隷もダンジョンに連れて行くつもりか?」

 (ああ、そうだ)

 そう答えると、アリーは少し考えるように眼を閉じた。

 まぁ、経験が浅いネロを連れて行くのは、俺もどうかと思うが…ちょうどいい機会だ。

 お前ネロの本質を確かめさせてもらう。

 ボスという者がいるダンジョンは、絶好な場所だ。

 はたしてお前ネロは、なんだろうな…。

 「分かった。では準備が出来たら、私に会いに来てくれ歓迎する」


 それは断る。


 €€€€€


 アリーと、ダンジョンに行く約束をしてから3日が経ち…ようやくネロの魔法レベルが4になった。


 **********

 種族:猫人族

 名前:ネロ

 体力:7.740(+6.880)

 魔力:4.320(+3.840)

 魔法:身体強化Lv4 UP↑

 称号:『英雄の奴隷』

 **********


 息を荒げながら、草の上で大の字になっている横目に空を見上げる。

 ふむ…とりあえず、これだけ体力があれば不意打ちを受けたとしても、死ぬ事はないだろう。

 魔力も十分にある事で、6時間は身体強化をし続けることができるだろう。

 よし、ではアリーの所に行くか。

 ネロの近くに行き、アリーの元まで中距離をしようとすると…ある事に気づいた。

 アイツアリーの住んでる場所知らねぇ。

 「ご先祖…どう…したのにゃ?」

 だんだん、息が整いはじめたネロが、上目遣いでもっと近くに寄った。

 (余り近くに寄るな)

 「うにゃ…」

 なぜ、そこまで落ち込む…。

 耳がペタ…と折れたのを見て、思わずため息が漏れる。

 (とりあえず、お前の魔法レベルが4になった。でだ、約束通りダンジョンに行く。期待してるぞ)

 そう言うと、折れていた耳がピクリ…と動き、みるみるネロの顔が笑顔になっていった。

 「任せてくれにゃ! ご主人様はみゃーが必ず守ってみせるにゃ!!」

 つい、思い上がるな…と言いそうになったが、またネロが落ち込むのが眼に見えているので、開けかけた口をそっと閉じた。

 「にゃふふふふ…特訓の成果見せてやるにゃ!!」

 拳を空に上げるネロを見て、どこか期待をしている俺がいた。




 …そして、ダンジョンに行く日がやってきた。

 お前ネロにとって、今日が人生の分かれ道だ。

 願わくば折れない事を願っている。
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