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1章 知名度アゲアゲ
14話 ボスとの交渉
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僕は今、ニコニコしてお城の応接室である人を待っていました。
「はぁ~こんなに余裕のある交渉は初めてだよ」
とても楽しんでここまで来て、いよいよ売り出しの時が迫っていました。
本当なら色々言われて利益を搾り取る為に奮闘するんだけど、何もかもがこちらに傾いていて、絶対にもぎ取れる自信を持っていたんだ。
「サリーヌ様、早く来ないかな」
そんな僕の気持ちが伝わったのか、メイドや執事を沢山連れてサリーヌ様が部屋に入ってきました。
その雰囲気から、僕は今までの余裕がなくなってしまい、立ち上がって挨拶をする時噛んでしまったよ。
「し、失礼しましたサリーヌ様」
「あら、キンブルにしては珍しいであるな」
「それは、サリーヌ様が怒っているからです、何があったのですか?」
「うむ・・・2月である」
指を2本立てて、2ヵ月を強調して配信がない事を嘆いていて、リューブさまに何かあったのかと心配され、僕に余裕が生まれたよ。
ライジングランサーはどうでも良いのかとも思ったけど、僕も逆の立場だったらどうでも良いので、リューブさんはちゃんと冒険者をしている事をお知らせしました。
「そうであるか?」
「はい、今は金の卵と言うPTで活躍していますよ」
「金の卵?」
「知りませんか、あちらではとっても人気があるんですよ」
拠点にしてるダンジョン都市【ベベールド】だけの話で、他の島ではやっと知名度が上がり始めた程度だったんだ。
リューブさんが凄く嬉しそうだったから言わなかったけど、他の島ではこれが普通の反応だったんだ。
「新人のPTなので、迫力はそれほどでもありませんが、新人訓練としてはとても評判が良いんです」
「それを早く言わぬかキンブル、ちょっとマリネル、ワタクシの映像板を持ってくるである」
「畏まりました」
これが僕の最初の作戦で、丁度リューブさんたちが10階のボス【アントキング】と戦う映像が流れていて、僕たちは観戦することにしたよ。
4本の長い腕を伸ばし、かぎ爪で攻撃してくる厄介な相手で、新人冒険者の最初の壁です。
「とはいえ、7つ星が相手をしてるモンスターとは強さが違うけど、それだけが心配だね」
サリーヌ様をチラッと見ると、凄い熱い視線を向けていて、これはいけると僕は声を掛けて感想を聞きました。
鉄の扇子と着物と下駄は、サリーヌ様から見てもとても神秘的で、あれは何だと聞かれたよ。
「あれこそが、リューブさんの力なんです」
「ほう、ではワタクシはリューブ殿の為に動けるのであるな」
「はい、その品を世間に広める為、サリーヌ様のお力添えを貰いたく参りました」
「ふむ、それは待ち焦がれた頼みではあるが、映像の子供たちは新人であるな」
新人だから力を貸すほどの物なのかと、サリーヌ様がとても不安そうでした。
でも、僕が鑑定紙を出して説明すると、目の色が変わったよ。
「どうですかサリーヌ様?」
「うむ、確かにこれはいち冒険者が扱う品ではないな」
「そうなんです、だからどうかお願いします」
「仕方ない、ワタクシが力になるである」
簡単に了承してもらったけど、頭を下げた僕にサリーヌ様が条件を出して来て、メイドと執事さんたちがそれを止めたよ。
リューブさんに会いに行くのが条件だったから、お城から出るのは危険と僕も一緒に止めたんだよ。
「なぜ止める、商品を持つ者に会うのは当然である」
「そうですが、姫様が行くのはダメです」
「そうですじゃ、こちらが呼び出してくだされ」
「ふむ、それもまた良いであるな、じゃあキンブル頼めるであるか?」
リューブさんにどうしても会いたいのか、サリーヌ様に頼まれたから、断れないので了承したんです。
でも、リューブさんが来てくれるか分からないので、心配事が増えましたよ。
「しかし1月掛かるのは待ちきれないであるから、ワタクシの高速船を貸すである」
「あ、ありがとうございますサリーヌ様、ですがお話には先があるんです、直ぐに追い出さないでください」
「なんであるか、早く行かなければリューブ殿に会えないである」
「そうですけど、他の品もあるんです」
着物には、振袖や羽織りや小紋など様々な種類があり、それを全て渡しこれら全てを【ワフウ】と名付けて僕が扱う品と伝えたんだ。
映像で子供たちが着ていた服は、その中でも振袖と呼ぶ高級品で、サリーヌ様が同じ品質の物を喜んで手に取ってくれたよ。
「なんであるかこれは、服になってないである」
「それは振袖と言いまして、こちらの帯を使った変わった着方があるんです」
「ほう、それはまことであるか」
「よろしければ、ドレスの上から着てみますか?」
それは勿論っと、サリーヌ様が立ち上がり僕は教えて貰った着付けをしました。
桃色の振袖を着たサリーヌ様がうっとりする程で、メイドたちも褒めていたよ。
「さすがですね、とてもお似合いですよサリーヌ様」
「そうであろう、気に入ったぞキンブル」
「では、僕はベベールドに戻りますが、リューブさんの投稿した映像は他にもありますから、是非見てください」
「なにっ!それを早く言わぬか、どれであるか」
映像のリューブさんたちは10階のボスを倒していて、僕は映像板を操作して前の作品をお見せしました。
戦闘は7つ星には劣るけど、子供たちが舞を踊っている様に見えて、やっぱりすごくかっこいいと絶賛してくれたよ。
「10階のアントキングを倒したのも見事であるが、もしかするとライジングランサーよりも連携は洗礼されているのではないか?」
「おっしゃる通りですサリーヌ様、リューブさんの教え通り戦っている彼女たちはとても強いですよ」
「そうであるか、これは会うのが楽しみであるな」
変わった武器を使っているのに彼女たちは型にはまっていて、それが良い連携に繋がっていました。
装備が良いのは否定しませんが、それに甘えない強さを持っていて、サリーヌ様は前の映像を見て褒めてくれたよ。
「それでは、僕は早速出発しますね」
「うむ、鑑定紙の搬送も同時に頼むであるぞキンブル」
「分かっていますよ、着物も小物も十分運んできましたから、貴族様たちに宣伝よろしくお願いします」
「うむ、後で吟味するである」
準備が整い、映像から目を離さないで返事をして来たサリーヌ様は、手をヒラヒラとさせていました。
ちょっと心配ではあったけど、仕事はしっかりとやってくれる人なので、僕は部屋を出たんだ。
「映像を気に入ってくれたのは良かったけど、本当にお願いしますよ」
16歳のサリーヌ様は、外交などもこなす天才児だから任せておけば安心です。
品は良いのだからきっと平気、そう思ってサリーヌ様の高速船を借りにお城の飛空艇発着場に移動し、そこで事情を説明したら既に話しが通っていて、護衛に8つ星冒険者を付ける事になっててビックリです。
「そこまでするのですか?」
「それはそうです、王族の高速船は大型なので、それでも足りないくらいですよ」
空で襲われたら、魔法や大砲での撃ち合いになり、冒険者1組では足りないと言われたよ。
僕の乗って来た飛空馬車は大砲も付いてないし、全然格が違うと思ってため息が出たよ。
「それでは、あちらに馬車ごと入って下さい」
「え!・・・もしかして、あの大きな船がそうなのですか?」
「何をいまさら、サリーヌ様専用の機体、サリーヌ号ですよ」
街1つ分はあるのではと思わせる程の大きさで、僕が借りても良いのか不安になりました。
でも、係りの人は誘導してくれて、僕は船の格納庫に馬車を入れたんです。
「これ、街に着いたら大騒ぎになるんじゃないかな」
とても心配になったけど、出発の鐘が鳴り馬車は動き始めました。
護衛の冒険者は、出発前に僕が船の中を案内して貰っている間に来ていて、僕はそのメンツを見てビックリしたんだ。
「はぁ~こんなに余裕のある交渉は初めてだよ」
とても楽しんでここまで来て、いよいよ売り出しの時が迫っていました。
本当なら色々言われて利益を搾り取る為に奮闘するんだけど、何もかもがこちらに傾いていて、絶対にもぎ取れる自信を持っていたんだ。
「サリーヌ様、早く来ないかな」
そんな僕の気持ちが伝わったのか、メイドや執事を沢山連れてサリーヌ様が部屋に入ってきました。
その雰囲気から、僕は今までの余裕がなくなってしまい、立ち上がって挨拶をする時噛んでしまったよ。
「し、失礼しましたサリーヌ様」
「あら、キンブルにしては珍しいであるな」
「それは、サリーヌ様が怒っているからです、何があったのですか?」
「うむ・・・2月である」
指を2本立てて、2ヵ月を強調して配信がない事を嘆いていて、リューブさまに何かあったのかと心配され、僕に余裕が生まれたよ。
ライジングランサーはどうでも良いのかとも思ったけど、僕も逆の立場だったらどうでも良いので、リューブさんはちゃんと冒険者をしている事をお知らせしました。
「そうであるか?」
「はい、今は金の卵と言うPTで活躍していますよ」
「金の卵?」
「知りませんか、あちらではとっても人気があるんですよ」
拠点にしてるダンジョン都市【ベベールド】だけの話で、他の島ではやっと知名度が上がり始めた程度だったんだ。
リューブさんが凄く嬉しそうだったから言わなかったけど、他の島ではこれが普通の反応だったんだ。
「新人のPTなので、迫力はそれほどでもありませんが、新人訓練としてはとても評判が良いんです」
「それを早く言わぬかキンブル、ちょっとマリネル、ワタクシの映像板を持ってくるである」
「畏まりました」
これが僕の最初の作戦で、丁度リューブさんたちが10階のボス【アントキング】と戦う映像が流れていて、僕たちは観戦することにしたよ。
4本の長い腕を伸ばし、かぎ爪で攻撃してくる厄介な相手で、新人冒険者の最初の壁です。
「とはいえ、7つ星が相手をしてるモンスターとは強さが違うけど、それだけが心配だね」
サリーヌ様をチラッと見ると、凄い熱い視線を向けていて、これはいけると僕は声を掛けて感想を聞きました。
鉄の扇子と着物と下駄は、サリーヌ様から見てもとても神秘的で、あれは何だと聞かれたよ。
「あれこそが、リューブさんの力なんです」
「ほう、ではワタクシはリューブ殿の為に動けるのであるな」
「はい、その品を世間に広める為、サリーヌ様のお力添えを貰いたく参りました」
「ふむ、それは待ち焦がれた頼みではあるが、映像の子供たちは新人であるな」
新人だから力を貸すほどの物なのかと、サリーヌ様がとても不安そうでした。
でも、僕が鑑定紙を出して説明すると、目の色が変わったよ。
「どうですかサリーヌ様?」
「うむ、確かにこれはいち冒険者が扱う品ではないな」
「そうなんです、だからどうかお願いします」
「仕方ない、ワタクシが力になるである」
簡単に了承してもらったけど、頭を下げた僕にサリーヌ様が条件を出して来て、メイドと執事さんたちがそれを止めたよ。
リューブさんに会いに行くのが条件だったから、お城から出るのは危険と僕も一緒に止めたんだよ。
「なぜ止める、商品を持つ者に会うのは当然である」
「そうですが、姫様が行くのはダメです」
「そうですじゃ、こちらが呼び出してくだされ」
「ふむ、それもまた良いであるな、じゃあキンブル頼めるであるか?」
リューブさんにどうしても会いたいのか、サリーヌ様に頼まれたから、断れないので了承したんです。
でも、リューブさんが来てくれるか分からないので、心配事が増えましたよ。
「しかし1月掛かるのは待ちきれないであるから、ワタクシの高速船を貸すである」
「あ、ありがとうございますサリーヌ様、ですがお話には先があるんです、直ぐに追い出さないでください」
「なんであるか、早く行かなければリューブ殿に会えないである」
「そうですけど、他の品もあるんです」
着物には、振袖や羽織りや小紋など様々な種類があり、それを全て渡しこれら全てを【ワフウ】と名付けて僕が扱う品と伝えたんだ。
映像で子供たちが着ていた服は、その中でも振袖と呼ぶ高級品で、サリーヌ様が同じ品質の物を喜んで手に取ってくれたよ。
「なんであるかこれは、服になってないである」
「それは振袖と言いまして、こちらの帯を使った変わった着方があるんです」
「ほう、それはまことであるか」
「よろしければ、ドレスの上から着てみますか?」
それは勿論っと、サリーヌ様が立ち上がり僕は教えて貰った着付けをしました。
桃色の振袖を着たサリーヌ様がうっとりする程で、メイドたちも褒めていたよ。
「さすがですね、とてもお似合いですよサリーヌ様」
「そうであろう、気に入ったぞキンブル」
「では、僕はベベールドに戻りますが、リューブさんの投稿した映像は他にもありますから、是非見てください」
「なにっ!それを早く言わぬか、どれであるか」
映像のリューブさんたちは10階のボスを倒していて、僕は映像板を操作して前の作品をお見せしました。
戦闘は7つ星には劣るけど、子供たちが舞を踊っている様に見えて、やっぱりすごくかっこいいと絶賛してくれたよ。
「10階のアントキングを倒したのも見事であるが、もしかするとライジングランサーよりも連携は洗礼されているのではないか?」
「おっしゃる通りですサリーヌ様、リューブさんの教え通り戦っている彼女たちはとても強いですよ」
「そうであるか、これは会うのが楽しみであるな」
変わった武器を使っているのに彼女たちは型にはまっていて、それが良い連携に繋がっていました。
装備が良いのは否定しませんが、それに甘えない強さを持っていて、サリーヌ様は前の映像を見て褒めてくれたよ。
「それでは、僕は早速出発しますね」
「うむ、鑑定紙の搬送も同時に頼むであるぞキンブル」
「分かっていますよ、着物も小物も十分運んできましたから、貴族様たちに宣伝よろしくお願いします」
「うむ、後で吟味するである」
準備が整い、映像から目を離さないで返事をして来たサリーヌ様は、手をヒラヒラとさせていました。
ちょっと心配ではあったけど、仕事はしっかりとやってくれる人なので、僕は部屋を出たんだ。
「映像を気に入ってくれたのは良かったけど、本当にお願いしますよ」
16歳のサリーヌ様は、外交などもこなす天才児だから任せておけば安心です。
品は良いのだからきっと平気、そう思ってサリーヌ様の高速船を借りにお城の飛空艇発着場に移動し、そこで事情を説明したら既に話しが通っていて、護衛に8つ星冒険者を付ける事になっててビックリです。
「そこまでするのですか?」
「それはそうです、王族の高速船は大型なので、それでも足りないくらいですよ」
空で襲われたら、魔法や大砲での撃ち合いになり、冒険者1組では足りないと言われたよ。
僕の乗って来た飛空馬車は大砲も付いてないし、全然格が違うと思ってため息が出たよ。
「それでは、あちらに馬車ごと入って下さい」
「え!・・・もしかして、あの大きな船がそうなのですか?」
「何をいまさら、サリーヌ様専用の機体、サリーヌ号ですよ」
街1つ分はあるのではと思わせる程の大きさで、僕が借りても良いのか不安になりました。
でも、係りの人は誘導してくれて、僕は船の格納庫に馬車を入れたんです。
「これ、街に着いたら大騒ぎになるんじゃないかな」
とても心配になったけど、出発の鐘が鳴り馬車は動き始めました。
護衛の冒険者は、出発前に僕が船の中を案内して貰っている間に来ていて、僕はそのメンツを見てビックリしたんだ。
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