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11章大会

219話 ご対面

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「ようこそエントロス学園の先生方、どうぞこちらです」


次の日イビルディア先生と一緒(抱えられたまま)に運営の人たちが集まる屋敷に来ました。


「ホントにここは大会を開催している間だけしか使わないのですかイビルディア先生?信じられないほど広いんだけど」


中級貴族の屋敷をそのまま使ってるからだけど、それにしても勿体ないと思うわ、ここで働いている人たちは城の人で聖女様の近くは側近を付けているそうです。


「聖女様自ら指揮をしているのです、ここでも狭いくらいですよケティー先生」


「まあそうなんですけど、泊まるだけの場所なんですからもう少し考えてもいいと思っただけですよ」


もしかして改装するお金がないとか言わないよね、勇者にあれほどの装備とお金を渡してるんだしさ。


「これは私の憶測ですが、恐らく資金に余裕がないのだと思います」


「え!?」


私は驚きました、まさか思っていたものの中で一番無いだろうと思っていたことをイビルディア先生が言ったからです。


「あくまでも私の予想ですが、勇者に支援して貯えが無くなったのでしょう」


「そ、そんなまさかぁ」


イビルディア先生の予想はこうです、凶悪な魔王が出現してしまい勇者召喚をしたが4人も来てしまった、余分な資金を使う羽目になった所に、他国であるエントロス国周辺が栄え始め、住民が移動をしてしまい資金の獲得が苦しくなってしまったのではないかと言う物でした。


「ここに来るまでは単なる考えとしてしか思いませんでした、ですが住民の数が見るからに少ないのです」


「お祭りにしては少ないと思っていましたけど、そうでしたか」


だから残りの勇者君を他で育ててもらい、使えるようになってから返してもらうと考えたわけですね。

そこら辺は私も調べたのよ、お金がない事もしってたわ、でもねこの国は他国の援助金を要請出来るの、世界を救う勇者を召喚してるからね、だから今回それをしなかったから私はこの大会に出席したの、聖女様の真意を見たくてね。


「着きました、こちらです」


前を歩いていた執事さんが扉をたたいて開けてくれました。


「お待ちしていましたよ、さあ掛けてください」


直ぐに聖女様であるセルファ様がそう言ってくれたので、イビルディア先生がメイドさんが引いた椅子に座りました、2つ引いてくれたのに私はイビルディア先生の膝の上です。


「で、では会議を始めたいと思います」


司会をしていたマーシャって人が少し顔を引きつらせて言っていました、前に提案しに来た時は椅子を一つしか用意してなかったですからね。


「まずフェアリーたちが使っているあれは何なのかと言う事からです、製作者のケティー先生どうですか?」


そこですか、まあ気持ちは分かるわ、さっきのイビルディア先生の話を元に考えると、珍しいフェアリーたちを大会に出席させ客寄せパンダにしたかったのよ。

でもフェアリーたちはあの機体に入っていたから全然可愛くなく、そして結構な成績を出してまったと。


「あれは鎧の類ですかね、魔力で動いています」


みんなが唸っています、何か変なの?


「鎧ですか、ではあの武器は何でしょう?」


「魔法を弾として打ち出す武器ですよ聖女様、まあ杖の代用品ですねあれも私が開発しました、まだ単発式なので実用性は低いですけど、威力は皆さんもご存知ですよね」


聖女様以外が唸っていますね、大会のルールにはそこら辺の反則的な行為は書いてあったけど、基本武器や鎧は自由ですからね。

まあ当然よね、それも各国が宣伝に使ってるんだからさ。


「ルールに反してないのですか、まあしょうがないですね、では次に行ってくださいマーシャ」


「はい・・・今回の競技を変えたことでかかし競技の時間的な点数を改正したいと考えます、資料を配りますので見てください」


イビルディア先生が見せてくれました。

5分以内
100点

10分以内
90点

20分以内
80点

25分以内
50点

30分超え
10点


っとなっていました、これは確実に私が予想していた悪い方ですね。


「待ってくださいマーシャ!これでは他の学園は確実に90点どまりですよ」


「ですが今回は内容変更時に競技の平均時間を点数化すると決めています、その結果こうなりました」


魔族が平均時間を上げたのね、まあ家の生徒もかもだけどさ。


「どうしたものでしょうね、誰か案はありませんか?」


聖女様こっちを見ながら言わないでください、確かに私は魔法競技の鮮やかさを良くしたりしましたけど、案も確かにあるんだけど、こっちは部外者ですよ。


「ケティー先生言ってあげてください、進みませんよ」


「うぅ~わかりましたイビルディア先生、では言わせていただきます、時間の得点は減点式にして他の場所に点数を取れるようにしましょう」


みんな分からないって顔しています、簡単なことなんだけど。


「く、詳しく話てくれませんか?ケティー先生」


「はい聖女様、まず今回個人戦を見ても分かると思いますが、生徒たちはかなり技量をあげて挑戦しています、そこに点数をあげるのです」


詳しく言いますとこうですね。


かかしを一撃で倒したら10点で攻撃回数が増えるにしたがって点数を減らして加点とします、そして連携が綺麗だったら10点とか色々な場所で加点個所を増やすんですよ。


「って感じです、到達時間は逆に5分が減点なし、10分は減点10とかにすれば良いんですよ」


「なるほど、100が最高点ではなくもっと増やすのですか」


聖女様がいち早く言ってきました、頭のいい人だね。


「はい、そして途中の魔法や武技で加点を貰えるならば、生徒はそこにも力を入れます」


「「「「「おおー!?」」」」」


聖女様以外が驚きと称賛の声を出しましたね、こうしないと他の学園が可哀そうなのよ、個人戦何てもうほんとがっかり差がすごかったんだから。


「素晴らしいですねケティー先生、詳細はこちらで考えますわ」


「喜んでもらえて良かったですよ」


聖女様たちがざわざわしていて先に進みませんね、それかもう終わりかしら?


「もう話ことないですかね?マーシャさん」


「そうですね、もう話し合う事は」


「いえもう一つありますわ、魔法競技の華やかさを良くしてくださったケティー先生に、かかし競技もお願いしたいのです」


来たわね、確かに魔法競技の華やかさをあげたおかげで観客からの評判は良いものね、私たちの周りの席でも話していたわ。


「いいですけど、条件を付けていいでしょうか?」


私がそう言ったら聖女様以外が怒りだしてしまいました。
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