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3章爆売れ

42話 アレンさん頑張りました2

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国王に報告したのはダンジョンが私の領地で出現し、それが素晴らしく利益になるということ、そして冒険者ギルドにはすでに報告済みであることだ。



「ほう、ワシに報告するほどにそのダンジョンはすごいのだな」


「はっその通りにございます、ダンジョンで手に入れた物を持参いたしました、それと我が領地で最近作り始めた化粧品を献上いたします」


私とガランネが袋から箱を取り出したので騎士が近づいて中を確認し、国王の元に持っていった。

中にはマコッチから貰った品と一角ラビットの毛皮と屑魔石が入っている。


「ほうこれがダンジョンの品か・・・サルトよ、ワシは詳しくないが普通の魔石とモンスターの皮に見えるのじゃが」


「拝見いたします・・・そうですな、普通の物と変わらないと思います、アレン殿これがどうすごいのですかな?」


大臣も確認して奇妙に思っているのだろう、少し怒ってもいるな。


「はっその品自体には希少性のない、ただの魔石とドロップ品であります、ですが必ずドロップするのです」


「なに!?」

「「「「ざわざわ」」」」


国王以外が騒ぎ始めた、無理もない、普通はドロップするのはどちらか1個で、それも3回に1度出るかどうかなのだ、それとここには出さなかったがあの中に本当は肉も加わる。

時間が経って匂いを気にしたから今回は入れなかった。



ちなみにダンジョンの外にいるモンスターたちからは魔石が取れない、何でなのかは分からないが説としては、剥ぎ取りまでに魔素が流れ出てしまって消滅してしまう、というのが有力だ。

そして剥ぎ取りなどで素材は取れるのだが、戦闘でかなり破損する、これほどにいい状態はまずないのだ。



「静まらんか皆の者・・・そうか皆がこれほど騒ぐのだ、ワシに報告するだけの事はあるようじゃな」


「はっ今探索をしていますが、成長型と確定しております」


成長型はそのままの意味で日々成長するダンジョンだ、今確認されている成長型のダンジョンは世界で3つしかない、相当に希少なのだ。


「せ、成長型だと!?それはすごい、正直羨ましいぞアレン殿」


「サルトがそうまで言うか、これは面白いのぅ、フォッフォッフォッ、久方ぶりに面白い報告を聞いたのう」


国王が愚痴を言いだした、私たちに言っていいのか戸惑うくらいの物や、どうでもいいものと色々だ、しかし止められるのは横にいる大臣くらいなのだが、一緒になって喋っている。



「そろそろ足が痺れてきたぞ、アレン」


ガランネが言ってきたが私もだ。



「おっと!アレンよ済まなかったな楽にしてよいぞ、誰か椅子でも持ってまいれ」


「はっ」


騎士数人が外に出て行って椅子を持ってきてくれた、イヤイヤ謁見で座る事なんてないぞ、国王も余程嬉しいのか椅子がくるまで延々と大臣と話している。



「どうぞアレン殿」


「あ、ああすまん」


運ばれた椅子に私たちは座り騎士にお礼を言った、その間ずっと王は話していたが私たちが座るとやっと話が進んだ。



「ふむ、それで今後の話し合いかの?」


「はっ私の領地周りが最近ちょっかいを掛けて来るのです、そういった者の処理を許可願いたいと思います」


正直セントバやマコッチがいなければどうなっていたか解らんほどだ、今のうちに許可をもらい、ある程度上の者でも処罰を出来るようにしておきたい。


「ふむ、他の国に攻めることはせぬだろうの?」


「もちろんでございます、ダンジョンですから探索に来るのはかまわないのです、しかし利益を独り占めしていると言ってくる輩が来ないとも限らないので、事前に許可を貰いにまいりました」


マコッチとの約束でもダンジョンに人を入れるのはいいと言われている、だが私が独り占めをしていると思われるとほんとにマコッチとの話し合いであった、戦争が始まってしまうかもしれんからな。

まぁそれでなくても、小競り合いは頻繁におきている、だがこちらからは決して攻めていないぞ。


「フムフムわかったぞ、エントウ・ロ・ビストスの名で許可書を発行する、変な輩が来たら存分に処罰をしてかまわん、誰か紙とペンをここに」


しばらくして書面に記入をしてくれ、騎士が俺に渡してきた。



「有難き幸せにございます国王様」


「フォッフォッフォッ、それで次じゃな、こちらの商品はなんじゃな?」


「はい、まずそちらの品はじつはダンジョンから取れた物で、とても素晴らしい調味料になります」


そう言って私はビンを鞄から出し、更に調理して横に置いてあった物を前に差し出して見せた。



「失礼と承知で国王様にお渡しいたします」


騎士が近づいて来て、国王様の前に持っていった、もちろん遠くから毒見役が走ってきたぞ、食べてすごい顔をしてたがな。



「ふむ・・・どれどれ」


毒見役が嬉しそうに下がって行ったのを、国王様と大臣が見ながら口に入れ驚いている。



「これは美味じゃな!」


「ですな!アレン殿これがこの調味料を使った結果だと」


「はっこちらに来るまでに検証をしております、間違いなく調味料のおかげにございます」


料理に使った食材は普通の香草にラビットの肉だ、それ以外がマコッチに貰った調味料で、調理をしたのはラクロナイトだ。

マコッチに指導をしてもらったという調理の仕方は変わった方法だったが、調味料のおかげなのは確かだろう。


「ふむ、アレンよそなたやりおるのう、書面を先に貰っておるからのう、フォフォフォ」


国王が鋭い目をして見てきた、私がこれを独占して作れることを理解して言ってきたのだろうが、これは提供することになっている。


「いえ、とんでもございません国王様、ダンジョンで取れると言いましたが、入りさえすればすぐに手に入る物なのです、現に我が領地では当たり前にあります」


初めは21階からの木から取れる物で、設置していなかったとマコッチは言っていた、だが何かの数値を上げたら採取物に増えたと言って驚いていた、良く解らなかったがこれが取れるのは正直助かる。


「「「「ざわざわ」」」」

周りの騎士や他の大臣がまた騒ぎ出し、国王様が沈めている。



「ではこちらにも流してくれるのじゃな」


「はっすでに準備が出来ております、私が帰り次第、交易を開始することになっております」


マコッチのことだ、すでにここに通路を引いているだろう、後は何処かを買えばすぐにでも流すはずだ、なにせ私の時がそうだったからな。



「フォフォフォこれは楽しみじゃのう、のぅサルト」


「全くですな、これが毎日食せるようになるとは、嬉しい限りです」


ここで私はさらに畳みかけたぞ、これからが私とマコッチの独占商品だ。



「これを国王様と大臣様に」


騎士を呼び、ラクロナイトが持っていたコオチャの入ったポットを渡した。
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