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2章 戦争の第一歩

35話 出発

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「っと言う事で出発よ」


王都でする事を済ませ、約束の出発の日です。他種族の人は倍になり1600人とちょっと、なかなか増えたわ、門番に誘導とかを頼んで良かったわ。


「出発ってラリーファ、これって馬車だよね?馬はどこなのさ」


私はね、大型バスを大きな馬車と言っていたの、みんなが馬がいなくて不思議そうです。でもこれは魔力で動く自動車よ、それもシールドと同じで私が遠隔操作するの、もちろん普通に運転も出来るわ、大人数が集まっているから大騒ぎになりそうだけどご安心、ちょっと離れた所にシールドが浮いていて見えなくしているの、みんなにそう言ったら常識外れとか言われちゃった。


「あのね、さすがの私もこれだけの規模に色々するのは大変なのよ、頑張ってるだけなの」


魔力は全部で1億くらい使っています、更にバスが30台だから運転の方も大変よ、外に出たら離れた位置のシールドで防衛も考えてて、頭が足りないとか思ってしまうわ。


「そうだったっすか、じゃあ今攻撃されたら」


メリーナがフラグのような事を言っています、でも平気よ、その為にミサーラがいるの、彼女も慣れてきて40個のシールドを操作出来るようになってるわ。それにバスから攻撃も出来るし、私たちが乗ってるジープは、ペルーロに運転してもらうから別なのよ。

まぁ最初は慣れないから私が操作するけど、ゆくゆくはみんなも出来る様になってもらうわよ。


「万全っとまでは行かないけれど、まぁ平気ね」

「そ、そうっすか・・・ラリーファはほんとにすごいっすね」


メリーナがそう言うと、ミサーラたちが頷き運動しているペルーロまでだったわ、そんなに言われると照れちゃうわね。


「それにしても、すごい速さですねラリーファファ様、後どれくらいで着くのでしょうか?」


しばらく移動をしていると、キャミカルが窓の外を見て言ってきたわ、みんなも聞きたそうなので言ったけど、もう目の前なのよ、何せ60キロ出してるからね。


「そ、そんな!?だって1時間前に王都から出たばかりですよ、もうあの村の近くだと言うのですか」

「驚き過ぎよキャミカル、街道をもっと整備すればもっと早く着くわ」


私一人なら数秒とかは言いません、みんなが倒れちゃうものね。今ですら驚いて声になってないんですよ。


「ここが私たちの拠点よ」


ジープから降りた私が何も無い場所を紹介してるので、バスから降りてきた他種族の人たちが唖然としてるわ。でもペルーロたちは知ってるから歩き出し、バリアの中に入ったの、私はそれを他種族の人に説明し、みんなが歩き出したわ、中に入ると王都並みの外壁があってその周りは堀が掘られてるわ、正面にだけ門を作ったのでそこから出入りするの。

ここから空の兵器を作って飛んで行く予定よ、まだ先だけど、秘密基地みたいでカッコイイでしょ。


「広さは1キロくらいね、生活する場所は中央で外壁の近くは防衛施設になってるから、今後使い方を教えます、そしてここでの生活を補佐してくれるのはこれよ」


私は全自動のシールドロボを紹介したわ、あの村で設置した施設もあるわ、小さいロボットたちは小さい手を挙げて「ヨロシク」って返事をしてるわ。


「説明はこんな物ものかしら、じゃあ次は歓迎会をしましょう、中央に広場があるからそこに行くわよ」


事前にシールドロボに準備をしてもらっていました、試験運用的に指示を遠隔でしたけど、成功してるみたい良かったわ。

そして今、1600人と少しという大人数での宴会が始まっています。


「この広場すごいねラリーファ」


私たちはステージの上で食事をしています、ここの代表って事を分かってもらう為に私が用意しました。メリーナとキャミカルは落ち着いてますが、ペルーロたちは緊張しているわ、そして広場を見まわせるくらい余裕が出来たのようで、ペルーロが広場を見始めたの。


「広く作ったからね、まだまだ増えるから覚悟してね」


広場は5万人が集まれるように広く作りました、どこかのライブ会場って感じかしら、そしてこの砦は六芒星に作ってあります、防衛に適しているし、地中から魔力を集めるのにこれが一番効率が良かったの。


「それはちょっと自信ないかな」

「その内慣れるわ、それよりも明日はアーボラに戻るわ、ここに勧誘する人がいるでしょうから、また大変よ」


私の大変という言葉を聞き、凄く嫌そうな顔をしています、王都よりは少ないけど、私としてはこっちが本当の戦闘部隊よってフライドチキンにかぶり付いて言いました。


「ウチはそれよりも、あれが気になるウサ」


ミサーラが言ってるのはシールドと同じ全自動の車椅子です、動けない人がいると聞いたので準備しました、車輪など所々にシールドが使われてるんですよ。そしてその人たちからも少しずつ魔力を貰っています、ここにいるだけでも十分利益になっています。


「って事で何も出来ないわけじゃないのよ、将来的にはあれをロボットにして動かして戦ってもらうかもね」

「そ、そうウサ?良く分からないウサね」


ミサーラには難しかったわね、でもそれ以外も航空部隊を遠隔操作とか、私に報告してもらう伝達部隊として配属してもらうとか、動けなくてもやれることはいくらでもあるのよ。


「まぁ戦いは体を動かすだけじゃないって事よ、楽しみにしててね」


ミサーラが顔を引きつらせ頷いていました。そして宴会が終わり、私は上位の傭兵でリーダーをやってる人を呼び、会議室に集まってもらったわ、会議室は生活施設が集まってる中央から北の位置にあります、そこで方針を決めたり、戦いに出発する予定ね。


「良く来てくれました、ハサンドラさん、それにラーテルさんにオティレさん」


ハサンドラさんはエルフで、ストームアローというPT名です、ラーテルさんはネズミの耳をした獣人でライオネックというPT、オティレさんはドワーフでディフェンスシブって名前です。みんな女性なのは男性がリーダーをやりたがらなくて、副リーダーをしてるからだそうですよ。


「貴族様に呼ばれたんだ、来ないわけには行かないだろ」

「ちょっとハサンドラさん、そんな言い方は失礼っすよ」


ハサンドラさんはちょっとエルフにしては口が悪いわ、性格がきついのかしら?対してラーテルさんは大人しそう、ネズミだからとか言わないわよね?


「それよりもじゃ、本題に入ってくれんか、アタシは宴会に戻ってここの酒を飲みたいんじゃよ」


オティレさんが腕を組んでちょっと怒ってるわ、ドワーフだからお酒好きなのね、ここのお酒はかなり美味しいから分かるわ、私も好きよってメリーナの胸元でうんうん頷いているの。


「皆さんに集まってもらったのは、ここの代表補佐をしてほしいのです、代表はわたくしになるのですが、ずっとここにはいられません、連絡は直ぐに出来るので報告をしてください」


通信の出来るシールドを作ったので毎日報告をしてもらいます、それ以外はシールドロボがいるのでそれほど大変ではありません、日頃の訓練の方が大変かもです。


「訓練か・・・それもあの小さい盾が指導してくれるのか?」

「もちろんですわ、わたくしの予測では、あと半年したら隣の国がこの近くの村を襲います、それを阻止して余裕があればその国も落とします」


私の計画をそのまま喋ってくれているのですが、メリーナが自分で言っていて、かなり無理があると思っている顔よ、下から見上げて笑顔が引きつっています。


「それにワタシたちが参加すると言うのか、悪いが死にたくはないな」

「ハサンドラさん、それはここでの訓練と村を救ってからにしてください、そこまでなら命の危険はないでしょ?」


敵の数が分からないとか言ってきたので、1つの領主が持っている兵士の数を提示して、多くてもその7割りが来ると話しました、数は2000いるかどうかです。


「ここで本当に戦える人は200人、援軍にわたくしの兵士1000人を用意しますわ」

「ふむ、確かにそれ位なら、準備さえすればいけるか?」


普通に戦えば数が少なくても、小規模国の兵士よりは傭兵の方が強いとオティレさんは付け足しています、そして中規模国の兵士もそれなりです、ハサンドラさん以外も頷き勝てる見込みを持ったようですよ。


「報酬は月払いです、敵の重要人物を倒したら追加報酬も考えています、ですが作戦の範囲内に動いてもらいます、違反はなるべくしないでください」


メリーナが言ってる様に指示には従ってもらいます、そうしないと作戦がうまくいかなくなってしまいますからね。


「それは報酬によるな、文句が出ない額を頼むぞ」

「ご心配なく、他にも護衛だとか色々仕事を考えております、それで資金は十分に用意できると思っていますよ」


何もしてない人は一日角銅貨1枚、傭兵さんは1日銀貨2枚を考えてるわ、そこから仕事をしてもらったら追加で払うことにしたの、ここにいるだけでお金がもらえるって外に情報を流せば、更に増えてきっと大所帯になる、それにこの国の特産品も作らないといけないから、ここで輸送をする予定よ。
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