18 / 63
1章 知名度アゲアゲ
18話 手を下すまでもない
しおりを挟む
宿の外に出た俺は、待ち構えていた者たちに名乗り、立ち去るように宣言したよ。
「ふんっ!そんな言葉を聞くわけがないだろう、おいお前たちやってしまえ」
「「「「「へい」」」」」
「やれやれ、まず邪魔な奴らを排除するかな」
上位の冒険者すら知らないギルドマスターを残し、俺は武器を構えた男どもの意識を手刀一撃で刈り取り、残ったギルドマスターを睨みつけた。
どうしてこんな事をするのかと言う俺の質問に、ギルドマスターは上位の冒険者の前で恥をかいたから、その仕返しに痛めつけに来たとか言い放ってきたから、俺はおでこを手で押さえて呆れてしまった。
「それはあんたが勝手に来て恥をかいたんだろう、俺のせいにするなよ」
「黙れっ!お前があんな所で祝いの宴を開いてなければ良かったのだ」
「他でやれってのか?疲れて動けない者もいたのにか?」
「そ、そうだとも」
布団から起き上がるのもギリギリの人もいて、マリューナたちが介抱していたが、そんな事にも目がいってない奴にどうこう言われたくなかった。
そんなだから冒険者に知られてないギルドマスターで、いなくても良いとすら言われてるのを知ってるのか聞きたかったよ。
「あんた、良い歳して恥ずかしくないのか?」
「だ、黙らないかっ!ワシを誰だと思っている」
「だから、冒険者ギルドのギルドマスターなんだろう、誰も期待してなくて、いるのかいないのか分からない存在のな」
「な、なんだと」
「誰もが言ってるし、職員だって困っていたぞ」
だからこそ、俺が新人を教育し注目を集め、期待をされ始めた訳で、今回ギルドで訓練したのも上が話しを聞いてくれなかったからだ。
話しの分かる副ギルドマスターは不在だし、ブレイスの独断ではあったが、ここでブレイスの名前を出さず、お前が無能だから悪いと言い切ってやった。
「ぶ、無礼にも程がある、ギルドから追放してやる」
「やれるモノなら勝手にすればいい、しかしそんな事をしたら大変な事になるぞ」
「ふん、一人の冒険者を追放した程度で大変な事になるわけがない、脅しにもならぬぞ」
「あそこにいた冒険者を思い出せよ、その冒険者が敵になるとは考えないのか?それでもやりたければすればいいさ」
もし冒険者を辞めなくてはいけなくなっても、俺はメメルたちを連れて他のダンジョン都市に行き、そこでみんなを鍛えれば良いだけだ。
その時は、上位のPTがここを去るだろうが、そうなった時の責任はこの男が全て受ける事になり、奴隷落ちどころではないと説明した。
「そそそ、そんな事になるわけが」
「会議室で注意されただろう、もう忘れたのか?」
「だ、だとしても、ワシの財力をもってすれば引き留められる」
「果たしてそうかな、俺の訓練の凄さを知った後だぞ」
どれだけの資金を積まれても、力を欲している者を引き留める事は出来ない。
それは、俺が断っているのに勧誘してきた熱量で良く分かっていて、このギルドマスターがそれに対抗できるとは思えなかった。
「それに、お前は遠くないうちにクビになるぞ」
「な、なんだと、どういう事だ」
「だってな、上位の冒険者を全て敵に回したんだ、それをサポートしてる商会が黙ってる訳ないだろう」
それは、この街のすべてを敵にしたのと同じで、他のギルドからそんな話が来るのは目に見えていた。
だからトドメは刺さないでやるから、今の内に謝る準備でもしていろと伝えたんだ。
「そ、そんな、た、助けてくれ」
「襲ってきた相手を助ける訳ないだろう」
「そこを曲げて頼む、金ならいくらでも出す、だから頼む」
「その金は逃げる為に使えよ、俺には必要ない」
「そこをなんとか頼む、お主ならあ奴らも納得するはずだ」
何も分かってない様なので、冒険者は舐められたらお終いである事を説明し、お前の言う通りにしたらどうなるのかまで細かく教えた。
頭のおかしいお前を助けたら、慕っていた者達も呆れてしまい、離れるだけでなく舐められると断言したんだ。
「お前はそれだけ下に落ちたんだ、だから諦めろ」
「そんな、何とかならぬのか?」
「それを俺に聞くと言う事は、お前は俺を舐めているんだ、そんな事も分からないのか?」
殺そうした相手に何故そんな優しさを向けなきゃいけないのだっと、ギルドマスターの首を掴みそのまま片手で持ち上げて甘く見るなと警告した。
壁に叩き付け、俺達の前に現れるなと警告し、手を離して解放してやった。
「ゴボッゲホッ」
「お前に残った道は、謝罪か逃走のどちらかしかない、せいぜい考えるんだな」
どちらでも俺には関係はないんだが、ギルドマスターは逃げるしかないとブツブツ言っていた。
俺も眠いので、振り返る事なく宿に戻り部屋に入ったが、流石に疲れてフラフラして来たんだ。
「あの人数は無理があったな」
子供たちの為だから俺も限界まで気を酷使したが、その甲斐はあって十分な成果を得られた。
ベッドで寝てる子供たちを見て、大切にする優先順位を再確認したよ。
「ブラヌたちはまだ幼いからな、慎重に教えて行くぞ」
あんな奴の事よりも、家の子たちの先の事が心配で、気の放出はそれだけ危険で個人の性格が出る物だった。
威力を出そうとして、身体に負担の掛かる技でも編み出しそうだから、絶対に止めると決めていたよ。
「無理をする事は無いからな、時間を掛けて強くなれば良い」
誰に言うでもなく口から言葉が出ていたが、それは俺の心からの言葉で、焦って失敗したあいつらも含まれたから、ふと思い出してしまった。
ライジングランサーは、ゆっくり強くしたかったのに、周りの期待がそうさせなかったんだ。
「だからこそ、今回の装備を俺の品にしたんだ、今度は間違わないぞ」
周りがどんなに期待しようとも、俺のペースでゆっくりと訓練して今は順調だが、ライジングランサーも最初はそうだったから油断ができない。
ライジングランサーと違い基本が出来ているが、それでもまだ10歳の子供で、身体もしっかりと出来ていないから心配だ。
「俺の知ってるあの物語では、4歳の子が戦闘力710だったが、あれはフィクションだし、戦闘民族だからなぁ」
この事もいつか打ち明ける事になるかもしれないが、あちらとは関係ないから情報として持つ程度に思っていた。
俺がこちらに来たのが15歳の時で、既に22年も暮らしているから、身を固める時期なのかもしれないとなんだかしんみりしていたよ。
「冒険者を辞める時がその時と思っていたが、まさか子供たちに教え初めて知るとはな」
マリューナは指導者としての後輩にあたる感じで教えていて、ここで学校でも作ろうかと思い始めていたんだ。
撮影用の折り鶴も、改良すれば俺でなくても使えるだろうし、スキルの伝承なんてのも考えられた。
「紙作成スキルはチートだからな」
一人でこの世界に降り立ち、俺を守ってくれたスキルだから高性能なのは当然だった。
今までは自分の為に使って来たが、これからは子供たちの為にと言う思いを噛みしめ、俺は空いていた自分のベッドに入ったんだ。
「もう少ししたら部屋も別にしないとな」
ランクも上がり、お年頃でもあるのだからっと、マリューナにも負担を掛けている事を心配した。
本腰を入れて拠点を作り、ここに骨をうずめる覚悟も決まったので、俺も安心して寝たんだが、次に起きた時全員が俺のベッドに潜り込んでいて驚いたよ。
「おいおい、こんな事今までなかっただろう」
寝ているみんなは俺に抱き付いて離れず、マリューナまでそれに加わっていた。
最初に起きたのがマリューナで、どうしてこうなっているのか聞いたら、外の騒ぎを聞いて心配したと言われたよ。
「もしかして、俺が戻って来た時起きてたのか?」
「はい・・・もしかしたら、リューブさんが帰って来ないんじゃないかって、みんな心配してて」
「まったく、そんな事絶対にないぞ」
「そうだとは思いましたけど・・・一度考えてしまったら、もう怖くて仕方なかったんですよ」
戻って来ても、寝たらいなくなっているかもしれないっと、不安で仕方なかった様で、みんなでベッドに入る時は言葉はいらなかったらしい。
やれやれと思うのが普通だが、俺はそれを聞いて嬉しかったよ。
「リューブさんがメメルちゃんたちを家族の様に思っているのは分ってます・・・でも、守る為に自分を犠牲にしてしまう気がして怖いんですよ」
「まぁそうかもしれないが、みんなを置いてなんていかないぞ、勿論マリューナもそれに入っている」
「私も入れてくれるんですね、とっても嬉しいです」
笑顔で寄り添って来るマリューナは、そのまま二度寝を始め、俺も動けないからそのまま目を閉じて寝る事にした。
次に目を覚ました時、みんなはしっかり起きて俺をジッと見ていた。
「みんな、おはよう」
「「「「「おはようございます」」」」」
「今日は朝から訓練の予定だったんだが、昼からにしてくれ」
「ど、どうしたのよリューブ師匠」
どうしたのかとみんなは不思議そうだったが、俺の拠点巡りと言う言葉を聞き、嬉しそうな顔をして賛成してくれた。
朝食を摂りギルドに申請をしに行ったんだが、そこでまた騒動になってしまったよ。
「ふんっ!そんな言葉を聞くわけがないだろう、おいお前たちやってしまえ」
「「「「「へい」」」」」
「やれやれ、まず邪魔な奴らを排除するかな」
上位の冒険者すら知らないギルドマスターを残し、俺は武器を構えた男どもの意識を手刀一撃で刈り取り、残ったギルドマスターを睨みつけた。
どうしてこんな事をするのかと言う俺の質問に、ギルドマスターは上位の冒険者の前で恥をかいたから、その仕返しに痛めつけに来たとか言い放ってきたから、俺はおでこを手で押さえて呆れてしまった。
「それはあんたが勝手に来て恥をかいたんだろう、俺のせいにするなよ」
「黙れっ!お前があんな所で祝いの宴を開いてなければ良かったのだ」
「他でやれってのか?疲れて動けない者もいたのにか?」
「そ、そうだとも」
布団から起き上がるのもギリギリの人もいて、マリューナたちが介抱していたが、そんな事にも目がいってない奴にどうこう言われたくなかった。
そんなだから冒険者に知られてないギルドマスターで、いなくても良いとすら言われてるのを知ってるのか聞きたかったよ。
「あんた、良い歳して恥ずかしくないのか?」
「だ、黙らないかっ!ワシを誰だと思っている」
「だから、冒険者ギルドのギルドマスターなんだろう、誰も期待してなくて、いるのかいないのか分からない存在のな」
「な、なんだと」
「誰もが言ってるし、職員だって困っていたぞ」
だからこそ、俺が新人を教育し注目を集め、期待をされ始めた訳で、今回ギルドで訓練したのも上が話しを聞いてくれなかったからだ。
話しの分かる副ギルドマスターは不在だし、ブレイスの独断ではあったが、ここでブレイスの名前を出さず、お前が無能だから悪いと言い切ってやった。
「ぶ、無礼にも程がある、ギルドから追放してやる」
「やれるモノなら勝手にすればいい、しかしそんな事をしたら大変な事になるぞ」
「ふん、一人の冒険者を追放した程度で大変な事になるわけがない、脅しにもならぬぞ」
「あそこにいた冒険者を思い出せよ、その冒険者が敵になるとは考えないのか?それでもやりたければすればいいさ」
もし冒険者を辞めなくてはいけなくなっても、俺はメメルたちを連れて他のダンジョン都市に行き、そこでみんなを鍛えれば良いだけだ。
その時は、上位のPTがここを去るだろうが、そうなった時の責任はこの男が全て受ける事になり、奴隷落ちどころではないと説明した。
「そそそ、そんな事になるわけが」
「会議室で注意されただろう、もう忘れたのか?」
「だ、だとしても、ワシの財力をもってすれば引き留められる」
「果たしてそうかな、俺の訓練の凄さを知った後だぞ」
どれだけの資金を積まれても、力を欲している者を引き留める事は出来ない。
それは、俺が断っているのに勧誘してきた熱量で良く分かっていて、このギルドマスターがそれに対抗できるとは思えなかった。
「それに、お前は遠くないうちにクビになるぞ」
「な、なんだと、どういう事だ」
「だってな、上位の冒険者を全て敵に回したんだ、それをサポートしてる商会が黙ってる訳ないだろう」
それは、この街のすべてを敵にしたのと同じで、他のギルドからそんな話が来るのは目に見えていた。
だからトドメは刺さないでやるから、今の内に謝る準備でもしていろと伝えたんだ。
「そ、そんな、た、助けてくれ」
「襲ってきた相手を助ける訳ないだろう」
「そこを曲げて頼む、金ならいくらでも出す、だから頼む」
「その金は逃げる為に使えよ、俺には必要ない」
「そこをなんとか頼む、お主ならあ奴らも納得するはずだ」
何も分かってない様なので、冒険者は舐められたらお終いである事を説明し、お前の言う通りにしたらどうなるのかまで細かく教えた。
頭のおかしいお前を助けたら、慕っていた者達も呆れてしまい、離れるだけでなく舐められると断言したんだ。
「お前はそれだけ下に落ちたんだ、だから諦めろ」
「そんな、何とかならぬのか?」
「それを俺に聞くと言う事は、お前は俺を舐めているんだ、そんな事も分からないのか?」
殺そうした相手に何故そんな優しさを向けなきゃいけないのだっと、ギルドマスターの首を掴みそのまま片手で持ち上げて甘く見るなと警告した。
壁に叩き付け、俺達の前に現れるなと警告し、手を離して解放してやった。
「ゴボッゲホッ」
「お前に残った道は、謝罪か逃走のどちらかしかない、せいぜい考えるんだな」
どちらでも俺には関係はないんだが、ギルドマスターは逃げるしかないとブツブツ言っていた。
俺も眠いので、振り返る事なく宿に戻り部屋に入ったが、流石に疲れてフラフラして来たんだ。
「あの人数は無理があったな」
子供たちの為だから俺も限界まで気を酷使したが、その甲斐はあって十分な成果を得られた。
ベッドで寝てる子供たちを見て、大切にする優先順位を再確認したよ。
「ブラヌたちはまだ幼いからな、慎重に教えて行くぞ」
あんな奴の事よりも、家の子たちの先の事が心配で、気の放出はそれだけ危険で個人の性格が出る物だった。
威力を出そうとして、身体に負担の掛かる技でも編み出しそうだから、絶対に止めると決めていたよ。
「無理をする事は無いからな、時間を掛けて強くなれば良い」
誰に言うでもなく口から言葉が出ていたが、それは俺の心からの言葉で、焦って失敗したあいつらも含まれたから、ふと思い出してしまった。
ライジングランサーは、ゆっくり強くしたかったのに、周りの期待がそうさせなかったんだ。
「だからこそ、今回の装備を俺の品にしたんだ、今度は間違わないぞ」
周りがどんなに期待しようとも、俺のペースでゆっくりと訓練して今は順調だが、ライジングランサーも最初はそうだったから油断ができない。
ライジングランサーと違い基本が出来ているが、それでもまだ10歳の子供で、身体もしっかりと出来ていないから心配だ。
「俺の知ってるあの物語では、4歳の子が戦闘力710だったが、あれはフィクションだし、戦闘民族だからなぁ」
この事もいつか打ち明ける事になるかもしれないが、あちらとは関係ないから情報として持つ程度に思っていた。
俺がこちらに来たのが15歳の時で、既に22年も暮らしているから、身を固める時期なのかもしれないとなんだかしんみりしていたよ。
「冒険者を辞める時がその時と思っていたが、まさか子供たちに教え初めて知るとはな」
マリューナは指導者としての後輩にあたる感じで教えていて、ここで学校でも作ろうかと思い始めていたんだ。
撮影用の折り鶴も、改良すれば俺でなくても使えるだろうし、スキルの伝承なんてのも考えられた。
「紙作成スキルはチートだからな」
一人でこの世界に降り立ち、俺を守ってくれたスキルだから高性能なのは当然だった。
今までは自分の為に使って来たが、これからは子供たちの為にと言う思いを噛みしめ、俺は空いていた自分のベッドに入ったんだ。
「もう少ししたら部屋も別にしないとな」
ランクも上がり、お年頃でもあるのだからっと、マリューナにも負担を掛けている事を心配した。
本腰を入れて拠点を作り、ここに骨をうずめる覚悟も決まったので、俺も安心して寝たんだが、次に起きた時全員が俺のベッドに潜り込んでいて驚いたよ。
「おいおい、こんな事今までなかっただろう」
寝ているみんなは俺に抱き付いて離れず、マリューナまでそれに加わっていた。
最初に起きたのがマリューナで、どうしてこうなっているのか聞いたら、外の騒ぎを聞いて心配したと言われたよ。
「もしかして、俺が戻って来た時起きてたのか?」
「はい・・・もしかしたら、リューブさんが帰って来ないんじゃないかって、みんな心配してて」
「まったく、そんな事絶対にないぞ」
「そうだとは思いましたけど・・・一度考えてしまったら、もう怖くて仕方なかったんですよ」
戻って来ても、寝たらいなくなっているかもしれないっと、不安で仕方なかった様で、みんなでベッドに入る時は言葉はいらなかったらしい。
やれやれと思うのが普通だが、俺はそれを聞いて嬉しかったよ。
「リューブさんがメメルちゃんたちを家族の様に思っているのは分ってます・・・でも、守る為に自分を犠牲にしてしまう気がして怖いんですよ」
「まぁそうかもしれないが、みんなを置いてなんていかないぞ、勿論マリューナもそれに入っている」
「私も入れてくれるんですね、とっても嬉しいです」
笑顔で寄り添って来るマリューナは、そのまま二度寝を始め、俺も動けないからそのまま目を閉じて寝る事にした。
次に目を覚ました時、みんなはしっかり起きて俺をジッと見ていた。
「みんな、おはよう」
「「「「「おはようございます」」」」」
「今日は朝から訓練の予定だったんだが、昼からにしてくれ」
「ど、どうしたのよリューブ師匠」
どうしたのかとみんなは不思議そうだったが、俺の拠点巡りと言う言葉を聞き、嬉しそうな顔をして賛成してくれた。
朝食を摂りギルドに申請をしに行ったんだが、そこでまた騒動になってしまったよ。
15
お気に入りに追加
78
あなたにおすすめの小説
このたび聖女様の契約母となりましたが、堅物毒舌宰相閣下の溺愛はお断りいたします! と思っていたはずなのに
澤谷弥(さわたに わたる)
ファンタジー
マーベル子爵とサブル侯爵の手から逃げていたイリヤは、なぜか悪女とか毒婦とか呼ばれるようになっていた。そのため、なかなか仕事も決まらない。運よく見つけた求人は家庭教師であるが、仕事先は王城である。
嬉々として王城を訪れると、本当の仕事は聖女の母親役とのこと。一か月前に聖女召喚の儀で召喚された聖女は、生後半年の赤ん坊であり、宰相クライブの養女となっていた。
イリヤは聖女マリアンヌの母親になるためクライブと(契約)結婚をしたが、結婚したその日の夜、彼はイリヤの身体を求めてきて――。
娘の聖女マリアンヌを立派な淑女に育てあげる使命に燃えている契約母イリヤと、そんな彼女が気になっている毒舌宰相クライブのちょっとずれている(契約)結婚、そして聖女マリアンヌの成長の物語。
侯爵様と婚約したと自慢する幼馴染にうんざりしていたら、幸せが舞い込んできた。
和泉鷹央
恋愛
「私、ロアン侯爵様と婚約したのよ。貴方のような無能で下賤な女にはこんな良縁来ないわよね、残念ー!」
同じ十七歳。もう、結婚をしていい年齢だった。
幼馴染のユーリアはそう言ってアグネスのことを蔑み、憐れみを込めた目で見下して自分の婚約を報告してきた。
外見の良さにプロポーションの対比も、それぞれの実家の爵位も天と地ほどの差があってユーリアには、いくつもの高得点が挙げられる。
しかし、中身の汚さ、性格の悪さときたらそれは正反対になるかもしれない。
人間、似た物同士が夫婦になるという。
その通り、ユーリアとオランは似た物同士だった。その家族や親せきも。
ただ一つ違うところといえば、彼の従兄弟になるレスターは外見よりも中身を愛する人だったということだ。
そして、外見にばかりこだわるユーリアたちは転落人生を迎えることになる。
一方、アグネスにはレスターとの婚約という幸せが舞い込んでくるのだった。
他の投稿サイトにも掲載しています。
2度もあなたには付き合えません
cyaru
恋愛
1度目の人生。
デヴュタントで「君を見初めた」と言った夫ヴァルスの言葉は嘘だった。
ヴァルスは思いを口にすることも出来ない恋をしていた。相手は王太子妃フロリア。
フロリアは隣国から嫁いで来たからか、自由気まま。当然その所業は貴族だけでなく民衆からも反感を買っていた。
ヴァルスがオデットに婚約、そして結婚を申し込んだのはフロリアの所業をオデットが惑わせたとして罪を着せるためだった。
ヴァルスの思惑通りに貴族や民衆の敵意はオデットに向けられ遂にオデットは処刑をされてしまう。
処刑場でオデットはヴァルスがこんな最期の時まで自分ではなくフロリアだけを愛し気に見つめている事に「もう一度生まれ変われたなら」と叶わぬ願いを胸に抱く。
そして、目が覚めると見慣れた光景がオデットの目に入ってきた。
ヴァルスが結婚を前提とした婚約を申し込んでくる切欠となるデヴュタントの日に時間が巻き戻っていたのだった。
「2度もあなたには付き合えない」
デヴュタントをドタキャンしようと目論むオデットだが衣装も用意していて参加は不可避。
あの手この手で前回とは違う行動をしているのに何故かヴァルスに目を付けられてしまった。
※章で分けていますが序章は1回目の人生です。
※タグの①は1回目の人生、②は2回目の人生です
※初日公開分の1回目の人生は苛つきます。
★↑例の如く恐ろしく、それはもう省略しまくってます。
★11月2日投稿開始、完結は11月4日です。
★コメントの返信は遅いです。
★タグが勝手すぎる!と思う方。ごめんなさい。検索してもヒットしないよう工夫してます。
♡注意事項~この話を読む前に~♡
※異世界を舞台にした創作話です。時代設定なし、史実に基づいた話ではありません。【妄想史であり世界史ではない】事をご理解ください。登場人物、場所全て架空です。
※外道な作者の妄想で作られたガチなフィクションの上、ご都合主義なのでリアルな世界の常識と混同されないようお願いします。
※心拍数や血圧の上昇、高血糖、アドレナリンの過剰分泌に責任はおえません。
※価値観や言葉使いなど現実世界とは異なります(似てるモノ、同じものもあります)
※誤字脱字結構多い作者です(ごめんなさい)コメント欄より教えて頂けると非常に助かります。
※話の基幹、伏線に関わる文言についてのご指摘は申し訳ないですが受けられません
間違い転生!!〜神様の加護をたくさん貰っても それでものんびり自由に生きたい〜
舞桜
ファンタジー
初めまして!私の名前は 沙樹崎 咲子 35歳 自営業 独身です‼︎よろしくお願いします‼︎
って、何故こんなにハイテンションかと言うとただ今絶賛大パニック中だからです!
何故こうなった…
突然 神様の手違いにより死亡扱いになってしまったオタクアラサー女子、
手違いのお詫びにと色々な加護とチートスキルを貰って異世界に転生することに、
だが転生した先でまたもや神様の手違いが‼︎
転生したオタクアラサー女子は意外と物知りで有能?
そして死亡する原因には不可解な点が…
様々な思惑と神様達のやらかしで異世界ライフを楽しく過ごす主人公、
目指すは“のんびり自由な冒険者ライフ‼︎“
そんな主人公は無自覚に色々やらかすお茶目さん♪
*神様達は間違いをちょいちょいやらかします。これから咲子はどうなるのかのんびりできるといいね!(希望的観測っw)
*投稿周期は基本的には不定期です、3日に1度を目安にやりたいと思いますので生暖かく見守って下さい
*この作品は“小説家になろう“にも掲載しています
天寿を全うした俺は呪われた英雄のため悪役に転生します
バナナ男さん
BL
享年59歳、ハッピーエンドで人生の幕を閉じた大樹は、生前の善行から神様の幹部候補に選ばれたがそれを断りあの世に行く事を望んだ。
しかし自分の人生を変えてくれた「アルバード英雄記」がこれから起こる未来を綴った予言書であった事を知り、その本の主人公である呪われた英雄<レオンハルト>を助けたいと望むも、運命を変えることはできないときっぱり告げられてしまう。
しかしそれでも自分なりのハッピーエンドを目指すと誓い転生ーーーしかし平凡の代名詞である大樹が転生したのは平凡な平民ではなく・・?
少年マンガとBLの半々の作品が読みたくてコツコツ書いていたら物凄い量になってしまったため投稿してみることにしました。
(後に)美形の英雄 ✕ (中身おじいちゃん)平凡、攻ヤンデレ注意です。
文章を書くことに関して素人ですので、変な言い回しや文章はソッと目を滑らして頂けると幸いです。
また歴史的な知識や出てくる施設などの設定も作者の無知ゆえの全てファンタジーのものだと思って下さい。
【完結】人形と皇子
かずえ
BL
ずっと戦争状態にあった帝国と皇国の最後の戦いの日、帝国の戦闘人形が一体、重症を負って皇国の皇子に拾われた。
戦うことしか教えられていなかった戦闘人形が、人としての名前を貰い、人として扱われて、皇子と幸せに暮らすお話。
性表現がある話には * マークを付けています。苦手な方は飛ばしてください。
第11回BL小説大賞で奨励賞を頂きました。応援してくださった皆様、ありがとうございます。
大きくなったら結婚しようと誓った幼馴染が幸せな家庭を築いていた
黒うさぎ
恋愛
「おおきくなったら、ぼくとけっこんしよう!」
幼い頃にした彼との約束。私は彼に相応しい強く、優しい女性になるために己を鍛え磨きぬいた。そして十六年たったある日。私は約束を果たそうと彼の家を訪れた。だが家の中から姿を現したのは、幼女とその母親らしき女性、そして優しく微笑む彼だった。
小説家になろう、カクヨム、ノベルアップ+にも投稿しています。
ざまぁ対象の悪役令嬢は穏やかな日常を所望します
たぬきち25番
ファンタジー
*『第16回ファンタジー小説大賞【大賞】・【読者賞】W受賞』
*書籍発売中です
彼氏にフラれた直後に異世界転生。気が付くと、ラノベの中の悪役令嬢クローディアになっていた。すでに周りからの評判は最悪なのに、王太子の婚約者。しかも政略結婚なので婚約解消不可?!
王太子は主人公と熱愛中。私は結婚前からお飾りの王太子妃決定。さらに、私は王太子妃として鬼の公爵子息がお目付け役に……。
しかも、私……ざまぁ対象!!
ざまぁ回避のために、なんやかんや大忙しです!!
※【感想欄について】感想ありがとうございます。皆様にお知らせとお願いです。
感想欄は多くの方が読まれますので、過激または攻撃的な発言、乱暴な言葉遣い、ポジティブ・ネガティブに関わらず他の方のお名前を出した感想、またこの作品は成人指定ではありませんので卑猥だと思われる発言など、読んだ方がお心を痛めたり、不快だと感じるような内容は承認を控えさせて頂きたいと思います。トラブルに発展してしまうと、感想欄を閉じることも検討しなければならなくなりますので、どうかご理解いただければと思います。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる