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第2章 風の国:シルフィタウン

プロローグ 崩壊する信頼

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 【加董 与一かとう よいちside】


 僕には心からの親友がいる。那留風 翠静なるかぜ すいせい。≪風の国・シルフィタウン≫を統べる【現・風の王】。


 元々僕らは貧民街出身だった。あの頃はいつもお腹を空かせていたっけ。土で固めて出来た今にも壊れそうな家。そこが僕と母さんの家。

 この時の翠静はまだ異能力が覚醒していなかった。けれど手が器用で頭も良く、話上手な彼は貴族相手に“靴磨き”や“マッサージ”などをしながら城下町での“情報”を貴族から得ていた。しかし翠静の両親はどっちも最低な人だった。父親は飲んだ暮れで翠静が下町で稼いだお金を奪って自分のお酒代に回していた。翠静の母親は顔が美人なお陰で男を漁り放題だった。暴力夫は翠静に押し付けて別の夫の元についていったんだ。

 そんな彼を母さんは可哀想で翠静は僕らと共に暮らす様になった。母さんと僕の異能力は同じ【能力付与】。母さんが父さんは違う異能力だと言っていた。母さんはあまり父さんの話はしない。僕は別に気にしなかった。父さんがいなくても貧しくても母さんや翠静が側にいるだけで満足だった。

 僕と母さんは木彫りの花を彫り、その≪威力増加付与≫を込めて【御守り】を作っていた。それを翠静が城下町へ行って貴族相手に売っていた。【御守り】が貴族の相手に好評で結構儲かっていた。その日のご飯が少し豪勢になり皆喜び合ったっけ。嬉しかったな。

 でもそんな時母さんは流行り病にかかってしまった。いくら儲けたとはいえ薬はかなりの高額。【御守り】を稼いだ数倍の値段だ。とてもじゃないが短時間で稼げる額ではなかった。しかし僕らは諦めなかった。【付与つきの木彫りの御守り】を徹夜で作っては売って作って売っての繰り返しだった。

 ……ようやく薬を買える金額まで到達したものの僕らは。母さんはとっくに病気が進行して死んでいた。……もっと裕福だったら国の税金がもう少し少なかったらもう少し治安が良かったら………貴族が王族がもっと僕ら貧民に目を向けていれば母さんは死ななかったと憎しみが積もるばかり。何より僕達は自分の力不足を嘆いていた。


 それからの翠静と僕の行動は速かった王族が住む宮殿の門へ行き、その場で僕ら貧民がどんなに生活が苦しいことを訴え続けていた。

 ………けれど返ってきた返事は“暴力”だった。僕らはボコボコにされ≪貧民街≫に連れて帰されそのまま捨てられた。

 それから王族や貴族達に突き放され僕ら貧民人を“いないもの”としていた。

 我慢が出来なかった男が武器を持ち仲間を引き連れて貴族達を反乱を起こそうとしたが敵う筈がなく…………。

 “逆らうな。逆らえればお前達もこうなる”


 そう兵士達にその場で見せしめに“処刑”された。男達の“首”は貧民街にゴミの様に捨てられて彼らの家族達は泣いていた。

 貧民達はそれ以降“恐怖”で逆らわなくなった。これを機に貴族達は税金を更に高く上げた。生活が貧民達はどんどん死んでいく。翠静は一人で思い詰め“ちょっと出てくる”と僕に言付けをしどこかに行ってしまった。



 ーーーーーーーー


 ……“事の一件”があって【木彫りの御守り】も貴族達に売れなくなってしまった。それ所か【木彫り】は全部壊される始末。等々王族達が“貧民が城下町”に出入りすることを禁じた。


 何も稼げなくなった僕は食べるものさえ買えなくなり僕はどんどん衰弱していた。僕はなんて無力なんだろう。……この苦しさから逃げられるのなら死んでもいい。


 …………後はもう死を待つだけ。


 ーーーーそんな時だった。


 『一緒にこの国を良くするぞ!与一!!』


 両手に風の能力を覚醒させた翠静がそこに立っていた。衰弱していた僕を翠静は引っ張り上げる。空を見上げると沢山の果物やパンなど沢山の食料が“風の力”で浮いていた。そして風の能力を解除させ食料が空から降り注いでいく。その光景に貧民達は歓喜の声を上げた。

 
 僕は涙が止まらなかった。彼が一人で逃げたのかと思いさえした。しかし違った。たった一人で能力を覚醒する為に特訓しながらこの食料の山を集めて来たんだ。
 
 恥ずかしかった。親友を疑っていた自分に。恨み言を嘆くことしかしなかった自分に。………何も出来なかった自分に。


 もう僕は翠静を疑うことは絶対に。今度は彼を支える盾になろう。僕のこの瞬間からその誓いを心の中で立てた。


 翠静と僕達貧民達は計画を練り鍛え上げ続ける。翠静は他国から強い仲間を集めて来てくれた。

 そして十分な仲間達を引き連れて僕らは革命の狼煙を上げ王族達と戦った。

 遂に翠静が前王の首を討ち取ることが出来たんだ。


 『いいか!!これからは俺が≪王≫となる那留風 翠静だっ!!よく覚えとけっ!!』


 “王”を失った王族や貴族達は力を持つ翠静の前に跪いた。その姿がとても神々しく見えた。僕はこの光景を忘れることはないだろう。


 そして翠静は≪風の王≫となり僕は≪宰相≫の立場に着かせてもらった。僕は書類仕事を任せれ戦争での後始末や税を見直し庶民達や貧民達が苦しまない様に≪法律≫も改正させる書類を寝ることを惜しみ何日も掛け作成させる。作成した書類は翠静に託した。宰相の立場であるのに僕は会議に出席出来なかった。理由は分かる。僕の異能力がBだからだ。貴族や翠静の仲間達は僕の存在をよく思っていない。宰相の立場になった時も反対され続けた。翠静がずっと僕を庇ってくれて事は落ち着いたけれど。

 本当は僕も会議に参加したかったけれど優先するはこの書類の案が通ることだ。会議のことは翠静に任せるとして。国の会議でこの案が通れば確実に死人が減る。そうすれば僕らのような思いをしなくていい子供達が増えるだろう。会議を終えた翠静はただ僕に“案は通った”と言ってSランクの仲間達の元へ戻っていった。……戦争を終えてから僕らはあまり会話をすることはなかった。お互いに忙しいのは分かるけれど……僕は孤独で悲しかった。……貧民だった母さんと翠静と一緒にいた頃が恋しいなんて思ってはいけない。それはここまで戦ってくれた翠静への“裏切り”だ。………ただ少し位君と話をしたかったよ。翠静。


 翠静は他の仲間達と共に国を脅かす高ランクのモンスターを狩っていた。戦闘では役に立たない僕は城に籠って書類整理ばかり。本当に彼の力になれているだろうか?……いや。もっとある筈だ。僕の“やるべきこと”。

 僕も翠静の力になりたくて書類を片付けた後に残った時間であらゆる研究をした。どうすれば翠静が国の皆がもっと豊かに生活出来るのか考え研究し続けた。


 そしてやっと完成した。風鈴と風車を利用した風を永遠に操ることが可能な装置【永遠とわの花】が。翠静に説明をした。彼の力が重要不可欠だから。

 装置の心臓部に彼の≪風の異能≫そして新たに覚醒した≪天候を自在に替える能力≫を込め貯めさせる。そしてこの装置や風車、風車には僕の【増加付与】・【能力継続付与】を備えている為もう翠静の力を頼らなくても風が止むことはなくなる所かこの国の天候さえこの機械で自在に操れることが出来る。水が枯れることはなくなるし何よりも農作物が枯れることや水害で腐ることはもうない。何より誰もが食料が困ることはなくなるだろう。

 翠静からも“よくやったな。与一。”って褒められた。……やっと君の役に立てることが出来るんだね。翠静。


 僕は兵士達に命令をして国全体に【能力付与】付きの風車や風鈴を配置させ装置を起動させた。……結果は成功。この国から“風”が止むことはなくなった。

 少しは“皆”から認められただろうか。………しかしこの功績は翠静の手柄になっていた。翠静も否定はしていなく逆に自分がこの“装置”を考案したかのように仲間達と話していた。……別にそれでも良かった。翠静の役に立ったことが目的だったから。………別に悲しくはないさ。


 ……誰にも認めて貰わなくてもいい。僕には翠静がいるもの。そう信じ僕はずっと自分の部屋に閉じ籠り書類の整理や装置の点検、更なる研究を続けた。いつか翠静と飲み明かしたいな。……それからも翠静は“僕の元へ”来ることはなかった。


 でも信じてる。たった一人の“親友”だもの。


 そういえば王族達に反落を起こす数日前の夜。僕らはこれからのことを話していた。


 『ねぇ!翠静。もしこの戦いが無事に終えたらさ。僕らでこの国を秩序と平和を守る秘密組織を作ろうよ!!』


 『“秘密組織”だぁ?』


 『そうさ!僕らでこの国を守るんだ!貴族や庶民そして貧民の皆が安心して毎日を暮らせる様に!』


 『それでどうするんだ?』


 『……あのね。まずは。…………』


 最初は馬鹿馬鹿しくしていた翠静だったけど僕の話を聞く内に興味を示して耳を傾けたくれた。僕は嬉しくて考えていたことを全部彼に話してしまった。


 『成る程な。それいいじゃん!!』


 『でしょう!!組織の名前は【風清弊絶ふうせいへいぜつ】とかどう?』


 『四字熟語で≪風習が良くなって弊害や悪事がなくなる≫てことか。それに≪風≫の文字が入ってこの国にピッタリだな。』


 『うん。それで秘密基地は表向き一軒はホテルだけどエレベーターに細工をして秘密のパスワードを入れると“秘密基地に繋がる仕掛け”なんて面白くないかい!』


 『!!それスゲェな!!戦いが終わったら俺達と後“頼もしい仲間”を作ってやろうぜ!!』


 僕らはその晩日が暮れるまで僕の考えた≪秘密組織≫のことを二人で語り明かした。


 今では夢物語になってしまったけれど。それ所じゃないもの。僕らは僕らのやるべきことをすればいい。やることは変わらない。


 ねぇ。知ってる?翠静。僕の≪能力付与≫で風鈴や風車にのこと。今では国中に“その花”が

 花の名は≪赤色のゼラニウム≫。花言葉は≪真の友情≫≪信頼≫≪尊敬≫そして………≪君ありて幸福≫。


 “君がいて幸福”ってことさ。


 母さんを亡くしても僕は君が側にいてくれたことがとても幸せだったんだよ?君とならなんだって頑張れる。……頑張れたんだ。


 この“”。


 「ご機嫌よう。風の国の宰相殿。……加董 与一。」


 「………君は誰だ?」


 その男は神出鬼没。いきなり僕の前に現れた。今まで見た中でも息が止まりそうな程の美しい美貌を持つ怪しげな≪黒≫を象徴する男。男の僕でも見惚れてしまう程だ。

 駄目だ。しっかりしないと。………この男。どうやってココに侵入した?僕の部屋は城の“地下室”にある。関係者意外は立ち入りを禁じられている。僕だって部屋の“外”に出られないのに。………監禁状態だって思われるかもしれないけど翠静が言っていたんだ。“僕を守る為”だって。……ここは外の空気を吸ってない。

 今問題なのは目の前の彼がどうやって侵入したかだ。


 「君は城の関係者ではないね?……どうやってここに侵入した?」


 僕一人でどう対処すればいい?武器もなくては“能力付与”の能力があってもどうすることもできない。……見るからに相手はヤバい奴だって肌で分かる。


 「まぁまぁ。そんなに怖がらないでよ。……君に危害は加えないからさ。」


 「……それをどう証明出来るんだ?」


 「証明?可笑しなこと言うね。君。」


 男は笑いながら次の瞬間僕の背後にいた。首に革手袋の感触がゆっくりと当たっていく。


 「危害?そんなのココに入った時点で出来るじゃないか。」
 

 「ッ!?」


 冷や汗が止まらない。この男はヤバ過ぎる。僕らが戦った風の前王なんて“赤子”だ。……翠静でも勝てない。“この男”は本当に人間なのか?


 「ふふ。別に僕は君の生死なんて興味はない。……ただ。君を見ていて実に“滑稽”でね。ここ“百年”は外に出てないだろ?可笑しいとは思わないかい?」


 「……それは。」


 確かにおかしいとは思ったさ。地下室こんな所に閉じ込められるなんて思ってもみなかった。……でもすぐに納得ざる終えなかった。僕は“強くない”から。

 
 「……何故成果を成し遂げた君なのに那留風 翠静に全てを奪われなきゃいけなかったのか?………Bランクである君を側に置く那留風の“本当の理由”を考えたことがあるかい?」


 「そんなのッ“親友”だからに決まってるだろッ!!」


 本当はずっと考えてた。翠静。なんで僕に会いに来てけれないの?どうして僕が考案したモノを奪っていくの?………どうして“こんなとこ”に閉じ込めるの?


 ……でも本当は“ちゃんとした理由”があってのことでしょ?


 「“理由”は簡単さ。………側に置いておけば“便利”だからさ。」


 「ッ違う!!そんな訳ないッ!!」


 翠静は僕のことを“親友”だって言ってくれた。僕が死にそうな時に引っ張り上げ助けてくれた。違う違う違う!!翠静が僕を“裏切る”なんてそんな訳ーーーー。


 否定をしたいのに僕は“ある日の会話”を走馬灯の様に思い出す。



 『ねぇ。翠静。たまには一緒に食事でも……。』


 『あ。悪い。今日は外せない“仕事”があるんだわ。』
 

 『そっか。じゃあ明日……。』


 『与一。分かるだろ?“俺達”は遊んでる暇なんてないだろ?』


 『……ははっ。そうだよね。ごめんね。翠静も忙しいのに。』


 『分かればいいさ。じゃ!頑張れよ。に来れるか分からないけど出来るだけ時間は作るわ。』


 『!ありがとう!!』


 そして翠静は二度と僕の部屋に立ち寄ることはなかった。


 「……違…う…よ。そうだ。きっと仕事が忙しいんだ!!そうに決まってる!!だって翠静は“風王”だから!!」


 大丈夫。理由がある。翠静は理由となしに僕にこんなことする筈ない。だって僕らは……。
 

 「ふーん。まだ信じるのか。綺麗な“友情”だね。………じゃあ“コレ”をそんな君に見て貰おうか。」


 「?なんだ。それは。」


 男は笑いながら球体の水晶を出現させる。何をするつもりだ?


 「僕の能力【写し身】で今からこの水晶に那留風のここ数日間の行動を記録してある。」


 「なっ!?」


 「見てみるといいさ。君も気になってるんでしょ?本当は真実はどうなっているのかさ。」


 確かに気になる。普段翠静がどんな仕事をしているのか。でもこの男を本当に信用していいんだろうか。


 「その水晶には真実しか写ってないよ。僕は那留風ごときを陥れる程雑魚じゃないし暇じゃないから。」


 「それならどうして僕に構う?」


 男はきょとんとさせた後に再び怪しく笑った。


 「そんなの君があまりにも“哀れ”でね。いや。僕がわざわざこんなことしなくても君は辿。」


 「?どういうことだ?」


 “本来”?“僕が辿り着く”?どういう意味だ。まるで“未来”を知ってるかのように。


 「まぁ。見てみなって。結構滑稽で面白いから。」


 「…………………。」


 僕は覚悟を決め、……そっと水晶を覗いてみる。


 「え?」


 “ソコ”に写された映像は見るに耐えなかったものばかり。


 翠静は“仕事”なんてしていなかった。Sランクの仲間達と夜まで飲み明かしたり、僕が考えていた秘密組織も僕を抜いて勝手に一人で作っていた。


 何より一番信じたくなかったのは。


 「あ”ぁあ”ぁぁぁ!!!!」


 貧民街が僕らが住んでいた頃よりも更に酷くなっていることだ。


 僕は!!ーーーー奴。翠静にっ!!


 僕が考案していた≪法律改正案≫は通っていなかった。いや!!だから僕をこんな地下に閉じ込めたっ!!


 「許さないッ!!那留風 翠静!!」


 お前はもう“親友”なんかじゃない!!只のクズ野郎だッ!!怒りの闘志を燃やした僕に反映したのか。ここにある風鈴に刻まれていた≪赤のゼラニウム≫の紋章が全て違う花に変わっていく。


 「ふふ。これで“舞台”はほぼ完成かな?……後はそうだ!“彼”にも協力して貰おう!」


 男はことは視野に入らなかった。腹の底からドス黒いオーラが溢れていくのが分かる。黒いオーラが僕を包んでいく。僕って“こんな力”が出せたんだ。


 ーーーー新しく咲かせた花の名は≪黒百合≫。



 花言葉は≪呪い≫そして………≪復讐≫。


 僕はお前に【復讐】してやる。那留風 翠静。


 
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