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11章大会

226話 優秀な研究成果2

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「お、おおお待ちしていました、ど、どうぞこちらです」


「ケティー先生何をしたのですか!?」


魔族のテントに行くと外でゴウファンが立っていて、すごく動揺して対応してくれました。


「あ、あはは何もしてませんよ、さぁさぁ中に入りましょう」


「はぁ~まったく」


呆れながらテントに入って行きました、中には風車と水車が人位の大きさで展示されていたんです。


「何ですかこの建物は?」


「これは風車といいまして、風で動く施設です、そして家の中はこうなっていまして、粉ひきが自動で出来るんです」


生徒が説明してくれました、ゴウファンは少し離れています、動揺してて大変なので生徒に離されました。


「なるほど、画期的ですね、こちらの水車も同じ感じですがどう違うんですか?」


「動力が違うんです、同じ用途にも使えますが、他にも水を高い場所に流すことも出来ます」


生徒が羊皮紙に書かれた事を説明してくれています、うんうんしっかり勉強しているのね。


「なるほど、マーコト商会が絡んでいるというのは分かりました」


イビルディア先生に睨まれました、そう言えばエントロス国にはすでに風車が広まり切ってますからね、マーコト商会が広めたのは誰もが知っていることです。


「まぁ良いじゃないですか、これなんて変わったことをしてますよ、魔石砕きですって」


絵を見て言いました、異世界ならではですよね。


「話を逸らしたいのでしょうが、後で抱き枕の刑です」


それはいつもしてるじゃないですか、もしかして。


「羨ましいのですか?イビルディア先生」


「そ、そそそそんな事はないです」


そう言って速足になりました、やっぱりそうなんですね、まぁ確かにイビルディア先生には何も渡してませんもんね、これが終わったら何かお祝いに渡そうかな。


「ケティー様、ありがとうございました」


「「「「「ありがとうございました」」」」」


テントを出て離れる時、ゴウファンと生徒たちに大声でお礼を言われてしまいました、頭まで下げてです、すごく目立ってしまいました。


「驚きましたねイビルディア先生」


「ケティー先生が加減を知らないだけでしょう・・・あら?アビルの所は何やら人が多いですね」


ジト目をしながらそう言ってきましたよ、ごめんなさい。


「あれは勇者様がいるんですよ、装備に関係してるからきっと見たかったんじゃないですか?」


「勇者様が!?こ、これは大変じゃ無いですか」


「ええ大変ですよ、違う意味でね」


私は既に知っているんです、アビルのとこの研究には欠点があることをです、それは。


「こんなに魔力を注がないとダメじゃ使えないでしょ!!」


あの声はタマね、勇者の中で魔力を流すのに長けているタマだから出る疑問だわ、そして中に入ると更に。


「それに加工も難しいぞ、オリハルコンを溶かす溶鉱炉が必要だろう」


イカルガ君が追撃で言ってるわ、そうなのよ魔力を混合させたから熱にも溶けにくいの。


「で、ですからこれはまだ研究段階です、鉱石を改良した研究成果なんですよ勇者様」


生徒が対応しきれなくてアビルが説明してるわ、アルエドの改良型ポーションと同じ感じよ、使うにはまだ至ってないのよ。


「なんだよ、せっかくすげぇ鉱石があるってパンフに書いてあったから来たのに、拍子抜けだ」


マサルがつまらなそうにそう言ってテントを出て行きました。


「僕たちも行きましょう、これでは直ぐには使えそうもないです」


タマとイカルガ君も出て行きました、アビルが膝を付いていますよ。


「くそ!これはすごい事なんだぞ、通常の鉄の5倍は強度があるんだ、それなのに」


生徒たちもがっかりしています、確かにすごい事よ、私が作った魔鋼ミスリルも色々な事をして使えるようにしたんです、でもアビルたちはそれを使わず必死に作り上げたのよ。


「立ちなさいアビル」


「イビルディア」


イビルディア先生がアビルを睨んでいます、きっと激励を言うのですね。


「情けない、研究をしていたら最初に出来た物はこんな物でしょう、何年この大会に出ているのですかあなたは」


もしかして毎年一緒なの?他の先生は来ないのかな。


「ふ、ふん!そんな事はわかってる、見ていろよ次に出す時はこの鉱石を使えるようにしてやるぜ」


アビルが立ち上がって生徒の方に歩いて行きました。


「優しいですねイビルディア先生」


「らしくないアビルなんて見たくなかっただけです、でもこれはホントに扱いが難しそうですね」


羊皮紙を赤い顔で見ながら言っています、まったく素直じゃないですね。


「そんな事は無いですよ、少し見方を変えればこれは簡単に加工できます」


ミスリルの方は出来なかったけど、鉄は出来るんですよ、だから大変だったんだよねぇ、思い出すと懐かしいわ。


「そ、それはどういった方法ですか、ていうかもしかしてケティー先生」


「魔族が使っていた魔装を作る過程で知っているんですよ」


そう言ってごまかしました、まぁ誤魔化し切れてませんけどね。


「ヒントだけでも、お願いケティー先生」


私の体を両手でクルっと回転させ、頭を下げて願いしてきました随分真剣だね、そんなにアビルが心配なんだね。


「じゃあヒントですよ、魔鋼鉄にするからダメなんです」


「え!?それだけですか?」


「はい、アビルならきっとそれで分かりますよ、さぁ行ってあげてください」


私を置いてアビルの方に歩いて行き、しばらくアビルと話しているのを見ていたら。


「そうか!?そう言う事か!ありがとうイビー」


大声を出してアビルがイビルディア先生に抱き着いています、それほど切羽詰まっていたんですね。


「大変な目に会いました」


しばらくしてイビルディア先生が帰ってきて顔を真っ赤にしています。


「イビーですか、ふふ仲がいいんですね」


ケンカするほどってやつですね、少し羨ましいわ。


「もう!ここはつまらないです帰りましょう」


私を抱っこしてテントを出ました、素直じゃないですね、可愛いですけど。
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