ラブホテルでイこう!

柄木

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僕の彼氏がトイレになった日④

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 床に額をつけ、黒い豚の尻尾をつけた尻を高々と上げる格好は、はる圭樹けいじゅにさせるお気に入りの格好だ。
 螺旋を描く黒豚の尻尾を引っ張って伸ばしては、くるんと巻き戻る格好を目で楽しむ。眼福だと圭樹に分からないように、晴はこっそりと頷いた。

「……く、……ふ、……うぅ……ん……ッ」
「へえ? 尻尾触っただけでずいぶんと気分を出しているんじゃない? 四つん這いで豚の尻尾だけで気持ちよくなるなんて、最低だよね」

 わざと鼻を鳴らし、プライドに唾を吐くように小馬鹿にした声で嘲笑ってやる。圭樹は被虐趣味だ。こうして普段との立場と真逆な扱いをしてやるほど喜ぶから、ついつい晴も頑張ってしまうのだ。

「ほら、床を舐めるくらい頭下げて。いつも部下の前でふんぞり返っているんでしょ。かわいそうだよね、部下の人たちもさぁ。こんなマゾ豚に頭下げているとかさぁ。今の圭樹さんを観たら、みんな軽蔑した目で唾を吐きかけるんじゃいの?」

 そんな惨めな自分を想像したのか、圭樹がもじもじを尻を動かして、勝手に動いた仕置きとばかりに震える尻に足を置く。尻肉を持ち上げるように踵に力を入れて、形の良い尻肉を歪めてやれば熱い吐息が聞こえた。
 足はそのままにポケットを探り。掌に収まるくらいの小さな短冊形の革製品を取り出したのは、今の圭樹に相応しい革製のプレートだった。
 革の縁を真鍮のような金属で囲い、薄茶色のなめし皮には文字が焼き印されていた。

「ほら、とってこい。三分以内にね」

 晴が放り投げた革のプレートは、綺麗な弧を描いて扉近くにまで飛んでいく。床に落ちたプレートを追って、黒い尻尾を揺らしながら四つん這いのまま圭樹がよろよろと向かって行った。尻がときたま跳ねるのは、中のプラグが圭樹のイイトコロに当たるからだろう。

「ほーら。もーいっぷん経過ー。間に合わないと地元に帰っちゃうからね? 役立たずの圭樹さんなんか要らないしー?」

 むろん、そんなつもりはない。せっかくここまで来たのだ。普段のまだまだ楽しみたいお年頃なのである。
 そんな嘘も見抜けず冷静さを欠いた圭樹は、晴に見捨てられないように四足を必死に動かしてプレートを追っていた。
 部屋の隅に落ちていたプレートを見て一瞬動きが止まったものの、そのままプレートを口で拾って咥え、四つん這いの姿で晴の方に向きを変えた時だった。

「……ん……ふッ……!?」

 プレートを咥えた圭樹の体が弓ぞりに跳ねた。そのまま動きを止めてがくがくと震え始める。

「ほら、どうしちゃったの? あと一分しかないよ? 遅れてもソレを落としてもアウト。使えない家畜なんか見捨てるからね」

 ふー、ふー、と、プレートを咥えた圭樹が、晴の言葉に突き動かされて呼吸も荒く緩慢に動き出す。しかし尻は細かく震え、一歩進んだだけで内股気味に腰を泳がせる始末だ。
 豚の尻尾までもがぶるんぶるんと揺れている。その豚の尻尾付きプラグからは、羽音のような機械音が響いていた。

「ほーら、ほらほら。あんよはじょーず、あんよはじょーず」

 リズミカルに節を鳴らし、晴は手にしていたリモコンの目盛りを上げる。圭樹の中から響く、プラグの振動音は更に音は大きくなっていた。

「……ん、むぅ……ッ……ふぐ……ぅ……ッ」

 バイブ状態になったアナルプラグが、圭樹の熱く熟れた肉を叩いて捏ね始める。肉を暴かれる快楽を知った淫らな内壁は、その激しい振動に溺れて歩みはどんどん遅くなってしまう。それでも口にプレートを咥えた圭樹は、晴の足元に這おうと必死だった。

 ……俺の彼氏、超絶に健気!
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