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5章戦
87話 取引
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私たち(私とマリン)は今、温厚な魔王がいる城の下にいます。
もちろん私のダンジョンを伸ばして部屋を作ってですよ、そうしないと私が死んじゃうからね。
魔王にあることをしてもらう為に来ました、まあ今のうちにしておいて後で役に立つと思うからですね。
「っとこんな感じなんだけど、どうかしら魔王さん」
「魔王さんはよしてくれと言っただろうマコッチ、ちゃんと名前で呼んでくれ」
「うぅわかったわよ、ベルズ」
温厚な魔王の名前はベルズ・ドイ・バレントルドっていって紫の肌をしている以外は、人族とあまり変わらなくて結構なイケメンです、角も生えてます。
私が魔王って呼んでるのは、魔王の後ろで控えている二人の女性の内の一人が睨んできているからなの。
どうも私がベルズと親しくしてるのが気に入らないようなのよね、別に親しくしてるだけで、付き合うわけじゃないんだけどなぁ。
「それでどうかしら?」
「ふむそうだな、行くだけなら問題はないのだが、こちらにうまみが足りないと思う、そこはどう思うかねマコッチ」
ベルズがそう言ってきたわ、私はベルズにあることをしてあげているの、もちろん支援以外ですよ。
「そう言うだろうと思って色々用意したわ、どれがいい?」
私は畑を豊かにする方法や、水車、それに肉の燻製なんかの方法を紙に書いてテーブルに並べました。
取り敢えず出している物から、一押しまであるわ、でも本命は隠していますよ、これはベルズの試験なの。
「こ、これはすごい!?ど、どれでもいいのかマコッチ」
「ええいいわよ、ちなみに私の一押しはやっぱり農業改革ね」
ラノベにもあるわよね輪栽式、まぁ考えれば当然といえば当然なのよ、だってもしそれを研究するんでも、その土地で作れるはずの物が作ることが出来ないのよ、それも何年もかけてね、そんなことを出来る人がこの世界にいったい何人いるか。
研究機関を作って始めないと不可能なことを、私は今テーブルに出してるの、だからラノベによく出てこなくたって一押しよ。
でも他にもベルズの領地ってない物が多いから、一押しはいっぱいあるのよねぇ、出してないけど。
「フム、マコッチがそう言うならそちらを貰おう」
「そう!良かったわ、じゃあそのダンジョンに何人送ってくれる?」
「うむ、生活環境を整えてくれると言う話だからな、どこかの村人全員でどうだ」
「へ!?嘘!」
私は驚きました、まさか村人全部を移動させると言って来るとは思いませんよ、さすが器が違うわねベルズ。
私が今言っているダンジョンは私のではなく、シオンちゃんのところです、丁度ベルズの領地にあるので今のうちに安全を確保したいの、前に言ったわね。
今シオンちゃんのダンジョンに入ってるのは私の冒険者モンスターと奴隷だった人たちなの、シオンちゃんのダンジョンでDPになったことで使えると思ったのよ、どうやら他のダンジョンだとDPになるみたい、私のダンジョンではなってないもん。
それにベルズは強いんだけど、戦力が少ないの少数精鋭ね、だから凶悪な魔王同士の戦争が終わったらちょっと心配なのよ、だから今のうちにベルズにも備えてほしいから提案したの、もちろん私も色々支援はするわ。
そしてシオンちゃんのダンジョンから出てきたら、私のダンジョンに戻ってきてそこで暮らして貰う予定よ、私も得して、シオンちゃんも嬉しくなるんです、うふふふ。
「マコッチとの取引だからな、こちらもそれ相応の対処をするぞ、もちろんダンジョンに入る者にはくれぐれも奥には行かんように厳命するつもりだ」
「ありがとうベルズ!これはサービスであげるわ」
私は収納庫から紙を取り出してベルズの方に押しました。
これはお礼であってそうではないの、ベルズにとっては試練みたいなものなのよ。
「うむ、なになに・・・お、おいジェネルイ!?こっちにこい」
「は、はい?どうしました魔王様」
後ろで控えていた女性二人の内、睨んできていない方をベルズが呼びました、出来れば睨んでる方を呼んでほしいなぁ。
それとベルズ、段々減点が増えてきたわよ、まったく最初の冷静さは何処に行ったのよ、もう。
「至急井戸で風車を取り付けられる場所を探せ」
「は、はい分かりました」
渡した物は隠していた風車の使い道です、風車の動力を使って水を汲み上げることが書いてあります。
「そんなに水に困ってるの?」
「困っているわけではないぞマコッチ、持続力の問題だな、人力で井戸から汲み上げるのは我々でも大変なのだよ」
魔族は他の種族よりも強いけど、永続的に水を汲むとなると大変だと嬉しそうに話してくれたわ。
段々饒舌になってきたわねベルズ、今は商談中なのよ。
じゃあこれが最後よベルズ、これで減点だと説教ね。
「じゃあもう一つお願い、私の店をあなたの王都に作らせてくれない?」
「それはもちろん構わないが、どんな物を売るのだ?」
そうか!人族の街では有名になってるけどこっちではまだなのね。
これは他の種族の所にも店を広めた方がいいかもね、帰ったら早速送りましょ。
「主に化粧品だけど食料も格安で扱ってるわ」
「ほ、ほんとか!?それはとても助かる、ぜ、ぜひそうしてくれ」
全くこの人は、もう不合格まで下がっちゃったわ、まあ教え始めてそれほど経ってないからしょうがないけどね。
それでも前に言ったのよ、冷静に取引をしなさいって、それなのにもう。
もちろん私のダンジョンを伸ばして部屋を作ってですよ、そうしないと私が死んじゃうからね。
魔王にあることをしてもらう為に来ました、まあ今のうちにしておいて後で役に立つと思うからですね。
「っとこんな感じなんだけど、どうかしら魔王さん」
「魔王さんはよしてくれと言っただろうマコッチ、ちゃんと名前で呼んでくれ」
「うぅわかったわよ、ベルズ」
温厚な魔王の名前はベルズ・ドイ・バレントルドっていって紫の肌をしている以外は、人族とあまり変わらなくて結構なイケメンです、角も生えてます。
私が魔王って呼んでるのは、魔王の後ろで控えている二人の女性の内の一人が睨んできているからなの。
どうも私がベルズと親しくしてるのが気に入らないようなのよね、別に親しくしてるだけで、付き合うわけじゃないんだけどなぁ。
「それでどうかしら?」
「ふむそうだな、行くだけなら問題はないのだが、こちらにうまみが足りないと思う、そこはどう思うかねマコッチ」
ベルズがそう言ってきたわ、私はベルズにあることをしてあげているの、もちろん支援以外ですよ。
「そう言うだろうと思って色々用意したわ、どれがいい?」
私は畑を豊かにする方法や、水車、それに肉の燻製なんかの方法を紙に書いてテーブルに並べました。
取り敢えず出している物から、一押しまであるわ、でも本命は隠していますよ、これはベルズの試験なの。
「こ、これはすごい!?ど、どれでもいいのかマコッチ」
「ええいいわよ、ちなみに私の一押しはやっぱり農業改革ね」
ラノベにもあるわよね輪栽式、まぁ考えれば当然といえば当然なのよ、だってもしそれを研究するんでも、その土地で作れるはずの物が作ることが出来ないのよ、それも何年もかけてね、そんなことを出来る人がこの世界にいったい何人いるか。
研究機関を作って始めないと不可能なことを、私は今テーブルに出してるの、だからラノベによく出てこなくたって一押しよ。
でも他にもベルズの領地ってない物が多いから、一押しはいっぱいあるのよねぇ、出してないけど。
「フム、マコッチがそう言うならそちらを貰おう」
「そう!良かったわ、じゃあそのダンジョンに何人送ってくれる?」
「うむ、生活環境を整えてくれると言う話だからな、どこかの村人全員でどうだ」
「へ!?嘘!」
私は驚きました、まさか村人全部を移動させると言って来るとは思いませんよ、さすが器が違うわねベルズ。
私が今言っているダンジョンは私のではなく、シオンちゃんのところです、丁度ベルズの領地にあるので今のうちに安全を確保したいの、前に言ったわね。
今シオンちゃんのダンジョンに入ってるのは私の冒険者モンスターと奴隷だった人たちなの、シオンちゃんのダンジョンでDPになったことで使えると思ったのよ、どうやら他のダンジョンだとDPになるみたい、私のダンジョンではなってないもん。
それにベルズは強いんだけど、戦力が少ないの少数精鋭ね、だから凶悪な魔王同士の戦争が終わったらちょっと心配なのよ、だから今のうちにベルズにも備えてほしいから提案したの、もちろん私も色々支援はするわ。
そしてシオンちゃんのダンジョンから出てきたら、私のダンジョンに戻ってきてそこで暮らして貰う予定よ、私も得して、シオンちゃんも嬉しくなるんです、うふふふ。
「マコッチとの取引だからな、こちらもそれ相応の対処をするぞ、もちろんダンジョンに入る者にはくれぐれも奥には行かんように厳命するつもりだ」
「ありがとうベルズ!これはサービスであげるわ」
私は収納庫から紙を取り出してベルズの方に押しました。
これはお礼であってそうではないの、ベルズにとっては試練みたいなものなのよ。
「うむ、なになに・・・お、おいジェネルイ!?こっちにこい」
「は、はい?どうしました魔王様」
後ろで控えていた女性二人の内、睨んできていない方をベルズが呼びました、出来れば睨んでる方を呼んでほしいなぁ。
それとベルズ、段々減点が増えてきたわよ、まったく最初の冷静さは何処に行ったのよ、もう。
「至急井戸で風車を取り付けられる場所を探せ」
「は、はい分かりました」
渡した物は隠していた風車の使い道です、風車の動力を使って水を汲み上げることが書いてあります。
「そんなに水に困ってるの?」
「困っているわけではないぞマコッチ、持続力の問題だな、人力で井戸から汲み上げるのは我々でも大変なのだよ」
魔族は他の種族よりも強いけど、永続的に水を汲むとなると大変だと嬉しそうに話してくれたわ。
段々饒舌になってきたわねベルズ、今は商談中なのよ。
じゃあこれが最後よベルズ、これで減点だと説教ね。
「じゃあもう一つお願い、私の店をあなたの王都に作らせてくれない?」
「それはもちろん構わないが、どんな物を売るのだ?」
そうか!人族の街では有名になってるけどこっちではまだなのね。
これは他の種族の所にも店を広めた方がいいかもね、帰ったら早速送りましょ。
「主に化粧品だけど食料も格安で扱ってるわ」
「ほ、ほんとか!?それはとても助かる、ぜ、ぜひそうしてくれ」
全くこの人は、もう不合格まで下がっちゃったわ、まあ教え始めてそれほど経ってないからしょうがないけどね。
それでも前に言ったのよ、冷静に取引をしなさいって、それなのにもう。
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